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2021-11-01 47:15

第60回 エストニア発エピック・ファンタジー「蛇の言葉を話した男(前編)」アンドルス・キヴィラフク著

spotify

【今回の紹介本】

■『蛇の言葉を話した男』アンドルス・キヴィラフク著 関口涼子訳 河出書房新社

今回はエストニア発のダークファンタジーをご紹介します。

蛇の言葉を話すことができる森の民の話。孤独と幻滅を描いた作品です。

分厚い長編小説なので前編・後編に分けてご紹介します。

前編はこの作品の魅力について話させて頂き、読んでみたくなるような内容にしております。

後編はネタバレありで、お話しさせて頂きますのでお楽しみに!

是非お聞きください!

■ 『蛇の言葉を話した男』アンドルス・キヴィラフク著 関口涼子訳 河出書房新社

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208275/

【番組へのリクエストや感想はこちらから!】

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【文学ラジオ空飛び猫たちとは】

硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

毎週月曜日朝7時に配信しています。

【SNSでご投稿ください】

番組の感想・リクエスト・本を読むきっかけになったなど、 #空飛び猫たち をつけて、ぜひSNSに投稿してください!

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

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どうもみなさんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするラジオ番組です。
お相手は、私小質が好きのカイノダイチと、質字をめぐるカフェのミエの二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、東京と京都をつないで、お互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
お互いの紹介に関しては、2021年、最初の回で話しているので、そちらを聞きください。
また、このラジオへのご質問やリクエストメッセージを随時受付しています。番組概要欄に本物のリンクを貼ってますので、そちらからお寄せください。
ご質問などある程度いただけたら、お返事をすぐ会話したいと思いますので、気軽にお寄せいただけると嬉しいです。
はい、ありがとうございます。今回はですね、蛇の言葉を話した男というエストニアのファンタジーをご紹介したいと思います。
こちらなんですけれども、私、だいちがですね、書店で見かけて気になり、もう多分発売したのが6月なんですけど、今年のちょっとこれヤバそうだなと思って、もう表紙帯タイトルからですね、もうビンビンに感じまして。
夏過ぎくらいかな。ちょっとみえさんにこれちょっとそのうちって話をしたら、まあみえさんも乗ってきてくれたので、もうそこで結構な値段がしたんですけど、
そこで購入して、今日ちょっと紹介しようという流れになりました。これ私、ひそかにこれが翻訳大賞候補になるんではないかと思って。
あの、まあというか、見た瞬間に思ったんですけど、これ、あ、これ取りそうだなみたいな。表紙とこの雰囲気から。
でも読んでみたら、どうだろうな。やっぱり去年の失われたいくつかのものの目録以上のこの強さは、まあすっごい面白かったんですけど、
ちょっとまだ何かある気がするんで、ちょっとこれから探してみたいと思います。
まあでも、すごい本でしたね、これね。 そうですね、いや本当、なんか表紙かっこいいですよね。すごく雰囲気があって。
なんかいかにもファンタジー。 ダークファンタジー感がビンビン出てますよね。
そうですね。いや去年、ボーンクロックスっていう、2段組の結構大変な長編を紹介したんですけど、それも去年の10月頃ですかね。
また1年経って同じように2段組の長編を紹介するという、去年のボーンクロックスワークですね、今回紹介するのは。
いやでも本当これ面白かったですね、すごい本だった。 ちょっとこの後ちゃんと話すけど、なんかとりあえず間違いなく今年読んだファンタジーの中では一番だと思います。
まあそんなファンタジー読んないんですけど。 うんうん、そうですね、僕ファンタジーね、そんな読んでないんですけど、なんかちょっとまた話していきますけど、
なんか普通のファンタジーではないんですよね。 うんうん、そうですね、なんかハリーポッターとかとは全然違うし、
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去年話したボーンクロックスともまた思う気が全然違って。 そうそう、ファンタジーなんですけどね、これをファンタジーと言っていいのかっていうところもちょっと気になるような感じでしたし。
伝説の終わりを読んだ気がしますね、ある伝説の終わりを。 すごい面白かった。
まあそんな感じなんですけど、今回ちょっとご紹介していきますのでよろしくお願いします。 今回なんですけど、前編後編でちょっと分けさせてもらってます。
長いっていうのもあるんですけど、ちょっとですね、この本こそなんていうか、我々文学ラジオ、すらとび猫たちがこう扱うど真ん中だなと思ってて、
結構多分知らない人多いと思うんですよ。 たぶんこの本で、かつ長いのでなかなか手が出しにくいと思うので、
