1. レイ・イナモト「世界のクリエイティブ思考」
  2. #109 実例集「ジャーナリズム..
2025-01-28 30:50

#109 実例集「ジャーナリズム/メディアビジネスの未来とは?」

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第109回は、実際にクリエイティブ思考を使って問題を解決した事例を紹介する「Mind Shift 〜発想の転換〜」をお届けします。今回は、日経ビジネス電子版の編集長・原隆さんをゲストにお招きし、「ジャーナリズム/メディアビジネスの未来とは?」についてお話を伺いました。


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サマリー

このエピソードでは、ジャーナリズムとメディアビジネスの未来について議論が行われ、特にデジタル化やソーシャルメディアがコンテンツ制作に及ぼす影響が考察されています。また、ターゲットを絞ったコンテンツの重要性やその変化に対する見解も共有されています。さらに、デジタル化がもたらす影響を掘り下げ、ブランドの重要性やメディアの役割、情報収集方法の変化について話されています。ジャーナリズムとメディアビジネスの未来の展望が議論され、デジタル時代における情報の速さと質の重要性も求められています。日経ビジネスのリニューアルプロジェクトでは、ブランド力を生かしながら新しい体制を築く重要性が強調されています。

ジャーナリズムの変化
This is ReinaMoto's Podcast. 世界のクリエイティブ思考
Hi everyone, this is ReinaMoto. 皆さん、こんにちは。
ニューヨークと東京、シンガポールを拠点にするグローバルインベーションファーム、
I&CO 共同創業パートナーのレイ・イナモトです。
目まぐるしいスピードで世の中が変化する中、
この番組は、日本人が世界で必要不可欠な存在となるためのヒントを探ります。
今回は、MindShift 発想の転換をお届けします。
このコーナーでは、ビジネスシーンで実際に
クリエイティブ思考を使って問題を解決した実例をご紹介します。
今日もこの番組のプロデューサー、竹村幸子さんと一緒にお届けしたいと思います。
レイさん、よろしくお願いします。
今回、MindShift 発想の転換でお話を伺うのは、
日経ビジネス電子版の編集長、原隆さんです。
原さんとは、実はプロジェクトでご一緒をさせていただいたことがあるんですね。
2023年から2024年にかけて、
僕の会社アンエンドコの東京オフィスが、
日経ビジネス電子版のリニューアルのお手伝いをさせていただいたということがきっかけで、
今回、そういえば実際にプロジェクトをやって、
それプラス、もう一つ僕がちょっと気になっていたのは、
そのジャーナリズムだったりとか、情報やメディアを扱うビジネスの未来っていうのは
どんなことなんだろうっていうのを一緒に話したいなと思ったので、
お声掛けをしたということです。
なので今回は、ジャーナリズム、メディアビジネスの未来とはについてお届けします。
では早速お話を伺いましょう。
So, let's get started.
