1. 文学ラジオ空飛び猫たち
  2. 第150回 家族の眩い日々と苦難..
2024-04-01 43:46

第150回 家族の眩い日々と苦難の物語「オリンピア」デニス・ボック著

【今回の紹介本】
『オリンピア』デニス・ボック著、越前敏弥訳、北烏山編集室
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784911068007

パーソナリティ二人で作品の魅力やあらすじ、印象に残った点など、読後の感想を話し合っています。ぜひお聴きください!

読んだら心を奪われた/木漏れ日や水といった自然を喚起させる小説/著者&作品紹介/出版経緯にドラマあり/北烏山編集室の第一弾刊行作品/美しい装丁へのこだわり/主人公ピーターの成長物語/家族小説/親子3代がオリンピックへ/詩的で透き通った文体/ネタバレなしでストーリー紹介/祖父母と両親の二度目の結婚式/ピーターの妹ルビーのオリンピックへの想い/ポジティブなお父さん/思った通りにならないピーターの人生に自分を重ねてしまう/次回予告

ーーーーーーー
版元サイトより
ーーーーーーー
第2次世界大戦をきっかけにドイツからカナダへ移住した家族を描く連作短編集。静かで平和に見える一族の生と死が詩情豊かに語られる。点景としてのオリンピック、断片としての家族の歴史。
 .
「ぼくたち家族の才能は永遠のものだと思っていた。」(本文より)
 .
 デニス・ボック『オリンピア』を日本のみなさんにようやくお届けすることができて、うれしく思う。二十世紀の終わりにカナダで出版されたこの作品が、四半世紀を経て翻訳刊行されるに至った事情は後述するとして、まずは内容の——
 と、客観的かつ冷静にはじめようと思ったのだが、やはり無理だ。一九九八年にこの作品を原書で読んだとき、なんと美しく、なんと豊かなイメージに満ちあふれ、なんと静かに力強く心を打つ文章かと思った。すっかり虜になった。いつの日か、これを日本語で紹介できたらどんなにうれしいかと思った。まだ文芸翻訳の仕事を本格的にはじめてはいなかったころのことだ。(越前敏弥「訳者あとがき」より)
 .
装釘 宗利淳一

【お知らせ】
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サマリー

ピーターは、1971年から1992年までの時間軸で、ドイツからカナダへ移住した一家を描いた短編集に登場します。彼はオリンピア・ピーターというスポーツエリート一家の主人公であり、4年ごとのオリンピックに関連するドラマが描かれます。物語はピーターの少年期から30代半ばまでの時代を綴っており、3つの章に分かれています。ピーターは竜巻を追い求めるストームハンターとしての一面も持ち、家族の絆や成長が描かれます。彼は兄ピーターと妹ルビーと共に、人生の転機やルビーの病気に向き合う姿勢を示します。また、オリンピアはミュンヘンオリンピックのイスラエルの選手たちへの事件を描いた作品で、多くの人に感動を伝えたいと思われる小説です。

主人公ピーターの成長と家族の物語
ドイツからカナダへ移住したある一家を、オリンピックと絡めて1971年から1992年という時間軸で描く連作短編集。
主人公であるピーターは、一家に訪れた運命に翻弄されながらも、少年から大人へと成長していく。
デニス・ボックのオリンピアをご紹介します。
どうも皆さんこんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。
この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな2人がゆるーくトークするポッドキャストです。
パーソナリティは、私ダイチとミエの2人でお送りします。
文学のプロではない2人ですが、お互いに好きな作品を時には熱く、時には愉快にそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのは、デニス・ボックのオリンピアになります。
エチゼントシアさん役で、北カラス山編集室から2023年に出版された本になります。
はい、こちらはですね、第10回日本語訳大賞二次選考大賞作品の一つとなっておりますね。
まだ収録段階では最終選考作品が発表前なので、ちょっとどうなっていくかわからないところではあるんですが、二次選考作品15作に選ばれている作品ですね。
いやでもさすがというか、読むとやっぱりすごいなってちょっとこれは心奪われましたね。
そうね、ミエさんは結構読み終わった後すごかったっていう連絡をパンと一発入ってきたんで、かなりすごいんだろうなと思って。
私まだちょっとその時、触りしか読んでなかったので、ちょっとすごく楽しみになりましたけど、なかなかミエさんの感想が厚かったですね。
そうですね。個人的にはもうオリンピアはすごい名作だって思いまして、いやもうこれはでも最初、読んでる時からこの文章が性質で、描かれる世界観がすごく透き通っているように思えてですね。
僕最初の方読んでる時からも、この本読んでるんですけど、木漏れ日の中にいるような感じを受けて、もうすごく光がキラキラしているような。
