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2024-02-05 45:00

第144回 歩くことは、最高の社交だ「歩くこと、または飼いならされずに詩的に生きる術」トマス・エスペダル著

【今回の紹介本】 『歩くこと、または飼いならされずに詩的に生きる術』トマス・エスペダル著、批谷玲子訳、河出書房新社 https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208756/ パーソナリティ二人で作品の魅力やあらすじ、印象に残った点など、読後の感想を話し合っています。ぜひお聴きください! ラジオ初のノルウェー文学/訳者枇谷さんからいただいたコメント/著者と一緒に歩き、考えてしまうような本/自分の生き方が縛られていると感じる人におすすめ/著者&作品紹介/これは小説?エッセイ?/ノルウェーからパリ、ギリシャ、トルコ/名言が多い/ストーリー紹介/同じノルウェーの作家カール・オーヴェ・クナウスゴール「我が闘争 父の死」に近しいものを感じる/歩く距離と酒を飲む量がすごい/笑えたエピソード/美しい夜に感動/トマスが歩いた道を地図で見たい/自分たちが自主的に歩いた最長の距離は?/歩く楽しみは?/次回予告 ーーーーーーー 版元サイトより ーーーーーーー 「自分の人生を、主導権をもって歩き続けるとはどんなことか?」北欧における“世界文学の道先案内人”が、作家達の言葉に触れながら思索を深める哲学紀行。現代ノルウェーの金字塔的作品。 【お知らせ】 Amazon Audible限定配信のPodcast番組「ゆかいな知性 文学編」にダイチがパーソナリティとして出演いたします!トーク形式の番組で、ダイチのお相手となるのは彗星読書倶楽部の森さんという方です。初回放送は12/8(金)で、今後半年間、毎週金曜日に文学編が配信されるので、Amazon Audibleを聴ける方はぜひお見逃しなく! 【文学ラジオ空飛び猫たちを初めて聞く人向けのnote記事】 声で届ける文学!Podcast番組「文学ラジオ空飛び猫たち」おすすめエピソード特集 ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://note.com/cafecatwings/n/nab636ad54a35⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ 【番組へのお便りはこちらから!】 ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://forms.gle/a569tyUhMDDaCXGF8 ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ 【メルマガ会員募集中! 】 毎週土曜日朝7時に配信! 無料版は本編エピソードには収めきれず、泣く泣くカットした部分を聞いて頂ける内容になっております! 有料版は我々2人に対しての応援・支援をしたい!という想いを持って頂ける人を対象に、月額500円のサブスクをご用意。ささやかな御礼として編集後記という配信後の感想などをお送りします。なお、こちらに有料登録して頂いた方々を我々はサポーターと呼ばせて頂いております。 どちらも theLetterというニュースレター配信サービスを使わせて頂いております。最初は無料購読登録から始まりますので、是非気になった方はまず無料登録を! ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ https://radiocatwings.theletter.jp/⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ ※登録されると確認メールが迷惑フォルダに入ってしまう可能性がございます。すべてのメールをご確認ください。 ※もちろんサポーターとしてご支援頂かなくても、Podcastを聴いて頂けるだけでも本当に嬉しいです。 【文学ラジオ空飛び猫たちとは】 硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。 案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ 京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ 文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、 読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます! 毎週月曜日朝7時に配信しています。 【SNSでご投稿ください】 番組の感想・リクエスト・本を読むきっかけになったなど、 #空飛び猫たち をつけて、ぜひSNSに投稿してください! よろしくお願いします! ■twitter ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/radiocatwings⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ ■Instagram ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://www.instagram.com/radiocatwings/?hl=ja⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ ■Gmailでも受付中です bungakucafe.catwings@gmail.com ■ダイチ「小説が好き!