まあやっぱこういう本を取り上げて、かつ個人的なことで言うと、こんな周りで絶対誰も読まない本をですね、
三重さんと読むことができて、こそ語り合えるっていうのが、私は個人的にこのラジオやっててすごい楽しいとこなんで、
それをですね、ちょっとお届けしたいなと思っているので、まず前半は、今日の前半はですね、この本の魅力に終始したいと思います。
だからあまりネタバレとかほぼしない形で、今日は話して、この本を読んでみたくなるような話をちょっとしていきたいなと思ってます。
来週の後編はですね、がっつりネタバレして、読んだ人は我々と一緒にストーリーを楽しめるような。
長い話なので、なかなか読めないって人もいると思うので、そういう人たちにとっては読んだ気になれるような形で、ちょっと作ってお届けしたいなと思っていますので、お楽しみにしていただければなと思います。
では今回紹介するのは、ヘビの言葉を話した男。作者はアンドルス・キビラフクさんで、関口良子さん役になります。
河出処方針社から2021年、今年6月に刊行されています。
じゃあ私の方からちょっとあらすじを、これもあらすじじゃないんですけどね、ちょっと読み上げさせていただきます。
これがどんな本かって、トルーキ、ベケット、エム・トウェイン、宮崎駿が、世界の終わりに一緒に酒を飲みながら、最後の焚き火を囲んで語っている。そんな話さ。エストニア発、壮大なファンタジーとなってるんですけど、これあの、ちょっと弁明しますと、
アマゾンもそうですし、河出処方針社のホームページでもあらすじ中、これが紹介されていたので、ちょっと読み上げました。
これなんですけど、まんま帯に書いてあるんですよ。私はこの帯のメッセージにだいぶやられて、絶対面白いと思って、記憶に刻み込まれた形になってますね。
確かに宮崎駿が出てくる。
日本人のDNAとしては。
そうそう。ちょっと気にはなりますね。
具体的なあらすじに近いようなことは、この前編でもいろいろ話していくので、この後聞いてもらえればなと思うんですけども、
まずちょっとこの小説の補足として、いくつかお話ししたいことがありまして、フランスのイマジネール賞というのを取ってるんですよ。
06:04
これもともとエストニア語で書かれて、その後ある方がフランス語に訳してみたいなんですけど、たぶんそれでこのフランスの賞を取ってるっぽいんですけど、
この賞っていうのはケンリュウさん、以前物の哀れでも紹介したケンリュウさんなども取ってるらしく、すごい賞なんじゃないかなと思いました。
で、ちょっとこのイマジネール賞について調べてみたんですけど、あんまり情報が日本ではヒットしなくてですね。
もともとフランスでアポロ賞っていうものがあって、それの後継らしいんですけど、基本SFファンタジーに与えられる賞のようです。
このイマジネール賞なんですけど、海外の作品もフランス語で翻訳されればってことなのかもしれないんですけど、対象となる形になっていて賞を取ったということで注目されたのかなって感じですね。
この本なんですけどエストニアで2007年に発売されてベストセラーになったみたいです。
これエストニアの人口がですね、約132万人らしくて3万5千部売れたらしいんですね。
だからもう結構なパーセンティー…パーセンティーは何パーセントだろう?1パー…3パーセントくらいかな?
3パーセント? 3パーセントくらいか。
人が読んでるんで、日本だと125万殺送等という形になるんで、めちゃめちゃヤバい作品だなという感じになりますね。
で、さっきも話した通りフランス語に訳されて、フランスでも売れて、海外でも話題になり、その流れでようやく日本でも翻訳されたという形になってみたいですね。
今回エストニアという国が舞台で、その作家さんが書いてるんですけども、エストニアというのは地理的なところで言うと北欧にあって、フィンランドのちょっとしたスウェーデンとかとすぐ近くにあるという。
で、バルト3国と呼ばれるバルト海に面している国になります。
で、公用語はエストニア語というのがあるんですけども、もともとはソ連から独立した国でもあるので、結構ロシア語を話せる人っていうのもたくさんいると。
そういう国なんですけど、今では電子国家として知られていて、IT企業とかもすごくたくさん出ていて、実はスカイプを生んだのもエストニアというですね。
ちょっと今朝調べていったら、そこで気づいてすごいって思ったんですけども、そういう意味では電子化とかも日本より進んでいて、国民の98%が電子IDカードっていうんですかね、それを持ってて、
結構ネット上でいろんな手続きであったり、ショッピングであったり、そういったのができてしまうという、かなり最先端を走っている国でもあるというのがエストニアです。
私もちょっと調べて思ったんですけど、めっちゃエストニア今行きたいです。すごい綺麗な国です。バルト海か、に面してて、すごい綺麗な国な印象をちょっと今持ったんで、すごい行きたくなってますね。
そうですね。なんかね、小説読んだ後にエストニアを調べるとちょっとまた印象が、やり方が変わってきますよね。
なんかすごい良さそうな気がしてしまう。
そうそうそう。でね、バルト海っていう海に面してるんで、島も持ってるんですね。
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その中にサーマレ島っていう島もあって、これとかも小説の中で出てくる名前なんですけども、なんかちょっとね、ちょっとした島なんですけどね、何かすごく気になるっていうか、
なんか実際どうなんだろうって思ってしまいます。
その小説の中で、そこの島に行く途中にめちゃくちゃ、まあちょっとあんまり話さないかもしれないですけど、