それは別の章、中盤とかの章を読んでる時は、昔の夏休みの時の学校のプールのキラキラしたような水面を思い出すようなですね。
何かその読んでいて、自分の中のキラキラしたものを思い出すような、それは本当の光ですね。
そんなのすごく感受性がどんどん高まっていくような小説で、小説から何かまばゆさを感じてましたし、
さらにですね、結構この主人公一家の家族にドラマが訪れるんですけど、その運命に結構泣きそうになったりというですね。
しかもこの主人公、少年が大人になっていくっていうですね、流れになるんですけども、
その主人公の終盤というか大人になってからの姿とかですね、結構印象的なところがあって、
派手な小説ではないと思うんですけど、すごくちょっと心に残りましたし、本当に読めてよかったなと思いましたね。
なるほど、そうですよね。木漏れ日、わかるな。あと水のイメージがね、通書に散りばめられていて、
散りばめられているとか結構メインの部分にはなっていて、私もこの水っていうのはすごくこの小説の中で感じましたね。
でもそれを言うと水というかも自然なのかな。
風とかもそうですよね。
風もそうだもんね。非常にイメージを喚起してくるものが多い作品でしたね。
これもですね、先週の16の言葉もそうだったんですけれども、これ著者の方のデビュー作となっています。
何なんですかね、このデビュー作でこの完成度っていうのは。
書いてた時、著者の人って30いってるかどうか、多分そのくらいだと思うんですね。
確かにそうですよね。
これ書けるよりすごいですよね。
この完成度すごいよね。
これ連作短編集となってまして、結構多面的なストーリー展開がするんですけれども、
軸としてはもう一つあるので、この主人公の成長というか、この少年から大人になっていく男のですね、成長とか、
彼を取り巻く家族のことが描かれるというですね。
かなりですね、この一家の運命というのがですね、やるせない部分もあるし、受け入れなくてはいけない部分もあるしという、
人生ってこういうものなのかなって思わせてくれるような一冊だったので、非常に私も感動しましたね、読んで。
そういう意味ではこの小説はどうですかね、そこまで知られていないんじゃないかなという気はするんですけども、
海外文学好きだったら知ってるティストもいらっしゃると思うんですけども、
なかなか海外文学好き以外でこの小説を知る人って少ないんじゃないかなという気はするんで、
そういう意味ではできるだけ多くの人に知ってもらえたらなと思うところではありますね。
ぜひ最終選考に残ってもらいたいですね、日本翻訳大賞のね。
そうですね。ではですね、ここからまず著者紹介をしたいなと思います。
デニス・ボックさんは1964年生まれのドイツ系カナダ人作家で、オンタリオ州オークベル出身、カナダ出身ですかね。
文学と哲学を学んで、途中大学卒業してスペインで暮らした後、トロント大学、カナダの大学で文芸創作を教えるという、
そういう大学で文学を教えていた。その傍らご自身でも作品を発表していて、このオリンピアがデビュー作で、
その後ですね、第2作目で長編灰の庭という作品を書いて、これは翻訳されています。
その後、いろいろな作品も出されているという方になります。
で、灰の庭が2001年に翻訳されたんですけども、それ以降ですね、ちょっと翻訳がなかったんですけども、
今回ですね、昨年オリンピアがこのデニス・ボックさんの作品として2番目に翻訳されたということになっています。
この灰の庭は2001年に出版されて、2003年には日本で翻訳されているっていう、結構、
タイムリーにされたんですが、他の作品はなかなか入ってきていないというところですね。
もっとデニス・ボックさんの作品を読みたいですね。
そうですね。
ではここからですね、作品紹介を移っていきたいと思います。
ホームページからちょっと概要を引用しまして、
第2次世界大戦をきっかけにドイツからカナダへ移住した家族を描く連作短編集。
静かで平和に見える一族の生と死が史上豊かに語られる。
典型としてのオリンピック、断片としての家族の歴史。
本文より引用で、僕たち家族の才能は永遠のものだと思っていた。
次に越前敏也さんの役者あとがきからの引用で、
デニス・ボックオリンピアを日本の皆さんにようやくお届けすることができて嬉しく思う。
20世紀の割にカナダで出版されたこの作品が、
四半世紀を経て翻訳・刊行されるに至った事情は口述するとして、
まずは内容の、と客観的かつ冷静に始めようと思ったのだが、やはり無理だ。
1998年にこの作品を原書で読んだ時、
なんと美しく、なんと豊かなイメージに満ち溢れ、
なんと静かに、力強く心を打つ文章かと思った。
すっかり虜になった。
いつの日かこれを日本語で紹介できたらどんなに嬉しいかと思った。
まだ文言翻訳の仕事を本格的に始めてはいなかった頃のことだありまして、
結構越前敏也さんの役者あとがきが厚く飾られていまして、
ちょっと作品に触れる前に出版された経緯というのが、
役者あとがきにも書かれているんですけれども、
これが越前敏也さんの持ち込みで実現していまして、
越前敏也さんといえばダヴィンチコードとかですね、