の会」 Twitter ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/welovestory ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ Instagram⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ https://www.instagram.com/booklogd/?hl=ja⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ ■ミエ「羊をめぐるカフェ」 Twitter⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ https://twitter.com/hitsuji_meguru ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ Instagram ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://www.instagram.com/hitsujiwomeguru.cafe/⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ #本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック


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4日間、酒を浴びるように飲んでいた男は、近所の道を歩いて、不意に幸福感に包まれる。
そして彼は歩き始めた。 現代ノルウェーの近似動的作品
トマス・エスペダルの「歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術」をご紹介します。
どうも皆さんこんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。 この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を
紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな2人がゆるーくトークするポッドキャストです。 パーソナリティは私大地と三枝の2人でお送りします。
文学のプロではない2人ですが、お互いに好きな作品を時には熱く、時には愉快にそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのは、トマス・エスペダルの「歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術」になります。
氷谷玲子さん役で、川出処方針社から2023年に出版された本になります。 ということで今回はノルウェーの作家の本ですね。
ノルウェーって初めて? 初めてですね、このラジオで。 初めてか。
取り上げるのが、氷谷さんが北欧の本をたくさん訳されているんですけども、このラジオでも北欧の本を紹介するというのが、今まで
ありましたっけ? あれじゃない? あのヘビの言葉を話した男。
これがエストニアだったよね。 ぐらいかな? ぐらいですよね。意外となかったという。
そうだね、思ったより。 ちょっと氷谷さんとですね、翻訳されている氷谷さんとやり取りさせていただく機会がございまして、
この本についてですね、ちょっと紹介させていただきますと言ったらですね、ちょっとコメントというか、ちょっといただいたことがあるので、ご紹介というかですね、
させてもらいたいと思います。この作品は企画を出版社に提案する前の段階で、複数の書店さんに、歩くことにまつわる書籍で、書店でよく売れている本にどういうものがあるかということを質問して歩き、
このテーマの本が独立系の書店さんで好まれることを知り、まだあまり多く紹介されていない北欧の純文学でも、このテーマなら可能性があるのではないかと思い、翻訳を決めた作品ですといただいています。
川出書房新社が出てるんで、結構多分企画とかは詰めたんじゃないかなと思いますね。実際にこれ今表紙とか非常にオシャレで。
いや、わかります。わかります。
なんか本当独立系書店さんのですね、売り場に面出しして置かれてそうな感じはしますよね。
そうですね。いや、本当この本実際ちょっと見ていただきたいんですけども、結構オーラ放ってると思いますね。
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正直めっちゃ惹かれましたね、これは。
確かに。
一目見たときに。
オーラ放ってるね。
そうです。いいですよね。本のタイトルもいいし、表紙もいいし、またね、後であらすじとかは話すんですけども、ちょっとだらしなさそうなあらすじがあるんですよね。その辺とかの引きつけるものがあって、すごいいいですよね。
タイトルがいいよね。
歩くことまたは飼いならされずに素敵な人生を生きる術。
そうですよね。タイトルだけ聞くとね、ちょっと小説なのかどうなのかって思っちゃいますけど。
なんか生きる、人生を生きる術っていう響きだけ聞くと、なんか自己啓発系のニュアンスをはらんでくるけど、全然そんなにしろと。
逆にこれあれですね、自己啓発書と間違えて読んだらどうなるんだろうって思っちゃいますね。
全く真逆のことが書いてある。
むしろ堕落していくような。
これでいいんだって。
