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2024-12-10 18:53

#103「書くことは自分を知る手掛かり」

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第103回は、クリエイティブディレクターとして数々の賞を受賞し、ドキュメンタリー監督としても「ネイマール:パーフェクト・カオス」など注目作品を手がけるDavid Charles Rodriguesさんがゲストで登場。今回は、様々な分野で才能を発揮するDavidさんに「書くことは自分を知る手掛かり」についてお話を伺いました。


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サマリー

このエピソードでは、デイビッド・チャールズ・ロドリゲスさんがゲストとして登場し、書くことが自己理解に役立つことや、ストーリーが人間関係を深めるきっかけになることについて話しています。また、彼のドキュメンタリー制作の経験を通して、クリエイティビティの重要性についても探求しています。さらに、クリエイティビティが誰にでも利用できる魔法であり、社会に影響を与える力を持つことが強調されています。

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This is Reina Moro's Podcast. 世界のクリエイティブ思考
Hi everyone, this is Reina Moro. 皆さんこんにちは、ニューヨーク、東京、シンガポールを拠点にするグローバルイノベーションファーム
I&CO、共同創業パートナーのレイ・イナモトです。 この番組では、世界で活躍するトップランナーのクリエイティブ思考に迫り、21世紀を引き抜くヒントを探ります。
今回のゲストは、クリエイティブディレクターとして数々の賞を受賞し、ドキュメンタリー監督としても多くの作品を手掛けるDavid Charles Rodriguezさんです。
Davidさんは、Netflixのドキュメンタリー、ネームあるPerfect ChaosやApple TV Plusのオリジナルドキュメンタリーシリーズ
雑食する人などが高い評価を受けています。 僕とDavidさんとは、Davidさんっていうのがちょっと違和感があるぐらいで、実は彼とはですね20年近くの知り合いで、今となっては友達でもあり、ある意味ちょっと弟的な存在なんですね。
僕が30代前半ぐらいの頃で、彼がまだ20代の頃だったんですけども、2006年7年ぐらいにサンフランシスコに住んでいたんですが、
その時にクリエイティブエージェンシーって働いていて、僕が彼の上司として彼を雇ったんですね。
その時は、彼はですね、広告だったりとかマーケティングのコピーライターをやっていて、今でもはっきり覚えてるんですけども、まずその時働いていたAKQAという会社はサンフランシスコのある一角にあって、
たまたまなんですけども、僕らが働いていたフロアが地下室で窓がなくて何時かわからないっていう環境で働いてたんですけども、そんな中、僕が彼のクリエイティブディレクターとして、そして彼が僕のコピーライターとして、時間を忘れて夜遅くまでいろんなアイデアを出し合ったりとか、これがいいよね、これどうやってプレゼンしようかみたいなのをけんけんがかがくと熱弁していたのを、今となってはいい思い出となっています。
書くことの意義
今回はそんなデイビッドに書くことは自分を知る手がかり、こちらについてお話を伺いました。
僕たちは18年前に同じ会社で、僕がクリエイティブディレクター、そしてデイビッドさんがコピーライターとして働いていましたが、デイビッドさんはその後クリエイティブディレクターの仕事も続けつつ、ドキュメンタリー制作の仕事をするようになりました。ドキュメンタリーを監督するときにはどうやってテーマとかストーリーを決めているんですか?