原さん、こんにちは。
こんにちは。
日経BPさんのデジタル版のリニューアルでご一緒をさせていただいて、
お世話になりました。
こちらこそお世話になりました。
じゃあまず、ジャーナリズム、そしてメディアビジネスという、
ちょっとざっくりとしたところではあるんですが、
ユーザー、そしてお客様の選択肢が増えている中で、
原さんが手掛けられているような文字だったりとか紙面だったりとか、
あと動画だったりとか音声だったりとか、Xだったりとか、
いろんな形になっているんですけども、
それが逆にジャーナリズムに与えている影響っていうことをどう考えていらっしゃいますか。
ちょっと幅が広い質問なんですけども、
そこからちょっと。
そうですね。記事を実際に作る立場として、
やっぱりバズるって言葉が、ツイッターとかそういったものが出てくると、
当然バズる、バズらないみたいな言葉って出てくると思うんですよね。
もともとアナログのメディア時代って、
情報をどう届けるのかみたいなところって、
あんまり記者は気にする必要がなかったんですよね。
要はもう記事を書いて流行したら、あとは印刷所に送られてとかですね。
それをどうお客さんの手元まで届けるのかっていうところまで意識しなくてよかったんですけど、
今そういうソーシャルメディアであったりデジタルのメディアになってくると、
届けるっていうところまで書き手側の仕事の一つにちょっと含まれつつあるわけですよね。
そうなると、当然書き手ってたくさん読まれたいと思って書いてるんですよね。
それがソーシャルメディアで話題になるならないみたいな話になると、
当然ソーシャルメディアで話題になるような見出しをつけたいなとか、
もっとセンセーショナルな内容をニュースとして書きたいなっていう気持ちは、
やっぱりどうしても生まれてしまうんだと思うんです。
それは本来自分たちが届けたい相手に向けてコンテンツを届けてるかっていう観点から見ると、
少しずつずれてくる部分も正直あって、
なのでコンテンツを作る側に与える影響っていうのはそういう意味で、
いいところもあるんですけど悪いところもあるかなっていうのは感じてます。
コンテンツ制作の新たなアプローチ
そのバズル、一番最初に出てきた言葉バズルっていう言葉なんですけども、
これも多分ここ15年ぐらい、20年前にはなかった言葉だと思うんですけども、
まずちょっと古い話から言うとアナログのものがデジタルになったっていうのと、
あと僕の世代とかだと90年代ぐらいに大学に行ってたんですけども、
そこからデジタル化が進んで、もう一つの波はモバイル化。
それまでは情報っていうものがコンピューターの前に座って入ってくる。
だから四六時中入ってこなかったと思うんですけども、それがモバイルになって、
そこからまたソーシャルメディアっていうものがここ10年ぐらいぐわっと伸びてきて、
結構リアルタイムにいろんな情報が手に取るように入ってきたと思うんですけども、
そういうふうになると情報の流れ方がすごく早いわけじゃないですか。
早いですね。
それって編集者とか書いてる人たちにどういう影響を与えてきたと思いますか?
そうですね。
なんとなくよく感じてるのはデジタルになってモバイルが普及してっていったときに、
よく当時から言われてたことではあるんですけど、
時間の奪い合いみたいな観点になってくるんですよね。
そのスマホを使って何をするのかみたいなときに、
従来デジタルの前って競合誌を見てればよかったんだと思うんですよね。
新聞だったら他紙と比べてどうなのか、雑誌だったら同じ競合の雑誌と比べて
自分たちは読まれてるのか読まれてないのかっていう一つの対立軸だったと思うんですけど、
今時間って概念でいくとゲームとかいろんなものがスマホでできるってなると、
その人たちと戦っていかなきゃいけない。
同じフィールドに立つってことだと思うんですけど、
そうなってくると特に雑誌のコンテンツ昔は結構長く、
長い長尺ものって言われるコンテンツを雑誌でじっくり読むみたいなものだった。
これまでだったんですけど、やっぱデジタルになってくると長いもので時間を費やす、
人に時間をもらうという観点でいくと、長いものを読ませるって相当出力とか、
相当やっぱり工夫が必要になってくるのかなと思ってまして、
特に邪魔が入るんですよね、スマホって当然。
電車でちょっと乗った時に読むもので電車降りるとか、
ちょっと時間が空いた時にスマホを起動するみたいな、
それはおそらく雑誌の時の読み方とは全然読む場所も読むマインドというか、
それもちょっと違ってくるので、
やっぱりそのコンテンツのあり方みたいなものはそこに合わせて考えていかなきゃいけないなというのは感じてます。
じゃあそうなると、やっぱりその記事のあり方とかも、
例えば意識して短くしたとか、その辺の変化っていうのは具体的にどんなところがあるんですか?
