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2022-08-29 42:41

第91回 植民地出身の作家による自伝的な作品たち「あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集」ジーン・リース著

【今回の紹介本】

 ■『あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集』ジーン・リース著、西崎憲編、安藤しを・ほか訳、亜紀書房 

「わたしはどこにも属していないし、属すためのやりかたを買うお金もない。」 

苦難の連続の人生を歩んだジーン・リースの日本発の短編集。
この作品を読むと彼女の叫びが聞こえてくる。 是非、お聞きください。 

【番組内で紹介したトピック】

 ■『『あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集』ジーン・リース著 西崎憲監訳、安藤しを 他訳 亜紀書房

 https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=1066 

【ゲスト出演しました!】 

K-BOOKらじお #11 

https://open.spotify.com/episode/3y1Ks3uqLpIAZpDymRaoCq?si=810d18e6e04542dd 

是非、こちらのポッドキャストもお聞きください! 


【文学ラジオ空飛び猫たちを初めて聞く人向けのnote記事】

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硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

毎週月曜日朝7時に配信しています。

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

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文学ラジオ空飛び猫たち。 花と昆宮と飲酒に満ちた人生を送った女性作家ジーン・リース。
自伝的要素の強い作品たちからは、むき出しの彼女の叫びが聞こえてくる。 今回は短編集
あの人たちが本を焼いた日をご紹介します。 どうもみなさんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。
この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな2人がゆるーくトークするラジオ番組です。
お相手は、私小説が好きなお母さんのダイチと羊を巡るカフェのミエの2人でお送りします。 文学のプロではない2人ですが、東京と京都をつないでお互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
番組概要欄に詳細情報を記載しているので、初めてお聞きになる方などそちらを見ていただけるとありがたいです。
本編入る前にですねお知らせが1点あります。 これの配信日がちょっと収録の関係でだいぶ遅い告知になっちゃうんですけど
8月の12日配信のKブックラジオというポッドキャスト これKブック新公開の方がやってらっしゃるポッドキャストなんですけれども
そちらにですね我々2人ちょっと出演させていただくことができました。 番組概要欄に詳細のリンク貼っておくのでぜひそちらもお聞きください。
結構いろんな話をしたのでリスターの方は楽しんでいただける内容になったんじゃないかなと思います。
なんかすごく出演できて楽しかったですね。 韓国文学のいろんな話ができてしかも向こうの人にもオススメの本を紹介してもらえたりして
コメントもらえてちょっと嬉しかったね。いつか紹介したいなと思いますね。 我々ゲスト出演っていうのも少ないのでぜひお聞きいただけるとありがたいです。
じゃあちょっと宣伝はこんなところにしてですね 今日の紹介をいきましょうか。
今回紹介するのはジーン・リース町のあの人たちが本を焼いた日になります。 西崎健さん編&ショーさんほか役で秋書房から2022年7月
つい先月発売された本になります。 これちょっと経緯話すと私が秋書房さんのブース、東京でやってたブックマーケット2022
浅草屋さんの秋書房さんのブースで買わせていただきました。 実はこのブックス並んで座るというシリーズなんですけど気にはなってまして
第1弾がバージン・アウルフ、第2弾がマンスフィールド、第3弾がジーン・リースだったんですけど気になってたんで読んでみたいなと思ってたんで
ちょうど新刊出てると思って買って、ミリさんと話して紹介しようということになったんですけれども。 私ジーン・リース初めて読んでこんなギスギスした書籍を書く人いたんだっていうちょっと衝撃的な
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本ですね。ちょっと自分はなんか今回新しい扉を開いてしまった感じがします。 わかりますね。僕も全く知らない作家で、代表作のサルガッソンの広い海という作品