監督によってさまざまなアプローチの仕方があると思うけど、僕の場合はまずどんなテーマをどの視点から切り取るのかを明確にするんだ。ドキュメンタリーは実際にやったことがあって、どのテーマをどの視点から切り取るのかを明確にするんだ。
ドキュメンタリーは実際にやってみないとわからないことが多くて、例えばNetflixでネイマール・パーフェクトカオスの企画が動き出したときは、いきなり電話がかかってきて、今からすぐ飛行機でパリに向かってくれないか。明日そこでネイマールがバルセロナと契約するみたいなんだって言われたんだよ。
それでまだNetflixと正式な契約も交わしていない段階だったんだけど、ネイマールがバルセロナに復帰するというドキュメンタリーにしようと急いでカメラマンを手配して飛行機に飛び乗ったんだ。だけど現地に着いてもいつまで経っても一向に契約は進まなくて、こっちは予算の兼ね合いもあるからヒヤヒヤしちゃったよ。
そしたら2日後、ついに契約しないことが分かって、ネイマールのバルセロナ復帰に焦点を当てた作品は幻に終わることになったんだ。この時ほどストレスを感じたことはないんじゃないかな。僕はただ怒ったことを受け入れるしかないからね。でもその時、ネイマール親子の心の葛藤を側で見ていて、父親と息子の物語に焦点を当てれば素晴らしい作品になると気がついたんだ。
当時、ネイマールはプロサッカー選手として一番キャリアが低迷していて、父親との関係もうまくいっていなかったから、そういう困難をどうやって乗り越えていくのか、それを中心に物語を構成することにしたよ。
昔からストーリーを描くことが好きだったんですか?
14歳の頃に母親が癌に侵されていることが分かって、その悲しみを乗り越えるために詩を書き始めたんだ。
アイロニカリー・コレクトという作品で、前半は詩をロマンティックに書いて、後半はその時好きだった女の子のことを書いたのを覚えている。
当時は意識して書いたわけではないけど、詩というネガティブなテーマと恋愛というポジティブなテーマが入り混じった二面性のある作品として評価されて、結果的にそれは出版されることになったんだ。
そうしたら、それを読んだいとこが、漫画の会社をやるから、そこで漫画を書かないかって誘ってくれた。
その会社では、地元の新聞に載せる3コマ漫画を作ってくれたんだ。
広告の仕事も短い時間の中で、ブランドの魅力を伝えなくてはいけないから、3コマ漫画とある意味、まったく同じ頭の使い方だと思う。
この時の経験は今でも役に立っているよ。
3コマ漫画を書き始めて、少し経って、長編の3コマ漫画を作り始めたんだ。
だけど、その時は長編漫画のストーリーをどんな風に決めたらいいかわからなくて、それで映画の脚本の書き方を勉強することにしたんだ。
でも、大学に入るときには、クリエイティビティで食べていく方法があるなんて考えもしなくて、
自分で作った漫画のストーリーをどんな風に作ったらいいかわからなくて、
それで、自分で作った漫画のストーリーをどんな風に作ったらいいかわからなくて、
でも、大学に入るときには、クリエイティビティで食べていく方法があるなんて考えもしなくて、
結局、医学部に入った。
そうしたら、たまたまあるとき、広告のアートディレクターの仕事をしている人に出会って、
それなら食べていけそうだと思って、専攻を変えて広告業界に飛び込むことにしたんだ。
自分の気持ちや人生に向き合ってきたという意味では、
ストーリーを書くことで、自分の気持ちや人生に向き合ってきたという意味では、
書くことはデイビッドさんにとって、瞑想のようなものなのかもしれませんね。
100% 確かにそうです。
私が作った文章は、本当に私にとってのテラピーです。
まさにその通りで、僕にとって書くことはテラピーみたいなものなんだ。
クリエイティビティと人間関係
デイビッドさんにとって、クリエイティビティとは何ですか?