そうですね。新聞ってもともとタイトルに全てを込めろって言われるわけですよね。
そのタイトルを見たら、それで内容がわかるようにタイトルをつけろと。
新聞の記事も必ず最初に重要なことが書いてあって、
重要なものから書いていくっていう考え方なんですけど、
雑誌って結構そういう考え方なかったので、
重要なことを最初に書かなくても最後にそれを持っていく形でも一つのコンテンツの形としてあったんですけど、
やっぱりそれだとなかなかパッと見て答えが書いてなかったら次行ってしまうっていう形になるので、
コンテンツの作り方みたいなところは特に雑誌は影響を受けているかもしれないですね。
特にさっき言ったバズるっていう観点に行くと、よくつり乱しとかって言われますけど、
ちょっと思わず開きたくなるようなタイトルのつけるっていうのが一つ手法としてあると思うんですけど、
やっぱりそれで開いて答えがなかったら、もうなんだこの記事は?ってなってしまってすぐ離れてしまうみたいなことはあります。
あとはやっぱり、これまで我々が提供していた雑誌の特集の作り方ってすごく大きなパッケージなんですよね。
これ映画を作るみたいなものと同じなんですけど、それを多分ネットフリックスの連続ドラマみたいなものの作り方に変えていかなきゃいけない。
明日もこれ見たいな、あさってもこれ見たいなっていう作り方を変えていかなきゃいけないので、
そこのスキルって逆に言うと、我々あんま持ってないかったんですよね。
大きなもの、映画を作ることができても連続ドラマを作るスキルは持ってなかったので、
そこはもう研究しながら、いっぺんに長いものを出すんじゃなくて、
1回あたりはそんな長くないんだけれども、連載としては非常に長く大きなものになるっていうことを考えると、
やっぱり一部、連載1回1回の終わり方。
こういう終わり方をするって昔はなかったけど、次読みたくなるなとかね。
そういうのを描き手側もそういうフォーマットに合わせて変えていく動きっていうのは少し出たりしてましたね。
メディアビジネスの未来
あと、今原さんがおっしゃった新聞と雑誌っていう違いと、あともう一つアナログとデジタルっていう違いが、
まず形で言うと、例えば原さんが担当されている、いわゆるオンラインなんだけど新聞ではない。
形で言うと雑誌になるわけですよね。
その辺のすみ分けとかってされたりするんですか?
新聞と雑誌のすみ分けです。
オンラインでのあり方、どこまでが新聞っていうか毎日流れてくるようなニュースメディアか、
雑誌とかだと例えば1ヶ月に1回とか、週刊雑誌だと1週間に2回とかっていうタイムラグがあるわけじゃないですか。
でもオンラインになった途端にそのタイムラグがあまり長いとリーダーがついてこなくなることもあると思うんですけども、
その辺の考え方はどう思うのですか?
デジタルの世界になると新聞なのか雑誌なのかっていう区分があまりなくなってきてるんですよね。
当然新聞はもともとニュースがあって、雑誌はそのより深い記事をっていうすみ分けだったと思うんですけど、
今新聞も結構より深い解説を始めているので、
そうするとじゃあ雑誌って何を提供できるんだろうっていうのは常々考えながらやってるんですけど、
一つはその新聞ってマスメディアの一つでもあって、より広い人たちに届けるってことなので、
我々としてはそのターゲットをもっと絞って、もっとこの人に向けて提供するみたいなものを明確に持って、
それにコンテンツをチューニングしていくっていうやり方はあるのかなと。
それはコンテンツの長さとかだけではなくて、ターゲットをしっかり分けて考えるっていうやり方は今やってるところですね。
これもそれこそ一緒にプロジェクトを回していたときに、どういう人が見てるかとかどういう人に見てもらいたいかっていうのは、
我々の間では原さんともいろいろ議論させていただいたんですけども、
リスナーのためにも原さん、そして御社が、日経さんが大事にしている、そして読んでもらいたい人っていうのはどの辺がコアターゲットになるんですか?
もともとやっぱり日経新聞もそうですし、日経ビジネスもそうなんですけど、まず働いてる人なんですよね。
働いてる人にとって価値のあるものを提供するというところだったんですけど、
日経ビジネスは今、経営者、より経営者にターゲットを絞ってコンテンツを提供していこうという形で今、住み分けをしています。
そういう経験値のある方だったりとか、ソーシャルメディアでどこまでそういう情報を追ってるかわからないですけども、
情報収集の変化
そういういわゆるある程度年齢層がいっていて、いろんな形で情報を集めていると思うんですけども、
そういう人たちの情報の集め方っていうのは、昔と今では変わってると思います?