海のすごい守り神みたいなのと出会ったりするシーンがあったりとかして、ちょっとそういうのが住んでるんじゃないかみたいな。
そうですね。なんかどんな感じの海なんだっていうのも気になりますし。
気持ちを抱いてしまいますね。
まあそんな感じでちょっとエストニアのファンタジーを今日は紹介したいので、この後具体的にちょっとお話ししたいと思います。
で、まずですね、この本の冒頭で話したあらさじだと全然何のことかわかんないと思うので、まあどんな話かっていう話をまずしていきたいんですけど、
その前にちょっと印象をちょっと最初話させてもらいたいなと思ってます。
これ私の印象なんですけど、まあこれ帯にいくつか文章が書いてあって、
そのうちの一つに、おそらく孤独を扱った現代文学の最高峰の一つっていう言葉があって、
まあ他にもいろいろ文章が書いてある中から、結構ですね、孤独を扱った作品っていう印象が強かったんですよ。4枚。
で、これ最初の冒頭というか入りも、森にはもう誰もいないくだりから入ってきて、なんか最初から結構不穏な空気が出てて、
なんか主人公が森に一人で残されて、孤独に生きていくような話なのかなと。
なんか以前紹介した黄色い雨みたいな、孤独に関しての描写が延々と続くのかなと思ったら、全然違って、結構ですね、登場人物も多くて、それなりに賑やかに展開していく物語でした。
だから結構先入観を持って最初読んじゃって、なんかずっと最初、これいつから主人公一人になるんだろうってずっと思って読んだんですけど、
まあ結構そんなことなく進んでいく、まあ蛇の言葉を話した男の話なんですけど。
ただ、だからといってこのオビィにある通りですね、結構ちゃんと孤独に関しては結構扱ってる作品なんで、そういうとこでは刺さる作品だなと思いましたね。
僕もファンタジーとして紹介されていたんで、結構エンタメ要素の魔法とか戦争とか、そういう話が入ってくるのかなと思ったら、
意外とそういうのはちょっと少なめで、途中途中入ってくるところはあるんですけども、結構それよりも、なんか主人公のリアルな人生が描かれているなっていう印象でしたね。
なんかね、主人公の心理描写とかもすごく多くて、なんかもう完全にその主人公目線の物語なので、まあその少年の成長物語でもあるっていうのが読んでみて思ったところで。
12:00
そうですよね。
あとはね、エストニアのことは全く知らなくても大丈夫でしたね。
そうですね。それは間違いないですね。
そうそう。なんかね、作中の中でエストニアっていう言葉が何回か出てくるんですけども、そういう読み知識とか本当にもうゼロでも全く問題なく面白く読めるかなと思いました。
確かに。じゃあちょっとどんな話か、少し話していきたいと思います。
これ時代設定はですね、おそらく中世なんじゃないかと。
このエストニアが明確に時代とかどういう形で侵略されたとか書いてないんですけど、エストニアがですね、ドイツに侵略された時期がありまして、そのあたりの時代のことなんだろうなと。
まあすでにある程度侵略されてしまい、その異国の文化っていうのがこの国にかなり入り込んでいる状況っていう時代の話ですね。
で、主人公たちは侵略者のことを鉄の男と呼んでますね。
で、これはタイトル通りですね、主人公は蛇の言葉を話した男であるレイメットという少年が主人公になります。
レイメットは蛇のことを話す最後の人間になってしまいます。
で、これ人々は森で暮らしていた、まあ森の民みたいな感じなんですけど、森で暮らしている人たちの話なんですが、この森のすぐそばにですね、村ができて、
侵略者たちがエストニアの人たちをそこで住まわせて、キリスト教を教えたり、便利なものを渡したりして畑を耕させたりとかして暮らさせてますね。
森の方に住んでいる人たちは蛇の言葉っていうのを話すことができます。
この蛇の言葉は蛇だけに通じるものじゃなくて、これはそもそも蛇がですね、他の動物を操るために持ってた言葉で、森に住む動物たちはほとんど有効で、
いうことを聞かせることができる。彼らがその蛇の言葉で、鹿とかウサギとかに話しかけると、もうその鹿やウサギはですね、もうその言葉に従うしかないという状況になりますね。
なので、この蛇の言葉を話す森の民はですね、かなり簡単に野生動物を捕まえることができて、その動物たちの肉が手に入ります。
森の民はですね、まあ蛇と基本的には仲が良くて、蛇はもう本当に賢い生き物で、蛇たちもこの蛇の言葉を話せる人間を、
まあ自分たちの仲間として扱ってくれるという、そんな感じですね。で、この森の民はですね、ひたすら肉食ってるんですよ。
鹿とかの。そうそうそう。これ読んでる最中に、ひたすら肉を食う描写が多くて、結構私このヘラジカの肉をすごい食べたくなる。
ああ、それは思います。ことが多かったですね。そうですね。ヘラジカってあの、ネットで調べるとめっちゃでかい
鹿なんですね。なんかこれ、結構ね、もう毎日食べてるんで消失なのか、毎日食べるとかそんなの可能なのかってちょっと思ったり、
成長しきった鹿なのかね、子鹿なのかとかその辺はねわからないですけども。あの主人公のお母さんがこの鹿を毎日焼いてくれるんですけど、
15:00
それをバンバン焼いて出して、もうあなた足2本ぐらい食べなさいよみたいなこと言われて嘘でしょみたいな。
まあその辺もちょっと面白いですね。そうですね。だから野生動物の肉が手に入るっていうところで言うと、あのヘビの言葉を使って、
なんか直接それで動物を殺すとかというわけではなくて、なんかの操ることができるというか、命令させることができるんですよね。
あそこでヘビの言葉を使うと、なんか動物が自ら命を差し出してくれるという、なんかそういう関係になるという、
そういうすごい力を持った言葉である。この主人公の住んでいる森には、ヘビとの繋がりっていうのもあるんですけども、
