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  2. ごん狐『四』/新美南吉
2025-07-15 03:28

ごん狐『四』/新美南吉

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作品名:ごん狐『四』
著者:新美南吉(にいみ なんきち)

図書カード:https://www.aozora.gr.jp/cards/000121/card628.html

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BGMタイトル: そりのこし
作者: もっぴーさうんど
作者ページ: https://dova-s.jp/_mobile/_contents/author/profile060.html
DOVA - SYNDROME楽曲リンク: https://dova-s.jp/_mobile/bgm/play17520.html

7・15・23・31日更新予定

#青空文庫 #朗読 #podcast

サマリー

ごん狐の物語において、主人公のごんは不思議な出来事を聞き、農夫たちの会話を通じて感情の変化や周囲の世界を観察しています。

ごんの冒険
四 月のいい晩でした。
ごんはぶらぶら遊びに出かけました。 中山様のお城の下を通って少し行くと、
細い道の向こうから誰か来るようです。 話し声が聞こえます。
ちんちろりん ちんちろりんと松虫が鳴いています。
ごんは道の片側に隠れてじっとしていました。 話し声はだんだん近くなりました。
それは兵獣とカスケというお百姓でした。 そうそう、なあ、カスケ。
と兵獣が言いました。 ああ、
俺はこの頃とても不思議なことがあるんだ。 何が?
おっ母が死んでからは誰だか知らんが、 俺に栗や松茸なんかを毎日毎日くれるんだよ。
誰が? それがわからんのだよ。俺の知らんうちに置いていくんだ。
ごんは二人の後をつけていきました。 ほんとかい?
ほんとだとも。 嘘と思うなら明日見に来いよ。
その栗を見せてやるよ。 へえ、変なこともあるもんだなあ。
それなり、 二人は黙って歩いていきました。
カスケがひょいっと後ろを見ました。 ごんはびくっとして小さくなって立ち止まりました。
カスケはごんには気がつかないで、 そのままさっさと歩きました。
キチベイというお百姓の家まで来ると、 二人はそこへ入っていきました。
ポン、ポン、ポン、ポンと、 木魚の音がしています。
窓の障子に明かりがさしていて、 大きな坊主頭が映って動いていました。
ごんは、 お念仏があるんだなあ。
と思いながら井戸のそばにしゃがんでいました。
しばらくすると、また三人ほど人が連れ立って キチベイの家へ入っていきました。
お経を読む声が聞こえてきました。
03:28

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