意外と変わってないのかもしれないですし、雑誌をやっぱり紙で読みたいという人たちっていうのは一定数いるんですよね。
やっぱりそこをデジタルでっていうのは比較的、30代40代は当然デジタルの方が便利だっていうのがあるんですけど、そこはちょっと違いがあるかなと思います。
さっきバズるっていう話があったと思うんですけど、デジタルになって一番困るのはアナログの時に持ってたものを失ってる部分が結構あるんですよね。
例えば?
例えば、私就職活動の時に、当然こんな性格なんでのんびり、そろそろやらなきゃいけないのかななんとかって思って、
やっぱり電車に乗ると、当時新聞を読んでる自分と同じぐらいの学生がいるわけですよね。
そうすると、これやばいなと思って新聞を読まなきゃとか、っていうソワソワするわけですよね。
それがなくなりましたよね。
物理的にはフィジカルなものがないので、そのフィジカルなもののバイラル効果みたいなものはなくなってしまったというか、
コンテンツがバズるっていうのがあっても、その入れ物というかコンテナがバズるってことがなくなっちゃって、
なんだろうな、この人日経ビジネス読んでんだとか、尊敬してる人が日経ビジネス読んでたら、俺も日経ビジネス読もうとか、そういう効果が昔はあったのが、
今、この人は何をしてるのかが外から見えなくなってしまったので、
もう全部このスマホの中にある。
ゲームをしてるかもしれないし、日経ビジネスを読んでるかもしれないし、たまたまYouTubeを見てるかもしれないっていう形。
それぞれ何をしてるかがわからないってなると、そういう意味でのバイラル効果はデジタルになって失われたので、そこが厳しいところですね。
紙でまだ読んでくれてる人が外で紙を読んでくれるだけで、それは一つの、あの人日経ビジネス読んでるって効果があるので、
紙の効果っていうのは当然未だにあると思うんですけども、それはデジタルには期待できないので、そこなんかいい方法ないですか?
デジタルの利点と課題
なるほど。ちょっと考えます。
じゃあ逆にそのデジタルに期待をすること、そしてデジタルになったからこそモバイルになったからこそ得られたことっていうのは何ですか?
そのジャーナリズム、ニュースメディアとして。
やっぱりその紙の時は当然アンケートを取って結果を集計して、今回の記事のどれぐらい読まれたか、どのぐらい参考になったかみたいなデータを集計して、
未だにそれをやってるんですけれども、やっぱりデジタルの世界になると瞬時にわかるので、
それが例えばメールから来て視聴者たちがすごい読んでるのか、
例えばGoogleとかああいう検索から流入してきてる人が多いのかとか、
そういった即時にデータが見えるので即時にそのデリバリーの仕方を変えるとか、
もしくはここはすごく読まれているので、これ追加でこういうコンテンツを出していった方がもっとお客さんにとって役に立つんじゃないかとかですね。
そういったものの判断が早くできるっていうのはデジタルのいいところです。
なるほどね。
じゃあそこで言うと、逆にこれはうまくいくだろうなとか、
これは読者にとって顧客にとっていいことだろうなと思ってたんだけど、
蓋を開けると実はあんまり役立てなかったりとか、そういうのってありました?
