2024-04-17 18:03

【1-5】性差より個人差が大きいのはなぜか~ブラインドデートに何を期待しようか~【RADIO Kitsch 脳とジェンダー編5】

性別を知っていても、目の前の人の脳構造がどうなっているのかを知るのに役に立つのでしょうか。少し難しい質問かもしれませんが、一緒にイチから見ていきましょう!




【今回の内容】

Tinder/性別で脳を予測する/'大戸屋''マック''サイゼリヤ'(女性的)、'綾鷹''コーラ''オランジーナ'(男性的)/性差より個人差/あくまで平均の差に過ぎない/カテゴリーのジレンマ




【参考文献】

アンジェラ・サイニー『科学の女性差別とたたかう 脳科学から人類の進化史まで』東郷えりか訳、作品社、2019年

サイモン・ルベイ『脳が決める男と女 性の起源とジェンダー・アイデンティティ』新井康允訳、文光堂、2000年

ダフナ・ジョエルほか『ジェンダーと脳』鍛原多恵子訳、紀伊国屋書店、2021年

ポーラ・J・カプランほか『認知や行動に性差はあるのか』森永康子訳、北大路書房、2010年

リーズ・エリオット『女の子脳 男の子脳 神経科学から見る子供の育て方』竹田円訳、NHK出版、2010年

新井康允『男脳と女脳 こんなに違う』河出書房、1997年

竹内謙彰「空間能力の性差は生得的か?」『心理科学』第16巻第2号(1994)