ミステリーのすごいベストセラーの翻訳の方というので、
それで知られているかと思うんですけども、
90年代にこの原書を読んで、結構純文学な作品になるんですけども、
これを訳したいと思われていたと。
ただミステリーの翻訳とかそっちの仕事でだいぶ忙しくなって、
なかなか手につかなくて、
コロナ前あたりですかね、
ここ何年かで自分のやりたいことに時間を使えるようになっていったというところで、
もともとこのオリンピアを翻訳したいと思っていたので、
それに向けて動いていくんですけども、
何社か持ち込みするんですけども断られて、
ただですね、ちょっと縁があって、
北カラス山編集室が、
昨年、2023年に設立された2人出版社になるんですけども、
その方と縁があって、
北カラス山編集室が出版第1号で刊行する本で、
オリンピアどうですかという話があって、
そこでですね、ちょっと出版に至ったというですね、
そういう経緯があると。
なんでなかなか商業出版したいと思っても、
ちょっとそれがかかなわなかった作品がついにできたというですね、
そういった点ではこの出版の経緯自体が結構ドラマがあって、
それだけでですね、
調べていくとたくさんの情報があってですね、
ちょっと気になる方もぜひ調べてもらえたらなと思うんですけども、
そこだけで結構ですね、
いい話って思うところはいっぱいあるんですけども、
そういうふうにすごくも翻訳者の方が強い思いで翻訳された作品であって、
もう一つですね、
この本の想定もかなり特徴的で、
まず本の大きさは単行本なんですけども、
ちょっと一般的な本とは大きさが若干違うんですよ。
縦長になっていて、
なんか審証をちょっと大きくしたようなサイズ感になっています。
普通の本とはちょっと大きさが若干違うんですよ。
縦長になっていて、
なんか審証をちょっと大きくしたようなサイズ感になっています。
普通の単行本かはちょっと背が高いっていうですね。
中を開くとですね、
この文章が何て言うんですかね、
なんか下の方が余白がたくさんあって、
本を何て言うんですかね、
ちょっと下から持つと、
なんか余白非常に読みやすいっていうですね。
あー確かに。
これもちょっと僕初めて見た、
このレイアウトって言うんですかね、
なんですけども、
そこも面白いなと思います。
あとはこの表紙デザインですね、
このオリンピア、
デニス・ポックっていう文字が、
この水色でね、
白い背景に水色で文字が書かれていて、
あと黒も入っているんですけども、
これがすごく綺麗で、
単純にこの表紙デザインが非常にいいなっていうのもありまして。
そうですね、この表紙はあれだね、
この水色の文字は、
プールの写真だよね、
キラキラしてて、
本当になんかこだわりの一冊っていう感じがします。
そうですね、この本の作りからさして、
ちょっと普通ではないなと、
もう相当こだわってるっていうですね。
やっぱこの2人出版社の、
北からさやま編集室のこだわりが、
めちゃめちゃ出てますよね。
そうですね。
これは押して、押して、売っていかないと。
いやそうですよね。
ぜひ、
本当こういう、
本が日本に入ってくるっていうのは、
日本で翻訳されるっていうのはすごく嬉しいことだと思うので、
押していきたいですね。
そうですね。
ここからちょっと、
作品のお話でやっていきたいと思います。
まず、
作品の特徴、
3点ほど話して、
その後ですね、
ストーリーに触れていきたいと思うんですけども、
特徴としては、
主人公ピーターの少年時代から、
30代半ばまで、
ピーターの節目ごとの出来事
30代半ばまでの
繁盛が描かれるというので、
230ページほどの
連作短編なんですけども、
読んでいくと、
一つの長編小説にもなっているという、
そんな作りになります。
ピーターの
10代前半から、
20代前後、
20歳前後、30歳前後、
30代半ばっていうですね、
それぞれの節目での、
印象的な出来事っていうのが、
描かれています。
そこでピーターの成長であったり、
変化ですね。
やっぱりその、少年時代とか、
20、20歳前後とか、
30代になって、
ピーターも
思っていたような、
生き方を必ずしも
するわけではないっていうですね、
人としての何か変化というか、
変わりようというかですね、
そういうのも描かれているというのが、
まず特徴一つ目かなと思います。
家族の描写
そうですね。
ピーターが、
成長物語であるのは間違いないんですけれども、
基本的にピーター視点の
話しかこの短編集ないんですけれども、
ピーターがその時々で、
出会う、出会うというか、
接している人たちが
描かれていくんですけれども、
基本的には家族ですね、
一家のことが描かれますね。
お父さんお母さん、お母さんの
兄弟のこと、あと妹のこと、
この辺りが描かれていくんですけれども、
ピーターの少年時代
あとおじいちゃんおばあちゃんのこととか
描かれていくんですけれども、
その中でこの時間軸とこの時間軸が
ちょっと重なっているみたいなものも
あったりして、やっぱこの辺は
連作短編集ならではの多面的な
ストーリー展開があるなと思っていて、
読んでいてここは、あ、なるほど