そのヘビの中でも伝説上のサラマンドルというヘビがいて、これが森の守り神のような存在でもあるんですけども、
このサラマンドルは伝説として言い伝えられているので、ヘビの言葉を操る人間が1万人いて、みんなで呼びかけないと現れないと言われていて、
ただその姿を現すと翼が生えていて、空を飛べるヘビなんですけども、とんでもなく巨大なヘビで、
侵略者ですね、さっき鉄の男とかって言う言葉なんですけど、そういう侵略があった時、海から攻めてくる、そういった人たちをサラマンドル1匹で追い払うことができたという。
この主人公は森の守ってくれる、この伝説のサラマンドルをいつか見たいと思って生きていくというか、森の中でそういう思いを持つようになっていると。
サラマンドルは伝説上ではあるんですけども、ただ森の人たちというか、主人公にとってはまだ存在しているものとして思われているという。
この小説は結構このサラマンドルを巡る小説でもあるという感じですよね。
そうですね、イメージドラゴンですよね。
そうですね、確かに確かに。ヘビというよりかはドラゴンか。
それで森のすぐそばに村があるんですけども、この村もキリスト教に染まってきて、結構キリスト教徒たちが住むようになって、村の生活、ライフスタイルであったり、文化的なところであったりというのもかなり変わってきていて。
かつて村の人たちもヘビの言葉というのを操れて話すことができていたと言われているんですが、そういったのも忘れ去られていたと。
さっき大地さんの話でヘビはとても賢い生き物で、すごく尊いものというのが森の中では認識されていたんですけど、キリスト教からするとヘビは悪魔の扱いであって、その辺のヘビに対しての見方の違いもそうだし、
森では毎日肉を食べるというのが当たり前だったんですけど、でも村では肉というのはすごく貴重品で、とても食べれるものではない。その代わりに穀物を育てているんで、パンを食べるという食生活の違いですね。
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これに関してレイメットはだいぶ、レイメットからすると、なんでそんなふうに生きているんだっていうね、野生動物を捕まえずに感覚なんですよね。
そうなんです。レイメットからすると、ヘビの言葉、知ってたら野生動物いくらでも捕まえられるし、肉とか食べ放題じゃないかと。
で、やっぱり森の人からすると、パンというのは口に合わないんですね。なんでパンみたいなまずいものを食べないといけないんだっていうのを思うという、この辺の村と森との違いっていうのが結構大きな対比で描かれているんですけども、
ただこの森もずっと昔のようにというわけにはいかなくて、やっぱりどんどん人が減っていって、最終的に森に残ったのはレイメットの主人公の家族と、
あと森に住んでいる賢人ですね。もう偉い人なんですけど、ただもうちょっと狂い始めたところがある。ちょっと頭がおかしくなりつつあるんです。
賢人と、その賢人のことを信じている、すごく迷信深いタンベットという男のその家族だけと。本当に、やっぱり森に住んでる人たちがみんなもう村に行ってしまって、
本当にね、もう残された人たちっていうのが本当もうね、あと最後の数名とかね、10人切るようなそういう状況だったので。
ただ、村の生活もレイメットからすると信じられないくらい盲目的だし、森の賢人も精霊がいると、信じて狂った行動ばかりしていると。
なので、結構主人公の目線からすると、村と森、2つの世界があるんですけど、どっちも人間の愚かさというか、これはおかしいんじゃないかって思えてしまう。
でも森か村しかないという、その世界で生きていくしかないという、結構その主人公にとってはもう孤独が強くて、しかもその世界に幻滅していくという、そういう物語ですね。
そうですね。孤独と幻滅っていうのが結構この物語のキーワードですよね。
そうですね。本当。だからそれでいくと、ちょっとね、なんだろう、あんまりファンタジーの話してないですもんね。
そうですよね。
どんな話かというところでは。
だから結構、私ハマっちゃいましたけどね。
そうそうそう。やっぱね、そう、やっぱ良かったのはこの部分ですよね。
設定とかファンタジーなんだけど、描いてるのも結構ね、普遍的なものだったりするから、もうすごく面白いと思いましたね。
じゃあちょっとこの話の魅力について、これからちょっと話していきたいんですけど、
とはいえですね、ちょっと世界観を補足したいので、今ちょっとファンタジー部分が薄いような話をしてしまったんですけれども、
とはいえですね、結構この独特な設定があるので、そこの話をちょっとしていきたいんですけど、
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まず、蛇の言葉っていうところもそうなんですけれども、
これはちょっと蛇の言葉を補足すると、基本的にはこれですね、訓練すれば誰でも操れる言葉です。
この森の民だからという特別なことじゃなくて、誰かからちゃんと教われば話すことができるものなので、
まあ私たちからした英語みたいな感じですね。ある言語みたいな感じの感覚です。
まあでもそれによって、動物たちがこういうことを聞いちゃうっていうのはファンタジーなんですけど、
それは元々彼らにずっと昔組み込まれたものの一つなので、これはもう絶対に逆らえない。
賢い動物は、まあその言葉を使ったことによって話すことができるようになりますね。
他にもですね、ちょっとなんていうか不思議な設定が多くて、例えば狼なんですけど、
森の人たちはですね、狼を飼っているんですよ。これを家畜のように飼ってて、
狼の父、ミルクを絞って飲んでます。これが結構彼らにとって必需品というか、重要な栄養素の一つなんだと思うんですけど、