名前は知ってはいたんですけども、どういうものを書いている作家というのは全然知らなくて、予備知識なしで読んだらちょっとびっくりしましたね。
こういう小説もあるんだっていうですね。驚きもあるような、そんな短編集でしたね。
完全未体験ゾーンでしたね、今回。 私も同じくサルガッソンの広い海という名前だけ知ってましたが、それが代表作の方ですね。
今回のこのジーン・リース短編集、あの人たちが本を焼いた日なんですけれども、西崎健さん含めて9人で役していて、
役の違いも楽しめたりするのかな?ちょっとそれはある感じもしたけど、でも作品ごとのテイストの違いなのか、ちょっとそこは私正直判別はつかなかったです。
これからちょっといろいろ紹介していきますけれども、だいぶですね、悪の強い作家なので、うまく紹介できる自信っていうのが正直ちょっと
現段階では持てないので、ちょっと収録終わったらどういう形になってるかが、ちょっとドキドキしながら今収録しております。
でもですね、このジーン・リースという作家さんは多分他にこんな作家さんいないと思うので、今回紹介することで、サルガス島の広い海、有名で読んでる人いるかもしれませんけれども、
今回初めて知ったっていう方にはですね、ぜひちょっと少しでも知ってもらえたらいいなと思いますし、多くの人にちょっと知ってもらいたい作家ではあるなと思います。
じゃあ行きましょうか。
ここから本の紹介にしていきたいと思います。
まずあらすじをウェブサイトから引用しますと、
私はどこにも属していないし、属すためのやり方を買うお金もない。
カリブ海生まれのジーン・リースはヨーロッパでは居場所を見出せない疎外された人であった。しかも女性である。
自身の波乱に富んだ人生を下敷きに、モデル、老女、暴露者などの主人公たちは困窮、隠衆、刑務所暮らし、戦争と数々の困難を生きる。
だが彼女らは決して舌を向かない。監修と怠惰と固定関連を嘲笑うようにしたたかに生きる。
今、新たな光を浴びる反逆者リースの本邦発、修行部の作品集となっています。
ここから今までは作品紹介をしていたんですけども、その前に自伝的な要素も強い作品ではありますので、
今回、著者であるジーン・リースさん、どういう人なのかというところをちょっと語ってから作品紹介に移っていきたいなと思います。
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西崎健さんが最後、後掛けのような形で寄せる文章があるので、そこからの情報を少しずつ伝えていきたいなと思います。
正直、最初に読んじゃった方がいいですね。もしこの本を読むんだったら、最後にジーン・リースのピクニックっていう西崎健さんの文章が入っているんですけど、
これを多分読む前に読んでしまった方が、だいぶこの話、短編集の理解が深まると思います。
ちなみに私は半分ぐらい読んだ時にこれを読みました。
そうなんですよ。僕はもう、もう真っ先に。
最初から言った?
いや、もう真っ先に後書きから読みましたね。
なるほど。私は大体海外文学の作品は途中まで読んで、ちょっとこれ何回言いそうだなとか、ちょっと自分の中に落ちてこないなって思った時は、後書きを読むっていうスタイルをよく取るんで、
それでやったんですけど、真っ先に読むべきだと思って後書きしましたね。
結構、なかなかちょっとこれを知らんじゃ入ってこなかった部分があるんで、まあそのあたりもちょっと伝えていきます。
えっと、ジン・リンスさん自体はですね、日本ではそこまで有名ではないみたいなんですけど、海外では知名度の高い作家になっています。
代表作はサルガストンの広い海となっています。
これ私は生けざまな月さんの世界文学全集で入ってるのを見て、こういう本があるんだっていうのを知ってる程度でした。
だから読んでませんね。このサルガストンの広い海というのが成功作品としてられており、ポストコロニアリズムとフェミニズムの文脈では重要な作家とされております。
このジン・リンス短編集なんですけど、ジン・リンスの短編集が出るのは日本で初めてとなっております。
これ自体もいくつかの短編集の中からピックアップしている作品になるので、本オリジナルかなという形になります。
ジン・リンスさんなんですけど、本当波乱万丈で、もう差別と貧困というものに苦しんだ人生だったようです。
で、晩年に作家として成功していくという形になっています。
生まれはですね、1890年ドミニカで生まれました。
バージニアウルフやキャサリン・マンスフィールドと同じ同世代の作家になります。
高校入学を機にイギリスに渡ります。
で、植民地から来た女性ということで学校生活は楽しいものではなかったようでしたが、演劇の才能があり、高校を卒業後はロンドンの超面目の演劇学校に入学します。
ただ、どうしてもですね、彼女は発音の名前というのが強制できずに、その大学を退学し、舞台の仕事や歌手というものになっていきます。
上流階級の男性と付き合いがあって、経済的な援助を受けたりはするようなんですが、フランス人のスパイなんかと駆け落ち結婚をしたりと、また波乱万丈な人生が続いてきます。