あるでしょうね。難しいなと思ったのは、これ多分Googleなんかと同じだと思うんですけど、
Googleってなるべく知りたい情報に対して素早く回答を出したいじゃないですか。
だからあんまりチクチクいろんなところを回遊して答えを探してもらうことを嫌うと思うんですよね。
で、我々も今回3点要約を作ったり、なるべく早く知りたいことに対して回答をする。
これって顧客満足度を上げると思ってるんですけど、一方でその耐性時間が減っていくんですよね。
その耐性時間が減るってこと自体を良しとするのか、良くないこととするのかっていうのは、
これちょっとなかなか判断が難しくて、知りたいことに簡潔にどんどんアクセスができるっていう意味で言うと、
耐性時間が短くなるのはいいんですけど、メディアパワーって考えたときに、
耐性時間がどんどん短くなっていくっていうのは良くないことなんじゃないかっていう当然意見もあって、
ここは難しいなっていうのを思いますね。
それはどっちが正しい、その短ければ長ければいいってものでもないし、
短いなら短いで新しい価値を与えられてるかもしれないっていう。
そうですね。そこは正直答えがまだわからなくて、なるべく滞在してもらったほうが、
さっきの時間の奪い合いって観点で言えば、なるべく時間を費やしてもらったほうがいいのかもしれないですし、
それと使い勝手が悪いっていうのはまた別のことだと思うので、
基本的な考え方は間違ってはないと思うんですけど。
なるほどね。では、これから紙に戻るってことはまずないじゃないですか。
そうですね。
今後、ジャーナリズム、そしてニュースメディアとして成功するために最も重要な要素ってのは何だと思います?
たぶん一つ挙げろって言われたら、たぶんブランドなんだと思うんですよね。
やっぱりそのブランドこそがたぶん唯一差別化が図れるというかって感じがしますね。
それってそのブランドが大事だ、ニュース、そしてジャーナリズムを発信されている身として、
そのブランドが大事だっていうのは結構昔から思われたんですか?それともそれは最近ですか?
結構昔からそれは思ってましたね。
昔からというか若い時に当時の上司と話してて、私紙が好きなんですよねっていう話をしてたら、
お前は若いのに古いなって言われて、え、なんでですかと。
お前紙とかオンラインとかデジタルとかじゃないんだよと。
ブランドなんだよっていう、結局はっていう話をポロッとされたことがあって、
なるほどと思ってそれから考えるじゃないですか、当然。
で、例えばじゃあカバンを買うみたいな時に2つカバンが並んでて、
どっちを買うかっていう時になぜか右側を買うとか、
同じものでもどっちかを必ず選ぶわけですよね。
当然我々が提供するコンテンツってユニークなものもあればユニークじゃないものもあるかもしれない。
特に今生成AIとかが出てきていろんなコンテンツが大量に作れる時代に、
どのコンテンツをどこから発信されるコンテンツを選ぶのかって、
多分ブランド以外にないんだと思うんですよ。
ここが発信してる情報だから読むとかだと思うんですよね。
だから最終的なメディアが今後生き残っていく上で重要なのは多分ブランドであって、
そのブランドをどう作り上げていくのかっていうことを考える時に
個々のコンテンツだったりがあってというそういう考え方なのかなと思いますけどね。
メディアの進化
なるほど。じゃあ原さんが担当されているその日系ビジネスのブランドっていうのを説明すると言うと言葉が違うんですね。
まとめるとその要素は何ですか。
その日系ビジネスを選んでもらう要素、大事なところっていうのは。
そうですよね。経済史として決して東洋経済とかの古いんですよ。
当然ね。大本路とかあの辺と比べると。
1969年にやっぱり日系BP社が初めて生まれてその時に創刊されたのが日系ビジネスで、
創刊今年で55周年ですけれども、
その中で日系ビジネスがここまで経済史として大きくなったのって、
一つはやっぱりその企業、昔の創刊語とか見るとですね、結構日本企業に葉っぱをかけているというか、
頑張ろうぜと、みたいなもののメッセージ結構随所に感じるんですよ。
1969年70年ぐらいの記事って、当時の日本企業がやっぱりアメリカの会社のOEMを受けている時代なんですよね。
そこに対してジャパンブランドをもっと前面に押し出していくべきじゃないかという提言だったりを、