これ牛じゃないんですよね。なんで、普通だったら牛がこのミルクを出す役割、牛乳を出す役割をすると思うんですけど、
森の民はですね、狼からこのミルクを取って飲んでますね。なんで狼を小屋で飼ったりするんですよ。
この辺りの設定がちょっと変わってて、これちょっと読んでる時すげー不思議だなと思ったんですけど、
よくよく考えてみれば、森の民って何かを栽培するとか育てることができないので、
牧草みたいのを育てることができないので、牛が飼えなかっただけかなってちょっと今思いましたね。
でも牛のような感じで狼をみんな家に飼ってて、父を絞ってます。
森の民は狩猟民族なイメージですよね。その日食べるものをその日買ってくるというか、ただ狼は育ててましたけど。
そうですね。狼だけちょっと例外ですよね。
で、そのミルクを神聖なものというか特別扱いにしてましたし、確かに牛出てこなかったですね。
そうですね。牛出てこなかったですね。
大地さんに聞いてそこで気づきました。
かなりですね、面白い設定が一つありまして、クマですね。クマ。クマの設定が聞くと。
森にはクマが住んでるんですけど、クマはですね、割りかし賢いので、
人間と言葉で意思疎通ができるんですけど、そこまで高度なやり取りというか、意思疎通できる、片言で話せるよぐらいの感じなのかな、現実で言うと。
まあ意思疎通ができます。
で、クマはですね、人間の女性が好きなんですよ。
男のクマはですね、人間の女性が大好きで、人間の女性に欲情するんですね。
人間の女性も、なんか知らないけど、クマに誘われると可愛いとか思ってしまうらしくて、誘いに乗ってしまって結構関係を持ちがちなんですね。森の民の女性たちは。
これでどういう行為が行われるのかよくわからないですけど、まあ乳食り合ってると。
24:01
結構ちょっと冒頭で話されるんですけど、主人公レイメットのお父さんは、
外出中にレイメットの母がクマと行為中の時に帰ってきてしまって、で驚いたクマに頭を食われて死んでしまったっていうエピソードがパッと挟まれるんですけど。
そんなことあったの?みたいな感じになるんですけど。
割とこの辺りが、最初真剣に描かれるんだけど、徐々にその話がコメディチックになってきて、この不思議なクマと矯正してるというか。
クマとも会話できるし、クマと生活もしてるっていう不思議な森の生活になってますね。
そうですね。お父さんがクマに殺されたっていうので、ただ作中に出てくるクマは結構面白い存在というか、コミカルな可愛らしい存在ですもんね。
不思議な。
このクマとヘビーは言葉が通じるんで、会話ができるんで、この辺が結構ファンタジー要素が強いところかなと思いますね。
そうですね。ヘビーとは結構友情を育むぐらい会話ができる存在ですね。
世界観のところで言うと、やはりこの小説だと村と森の差ですね、その違い、この辺の対比が結構重要なところになっていて、
例えば村だと、まず村に住んでいる人たちっていうのはキリスト教に対しての信仰っていうのをすごく強く持っていて、
その一面でキリスト教に対して盲目的なところがあるというのがありますね。
特にドイツから伝えられたっていう経緯があるんですけど、キリスト教を伝えてくれたドイツに対して文明の憧れみたいなものがありますし、
村人たちはそういうところからキリスト教の中でもすごい強い存在の騎士とかそういう人たちに対して虜になるところがあったり、とにかく村ではキリスト教が一番偉い、すごいみたいな空気が漂っている。
あとはですね、この盲目的なところがやっぱり村にはあって、例えばその当時キリスト教で子供の段階ですね、男の子が男性気を切る、虚勢するっていうのが流行っていて、
それを村の人たちもみんな実践しようとしてしまう。こういう盲目的に信じてしまっているところが結構滑稽なところでもあるし、
人間の愚かさというところも描かれているんじゃないかなと。
レイメットからすると、もともと同じ森の民で蛇の言葉を操っていた人たちが村に移り住んでいってしまって、仕方ないかなっていう感覚はあるんですけど、
27:00
その人たちと再会したりすると、蛇の言葉を操っていて、よくわからない異国から伝えられたキリスト教を信じていると。それに行動も縛られているし、そんなんで大丈夫なの?みたいな感覚を持つんですけど、
でももう村ではそれが当たり前だし、そうしないといけないんだみたいな感じになってて。
これが結構、この小説でいうと、いくつか人間の愚かさが描かれるんですけど、そのうちの大きな一つですね。
そうですね。では一方で森はどうかというと、森もやっぱり昔からの風習が根強くあって、
昔は人たくさんいたかもしれないですけど、レイメットの主人公の生きている時代だと、もう本当に2世帯とかしか残っていなくて、10人生きるような状況だし、
人何人かは住んでいたんですけど、どんどん村に流れていくという状況で、やっぱり森と村ってすぐそばで、やっぱりどうしても村の情報って入ってくるし、
なんかちょっと出歩くと、村の風景とか目に入るんですね。そういった状況で、やっぱり森に住む、特に若い人になればなるほど、
村で生活するようになって、キリスト教が信仰するようになっていくという。森にね、もともとあった風習ってどうなのかというと、やっぱりそれもただの迷信というか、
やっぱり村と同じような、盲目的に信じてしまって、そのせいで愚かな行為をしてしまうとかですね、そういうちょっと暗い部分がある。
森にはですね、他にもちょっといろんな人たちが実は住んでいて、遥か昔から生きている猿の人が2人いて、彼らは結構長く生きてこの森で暮らしています。
この2人もその猿人たちの中では最後の生き残りのようで、この2人の蛇の言葉はですね、かなり古いもので、動物だけではなくて虫にも効果を発揮するぐらい強いものです。