裏ではこういうことがあったのかみたいな、
ちょっと見えてくる時もあって、
面白いなと思いました。
一つ一つの短編で、この浮き彫りになっていく
ものっていうのがそれぞれあって、
それが大きな流れになっていくっていう、
ちょっと三井さんみたいに言ってましたけど、
長編で捉えることもできる作品なので、
この辺りはすごく面白いなと思いましたね。
そうですね。
今大地さんが言われていたみたいに、
家族がそれぞれ
その一面もあったのかというですね。
特徴の二つ目は
家族が抱えている問題ですね。
ピーター一家は
ドイツ系カナダ人になって、
著者のデニーズ・ボックスさんと
同じなんですけれども、
面白いのがお父さんの
父方の祖父母は
どっちもオリンピック選手で、
かつお父さんもオリンピック選手
というですね。
親子3代で、妹も
オリンピック選手候補になるくらいの
すごい運動神経恵まれた人で、
すごいスポーツエリート一家で、
それで作品のタイトルにもなっている
オリンピア・ピーターの一家の
ドラマと、その4年ごとのオリンピック
っていうのが随所で
関連していくというですね。
そうですね。
そこがもうかなり特徴的ですね。
この、
最初の時にこんなに
オリンピックに出るような
スポーツ一家になるのっていうのは
ちょっとイメージしにくかった部分
実はあるんですけれども、
それと同時に
この作品が実はあんまり
スポーツシーンみたいのがないのかな。
妹がですね、
体操を見せてくれるシーンとか、
主人公が水泳を
やったりするシーンとかっていうのは
出てくるんですけれども、
あんまりスポコンみたいな
本当にオリンピックに向かって
日夜
この肉体を鍛えるみたいなシーンが
ものすごいあるかっていうと
ほぼないので、
ちょっとタイトルの
オリンピアっていうところと
この設定だけ見るとですね、
スポーツの話多そうなのかなって思うんですけれども
あんまりそういう部分はなくて、
私なんか実はあんまりスポーツ
好きじゃないんですよね。
私なんか実はあんまりスポーツ
そんなに興味がある方ではないので
そんな私でもですね
めちゃめちゃ楽しめた一冊なので
スポーツが興味がない人も安心して
読める一冊かなと思ってますね。
このオリンピックを
すごくさりげなく使ってる
じゃないですか、この作品では。
それが上手いなって思いましたね。
そうなんだよね。
ここで
話しようと、オリンピックに
合わせて時間経過が分かるし、
だいたいどの時間軸なんだろうと
分かったりするし
正直、自分が経験しない
オリンピックの何年からだ?
1900
話自体71年から
71年からだっけ?
そうだよね。
自分が記憶があるのは
後半の2つぐらい。
記憶はないか?
記憶はないですよ。
記憶のある
生まれる前だし、
記憶のあるオリンピックが一個もないので
こんなことが起きたのかみたいなことが
結構あって。
改めて
いろんな歴史を認識する瞬間もありましたね。
そうですね。
一応触れておくと
72年のミュンヘン
76年のモントリオール
80年
幻になったんですか、モスクワ
88年ですかね
ソウル
92年バルセロナ
この辺りが結構
絡んでいたり
本当にさりげなく
含まれていたりとか
僕は96年のアトランタ
から記憶が
あったんで
確かにそれぐらいだよね
モントリオールはないよね
モントリオールはまだ生まれていない
バルセロナはないですね
アトランタの時は
サッカーが
28年ぶりにオリンピックに出るっていうので
すごい大興奮して見てたんですけど
アトランタが
なかなかっていうのはあったんですけど
このオリンピック
その当時のことを
覚えている方とかはですね
よりこの作品
ちょっと感慨深く
読んでいけるんじゃないかなとは思いますね
最後にですね
特徴で触れておきたいのは
文体ですね
この小説の
文体がすごく
詩情豊か
詩情というか詩的というかですね
すごく言葉が
美しいなと思っていまして
ピーターの一人称
で僕という
語りで話は述べられていくんですけども
結構一人称なんですけども
淡々としているというですね
このピーターという
少年になっても大人になっても
いい意味で一定している
そんなに浮き沈み
本当はしているんですけども
ピーターの視点だと
そんなに物事を浮き沈んで
見たりもしていない
そんなピーターの視点で
淡々と語られるんですけども
一方でこのピーターの想像力が
豊かなので
すごく想像が膨らむような
描写もあったりというので
この文章もすごく惹かれましたね
割と1文1文が結構
短くてシンプルなんですよ
文章自体が長かったとしても
その中の1文
僕は何をした
僕は何をしたみたいな形で
割と長くなくてシンプルで
表現されているんですけども
この短い簡潔で
シンプルが故に積み重なっていくものがあって
読みやすくて
入ってきやすいのに
しっかりとイメージを膨らませてくれるような
部分があって非常に読みやすい
けれども
図書説として強度が高いな
と思いましたね
そうですね
本当はこの文言っていう
引用とかできたらいいなと思ったんですけど
確かにねここっていうのは難しいかな
手短に1文だけを
抜き出して伝えるっていうのは
ちょっと難しくてですね