ソニーは当時別だったんで、ソニーだけはもう自分たちでブランドを海外でも出してましたけど、
そういうのを見ると、一つ日系ビジネスって経営者が鼓舞されるというか、
読んで頑張らなきゃなとか、そういう刺激を与える雑誌だったのかなという感じはします。
それがベースに今も引き継がれている部分は当然あるのかなと。
だから当然経済史なんで、会社が不祥事を起こしたりとかしたら当然叩くことはあっても、
ベースにはやっぱり結構愛があるというか、ところは昔も今も変わらないかなという感じはしますね。
でもその観点って今その50年、55周年っていうことをおっしゃいましたけども、
なんかその視点って今この世界の中の特に日本の立ち位置とか日本企業の立ち位置を考えると、
また改めてすごく重要なポイントだなって。
かもしれないですね。
やっぱりこう昔の日系ビジネスを読んでいると、これ歴史は繰り返すじゃないですけど、
当時やっぱり日本がそうやってOEMをしていたところが、その後日本企業が自分たちでブランドを前面に出し始めて、
当然労働コストも安かったので、当然世の中を窃監していくわけですけど、
その後にやっぱり韓国、自分たちがOEMをしていた韓国に追い上げられて、今度は中国に追い上げられて、
やっぱりこう俯瞰をすると歴史って繰り返していくなというのはすごく感じるんですよね。
なるほどね。
だからなんかそういう意味でも日本企業が道しるべまでは言えないですけれども、
その資産に富むというか、我々が提供するコンテンツで何かを考えて、
それを実行に移していくみたいなトリガーになるようなものは提供してきたし、
これからも提供していけるのかなと思いますけどね。
なるほどね。
さてここまでお送りしてきましたレイナモトの世界のクリエイティブ思考。
今回はマインシフト、発想の転換をお届けしました。
はい、この番組ではクリエイティブ思考の中でもどう発想を転換してビジネスに活かしているかということをメインにお話を伺っていますが、
今回私がお話を聞いていて一番印象的だったのは、
映画から連続ドラマのように記事の書き方を変えているというポイントについてのマインドシフト、発想の転換です。
レイさん、やっぱりメディアもみんなの24時間という時間を取り合っているというお話、原さんされていましたよね。
そうですね。
純粋にビジネスの雑誌とだけ戦っていればいい時代じゃないんだっていうことをおっしゃっていて、
そこがなるほどやっぱり大変なんだなぁなんていうふうに私は思ったんですが、レイさんそのお話を聞いてどう思いましたか?
時間の買い合いの中で、なおかつその時間という軸と、あとお金、ただなのか有料なのかという軸もあって、
特にTikTokなんかって一般の人が普通にいろんなことをどんどんどんどん配信しているわけなんですよね。
ということになると、どんどんどんどん削られている時間、なおかつただのものがどんどんどんどん増えていく中で、
じゃあうちにお金を払ってこれを見てください、これを読んでくださいっていうのってなかなか難しいことではあるんですけど、
でもそこに希少価値っていうのが日系ビジネスさんが置いているポイントなんだなっていうのを改めて今回の話で気づかされたんですね。
原さんとはどんなお仕事を一緒にされたんですか?
ジャーナリズムの課題
そうですね。課題としてはこれは日系ビジネスさんに限った課題ではないと思うんですけども、
まず一番大きいのが、いわゆる雑誌というメディアって1週間に1回とか1ヶ月に1回の割合で出てたものじゃないですか。
それがここ10年20年インターネットっていうものが出てきて、そしてここ15年ぐらいモバイルっていうものがすごく発達してきて、
その情報っていうのがもう24時間毎日っていうのが普通になった今時代ですよね。
そうするとその情報のスピードとどう戦うのかっていうのがすごく課題になると思うんですよね。
例えばその1週間ごとに出てる雑誌だと、1週間でも結構の頻度かもしれないんですけど、
でもその間にいろんなことが起こって、世の中がガラッと変わるようなことも最近すごくそういうのが多いので、
じゃあその間どうするのかっていう課題があるじゃないですか。
やっぱり日系ビジネスだからこそ言えること、書けること、そして視点が何かっていうことが重要になってきて、
時間が空いたとしても、例えば1週間とか1ヶ月空いたとしても、ためになるコンテンツ、
使える内容のものを発信していくのがすごく大事なんだよねっていうのは課題でありまして、議論でもあって、