田中冨久子『脳の進化学 男女の脳はなぜ違うのか』中公新書ラクレ、2004年




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武蔵大学人文学部ヨーロッパ史専攻。好きな科目は世界史。

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00:00
おはようございます。スタジオキッチュの三木裕蘭です。
今回のテーマはティンダーでございます。
今回はティンダーをテーマに男性の女性論について見ていきたいと思います。
まじめですよ。いたってまじめです。
一つ理由を入れておくと、いたってまじめです。
本題に入っていきましょうか。
ティンダーやったことありますか?
ティンダーはブラインドデートを目的としています。
知らない人とデートするのが目的。
全く見ず知らずの人と接するという展開が必ず待っているおもちゃです。
基本的にわかっていることとしては相手の性別ですよね。
相手の性別ぐらいは多分わかっているはずです。
その性別しかわからないぐらいの人とデートをする。
それがブラインドデート、いわばティンダーですよね。
ティンダーの際に相手の性別がわかっていたとしたら、
その人の脳とか人格とか思考とか心のあり方についてわかるだろうかというのが今回考えたいことです。
まずは脳が目の前に脳をポンと出されて、
その脳を見て女性的な特徴とか男性的な特徴が何なのかわかっていれば、
目の前に脳を一つ出されても、
なんとなく女性の脳かなとか男性の脳かなというのの見当はつきます。
それは男性に多い特徴とか女性に多い特徴というのが脳には存在するので見当はつくんですが、
その反対です。
相手のその人の性別がわかっていたとして、
その脳がどうなっているのか中身どうなっているのかまでわかるか。
これは男性か女性かを前提知識として与えられたとしても、
その脳がどんな特徴を持つかは全くわからないんです。
というのが今回のお話です。
もし脳を正確に理解したいのならば、
男性的な特徴とか女性的な特徴とか男性の脳、女性の脳という考え方よりかは、
03:04
脳のモザイク構成という概念を使った方が理解が早い。
その方が重要だということですね。
その例として今回は脳の領域が3つしかない脳を例に参考に。
じゃあなんでそのモザイク構成の方が重要なのか。
そしてさらにはTinderの際に相手の性別がわかっていても、
その人の脳がどうなっているのかがわからないのか。
ということについて見ていきたいと思います。
さあ脳の領域が3つしかない脳というのを例にして話していくんですが、
これ本に載っていた例なんですけど、
女性に多い特徴とか男性に多い特徴を、
それぞれA、B、C、a、b、cとして検討しますというふうに書いてあったんですが、
ポッドキャストで伝えるにはあまりにもわかりづらいので、
例えを変えますね。
1日3食しか食わない人間を例にします。
そしてその3食のうちどれを食べるのかというのを見ていく。
例えばオートヤ、マック、サイゼリア、あやたか、コーラ、オランジーナ。
この6つのやつしか食べれない。
そしてそれを1日3食どこかに割り当てなければならないという生活、
そういう鬼畜なわけわからない生活を送っている人間を例にします。
そしてオートヤ、マック、サイゼリア。
この外食に関してはこれを女性的とする。
これは女性的な食事の仕方だとする。
そして後者3つ。
あやたか、コーラ、オランジーナ。
この飲み物だけで済ましてしまうのをこれを男性的な特徴とします。
仮にね、仮です。
そして例えばオートヤ、コーラ、オランジーナを、
だから朝昼晩オートヤ、コーラ、オランジーナだけで過ごした人とか、
あやたか、マック、サイゼリアみたいので過ごした人とかを例にして、
このモザイク構造についての解説をしていきたいと思います。
まず1人目ですね。
この実験の被験者1人目、サザエさん。
サザエさん、1日の食事こうでした。
オートヤ、コーラ、サイゼリア。
もう一度、オートヤ、コーラ、サイゼリア。
これはオートヤ、サイゼリアの外食チェーンが2つ、
そしてコーラ飲み物が1つなので、
女性的な特徴が2つ、
男性的な特徴が1つという感じですね。
そして被験者2人目、わかめちゃん。
06:00
わかめちゃんの1日の食事は、あやたか、マック、サイゼリアでした。
あやたか、マック、サイゼリア。
つまり、女性的な特徴2つ、マック、サイゼリア。
そして男性的な特徴1つ、あやたかでしたね。
そして被験者3人目、ナミヘイさん。
わかめちゃん、サザエさんのお父さんですね。
ナミヘイさんの1日の食事はこうでした。
あやたか、マック、オランジーナ。
あやたか、マック、オランジーナでした。
女性的な特徴、マックだけなので1つ、
男性的な特徴、あやたか、オランジーナなので2つですね。
とすると、まずサザエさんに関しては、
オートヤ、コーラ、サイゼリアだったので、
これ女性的な特徴が多い脳とします。
ちなみに言い忘れてましたけど、
オートヤ、マックとかサイゼリアとか、
あやたか、コーラ、オランジーナっていうのは脳の特徴、
その3つしかない脳の領域は、
これは朝昼晩のことだと思ってください。
そしてそれが男性的なのか、女性的なのか。
これはオートヤを食うのか、あやたかを食うのか。
これで男性的な特徴、女性的な特徴っていうふうに差別しています。
言い忘れてました、ごめんなさい。
というふうに定義しています。
なので1人目サザエさん、1日の食事がオートヤ、コーラ、サイゼリアでした。
つまり脳の例に戻すと、
女性的な特徴、男性的な特徴、女性的な特徴という脳を持っていたす。
これはオートヤ、コーラ、サイゼリアなので女性的な特徴が多いですよね。
2人目ワカメちゃんに関しても、
あやたか、マック、サイゼリアなので女性的な特徴が多いです。
つまりサザエさんとワカメちゃん2つとも女性的な特徴が多い脳ということがわかります。
そして被験者3人目ナミヘイさんは、
あやたか、マック、オランジーナでした。
あやたか、マック、オランジーナ。
なのでこれ男性的な特徴が多い脳だということです。
ナミヘイさんは男性的な特徴が多い脳でした。
が、しかしですね。
ワカメちゃんとナミヘイさんの食事内容が似ているんです。
ワカメちゃんはあやたか、マック、サイゼリア。
ナミヘイさんはあやたか、マック、オランジーナです。
似てますよね、ワカメちゃん、ナミヘイさんは。
これはサザエさん、ワカメちゃんというのは女性的な特徴が多いとして共通点はあるんですが、
似ているとも言えるんですが、
実体としては、ワカメちゃんは同じ女性的なサザエさんよりも男性的なナミヘイさんの方により近いわけです。
つまりこのワカメちゃんの脳っていうのは、
同じ女性的なサザエさんの脳よりかはナミヘイさんの脳に近い、
ナミヘイさんの脳に近いということです。
09:05
これは今、脳の領域が3つしかないという脳を例えにして使っていますが、