夫がですね、軍の仕事で金を不正利用してクビになったりして、夫婦で逃亡などをしたりするという、ドラマのような人生ですね。
リースはパリの編集者と恋中になり、自身の書室を次々と出版していきます。
で、最初の夫とは離婚します。
リースは出版関係のエージェントの男性と2度目の結婚をして、書室を発表していくんですが、このタイミングで飲酒がどんどん増えていきます。
09:03
世界は第二次世界大戦に突入し、夫婦ともにアルコールに溺れて経済的に困窮していく。
そして戦後、夫は亡くなってしまいます。
その後リースは3度目の結婚をしますが、隣人トラブルで女子刑務所に送られたりして、5日間過ごしたりします。
この時にリースに老後独撃のオファーがあったりしたんですが、結局それが実現せずに、最終的にはリースは罰られた作家となっていきます。
で、晩年ですね。リースは夫と寄せを送っているが、75歳の時、オファーをもらっていた老後独撃が9年越しに実現したことをきっかけに、書室の世界に復帰します。
60代も本当晩年ですね。から書いていた長編小説、サルガストンの広い海を9年かけて書き上げ、これが出版し、数々の賞を受賞します。
なので70代半ばで、作家的には大成功を収めるという状況になってきます。
89年で彼女は息を吹き取ります。生涯では50本余りの短編、5本の長編を残し、人生の大部分は苦しみに満ちた、貧困と飲酒に悩まされた人生を送っていたという、かなりこれだけ聞いてもきつい人生だったなという。
で、このジン・リース短編集にはその時に彼女が送った経験をもとに描かれている作品がほぼ全てなんじゃないかなと思います。
なんかすごいですね。こんな腹も万丈な人生を送ってたんだっていう。ちょっと読むと本当びっくりしましたし、最初に結婚した人がなおフランス人のスパイっていうのがまたなんかいいですよね。
なんかすごいよね。
このジン・リースが小説を書くきっかけが、日記を書くようになって、たぶんそれが20代の前半とかですかね。
で、このフランス人のスパイの夫も小説を書いていて、で、その夫の小説を編集者に届けに行ったら、なんか日記の方が評価されてしまって、で、ジン・リースが世にだんだんと出ていくっていう。
この辺の経緯とかもすごい面白いですし、で、その後その編集者とまた恋をしてしまったりとかですね。
ジン・リースの人生がすごい、本当めっちゃ大変だったんだろうなぁと思いつつ、恋なぁというのも思いましたね。
うん。なんか叶わないけど、ちょっと彼女のインタビューとか聞いてみたいですよね。
ああ、そうですね。
映像とかで見たいですよね。表情とどんな感じで語るのか。
この西崎さんが書いている内容も、あれですよね、ジン・リースの辞伝的、辞伝というか表伝が出版されていて、
リリアン・ピッチーチーニという人がですね、青い時間ジン・リースの生涯っていうジン・リースの表伝を書いていて、
だからその本がね、かなりちょっと気になりましたね。ここにはね、語られていないもっと詳しいジン・リースについてね、いろいろ書かれていると思いますんで。
なんかやっぱ、前にも紹介しましたけど、星の時のグラリス・エリス・ペクトルみたいな、なんかやっぱりそういう匂いを感じますが、またちょっと違う作家なんで、
12:04
これから作品をちょっと具体的に話していきたいんですが、やっぱりこの作品の魅力、今回短編集なんで全部紹介できないんで、まずはこの作品の魅力についてちょっと話していきたいと思います。
何度も話している通り、これは辞伝的要素の強い小説なので、この作者・リースの境遇というのが色濃く反映されています。
で、一読して私は強く感じたのは、誰も信用しないトゲのようなものがすごくあって、登場人物たちの会話もなんかすごくギスギスしてて、結構強烈に人を怒らせる言葉なんか出てきたりとかして、
まあ本当面食らったんですよね。で、何というかこれ人を簡単に信用することができなかった人生っていうのを強く感じますし、そういう空気感っていうのはこの作品の中には非常に出てるなと思いますね。
居場所がないというか居心地が悪いというか、そういう感じ、寄り目のなさのようなものが全体的に漂っていて、
なんていうんですかね、この感覚を持ちながら生きるっていうのはどういう状況なんだろうなみたいなのをちょっと考えてしまって、
自分のなんか想像を超えた人生だったんだろうなぁと、本当に強く思うような作品でした。
そうですね、なんかあの思っていた話と違うみたいなですね、あのことがよく書かれたりするんですけども、
まあそれがこんな人物いないだろうと思うようなですね、なんかすごい口が悪いような人がいたりとか、
まあでもそれがジン・リースの見てきた世界なんだなと思うとですね、結構自伝的要素が強いと思うんですけども、
そのジン・リースのやっぱり見ていたのとなんか同じのをですね、ちょっと見せられているかのような、そんな感覚というのはありましたね。
そうですね、あとですね、話自体が結構短い作品ばっかりで、今回短編集なんで、それもあると思うんですけど展開がやたら早いというか、