これ実際に読んでみてもらえたらな
と思うんですけども
1、2ページくらい読むとですね
作品のこの透き通っている感じというか
世界観
ピーター視点の世界観ですね
それが味わえるんじゃないかな
と思いますね
そうですね
あとはですねちょっと最初の方でも
話してましたけど
モチーフは水とかですね
風とか嵐とか自然ですね
っていうのは随所に散りばめられている
っていうところとかもあるんですけども
そういったところも作品を
深くしている要素としては
ありますしそういったところも
じっくり読んでいくと
より作品を面白く読んでいける
ところかなと思いますね
ではここからストーリー紹介を
していきたいなと思います
7章7つの
短編で構成されていて
時代としては1971年から
92年にかけて
主人公のピーターが
13歳の少年から
30歳半ばになる
というですねそこまでが
描かれています
各章オリンピックと少なからず
関わっていまして面白いのが
この短編が始まる前の
何でしょうね扉みたいなページですね
オリンピックの
ちょっとした描写が
このストーリーとは直接
つながっているわけではないんですけども
でもその時の
ストーリーと登場人物と
オリンピックが
微妙に
重なり合うようなすごい面白い
本当に数行程度の
何て言うんですかね
文章が扉に入っていて
というのを読んでからこのストーリーに
入っていくという面白い作りになっています
ちょっとここでは簡単に
あらすじを紹介したいと思うので
ちょっと3つの時代背景に
分けて話していきたいなと思います
まず最初はピーターの少年時代
ですね
10代前半の話なんですけども
カナダ住んでいて
ピーター13歳の時ですね
父方の祖父母が結婚
35年目を迎えるんですけども
みんなを驚かせるような
ことを考えます
それはですね湖の上で
2回目の結婚式をあげたいと
それってどうなのって
思う人もいるんですけども
結構ですね周りは歓迎
ムードでピーターもですね
親族とかと一緒にその
結婚式に立ち会うというですね
そんな話が
最初の短編になります
すごく祝福ムードが高まっている
結婚式だったんですけども
湖の上で
結婚式をあげる当日ですね
ちょっとそこで
思わぬ悲劇が起きてしまうというですね
すごく幸せな話
だったんですけどもちょっと影を落とすような
ちょっと終わり方になっています
というですね
ピーターの18歳から20代前半まで
最初の短編があってその
後はですねこれもですね
翌年の話になっていって
お母さんの弟である
おじさんですねギュンターという
おじさんがドイツからアメリカに来る
途中でカナダの
ピーターの家に立ち寄って
数週間滞在して
いたんですけどもその時の
出来事の話とかですね
またドイツにいるおじさんですね
ビリーというおじいさんなんですけども
第一次世界大戦
の時のすごい英雄で
ただその時の戦争で
ちょっとガスを吸ってしまって
神経が得られてしまったというので
ちょっと障害も抱えているおじさんが
いてピーターの一家が
ドイツに行ってそのおじさんの元を
連れた時の出来事というのが
それぞれ描かれているという
少年時代をピーターが過ごしていると
次がですね
ピーターが18歳くらいから
22、23歳にかけて
というですね
20歳前後の大学生
くらいの時の話になります
で妹の
ピーターには妹のルビーという
4歳年下の女の子が
いてこのルビーが
運動神経がすごく良くて
体操選手として小さい頃から
才能開花させて
いきます
でカナダ代表のコーチに
認められて1976年の
モントリオールオリンピックを
目指さないかと言われて
お母さんはですね
オリンピックを目指すようなレベル
というのは結構その
プライベートというかいろんなものを犠牲に
しないといけないというのがあるので
ちょっと反対はしてたんですけども
お父さんはですね
体操していてというですね
やっぱりそのルビーも
オリンピック目指したいというので
体操打ち込んでいくと
ただですねこのルビーというのが
実力は申し分なかったんですけども
ちょっと若くして病気に
苦しんでしまうというですね
ちょっとそういう不幸な出来事が
ありましたね
ピーターは妹思いなので
ルビーのためにこの募金活動に
励むことになって
ピーターがその募金活動
で行ったことが
歴史防止浮遊というですね
水に沈まない
ための
誰だけ水の上で浮遊できるかというですね
長時間
その世界記録に挑戦
をします結構ね
面白い発想だと思ったんですけども
そんな世界記録あるんだってね
思ったんですが
ピーターとしてはですね
かなり計算づくで
世界記録が挑戦できるという見込みで
その当日を迎えたんですけども
ちょっと運悪く
悪天候になってしまって
プールの水が溢れてしまって
というですねこれもですね
ちょっと運の悪い出来事が
ピーターの20代後半から30代半ば
重なってしまうものの
その時ピーターの
その記録をルビーも
見守っていて
ルビーがそこでちょっと元気な姿を
見せたりして
というですね
ちょっとしたドラマがあったりもします
そうやってピーターと
ルビーのそれぞれが
打ち込んでいるというですね
そんなショーになります