なぜか彼らはですね、白身を飼っていて、紙につく白身ですね。その白身をですね、強い白身同士を駆け合わせてどんどん大きな白身を生み出していき、
最終的にはですね、鹿ぐらいめっちゃでかい白身を生み出してしまうっていう、ちょっとよくわかんないことをしてるんですけど。
でもこの2人結構いい奴なんですよね。なんかいろんな局面で助けてくれたりするいい奴らで、彼らが生み出した白身っていうのはやたら長生きしますね。
そうですね。
ちょっと気持ち悪いんですけど。
そうそう。この白身の研究面白いです。
だいぶね。
鹿ぐらいの大きさの白身って一体どういうものなのかってね。
ちょっと想像できない。
想像できないですね。こういうのがアニメ化とかになったらまた面白そうだなって思いますね。
実写はちょっと怖いな。
そうですね。
あとこの小説の魅力のところでいくと、結構小説の中の状況とか設定とかっていうのは、現在の自分たちと重ねられるところもあるなっていうのも思っていまして。
30:13
例えば主人公とか他の登場人物とかが置かれた状況ですね。
これが結構単純な話ではないんですよね。意外と。
主人公は森の中で最後のヘビの言葉が話せる人物というので、ヘビの言葉を知ってるからこそ森の中でも村の中でも自分の居場所が見つけられないというかですね。
やっぱりヘビの言葉を知ってる人の価値観とそれ以外の人の価値観とで相入れないところもありますし。
主人公の周りの人たちはどうかというと、やっぱりずっと同じところで同じように生活を続けるのは難しいというか、やっぱり環境の変化がどうしても起きるような、そういう人たちが周りにたくさん出てくるんですけども。
環境変化の時に、じゃあそのまま残るのか、やっぱり出ていくのか、住む場所を変えるのかとかですね。
その辺の生き方とかもすごく違いには判断できないんだろうなと思うところがあって。
結構なかなか自分で重ねられて、感情移入して読んでいけるような、そういう設定が人物たちになるなと思いました。
あとこの小説の魅力でいうと、まずストーリー展開が予想できないところが本当に面白くて。
結構展開自体は暗示されるんですよ。この後こうなるんじゃないかなみたいなのは結構出てくるんですけど、それが意外と予想外なところでパッと差し込まれたりするので、
ここでこんな感じになるんだみたいなのが結構展開として多くて、それで結構本から目が離せなくなっていく感じはありましたね。
確かにこの村と森しかないのに、こんなに面白い話しかけるのすごいなって思っていて。
登場人物も結構いるっちゃいるんですけども、それで展開ですごいのはやっぱ後半からかなとは思いましたね。
やっぱりダークファンタジーになるんですけども、この小説は。そのダークの部分っていうのが後半一気に来るっていう展開がすごかったですね。
面白かったですよね、後半ね。すごい。
そうですね、後半は本当に一気になんでしまいましたね。
あとこの話を結構読む上で助けてくれたのがコメディ要素というか、結構面白い話。
さっきのシラミとかクマの話なんですけども、結構いい感じに挟み込まれてくるので、いいスパイスになってるなと思っていて。
結構これで私は読み進めちゃいましたね。前半ちょっと話がまだ見えてなくてつらいなって思う瞬間が結構あったんですけど、
このお笑い話に助けられて、結構読み進めることができたなと思って。
そうですよね、結構ね。あと主人公もね、やっぱり前半はただの少年なので、年頃の少年の思春期の話とかもあったりして、
33:04
その辺は確かに面白いですよね。
でもどうなんでしょうね、後半に出てくる主人公のおじいちゃんがすごい笑顔で、多分作中で一番ぶっ飛んだキャラだと思う。
おじいちゃんは結構笑いましたね。
そうですね、やばかったですねあいつ。
ちょっと詳しく話さないから、おじいちゃんが実は出てくるっていうくらいにしときましょうか。
じゃあちょっと登場人物の話をこれから少ししていきたいと思います。
結構この物語ですね、孤独を扱ってるっていう割にはめちゃくちゃ登場人物が多くて、結構個性的な人たちが多いですね。
まず主人公のレイメットの家族ももちろん結構変わっていて、
母と姉とレイメットの3人で暮らしてるんですけれども、
母はさっき言ったようにクマと関係を持ってしまったがゆえに、
自分の夫を失ってしまったことを悔いてるというか、もちろん大きな傷として彼女の中に残っているんですけれども、
とはいえこの息子と娘、女で一人で育てるという感じですね。
姉なんですけど、これがまた血は争えないというか、姉もですね、クマと恋に落ちちゃうんですよ。
最終的に結婚しちゃうんですけど、クマと結婚するっていう、なかなかすごい状況になるんですけど、
っていうぐらいちょっとぶっ飛んでますね。
レイメットにはボートレっていうおじさんがいまして、これは母のお兄さんにあたりますね。
ボートレっていうのがもう蛇の言葉の達人で、
ボートレからレイメットは蛇の言葉を徹底的に教え込まれます。
レイメットにとってこのボートレおじさんは父親代わりですね。
父親の記憶はもう薄れ切ってるんで、ボートレが父親みたいな感じで彼は慕って生きてますね。
結構このボートレの安心感ってありましたよね。
前半のことね。
結構ね、お母さんがヒステリックなところがちょっとあって、
やっぱりちょっと過保護なんですよね。
愛情が強いというか、レイメットがちょっとでも食欲をなくしたりすると、
そんなんじゃダメだと、もう肉全部食べなさいと。
そんな感じでしょっちゅう言うんですけども。
お姉さんはお姉さんでね、結構自分の人生を生きるみたいな感じのタイプの人だし、
このボートレおじさんが結構レイメットのことをちゃんと見守ってあげているっていうような感じですね。