この本なんですけどね、タイトルも素敵なんですが、内容がですね、めちゃくちゃ面白かったです。
なんか言語化が難しいんですけど、とにかくこの作者が考えたことのすべてを記憶しようとしている試みのような気がしていて、正直小説と言っていいのか、エッセイと言っていいのか、本当わからない世界だったなと思いますね。
結構読んでると浸ってしまうというよりは、なんか一緒に歩いてて考えてしまうような本だったなとは思います。
僕はこれは好きな人にはたまらない小説というか作品だと思いました。
この主人公である作家、著者自身であるんですけども、放浪者となってあてもなくひたすら歩いて旅をしているんですけども、
道中歩くことについて、もうこれでもかと語っているんですけども、その語りがすごく良くて、読んでいて心地いいなというのがありました。
途方旅行とかする人ならハマるんじゃないかなと思いますし、作家の生き方がすごく堕落しているんですけども、
はちゃめちゃで、酒飲んでタバコ吸って、神父の元に通ってとかですね、すごいめちゃめちゃな生き方をしている人なんで、
現実のしがらみから逃れるように、そういうふうに生きている感じもするので、
自分の生き方が縛られているとかですね、ちょっと狭い世界の中で自分が生きているんじゃないかとかですね、
そういうのを感じている人とかが読んでも面白く読めるんじゃないかなと思いました。
これは確かに自分の生き方が縛られていると感じている人が読んだら、結構開放感あるかもしれないですね。
そうですよね。なんか衝撃とか20歳そこそこの時とか読んでいたら、結構影響を受けたかもしれないなと思いますね。
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確かに。
読んだらそのまま自分も、どっかわけわかんなく歩いていきそうな気がしましたね。
そうなるともう戻ってこないかもしれないね、これ。
というわけでちょっと具体的に入る前に、著者について話したいと思います。
このトマス・エスペダルさんはですね、1961年、ノルウェーのベルゲンというところで生まれているそうです。
1988年に作家デビュー。その後ですね、いくつかの作品で、ノルウェー文学批評家賞とかですね、
いろんな文学賞を取っていて、言葉と文学にあふれた人生を生きたいという思いを持つがゆえに、
文学について時に歯に気抜きせぬ物言いで新聞を逃げ忘れ自分を持つと、ちょっと本書の紹介にあるんですけど、
この漢字は読んだだけでも全然触っていません。
この本を書いている人なら、
そうですね。
いろいろ騒がせそうな。
めちゃめちゃなこと書いてそう、新聞に書いてたりとかしてそうな気は確かにしますね。
この人がノルウェーの文学者であるっていうのがまた面白いですよね。
そうですね。
じゃあ、そんなわけで具体的に作品紹介入っていきたいと思います。
こちらですね、ホームページから引用した読み上げたいと思います。
自分の人生を主導権を持って歩き続けるとはどんなことか。
北欧における世界文学の道先案内人が作家たちの言葉に触れながら試作を深める哲学機構。
現代ノルウェーの近似党的作品とあるんですが、これだけじゃ全くわからない。
でもなんかすごそうな。
そうですね、すごそう感は出てますね。
伝わってきますね。
ちょっと具体的にですね、まずあらすじなんか伝える前にですね、
この作品一体どういうものなの?みたいな話をですね、ちょっといくつかしていきたいと思います。
で、まずこれさっきからちょっと我々の話を聞いているとおり、
だいぶ型にはまらない作品だなっていうのはちょっと印象を持っていただけているんじゃないかなと思うんですけれども、
そもそも正直ジャンルがよくわからない作品ですね。
そうですね。
小説なのかな?最初思ったんですけど、いやまあエッセイ的な要素もかなり強いし、
自伝的な作品と言っていいか。
でも自伝的というよりはもう全て本当に起きたことなんじゃないかみたいな。
なんかノンフィクションなんだろう。
結構いろんなことがごちゃ混ぜになるし、
曖昧に結構いろんなこの彼の哲学感覚とかいろいろ入ってくるんで、
かなり何と言っていいかわからない作品です。
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ただ歩き続けているという。
歩き続けている過程を見せてくる作品ですね。
実際にこれは彼がどこから始まったんだっけ?
まあノルウェーなのかな?ノルウェーから歩きだして。
一応ノルウェーからですかね。
パリ?パリまで行ったまず。
パリまで行ったんで、
フランスまで行ったよね。
フランスまで行って、その後ギリシャ行ってトルコ。
最後はトルコですね。
トルコだよね。
途中で車使ったりもしてたっけ一回?
使ってるときもあります。
パリ行く途中ですね。
なんか知らないけど車買ってそのまま放置したよね。
ベンツを買って放置して結局歩くんだっていう。
全てが全て歩きの旅行ではなかったんですけど、
ひたすら歩き続けてその都度メモしてたのかな?
いろんなものは書いていたっぽいですね。
正直読んでいてゴールがわからなくて、
これはどこにたどり着くんだろうってずっと思ってました。
まあそうですよね。
そもそも目的地があるのかないのかわからない歩きだったからね。
というような内容なんですけど、
これ聞くとイメージしにくいかもしれなくて、
たぶんおそらく読んでいてもイメージしにくい部分結構あるかなと思います。
でも結構いろいろ面白いなと思うのは、
ちょっと次のポイントなんですけど、
基本的にこれは歩くことなので、
ひたすら主人公と同行者が一人いたりするんですけど、
いる時といない時があるんですけど、
この彼の歩きの旅の中で。
同行者がいる時はですね、
その人との会話とか関係とかもちょっと見えてきたりする部分。