じゃあそうするためにはどういう機能を作ったらいいのかとか、どういう機能を伸ばしたらいいのかっていうのはすごく議論になりました。
じゃあレイさんとの一緒のプロジェクトはサイトのリニューアルをしましょうっていうときに、
ただ記事の本数をいっぱい増やすっていう方向ではなくて、日系ビジネスならではのクオリティのコンテンツを、
配信頻度はそこまで高くないんだけれども、どうやって楽しんでもらうか、どうやって出していったらいいのかっていうところが一番のご相談だったんですか。
そうですね、デザインとかリニューアルっていうとロゴを変えましたとかフォントを変えましたとか色を変えましたみたいな、
結構表面的なことが目立つ場合が少なくないんですけども、でもやっぱり本質的に大事なのは、
そのビジネスの在り方がどうあるべきかっていうことを踏まえながらそういうところにやっていかないと結局表面的なリニューアルだけになっちゃって、
本質的な改革にはならないので、その長い軸の例えば3年後、5年後にどうあるべきかっていうことを考えながら、
じゃあそれに向けて今どういう機能をとかどういうデザインにしていくかっていうその長い軸と短い軸を同時に考える必要はありましたね。
ちょっと最初に竹村さんの感想でその長編の映画を作るところから、
一本一本は短いんだけども文脈としてつながって連続ドラマを作るみたいな、その考え方の転換がやっぱり日経ビジネスさんのようなジャーナリズムの世界では今起きていて、
そうするためにはどういう機能が必要かとか、あとこれは裏側の話になるんですけども、例えばその体制をどうするべきかとか、
映画を作る体制と連続ドラマを作る体制って違ったりするじゃないですか。
そうですね。
だからそういう今の時代にあった情報の出し方、配信の仕方、そして今の読者ユーザーの人たちに読まれる、
そしてためになるものを作っていく、コンテンツを作っていくにはどういう体制が必要なのかっていうのもプロジェクトの一つとして調査をして、
それこそアメリカのメディアビジネスだったりとかジャーナリズムビジネスを見て、それを参考として皆さんと議論させていただいたっていうのもあるので、
その一言でリニューアルといってもその体制のことも話すっていうのは、最初のそれが別にご依頼ではなかったんですけども、そういうことが議論に上がったりとか非常に幅広い話には良くなりました。
メディアビジネスのリニューアル
なるほど。やっぱりレガシーメディアは長年培ってきた信頼とか実績っていうブランド力はもうどこよりも持っているわけじゃないですか。
だからそれをいかにこの21世紀のデジタルの時代に落とし込んでいくかみたいなところがこれから生き残る鍵になるっていうことですね。
そうですね。ビジネスの変化だったりとか、テクノロジーの影響での市場の変化だったりとか、あと消費者の変化っていうのにそういう変化にどう対応するかっていう。
この番組のテーマと一緒なんですけども、リニューアルとかデザインっていうのはそれの出口の一つなんですけども、やっぱりその裏っかおにあるのはコンテンツのあり方、体制のあり方、配信の仕方、それから各人の才能だったりとかタレントってすごい細かいことになるんですけども、
やっぱり常にその変化にどう対応していくかっていうのが非常にこれは変化って永遠に起こり続けることなので。
そうですよね。
一回やったらそれで終わりっていうわけでもなくて、一回やったら今度次の変化に対応していかなきゃいけないっていうのは常に追いかけられる課題なのかなと思います。
時代ももちろん変わっていきますし、記者の人たちの世代も変わっていったりする中でどう合わせていくかっていうのは本当に常に課題ですね。
もう本当それは永遠の課題ですね。
次回も引き続き、日経ビジネス電子版の編集長原隆さんにお話を伺います。
世界のクリエイティブ思考、お相手はレイナモトと
竹村幸子でした。
デジタルガレージは危険な海に最初に飛び込むファーストペンギンスピリットを創業以来大事にし続けています。
これからくるWeb3、オープンソース時代を見据えたテクノロジーで新たなビジネスを生み出す仲間を募集しています。
番組詳細欄にあるリンクよりぜひご覧ください。
ニューコンテックスデザイナー デジタルガレージ
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