あっという間に話が展開していて、なんか結構読んでるといつの間にかとんでもない場所に放り込まれているような感覚があります。
個人的な感覚なんですけど、ちゃんと読んだつもりでもなんか気づいたら状況がわけわからなくなっていることが多くて、
これ結構訳すのめっちゃ難しかったんじゃないかなって、読んでると思いましたね。
そうですよね、もちろん文脈ってあったとは思うんですけども、本当に結構スラスラ読めてしまう文章なんで、逆に入ってこないというかですね、
読めるんですけど、イメージが追いつかないというか、よくわからない展開になっていくんですけども、
これも見方によっては、綺麗に整理されたストーリーとかではなくて、そんなよくわからない展開で物事が進んでいくんだっていう、
そこに何かリアルなものがあるのかもしれないなっていうのは思いましたね。
やっぱりどうしても特殊な作家なんだなっていうのは非常に感じました。
15:00
なので、ちょっとその辺りをどう楽しんでいくかっていうのが結構この人類参考書を読む上ではキーになってくるかなと思うので、
正直1回じゃわかんないなと思いましたね。
何回か読むとすごく入ってくる作品だろうなと思います。
ではここからですね、ちょっとその作品の中身の紹介をしていきたいなと思います。
メインで紹介するのは1作ですね。
あいつらにはジャズって呼ばせておけという作品をちょっと触れていきたいと思います。
その他ですね、印象に残った作品というのもまた後でちょっと触れていきたいなと思います。
まずあいつらにはジャズって呼ばせておけという作品なんですけども、
これ時代背景としては第二次世界大戦後になりまして、イギリスのノッティングヒルというところですね。
ここに移民の方がすごく押し寄せてきて、現地に住む人ですね、ノッティングヒルの人たちはちょっと移民というのはもう歓迎は決してしていないと。
ちょっとそこに差別であったりですね、そういうのが生まれるんですけども、主人公はその移民の女性であるという設定ですね。
で、話としては移民の女性が住んでいるアパートというんですかね、部屋があるんですけど、そこの家主さんからある日突然月宿代を1ヶ月前払いしろというふうに言われます。
それまでは前払いとかね、そんなことなかったんですが、急に言われますと、主人公の女性はお金がないので、そういうと家主とその奥さんからも出て行けと言われて、もう仕方なく部屋を出ていくことになるんですけども、
そのよく行くカフェがあって、そのカフェで顔見知りの男性ですね、ミスター・シムズという男がいて、そこで事情を話して、そのシムズが次に住める部屋というのを用意してくれて、なんとか路上生活というのは避けることができると思います。
女性は新しい部屋に引っ越すんですけども、それが150年前ですね、すごい古い建物で、そこで本当空っぽで何もない部屋なんですけど、夜にワイン飲んで入浴した後は窓の枠に肘をついて庭を眺めるような、そんな生活を送っていました。
ところがですね、2週間くらいかな、住んでいたら、夜に歌を歌っていると隣人の夫婦から出て行ってほしいというふうに言われます。これも結構な悪口というか罵倒されてしまうんですけども、そこでちょっと主人公もカットして、もっと大きな声で歌ったりするんですけど、そしたら警察に捕まってしまうというですね、ちょっとそんな展開になります。
で、ここで警察に捕まった時もその主人公が以前お金盗まれたことあったんですけども、それを言っても全然捜査してくれなくて、で、隣人がちょっと歌うるさいって言ったら自分は逮捕されるっていうですね、なんかそんな不満とかね、あってぶつけたりするんですけど、まあただ裁判の結果、主人公に5ポンドの罰金が稼いられてしまいます。
18:13
で、そこでですね、以前にその新しい部屋を用意してくれたシムズさんという男性に会って、罰金を立て替えるし、また会いに来ると言って、いついつまでに会いに来ると言うんですけども、ただその約束したシムズさんが現れず、しかも後になっては来るんですけど罰金の立替えもされなかったというのが分かります。
で、そこでですね、また主人公はその後も部屋で生活はするんですけども、やっぱりその隣人がその挑発をしてきたりしてですね、で、そこでやり合ったりするんですね。押収したりして、つきまとうなっていうね、あのそんな歌をね、歌ったりして、そうしたらですね、次の日にまた警察がやってきて、もう一回捕まってしまうと。
それがね、ちょっと罰金未払いだったっていうのと苦情が寄せられたということで、で、今度は裁判の結果、監獄に送られることになります。で、そこで主人公が監獄生活というのを送っていく。それは女子刑務所なんですけどね、送っていくんですけども、ある時ですね、監獄の中からその女性の歌を聴きます。
それは、その歌というのがですね、監獄の門とかですね、そういうのも軽々と飛び越えて、もう誰も止めることができないようなね、あの歌で、本当にもうね、あの広い世界に伸びていくような。その歌というのも、女性の受刑者の人たちに弱音を吐くなというのを励ますんですね。