すごく頼りになるおじさんですよね。
森に住むメンバーが結構多いんですけど、まずちょっとさっきも出てきた森の賢人、森の偉い人、
知識を持っている人とされるウルガスという男がいるんですけど、
このウルガスはですね、この話が始まった段階ぐらいで狂ってますね。
もともとはちゃんとしてた人なのかもしれないんですけど、
今やどんどん人が少なくなってきてるっていうのも影響してるのか、
36:00
森の精霊っていうのを信じていて、森の精霊のためならば何でもしてしまうという状態になってます。
レイメットからすると森の精霊なんていないんじゃないかっていう。
見たこともないし、それから何か影響を受けたこともないしみたいなこともあるので、
森の精霊なんていないんじゃないっていう感覚が強いんですけど、
ウルガスは森の精霊がいるからって、何かあったら森の精霊が怒ってるとか呪いだとか言い出してしまう。
ちょっとクレイジーなやつで。
自分で言い出したことを多分デタラメなことを言い出すんですけど、
それを何かいつの間にか信じてしまい、それに従って行動してしまうっていう。
なかなかヤバいやつですね。
彼も狂ってしまった要因はいくつかあるかもしれないんですけど、
もう完全にヤバいやつとしてこの小説が登場しますね。
で、そのウルガスを信じてしまってるというか、
頼ってしまっている迷信深い男でタンベットって男がいるんですけれども、
このタンベットもレイメット一家と同じように最後まで森に残る一家になります。
で、タンベットにはマルという奥さんがいるのと、
あと娘でヒイエという娘がいて3人で暮らします。
このヒイエなんですけど、ちょっとこのタンベットが結構娘に厳しく当たっていて、
ヒイエは父を恐れている状況ですね。
結構この関係もギクシャクしてるというか、
あんま良くない状況になってますね。
そうですね。主人公とヒイエは年齢的には近くて、
幼馴染でもあるので、
本当は外で子供たちで遊んだりしたいのに、
ヒイエは父さんに厳しくされているっていうのもあって、
ずっと家で仕事をさせられるんですよね。
家事とか。で、他の子供たちとなかなか遊べないと。
でも主人公はヒイエと一緒に遊びたいと思っているという。
そんな少年時代の状況ですよね。
このタンベットはですね、物語の半ばぐらいかな。
このウルガス、森の狂った賢人ウルガスに誘わされてとんでもないことをしてしまいますね。
結構これが話しながら重大事件として描かれます。
そうですね。
あと蛇ですね。森には蛇が住んでまして、
蛇も王みたいのがいるんですけど、王族がいるんですけど、
レイメットがたまたまこのハリネズミに襲われている小さい蛇、
子供の蛇インツっていうのを助けることがあったんですけど、
このインツがですね、王の血を引く蛇で、
結果的にレイメットはこのインツの父である蛇の王に気に入られ、
ぼーとりおじさんからもいろいろ蛇の言葉を教わっていたんですけれども、
インツたちからもですね、さらに蛇の言葉を教えてもらい、
蛇の言葉にどんどん詳しく。
このインツはレイメットにとって生涯を通しての親友みたいな形になっていきます。
インツの存在感、やっぱ大きいですよね。
蛇なんですけど、人間と対等というか、もしくは人間以上に、
もっと尊い存在のように描かれていて。
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あとですね、メイメイですね。
メイメイとフューですね。
これちょっと説明が難しいんですけど、
人間なんですけど、人間離れした存在みたいな感じで描かれている男がいます。
寝室鬼没で急に現れるんですよ。
しかも歩いた様子がなくて、いつも伏せてて、森の中で急にパッといきなり現れて、
レイメットに話しかけてきますね。
不思議な言葉を毎回かけてきて、意味があるのかないのかみたいな、
そういう言葉をいつもレイメットに渡してくるんですけど。
彼はですね、いつもワインを持ち歩いてて、ワインを飲んでいますね。
飲んだくれてる状況でいつも現れますね。
でもね、作中途中でこのメイメイも元々すごく勇敢な戦士であって、
ただね、いろんな系があって今飲んだくれの人間になっているけども、
でもね、このメイメイがすごいっていうんですかね、
これもちょっとファンタジーな存在ですけど、
このメイメイのなんていうか、不気味さというかですね、
ちょっと人間離れした感じ、
これはでも作中の中では結構いいスパイスになったと思いますね。
そうですね。
不穏な空気が流れたりする時もあれば、
なんかちょっとコメディっぽくなったりする時もあって、面白いですよね。
ちょっと村人たちなんですけど、
村には結構いろんな人住んでいて、
結構それらにいろんな人たちが出てくるんですけど、
抑えておくべき人物としては、
ヨハネス司祭とその娘のマグダレーナという女の子ですね。
ヨハネスっていうのはこの村にキリスト教を伝えている人物で、
司祭なので、外からキリスト教の教えをこの村に伝えていっているという状況ですね。
もともとはこの村の人間なんですけど、
キリスト教を学んで戻ってきた感じですね。
だから結構村の中ではかなり地位が高い存在です。
ヨハネスはレイメットが、
ヨハネス的には森から出てきた人は全部キリスト教徒にして村に住ませようとするんだけれども、
レイメットが興味本位で来た時に、
ヘビの言葉を使ったりするとか言い出すので、
悪魔の使いなんじゃないかという話をしたりとか、
なんとかキリスト教にさせようとするんですけども、
なかなかそこがうまくいかないという状況になっています。
マグダレーナ、その娘マグダレーナはちょっとこの女の子変わっていて、
他の村人のようにキリスト教を盲目的に信じてはいるんだけれども、
その反裏で悪魔のような力も生きていくには必要だと思っていて、