ただちょっとルビーのモントリオールの
次はモスコアオリンピックというのが
1980年に控えていたんですけども
ちょっとそこを目指したいというのは
あるんですけどもただ時が
流れてもなかなかそのルビーの病気が
消えることがないというですね
ちょっとそんなような展開になって
いきますそこからさらにちょっと
時間が流れて次ですね
ピーターの人生の転機
ピーターが22,3歳あたりですね
大学で
天候の研究をしていて
その次の年には
気象観測場への就職先も
決まっていたと
その年はインターン先で
気象研究先の中で
インターンをして
研究に打ち込むんですけども
ただたびたび父親から連絡があってですね
何をしていたかというと
お父さんと2人で
竜巻を追っていました
お父さんがいついつどこで竜巻が
発生するというのを
そういうのを
知るとですねピーターに連絡を
入れて2人で車で
真っ先に竜巻というか
嵐の中心に入っていくというですね
そんなことをしていました
それがですね観測所とかでは
情報として
重宝されているみたいで
お父さんはアマチュア
なんですけどもストームハンターとして
知られる存在でも
ちなみにお父さん本業は
ヨットの設計とか製造をしている
人なんですけども
そういう竜巻を追って
ストームハンターとしての一面がけを
その章では
語られていて
ピーターもお父さんと同じく
そういう気象現象とか
竜巻とかそういうのに
心を惹かれている興味を持っている
ある時ですね
すごい大型の竜巻が発生した
というので2人で現場に
向かった時にお父さんが急にですね
車から飛び出して
ボンネットの上に乗って
全身で竜巻を
体全身で感じ取ろうとした
というですね結構印象深い
シーンがあってですね
そんな話ですね
これもピーターとお父さんだけじゃなくて
お母さんというか
そういうことは反対していてですね
その辺でちょっと親子感動なんていうか
ズレみたいなものも
あったりもするというですね
家族の絆と成長
20代前半のピーターの話があって
最後ですね
これはピーターが30歳
頃から30代半ばにかけて
なんですけども
ピーターがですね
そういう気象関係の観測所への就職先も
決まっているというのはさっき
話したんですけども
そういう仕事はしていなくてですね
この時
ピーターはスペイン語話者センター
というですねカナダに
移住してきたスペイン語を
話せる人の支援をしていたと
生活支援とか
就職先支援とかですね
そういうのを行っていました
20代のピーターに一体何があったのか
って思うところはあるんですけども
30になったピーターは
思っていたような
その読者が思っていたような仕事とか
ついているわけではなかったというのが
ここで分かったりします
ピーターにも恋人とか
好きな人というのがいて
スペインに移住してしまいます
ピーターもですね30歳過ぎてから
結婚もして
スペインで落ち着くんですけども
ある時両親が来て
ピーターに驚くべき計画を伝えます
それはですねお父さんとお母さん
一度離婚したんですけども
もう一度復縁したと
ということで
2回目の結婚式をあげたいというので
それもですね
湖の上で結婚式をあげたいといいます
かつてですね
ピーターが少年の時に
祖父母が2度目の結婚式を
した時にちょっと悲劇があったので
そういうですねちょっと嫌な
思い出というのもあったりするんですけども
そういうのもありつつ
両親が2度目の結婚式を
するとなって
その当日ですね
湖の上での両親の2度目の結婚式
当日にピーターは
あるものを目にすると
ここから
ちょっと本当にこれは
最終盤の話なんですけども
もうちょっと話はあるんですけども
ピーターあるものを目にする
というところで
ここで一旦ストーリー紹介
やめておこうかなと思います
なるほど
そうですね
大枠だけれども流れはしっかり
というところで
家族の話だなというところと
ピーターの人生
30までだったけれどもこの両親のことも含めて
結構いろいろあったなという
ところとですね
父がなぜアマチュアですと
やっていたのかというのが
読んでいて不思議に思ったところ
だけども面白いなというところですね
個人的にはやっぱり
終わりと最後が2度目の結婚式
なんですよね
この不思議な
始まりと終わりになっていて
正直そこの至る
おじいちゃんおばあちゃんの2回目の結婚式は
あんまりうまく
ちょっと良くないことが起きてしまって
なかなかこの家族に
傷跡を残すことになって
しまったけれども
結婚式をあげたい
というところまでに至る
感じとか流れとかすごい良くて
それはもちろん両親の
すごく描かれていてこの終わりと始まりは
すごく好きだったなと思いました
いいですね
2度目の結婚式っていうしかもそれを
湖の上でするっていうのが
いいなと思いましたね
そういう結婚式もあるんだと思いました
あとスペインの
両親の
2度目の結婚式はスペインの
田舎の村みたいなところで
やろうとしたから
村中が盛り上がっちゃって
その結婚式を
今後の一つの
名物にしようみたいなちょっと思惑も
あって
みんな協力というか
持ち上げた
してくれて
あと個人的にはやっぱり
ルビーの話がすごく