で、場所がホルウェーというところなんですけど、そのホルウェーの歌と呼ばれていた歌になります。で、主人公がその歌から勇気をもらうというですね、ちょっとそんな一幕があったりします。で、そしたらですね、ちょっとこれもまた、急になんですけども、あの犯人の人に呼ばれて罰金が支払われたから、もう刑務所出て行っていいよと言われて、もう解放されます。
で、主人公がまた新しい部屋に引っ越して、で、婦人服を仕立て直す、そういうお仕事に就くことができて、で、職場でも友達ができるんですけども、ある時ですね、その友達の家でパーティーをしていた時、主人公がそのホルウェーの歌を口ずさむんですね。
で、それを聴いていたピアノが弾ける男性がいて、その男性が結構周りが言うにはその一流の弾き方ができるというですね、そういう音楽家だったんですけども、ジャズ風にそのホルウェーの歌をそのパーティーで弾きます。
そしたらですね、主人公が思ったのは、自分が聴いていた歌とはそれはもう別物だと、違う、そういうんじゃないというふうに思います。
で、これも後日なんですけど、その男性が、主人公が歌ったホルウェーの歌ですね、これを男性が他人に売ってお金に変えてですね、そのお礼でお金をもらったりするんですけども、主人公からすると自分が持っていた歌が失われたと思って悲しくなって泣きそうになるんですけども、
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ただね、そこで思いを巡らして、いくら他の音楽家が正しく演奏したりしても、私が聴いたあの歌ですね、もう監獄で聴いたあの歌を傷つけることはできないと思うというですね、ちょっとそういう心境に至るというですね、ところで話が終わりを迎えていくという、こんな短編ですね。
ちなみにこの短編で、主人公がホルウェー女子刑務所に5日間収監されるんですけども、これが作者のジン・リースさんが実際に体験したことと重なる部分で、結構ですね、創作と分かりつつも作者のジン・リースさんの不遇な人生の一部を追い体験してるんじゃないかなと思う、そんな感覚は読んでいてありましたね。
結構強烈な話なんですけど、まあこういう話ばっかり言ってるばっかりなんですけど、私はちょっと解説読むまで、意味の話だってこと全然わからず読んでたんで、なんかちょっと酔っ払って歌っただけで、警察呼ばれて罰金取られるとかすげえありえない話だなって、最初思ってたんですけど、やっぱり意味に対しての差別っていうのがすごく強い時で、そういう状況になっていくっていう、この境遇がなかなかこの作者、主人公にとってダメージになるっていう話でしたね。
結構、主人公も状況としては本当に孤独なんですよね。なかなか頼れる人が基本的にはいなくて、しかも貧困でもあるし、しかも移民って言葉が不自由なんですよね。
ところどころ相手が言ってることがわからなかったり、こっちがうまく言えなかったりっていうですね。しかも移民差別が、こっちが主人公が言うことっていうのは信じてもらえなくて、話せば話すほど嘘と思われてしまうとかですね。
なかなか呼んでいてね、なんか辛いなと思うところがありましたね。 結構淡々と語られますけども、状況はすごい良くない方にどんどん転がってきますもんね。 だから単純にその出来事が起きて弁解すればいいやんと言える話ではないんですよね。やっぱり言語の問題もそうだしね、信じてもらえないという話もそうだし。
辛いとは言いつつもですね、主人公が監獄の中で歌に救われるというか、勇気づけられるシーンがあるんですけども、そことかすごく呼んでいて好きだったところなんですけども、あと最後の終わり方もそうですね、結構肯定的と言っていいかわからないですけども、何かその主人公が自分の中で前向きになった状況で終わっているっていうのはすごく良かったなと思いましたね。
そうですね、歌が奪われてしまったような感覚を持つけれども、でもそれは自分が知ってる歌じゃないっていうか、私の歌じゃないっていうことで、自分の歌は自分が監獄で聴いた歌っていうのはそのまま残っているっていう感覚で生きてるからいいですよね。
24:10
で、タイトルがここでかかってくるんですけど、あいつらにはジャズって呼ばせておけっていう、その歌をジャズと呼ばせておけっていうんですけど、このタイトルがやっぱすごくいいなと思って、この主人公の女性から見たら結局好きにさせておけっていうことだと思うんですけれども、好きにさせてはいるけれども私だって好きにやるよみたいな意味合いが多分込められているような感じをちょっと私は受けて、このラストあたりにタイトルの言葉が出てくるんですけど、
この作りは結構ジン・リースさんの人生の強さみたいなのをすごく感じて、結構惹かれたポイントですね。
あいつらにはっていうのがタイトルについてるんですけども、それはジン・リースとは違う境遇にいる人たち、イギリス人たちだと思うんですけども、そういう人がいくらジャズを演奏しようとしても、それは本物にはなれないっていう。
本物の演奏は自分と同じ境遇の人がやっぱりやって初めてできるとかですね、そういうところも含まれてるんだろうなって思いましたし、確かにそっちがそっちならこっちはこっちで勝手に生きるみたいな、そういうのはすごい感じましたね。