このキリスト教の教えと悪魔の力2つが、
この先の世界で生きていくには必要なんじゃないかという、
ちょっとなかなか変わった視点を持った女の子で、
レイメットからそういうことを学ぼうとして、
ちょっと近づいてくるという、そういう状況になってきますね。
これが割とこの物語の、ちょっと他にも後半になって盛り上がってくる、
さっき出てきたおじいちゃんみたいな人たちもいるんですけれども、
この辺りがメインの登場人物になってきます。
そうですね、このマグダレーナはすごい美人で、
最初はレイメットも見かけですごい好きになるというかですね、
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この人可愛いって思ってしまうような人で、
でもね、ちょっとミステリアスなところもあって、
個人的には魅力的な人物だったなと思っていましたね。
キリスト教以外のところも、
考え方として持っているのがマグダレーナだったのかなと、
ちょっと思ったりしますね。
南人たちよりは1個俯瞰して見れてるけど、
でも、やっぱり自分がこうなりたいっていうのに、
かなり縛られちゃってるっていう点では、
愚かさという意味は一緒かもしれない。
そうですね、結構自分の欲みたいなものは持っている人間だと思うんで。
こういう人物が出てくる話でございます。
このあたりにして、
全体を最後、俯瞰した話の前編は終わろうと思うんですけれども、
私の方からちょっと話させてもらうと、
今まで話したとおりですね、森と村っていう関係と、
森の中でもちょっと狂った賢人ウルガスとかタンメントのみたいに、
迷信深くて盲目的になっている人たちと、
レイメットの考え方っていうのが結構違っていて、
そこが描かれているので、
それをフックにいろいろと考えさせられる物語だったなと思います。
なので、読んでいると不思議なんですよね。
レイメットの方が古い生き方をしていて、
村の人たちが新しい生き方をしているんだけど、
考え方としては村の人たちが古く感じたりすることもあったりして、
不思議な物語だなと思いました。
レイメットからするとですね、
蛇の言葉っていうのは魔法でもなんでもなくて、
習得するのに頑張れば誰でもできるもの。
すごくレイメットは努力したんですけども、
努力したからこそ多分感じていて、
その努力をしないで、
キリスト教だったりを盲目的に信じて、
肉を食べずパンを食べている村の人たちは、
言い方はあれですけど、
ちょっと見下しているというか、
バカなんじゃないかなと思っている節がありますね。
だからこそキリスト教の神とかは信じるに値しないと彼は思っています。
この辺りの対比とかが描かれていくような物語になっているかなと思います。
そうですね、レイメットがやっぱり蛇の言葉を知っていて、
こんなに良いものをみんな使えばいいのにと思うけども、
他の誰もそこには見向きをしてくれないっていう、
この状況が面白いというか、
それがあるからドラマになっていくんですけど、
なかなか僕も読んでいて、
やっぱり村と森の対立っていうところはあるんですけど、
ただそれが単純な対立の話ではなくて、
大地さんが言っていたみたいに、
やっぱりレイメットが信じているところに、
本当の真理みたいなものがあるのかもしれないと。
ただレイメットは最後に残された人間で、
本当の意味での味方、
家族とかは愛情を添えてくれてはいるんですけど、
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本当の意味での味方とかっておそらくいなくて、
ずっと葛藤しながら生きていったと思いますし、
森と村、どっちにも居場所がないというか、
自分が居るべき場所は本当はどこなんだろうというのを、
求めたり不安に思ったりするっていうのがあって、
そういうのはいろんな社会が存在している、
今のこの世の中にも重なる要素なのかなと思いますし、
すごく面白い話なんですけど、
やっぱりすごく今に重ねて読めるっていうところも、
そこがある小説かなとは思いましたね。
ラスト、ちょっとハッピーエンドとして捉えるかどうかは、
難しいラインなんですけど、
すごくいいんですよね、ラストね。
個人的にはすごく感動しました。
感動したというか、ああって思いましたね。
確かに確かに。
そうですね。
このレイメットの人生がね。
そうですね。
後半の方で、今回前編では、
レイメットのおじいちゃんを取り上げてはいないんですけども、
おじいちゃんの話をすると結構ネタバレになっちゃうので、
それはまた次週の後編で話したいですね。
一番ヤバイんで。
こんな感じで今日は魅力とかその辺りを伝えて、
終わりにしたいと思いますので、
ここまでにしたいと思っています。
ラストすごくいいんで、
ぜひ読んでもらいたいなと思うので、
この話を聞いて興味を持ったら、
ぜひご自身でちょっとお高い本なんですけど、
手に取っていただければなと思います。
この流れでちょっと時間予告しながら終わりたいと思います。
次回はですね、
このヘビの言葉を話した男。
後編をお届けします。
ネタバレありで、
ストーリーを話していきますので、
お楽しみにしていただければなと思います。
番組の完成はリクエスト。
またこのラジオを聞いて紹介された本も読みました。
読み返しましたなどございましたら、
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積極的にたくさん共有してあげると助かります。
ではまた来週お楽しみに。
ありがとうございました。
47:15

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