僕にとってのクリエイティビティは、マジックの人間の表現です。
この世界でマジックを作ることができ、他の人たちもマジックを作ることをインスピレーションします。
今、突然ひらめいて、こんなことを言うのは初めてだけど、クリエイティビティとは誰もが使える魔法だと思う。
昔、セサミストリートの生みの親であるジム・ヘンソンが、「多くの人と分かち合えるような大きくて美しいアイデアを持ちなさい。
大きくて美しいアイデアさえあれば、いつかそれが自分に返ってきたとき、魔法のような素晴らしいものになるから。」って言っていたんだけど、
そうやってスケールの大きなものを作り上げていくのって、誰もが魔法を使っているのと同じだと思うんだ。
ここまでお送りしてきましたレイナウトの世界のクリエイティブ思考。
今回はデイビッド・チャールズ・ロドリゲスさんに、「書くことは自分を知る手掛かり」についてお話を伺いました。
デイビッドは昔からそうなんですけど、それこそ彼が20代の頃から一緒に仕事を始めて、
その時のまず僕の印象は、もうやっている仕事に自分を注ぎ込むんですね。
それっていいことでもあり、ただマーケティングとかクライアントの仕事をしていると、
ちょっと気をつけないといけないのは、自分を注ぎ込んで、それをクライアントに提案して、
いろんな理由があって、それがダメだ、その案がボツになっちゃうと、
非常にそれって自分のことを否定されているみたいな感じで、辛くなることが多いんですね。
その時は僕も若かったですし、彼もさらに若くて、クライアントにフィードバックをもらった時に、
大丈夫なのかなって思うぐらい、本当に悲しそうな顔をしていることを何回も見たことがあって、
慰めるっていうことがちょこちょこあったんですよね。
ただ、彼の人間性とか人間味っていうところを無意識に自分で持っていると思うんですけども、
もう20年近く経ってもこうやって友達でいれるのは、本当に僕に何かを期待しているかとか、
何かアドバイスが欲しいからとか、何か仕事が欲しいから連絡してくるんじゃなくて、
本当に一人の人間としてずっと1年1,2回ぐらいは元気みたいな感じで連絡をくれて、
こういう映画撮ったから見てねとか、そういう告知的なことも伝えてはくれるんですけども、
本当に何かを期待して僕と付き合っているっていう感じは全くなくて、
本当に人と人と付き合ってくれている。
僕も、これは自分の反省でもあるんですけど、
なかなか自分から人とずっと繋がっているっていうのが、
こまめに連絡を取る方ではないので、
その辺は弟分であるデイビッドから見直らなきゃいけないことだなっていうのと、
本当に人間味があるやつで、人としても大好きな友達ですね。
こうやって改めて普段話さないようなことを話すと、
今まで聞いたことのないエピソードっていうのも出てきて、
本当に純粋で自分のことも世の中のこともすごくピュアな目で見てるなっていうのが印象的だったんですね。
なので、今回の彼との話から気づいた3つのキーテーカウェイなんですけども、
まず1つは、書くことは自分を知る手がかり。
これはこのエピソードのタイトルにしたんですけども、
やっぱり書くことっていうのは非常に良いことなんだなっていうのを改めて気づかされました。
2つ目に、ストーリーは人と人との繋がりのきっかけ。
そして3つ目、これは英語では human expression of magic という言い方をしたんですけども、
日本語ではこれはプロデューサーの竹村さんが考えてくれたんですが、
クリエイティビティとは誰もが使える魔法。
この3つが今回デイビッドとの話のテーカウェイの3つです。
書くことと自己理解
まず1つ目のこの書くことは自分を知る手がかり。
これは彼に人生そしてキャリアのターニングポイントは何だったのかっていうことを聞いたときに、
いくつか挙げてくれたんですけども、そのうちのエピソードの1つが、
彼がまだ10代の頃にお母さんを亡くしているんですね。
10代ってまだ全然子供の頃で、
彼もどうやってその感情的にその状況に対して立ち向かえばいいのか、
そしてどう自分の悲しみと付き合うのかっていうときに、
どうやら詩を書き始めたそうなんですね。
その詩を書くことで、
自分がそのとき受けた衝撃的な悲しみということに向かい合って、
そのお母さんを亡くしてしまったっていうことと、
すごくつらい出来事だったとは思うんですけども、
詩を書くことによってその感情を管理してたっていうことをおっしゃっていたんですね。
そういう非常に若いときにすごくつらい思いをして、
そして書くことに頼ったっていうのは、
そこまで意識してなかったようなんですが、
実はそれが効果的で、
そしてそれが後々自分のキャリアになっていくっていうことは、
そのときは全く想像してなかったと思うんですけども、