というちょっと短編の紹介にとどめておきますか。
じゃあですね、他に印象的なだったらちょっと作品をいくつか触れたいなと思います。
じゃあですね、ちょっと僕の方から。これは表題作の「あの人たちが本を焼いた日」という作品ですね。10ページほどの短い話で、舞台はドミニカになります。
で、話として子供が主人公なんですけども、その友人のお父さんが、その黒人のお母さんを結構ですね、虐待、DVをしているんですけども、そのお父さんがある日亡くなってしまいます。
で、その後ですね、そのお母さんがその書斎、その家の書斎にあった本ですね、これを売るか焼くかして本をなくそうとしていこうというですね、ちょっとそういう状況が突然訪れて、で主人公とその友達の子供2人ですね、子供2人がそれぞれ本を1冊ずつ抱えて逃げるというですね、そんな話ですね。
ちなみに1冊ずつ持っていった本というのが、少年キム、キプリングの小説と、モーパッさんの死の如く強しというですね、その1冊ずつだったんですけども、結構この話がですね、ちょっとそのお母さんにサイコパスなところって言うんですかね、ちょっと怖い話やなと思って、なんかね、ちょっと読んで、これ一番最初に収録されてるんですけども、いきなり結構パンチがあるなと思いましたね。
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そうですね、これね、本を持って逃げてきて、その本を確認するところが結構ね、ちょっと私もラストのところちょっと結構面白くて、タイトルから持った印象と結構もう最初から結構違ったんで、この話なんだってちょっと思って、びっくりしたのを覚えてますね。
この作品はドミニカ舞台で、やっぱりジン・リンスの本当昔の記憶ですね、そこと結びついてるところがこれもあるみたいなんですけども、ただイギリス舞台の話とかに比べるとちょっと異国情緒感があるというかですね、他の作品とかに比べるとややちょっと小説らしいなというのは感じましたね。
ああ、確かに。
ちょっともう一つ僕の方から、金色草にいてというですね、短編なんですけども、これもですね、非常に短くて数ページというぐらいなんですけども、結構好きな作品でした。
なんて言うんですかね、金色草というですね、結構お金持ちが住むようなところでの話にはなるんですけども、話の終盤の方でですね、金色草にいると人生薄っぺらいというふうなことがちょっと述べられてはいるんですけども、
ただですね、その後の展開で、そこに住む旦那とか夫人ですね、その旦那さんが元々ガラス瓶を作るところ、周りでガラス瓶が作るところで生まれ育っていて、その瓶を何時間でも見ていられるというようなですね、そんな話があったり、
夫人がですね、夫人はビリヤード室にいる時に蓄音器をかけているこの旦那さんの姿を見て不思議な気持ちを持ったりですね、なんかそういう住んでいる人たちの、そんなちょっと印象に残るようなエピソードと言いますか、そういうシーンが描かれていてですね、
決してその薄っぺらくはないなと、この金色草にいるからといって、全然そんなことはないなというですね、ちょっとそんなふうに思ったりして、で最後はですね、金色草って素敵なところっていうふうにですね、セリフがあって締めくくられているんですけども、
やっぱりそこに住んでいる人たちの、何かちょっとしたことかもしれないんですけども、人生の立ち止まる瞬間というんですかね、何かそういったのが不意に語られているというか、描写されているんで、そんなところにね、突然パッて出くわすっていう、なんかその体験がね、すごく個人的には良かったなぁと思って、好きな作品の一つですね。
これ、すごい印象に残ったけど、今パッとどんな話かが結構出てこなくなっちゃってるな、読んでるときすごい面白いなと思ってた、記憶がある。
話の筋がね、筋みたいなのがないのか、そういう話は多いんだけど、話がいつの間にか始まってて。
そうですね、今ちょっとペラペラ読み返してくると、こういう話だったっていうのはわかるけど、確かに。
30:03
ちょっとその感じです。じゃあちょっと私の方のいきますか。私はですね、比較的この作品の中ではちょっと長い、そこまで長くないか、40ページくらいかな、この作品になります。
ではまた9月にペトロネラという作品が結構印象に残っていて、これロンドンのトリントンスクエアに住んでる女性が、ちょっと2週間ほど田舎のコテージに行って、
まあちょっと過ごそうとするけれども、そこに集まっている人たちと馬が合わないというか、結構ギスギスしちゃって、
ロンドンに帰ることにするが足がなく、とぼとぼ歩いていたら、通り過ぎの男性が現れて、車で、ロンドンまでは無理だけど近くの大きな駅までちょっと送ってもらうっていうことになる話です。
で、その送ってくれる男性からすると、荷物を取りに帰りにそのコテージに戻ると、そこにいる連中の会話を聞くと、なんて嫌な奴らなんだみたいなこととか言ったりして、
まあやっぱりその嫌な奴らと一緒に過ごしたんだなとわかるんですけれども、なんやかんやってそのロンドンに帰るんですけれども、
これタクシー待ちしている時に若い男性とちょっとタクシー譲り合う関係で、まあなんやかんや結構一緒に乗ってしまって、