脳のモザイクの種類っていうのは現実ではこれよりはるかに激増するわけです。
そのため性別がわかっていたとしても、その人の脳のモザイクが予測できないばかりか、
あなたと他の人の脳が似ているかも予測をしたくても、性別っていう情報は役に立たないわけです。
つまり例えばとある男の人がいたとして、その人の男友達、その人の女友達が一人ずついるとする。
この3人を思い浮かべたとして、
その子とその男友達よりその子と女友達の方が脳が似ているということがあり得るわけです。
っていうのを今この例えで言ってみました。
つまり性別がわかっていたとしても、その脳がどうなっているかは全くわからないという話です。
乱暴に言ってしまえば、生殖器の情報なんていうものは、
その人の脳を知りたい、その人の脳を理解するときには一切役に立たないということです。
ここまで大変ふざけて喋ってきましたけど、
実際の研究者がですね、著書とか論文とかで言っている文言をそのまま話しますけど、
これはモザイクロンの研究者が言ったことそのままですね。
その人が男性であるという知識は、その人の脳構造がどうなっているかについて多くの情報を与えてくれません。
セックスは脳構造の多様性な強力な決定因子ではないのです。
というふうに言っています。
セックスというのは性別学的な性ですね。
僕が今まで性別と言ってきたものとほぼ同義です。
このセックスというのは、多様な脳の構造の強力な決定因子ではないんだと。
それは今まで見てきたものからわかりますよね。
前回で人間の脳に対して男性的な特徴、女性的な特徴が併せ持っている。
そういう脳がほとんどの脳が併せ持っているというのを見てきました。
つまり性別というもの、セックスというものは、
その人の脳の決定をするための因子の一つではあるんだけども、
莫大な影響力を持っているかと言われたら、そうでもないよということが明らかになりました。
今回、この脳の特徴、モザイクロンの脳が3つ、領域が3つしかないのを例えて言いましたが、
実際その通りで、セックスというのは脳構造がどうなっているかの重要なファクターではないということですね。
12:03
ここまで言ってきたことを整理していきましょうか。
サザエさん、サザエさんじゃない。
脳の実態を正確に理解したいのであれば、性別とかの情報を頼りにするよりかは、脳のモザイク構造という概念を使った方がよっぽど早いということですね。
ここで言いたかったことは何かというと、
性差というのは、あるにはあれど、それよりも個人差の方が大きいということです。
性差を見出すことができれば、その性差から女性的な特徴というか男性的な特徴というような傾向を作り出すことができます。
しかしその傾向を作ったとしても、その性差というのはそもそもあくまで平均、男女のスコアの平均を取った値で性差と言っているので、
その平均の差に過ぎないんですよね、性差は。
個個人で比較すれば、前も言ったように多くは男性と女性で重なり合います。
なので、男性とか女性とかいう性別を頼りにしたとしても、それよりは個人差の方が大きいということですね。
そして例えば目の前に人ひとりを持ってこられたとして、
そしてその目の前の人がどのカテゴリーに属するのかっていうのを思い始めたとき、考え始めたとき、
それは何かの情報を整理できているようで、実は何の情報も整理できていないよということ。
言っている意味が伝わりますかね。
いわゆるカテゴライズのジレンマみたいなことが起こっているんです。
情報を整理するために、莫大な、膨大なるような情報を整理するためには、カテゴライズという、つまりカテゴリー分けが必要になってきます。
そうすると情報を整理できるんです、分かりやすいように。
そのためのカテゴリーなんですけど、とはいえ、例えば目の前の人がどのカテゴリーに属するのか、
今回だと女性なのか男性なのか、そういうどのカテゴリーに属するのかを整理したとしても、
その目の前の人一人がどんな人なのかを予測する、それを理解しようとすることに対しては、
全くそのカテゴライズというのは役に立たないということです。
カテゴライズというのは、情報を整理するためのものであって、
一個の情報がどこに当てはまるのかというのを考えて、その情報がどんな特質を持っているのかというものを考えるものではないんです。
これはカテゴライズのジレンマといったところですかね。
そんなこんなで、いろいろふざけた例えも用いましたが、
15:05
結論といたしましては、Tinderでマッチングアプリで誰か知らない人とデートをするとしても、
その人の性別はその人がどういう性格なのかを理解するためには役に全く立たないということです。
よきTinderライフを…。
あ、じゃないじゃないじゃないじゃない。
そういう性別は、その人の脳がどういう風になっているのか、
その人の脳の在り方については何も情報を教えてくれないということでした。
正確に脳を理解したいのであれば、モザイク構造という概念を使った方が手っ取り早いよということでしたね。
なぜならば、精査というものは傾向を作るけども、そもそも精査というもの自体があくまで平均の差に過ぎない。
そしてその精査は多くの男性と女性で重なり合う重複するんです。
そして目の前の人物一人をどんな人なのかなって思う時に、
その人がどのカテゴリーに属するのかっていうのを判断しても意味がないということ。
まあこれは言い過ぎかもしれませんが、
特にこの男性女性とかっていうカテゴリーに分配しようとしてもこの脳の構造はわからないということでしたね。
ということで、今回これくらいですかね。
次回は、次回からようやく脳にジェンダーはあるのかという問いに入っていきたいと思います。
ここまで全部聞いてくれた皆さんなら、もうある程度の知識がついているはずです。
そしてここまで聞いてくれてありがとうございます。お疲れ様でした。
これからですね、ようやく本題に入りたいと思います。
皆さんここまで助走です。助走お疲れ様でした。
これからですね、1時間目となっております。
これまではゼロ時間目ですね。1時間目となっておりますので、
次回もお付き合いいただければと思います。
次回はまず脳にジェンダーはあるのかというのを考える上で、
脳の精査っていうものが脳の特徴っていうものが、
それが正徳的なものなのか、つまりそれが生まれつきなものなのか、
というのを考えていきます。
生まれで脳の特徴が決まるのか、それとも他の環境要因で脳の特徴っていうのが決まるのか。
そこを見て、もし環境要因で脳が変化するんだとすれば、
もしかしたらジェンダーは脳を変化させるかもしれない。
ここを明らかにすることで脳にジェンダーはあるのかという問いにアプローチすることができます。
次回はその話をしていきたいと思います。
今回はこの辺ですね。
次回の配信をお楽しみに。
18:03

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