やっぱり書くことで自分の感情と向き合い、
それを整理して、そして自分を分かっていくっていう、
そういうプロセスを無意識に10代の頃に積んでたんだなっていうのを思います。
他にも、例えばコミックブックのストーリーを書くバイトをしたっていうこともおっしゃったんですけども、
それも後々広告だったりとか映画、
そしてドキュメンタリーの世界に入るっていうことは全く想像してなかったと思うんですが、
やっぱり書くことでストーリーを作って、
そして何かを伝えていくっていうことを、
そのときから結構若いとこからやってきていたのが、
彼のすごく強みでもなってるし、
そして自分を知る、自分を分かる手がかりになっていたんだなっていうことを改めて思いました。
ストーリーとコミュニティのつながり
それが一つ目。
二つ目はこれの延長線上なんですが、
ストーリーは人と人とのつながりのきっかけ。
これは実は僕が最近読んだ本の中に書かれていたことで、
イスラエルのユヴァル・ノア・ハラリさんという歴史家、そして哲学者である方の本で、
まだこれは日本語に訳されていないんですが、
ネクサスというタイトルの本なんですが、
その本の内容の一つで、
人間が動物から決定的に違う能力っていうのはストーリーだっていうふうにおっしゃってたんですね。
人がストーリーを作って伝えることによって、
彼の言葉で言うと、
Human to story chain。
人からストーリーへのつながりっていうのが、
そのストーリーに基づいてできるそうなんです。
そうするとどういうことが起きるかというと、
そのストーリーを伝えることによってまた別の人につながれるんですけども、
実はそれまでは物理的に同じ場所にいなきゃいけなかったのに、
違うところにいる人、違う町にいる人、
違う国にいる人にそのストーリーを伝えることで、
そうやって人と人とのコミュニティができている。
これが人間と動物の決定的な能力、
そして在り方の違いだっていうふうに原里さんは言ってるんです。
これって今まで何か分かっていたような感じのことなんですけども、
実はあんまり意識的に考えたことはなかったんですけども、
一番目で言った書くことっていうのは自分を知ることではあるんですけども、
その次のステップとして書いてストーリーにすることで、
実は同じ場所にいない人ともつながることができて、
それが人間という社会、コミュニティになっているっていう、
すごく哲学的な話ではあるんですが、
今回デイビットとの話、
そしてたまたまなんですけど、
今僕が読んでいる本の内容とすごく一致していて、
これってなかなか普通考えないことではあるんですが、
結構重要なポイントだなと思ったので、
2つ目のテイクアウェイに入れています。
3つ目のキーテクアウェイ、
これはですね、
日本語で言うと、
クリエイティビティとは誰もが使える魔法、
クリエイティビティとは誰もが使える魔法っていう言い方は、
なんかすごく彼らしくて、
ポエムみたいな言い回しで、
今までなかった言い方かなと思います。
やっぱりこれもただ作業として行うだけではなくて、
何かを変える、
もしくは人を動かす、
感動を与える、
人の気持ちに影響を与える、
そして人と繋がる、
そして社会にも影響を与えるっていうことを考えると、
このクリエイティビティという言葉、
創造性という言葉、
なかなか定義がいろんな角度からできるので、
これぞっていう定義をするのは難しいんですけども、
このデイビットの定義、
Human Expression of Magic、
クリエイティビティとは誰もが使える魔法っていうことを考えると、
このクリエイティブ思考の、
僕がやってるこの番組の一つの大きな目的でもある、
皆さんにこのクリエイティブ思考っていうのを紹介していくことで、
誰もが使える魔法っていうのを持っていただくと、
いろんなことが可能になり、
そしていろんな道が開けるんじゃないかなと思います。
それでは今回のデイビットとの会話の3つの聞いた声、
まとめは、
1つは、
かっことは自分を知る手がかり、
2つ目は、
ストーリーは人と人とのつながりのきっかけ、
そして3つ目、
クリエイティビティとは、
Human Expression of Magic、
クリエイティビティとは誰もが使える魔法、
ぜひぜひ参考にしてみてください。
もしこの番組を気に入っていただけましたら、
Apple PodcastやSpotifyでいつぼしの評価をいただけると嬉しいです。
次回も引き続き、
デイビット・チャーズ・ロドリゲスさんと、
仕事を純粋に楽しむことの重要性についてお届けします。
どうぞお楽しみに。
世界のクリエイティブ思考、お相手はリーノートでした。
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