まあそう流れでちょっとお腹が空いてるからということで一緒に食事をします。で、結局その人とも何もなく別れるんですけど、
なんか前編にこの漂ってるのが、夜辺の無さみたいなのが結構漂っていて、読んでいてこの落ち着かない感じっていうのもなんとなくもうずっと印象に残る作品で、
結構振り返った時にこの作品は結構私の中で印象に残ったなと思った作品です。
なんかこれも出会う人との隔たりっていうのは結構大きいなと思いましたね。
途中でね、なんかそのタクシーで一緒に帰る男性とかいい人はね、中にいたと思うんですけども、
特に最初の方からなんかそのコテージで出会った人とか、ジュリアンっていう人とかめっちゃもうなんかね、正面切って悪口を言ってきたり、
悪口っていうかね、もう存在指定みたいなことを言ってきたりして、こういうのはもしかするとちょっと実際にあった体験なのかなっていうくらいですね、
なんか本当にその嫌な人間が描かれてるんですよね。
結構ね、口が汚すぎるんだよね、コテージと人たちがね。すごいなってちょっと思いましたけど、そういうのもあったりだいぶ印象に残ってますね。
じゃあ最後、テーマトーク挟んで終わりたいと思います。
テーマトークはですね、今回はちょっとこのジン・リースさんが結構自分の人生で経験した不能部分っていうのをありのままに描いてるなと思うので、
こういうことができるか、自分の不の部分をありのままに描けるかというところで話してみたいと思うんですけれども、
でもこのジン・リースさんからすると多分自分の人生っておそらくこういう不のことの連続だったんじゃないかなと思うので、
33:06
もう描くことっていうのは正直多分これしかなかったんだろうなって思うので、
なんかちょっと辛いなと思う部分もあるんですけど、そのことに関しては。
ただこうやってうまく描くことができるっていうのはすごく才能だなぁとは思う一方、
なんか自分たちはそもそもこういうことを文章として吐き出せるのかっていうのがちょっとできるかできないかみたいなところをちょっと話したいんですけど、
私はどうだろうなぁ、相当追い込まれてたらできるかも。
なんか人生、もうなんかこれで表現するしかないってとこまで追い込まれてたら、もうその表現するってことに頼ってしまうかもしれないですね。
なんかこの本当、自分にプライドがあったりとか、何か自意識みたいなものがあると、もう不の部分をありのままに描くとかってちょっとできないんだろうなぁとは思うんですね。
自分だったらそうなんですよね。でもこれ結構ね、その辺ってなんか作家になるかどうかのなんか別れ目かもしれないなと思って。
なんか小説とかで描いてる人の話だとやっぱり自分のコンプレックスもそうですけど、
なんか自分の風みたいなものを素直に描けるかどうかってすごいなんか大きいみたいなことですね。やっぱり聞きますし。
やっぱりね、格好つけてしまったり隠そうとしてしまったりね、なんかいいように持って行こうとしたりしがちなんですけど、そうなんですよね。
それはあるよね、絶対。それはあるなぁ。たまにそういう本に、あ、出会ったね、ちょっと格好つけたぞこれ、みたいな。
僕のイメージだと村上春樹さんはもう素直にありのままに描けるタイプだなとはちょっと思っていてですね。
その描き方はですね、いやもちろん人によっていろんな意見があるかもしれないんですけども、なんか包み隠さず描く人なのかなとは思うところがあってですね。
だからその辺でも、本当に多分作家になってる人はその辺描いてると思うんですけども、その辺でも違いって一体何だろうなと思いますね。
作家だから描くのか、それとも人としてやっぱりそういうのが出せる出せないっていうのがあったりするのか、これなんかちょっと自分が作家じゃなくて、人に話しとかする時もやっぱそういうありのままのものを出すって多分できなくてですね。
あー確かに難しいところですね。これが例えば小説になるとやっぱりどうしても詳細な情報になってくるんで、あれのままに描くと本当にあれのままになっちゃうけど、例えばこれが音楽に表現するとかだったらまた全然違いますもんね。
歌詞とかが入ってくるとあれかもしれないけど、曲にするってだけだったら、あとは絵とか絵画にするとかっていう表現方法に頼るんだったら、あれのままってなってもなんかちょっとこう見えてこない部分っていうのが出てくるかもしれないけど、小説だともう実体験ベースのこの表現になるとだいぶさらけ出してる感覚があるから。
36:12
あー確かにね。
なんか自分ができるかって言われるとやっぱりちょっと考えちゃうんです。
確かにね。こういうのを書ける人っていうのは、小説を言うように出すために書けているのか、それとも生きるためにもう書くしかないっていう感じで、あれもでも別れてるのかもしれないですね。一概には言えなさそうな気がしてきましたね。
でもやっぱもう、わかんないけど、ちょっとその詳しくこのジン・リースさんの人生、今回解説読むぐらいしか知らないんであれなんだけど、まあ飲酒しながら解説したら、やっぱりもうそれはこの人の中で書くっていう欲求が相当強かったんだろうなとは思いますね。