刺さりまして
オリンピックへのルビーの気持ちとか
ルビーの努力する姿
あと病気のことすべて含めて
やっぱりこの本の中で
ルビーっていう章が一番長いんですね
おそらく
やっぱ厚めに描かれている分
そこに対するこのちょっとピーターの
思いとかっていうのもすごくあって
ここはちょっと読んでて胸が苦しくなるような
ところもあるしやっぱりこの
兄と妹の関係ってところもですね
結構熱いところがあって
そうですよね
このルビーとピーターも
ルビーの賞を見ると本当に
二人ともすごくいい
人物で
少年時代の時はおじさんですね
例えばドイツにいた時
ビリーおじさんっていうのはちょっと障害を
抱えているんですけども
障害をちょっと茶化すような
ことを言ったりして両親に
怒られたりもしたんですけども
このルビーピーターの年齢
子供ながらですけど年齢重ねての
成長とかですね
それぞれやっぱり抱えているものが
途中で出てきたりするんで
それを乗り越えようとするところとか
ですね結構
ルビーピーターですね
10代半ば10代後半の
読んでてかなり感動
するところでしたね
あとやっぱりピーターと
父で言うと竜巻の賞があって
高天って荒れる天候って書いて
高天って読む賞なんですけど
そこのストームハンターとして
竜巻に向かっていく
ってよくわかんないんだけど
何を感じたいのか竜巻の風の
感じたいのかちょっと
そのあたりだと思うんですけども
この二人の情熱というか竜巻への
思いみたいなのがですね
結構すごいあふれていて
ちょっと旗から見たら
この人たち何やってんのって思う
わけですけれども
ピーター視点で見ると結構厚く描かれていて
そうなんだよね
この一家
この小説結構淡々と静かに
描かれているんだけども
おのおの家族の厚い部分みたいなのが
見えてくる
小説で
この静かな文体で
この厚いところが
見えてくるってなんか不思議な
小説だったなってちょっと思いますね
確かに厚いところで言うと
お父さんがやっぱり
メンタリティがやっぱり
スポーツ選手だと思っていて
ほとんどセーリングで
オリンピック出たっていう
実績がある人なんですけども
やっぱりお父さんの物事への
なんていうのかな
向き合い方っていうのが
基本ポジティブで
ネガティブなことも
なんていうか
ポジティブに返そうとするような
タイプの人で
やっぱりお父さんがいろんな場面で出てくると
基本的に僕はすごく男前だな
と思って
読んでたんですけども
お父さんが竜巻に狂ったように
飛び込んでいったりするっていうのは
これもいろんな読み方あると思うんですけども
やっぱり今までの
出来事をですね
大きく2つやっぱり家族を
襲った出来事があって
そこに対しての
何か向き合うために
竜巻を追い求める
というか
するしかなかったんじゃないかなとかですね
ちょっといろいろ考えさせられる
ところはありました
そうだね
なぜ謎の情熱を竜巻に向けてきたのか
そうですね
結局このピーターもね
気象関係の仕事に就くのかと思いきや
そうではないところもね
人生だなって思うような流れでしたね
そうですね
僕はもうこれ読んでて
結構ですね
185ページで
終盤にはなってるんですけども
やっぱり一番グッときた
一番じゃないですね
一番よかったところがピーターがですね
あーここか
これの時スペインにいて
バーの片隅でテレビが
映すオリンピックの試合を
目にするんですね
29歳になったピーターなんですけども
昔はその
ピーターにとってオリンピックっていうのは結構
自分に近いものというか
家族が出ようとしたり
とかですね
オリンピックって一大イベントだったんですけど
29歳になった時のピーターにとっては
本当にもう忘れていたものに近いのかなと
バーでたまたまちらってみたら
オリンピックがやってるなぐらいの
感覚で見たと思うんですけども
その時ピーターがふと思うんですよね
自分がどれだけ変わってしまったのか
もうわからなかった
僕は進むべき道を
見失っていたと
もうちょっと文章いろいろあるんですけど
これ見た時結構
この文章読んだ時に
自分もそういうの重なるところがあるなって
思ってですね
やっぱり子供の頃とか
20代前後の時
自分はこうなるとか
これを目指すとか
そういう思い描いたものはあったと思いますし
周りからもそういう風に
見られたこともあったと思うけども
でも30前後になった時に
全然違う
道を歩んでいる
自分がいてでふと
過去を思い出して
過去の自分とどう変わったんだろうかって
考えてしまったりとかですね
結構ここは
自分も重ねてしまって
なかなか読みながら
なんでしょうね
ここは確かに
ピーターへの
共感がやっぱすごい
大きく感じましたね
私もここ付箋貼ってますね
これはねほんとちょっと
読んでここにたどり着いてほしいですね
そうですね
やっぱり最後ですね
ラストの終わり方
個人的には好きで
最後読むと本当に
泣きそうになる
ところがありましたし
じっくり読んで
この文章のペースでじっくり読んで
最後までたどり着いてほしいなって
思うような
本当だよね
ちょっとしんみりしちゃいましたが
いやいやそうですよ
しんみりしてしまいましたね
じゃあちょっと他の点