だからやっぱりさらけ出したいっていうか残したいなのかわかんないけど、まあ反逆したいなのかわかんないけれども、なんか強い欲求が彼女の中にあって、それがまあ小説という形にこう消化していったんだと思うので。
なるほどね。あとちょっと思ったのがもしかすると、まあこれはジン・リースさんかわかんないですけど、作家の人って結構自分と作家を切り離すというか、
書いてる時の自分は本当の自分でもあるけど本当の自分でもないみたいな、なんかそういう状態になってるかもしれないですね。
確かに。
なんかジン・リースさんもどこまで自意識あって書いてたかわかんないですけども、そうですね。なんかもしかするとね、なんかそういうちょっと一つの、なんか自分とはまたちょっと離れたところの状態になって書いてたとかですね。
もうほんとすごいもう勝手な想像ですけど、なんかそういう状態とかになったらでもね、書けるのかもしれないですね。なんか意外と。
うん、でもまあこんだけ強烈なものを書けないけどなぁ。
そうっすね。なんかその書く原動力が何だったのかっていうところは、あのちょっと気になりましたね。
なんかね、それをなんかね、さらけ出して書くっていうのが、しかもそれが結構大変な状況の時にもできるというか、その原動力っていうのは何かその生きるためなのか、
もうちょっとその創作というか、なんかそういうのにも結びついていたのかどうかとかですね。
確かに。 当時視野じゃないと案外わからないかもしれないなと、その最後に思いましたね。
作家になるっていうのはこういう、なんかね、このパワーを持ってる人って何だろうなぁとやっぱり改めちょっと思っちゃいますね。
じゃあ、感想とどんな人に読んでもらいたいか、最後ちょっとお伝えして終わりたいと思います。
で、私の方から、今まで読んだことのないタイプの作家だったので、まぁちょっと今回いろいろ話しましたけど、うまく紹介できてるか、正直あんま自信がないなと思ってます。
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で、やっぱりこれ何度か読まないと落ちてこないなって感じがしますね。
今回ちゃんと紹介した、まぁみえさんがあらすじ言ってくれましたけども、あいつらにジャズって呼ばせておけば、2回目読んだ時の方がだいぶ話が入ってきて、
まぁちょっと解説読んだっていうのもあるんですけど、描かれてることと作品に対しての理解度っていうのが、ちょっとやっぱり乖離した状態で読んでたなっていうところが最初あったんで、やっぱり何度か読まないとダメなんだろうなと思いました。
で、正直植民地出身のこととか、日本人からするとちょっとイメージできない部分ってのはどうしてもあって、まぁ現代に生きる私みたいな立場からするとですね。
やっぱりどこにも所属できないとか、夜部の無さっていうのは、多分レベル感が、あの感じたことがあったとしてもレベル感がだいぶ違うんだろうなぁとは思います。
ただ、日本でも強力にそれを感じてる人ってのは多分いると思うので、まぁそういう人はもし読んでみたらかなりマッチするんじゃないかなと思います。
で、この本からはですね、誰も信用してないとか、まぁ信用されてないみたいな独特の、なんていうか寂しさのようなものを感じました。
で、結局そこから生まれる強さのようなものを感じたので、あんまり自分は今まで触れたことのないものだったので、今回はちょっと貴重な機会だなと思いました。
なので、自分みたいにですね、そういうことに触れたことがないって人は、ぜひこの本を読んでみて感じてみるのはアリなんじゃないかなと思います。
そうですね、僕も本当に読んでいくのが難しくてですね、書かれている文章自体は平易なんでスラスラと読むのはできるんですけど、
ただ何の話をしているのかっていうのが分からないことが多くて、なかなか頭に入ってきにくかった小説ではありました。
ただ見方によってはその分からなさみたいなところが、このジーン・リースさんの素外観っていうのを表しているんじゃないかなと思いましたし、
何度も読んだりですね、じっくり読んだりすると話がちょっと分かってくるところがあってですね、そうなるとやっぱ結構面白いなとはなりました。
やはりこのジーン・リースさんの見てきた世界っていうのを追体験するような読書ができたというのではすごく貴重な小説だったのかなと思いました。
おそらくすごくアウトローな作家さんだと思うんですけども、一人の人が見た世界っていうのが知れるという点では貴重かなと思いますので、
興味を持たれた人はですね、どんなものか読んでみてほしいなと思いました。
ありがとうございます。じゃあ次回予告して終わりたいと思います。
次回はですね、また久しぶりに日本の作家をご紹介します、小川さとしさんの鉄と拳という作品になります。
結構骨太そうな作品なのでお楽しみにしていただければなと思います。
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じゃあまた来週。
ありがとうございました。
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