ちょっと話して
本当この辺で
この本の魅力が伝わってきてるかなと思うんですが
最後ちょっとだけ思ってるのは
オリンピアの衝撃的な事件
オリンピックですね
オリンピック図書で描かれるんですけど
ミュウヘンオリンピック
この時ね事件があって
それも
さらっとでもないけど
72年ですね
72年のミュウヘンオリンピックの時に
イスラエルの選手たちがね
ちょっと襲われて
その展開になってしまったりとか
っていうことがあったっていうことがですね
多分これ急にあったことなんで
ピーターたちもですね
オリンピックにしたら急にその展開になったみたいな
感じで描かれて
結構衝撃的な形で描かれるんですけれども
これちょっと読んでる時に
全くこのことは知らなかったので
ちょっとびっくりしてしまったというか
後々調べてみたら結構すごい事件だったんだな
っていうことが
ちょっと自分の中に入ってきて
ちょっとこの辺りはなんだろう
もちろん自分が生きていた
時代ではないので
なんか当事者意識とかその時の感覚は
持てないんだけれども
こういう書籍を読む時に
昔の時代設定をしている書籍を読む時に
自分が経験しない大きな事件
っていうのがやっぱり出てくると
ちょっとびっくりするなっていうのは改めて
ちょっと思った瞬間もありました
っていうところですかね
オリンピックの重要性と感動
オリンピックもあれですよね
遡れば遡るほどインパクトの大きさというか
そうだよね
大きいことから小さいことまでいろんな
ことが積み重なって今の形になって
またここから変化してくるんだと思うんだけど
だもんね
そうですよね
本当にオリンピックが国家の重要こと
今もそうですけど
今以上に
メダル1個に対しての
重みとか
あるんだろうなって思いますし
確かに
ドラマ性みたいなものとか
そうだね
ちょっとそんなことも感じる一冊でした
というところにしておきましょうかね
最後
感想とどんな人に読んでもらいたいか話して終わりたいと思います
今回ですね
オリンピアなんですけれども
これも先週同様
文学真ん中だなっていうところがあって
非常に読みやすいのに
やっぱり振り返ってみると
なんか熱い作品だったなってちょっと
思っていて
静かに読んでたつもりなのにすごく熱いものが
出てるっていうすごく不思議な気持ちに
今なってます
なんでぜひいろんな人に読んでもらいたいなと思うのと
あと前回のコマイグミも
含めてなんですが
やっぱりこういう出版の動き
っていうのはすごく応援したいなって
思うので興味があったら
ぜひ購入して
そして読んでみていただけたらなと思います
僕も本当読んでから
すごく良かったのでびっくり
しました
このオリンピアがエチゼントシアさんが
動かなければ多分商業
出版されることは
なかったんだろうなと思うんですね
しかも商業
出版されるまで四半世紀
25年ぐらいかかっている
っていうのも考えると
実際読んでみると
このオリンピアって僕にとっては
かなり重要な
作品だったなって思ってまして
そうなんですよね
何が自分にとって
大事になってくるのかっていうのは
本当に分からないなって感じましたね
当たり前のように商業
出版されているもので
ないのが今回なんですが
そういういろんな過程を得て
やっと出版された
ものにこんな
すごいものがあるんだっていうのを感じて
そういう意味では
出版して
日本語としても
いい文章だと思ってまして
そういったところにすごい
ありがたいなって思うところもありますし
これからも売れている
小説だけじゃなくて
もうちょっと
いろんなところに目をつけて
世の中的に売れているのとか
別の尺度で
自分が本当に
読みたいなって思う本とか
そういうのを
ちゃんと出会って読めるように
自分の本の選び方とか
そういうのを
もうちょっとこだわっていくと
より自分好みのものに
やっていけるんじゃないかなっていうのは
今回ちょっと思いましたね
そうっすよね
いやーいい本でしたね
そうですね
じゃあ次回告知で終わりたいと思います
次回はですね
村上隆のコインロッカーベイビーズを
ご紹介します
久しぶりの日本の小説かな
村上春樹短編企画は
短編企画
村上春樹以外だと
久しぶりですねかなり
となりますね
ゲストにはおなじみねじまけラジオさんが
登場します
皆さんお楽しみに
番組の最後になりますがメルマン会員募集しております
こちらは無料版有料版でございます
詳しいことは番組概要欄に書いておりますので
ご覧ください
そして番組の関数やリクエスト
またこのラジオを聞いて紹介された本を
読みました読み返しましたなど
ございましたらハッシュタグ空飛び猫たちをつけて
教えていただけると大変うれしいです
Xやインスタの投稿でお待ちしております
お便りフォームは番組情報欄に載せておりますので
こちらいただければ
2ヶ月に1回のお便り紹介会で
ご紹介させていただきお答えいたします
そしてこの番組気に入っていただけましたら
積極的に拡散共有
フォローをお願いいたします
ではまた来週ありがとうございました
43:46

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