そもそも歩いている時に見えてくる風景とか、
出会う人たち、あと考えていることを表現していってるんですけど、
結構文章にリズム感があるので、
読むのは結構楽しかったですね。
これはすごいうまいなと思いました。
さらに言葉選びが巧みで、
結構この著者の感情とか思考がですね、
か不足なくアウトプットされている感はありました。
非常に的確だったなって思います。
的確って言うとなんかあれだけど、
何と言っていいのか、
普通だったらきっと読み進められなかったなと思うんですよ。
こんな歩いてることだけの話って。
でもそれを読ませる力っていうのは、
この作品にはめちゃくちゃ満ちてたなと思うので、
これが今ちょっと私が言った、
か不足なくアウトプットできてるっていうことに、
修練してしまうのはちょっとなんかずれる気はしたんで、
ちょっとわかんないんですけど、
何と言っていいのか、
とにかくただ歩いていることを飽きもせずに読ませる力っていうのは、
普通じゃないと思います。
しかも文章の密度がだいぶ濃いですよね。
濃いですね。
結構読むのね、クタクタになる瞬間あったね。
そうですね。
丸々2、3ページぐらい文字だけバーっと書かれてるとかあったりしますしね。
でもなのに読ませる力があるっていうのはすごいね。
文章の力は相当すごいっていうのは確かに感じますよね。
最後なんですけど、名言が多いです。
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めっちゃ多いですよね。
帯に書いてあるので、
ちょっと途中で出てくるやつなんですけど、
歩くことは最高の車高だ。
歩くことで自分自身と二人きりになれるのだからって帯に書いてあるんですけど、
この歌詞を聞いたとき結構納得しちゃったっていうか、
めっちゃいいこと言うとか思ったりして、
結構いろんないい言葉が詰まっているんで、
ここだけでもですね、
そこだけでもそこをピックアップするのは難しいんだけど、
読んでるとそういう名言に出会えるので、
ぜひパラパラ読んでいただきたいなと思いますね。
そうですね。
本当、好きな言葉を拾おうと思うと
めちゃめちゃたくさん出てくるんじゃないかなって思うぐらい
いい言葉にあふれていてですね。
僕が一番好きだったのは191ページだったんですけども、
これも名言だと思ったところがあってですね。
私たちは旅し若者時代に戻ったと思うが、
実際のところ私たちは同じ場所でただ夢見るだけだ。
私たちは夢見る。
そして旅は私たちに夢を見るよう求める。
夢は私たちに若くあり続けるよう求める。
旅は私たちに広い視野で若い眼差しで世界を見つめるよう求める。
というですね。
もうちょっと言葉は続くんですけども、
こういう描写もすごくいいなって思いましたね。
なんかね、こういう感じで彼の哲学というかね、
感覚が端的に表している表現があったりしますよね。
そうですよね。
でも本当になんかすごいなんていうか、
結構めちゃくちゃなことを書いていると思いきや、
突然ハッとすごい良いことが、
なんか結構ハッとする言葉が出てきたりするっていうのはまた面白いですよね。
うん。
なんかその、ここも好きなとこですね。
このバー通いを作家はしているんですけども、
そのバー通いをしているんですけど、
バーに赴くのは旅に出るようなものだ。
酒を飲むのは椅子から立ち上がらずして旅するようなものだとかですね。
バーに行くことをこんなにかっこよく言えるっていうのはさすが作家だなって思わせるような。
近くの19ページのとこでめっちゃ好きなとこからな。
ひたすら考えればいい。お前は一生一人で生き続けるのだ。
お前は新しい恋人を見つけることも、家族や友と別れることも、
どこか遠くへ旅することも、新たな街、新たな場所を見つけることも、
所有物を売ることも、気に入らないものをすべて切り捨てることもできるが、
生きてる限りお前は絶対に自分を切り捨てることはできない。
おー、いいですよね。
ここかっこいいなと思った。
なんか結構上手いんだよな、その辺の言葉のチョイスがね。
そうですね。結構この前後はね、なんか結構下品な話。
ちょっとね、もう堕落したね。
そう、堕落した。
バーで飲むビールも1,2,3,4杯目までは素晴らしいって言って、
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5杯目以降はもうね、なんかただ酔うために飲むのだみたいなね。
どんだけ飲むんだっていうようなことを書いてたりするんですけど。
ちょっとこの歩くことの哲学みたいなところに合わせつつね、
彼の人生哲学みたいなのがね、垣間見える文章があるんで非常に面白いですよね。
そうですね。
あとこの本の特徴としては、古今東西の作家とか哲学者とか、
すごいいろんな人が、例えばマルソーであったり、ランボーであったり、
アリストテレスも出てきますね。
そういった人たちからの引用も非常に多いんですし、
そういう人たちとちょっと対話をしているような、そういった描写も見られてですね。
そこが、読んでいるとちょっと難しく思う面もあるんですけども、
ただわかる人にはそれはすごく面白く読めるんじゃないかなと。
より深く作品を楽しんで読めることができるんじゃないかなと思うところですね。
そうですね。これ結構引用が多いので、私はもうほぼ8割ぐらいわかんなかったです。
8割ももっともっとかな。
全然わかんなかったですけど。
1つもわかるものなかったかもしれないけど。
でもやっぱりその引用されている文章自体もめちゃめちゃいいんで、
読んでて楽しかったですね。
じゃあちょっとそんなところでポイント伝えましたが、
ちょっとこれ二部構成になってるんで、その辺りちょっと三井さんから。
そうですね。ストーリーというよりかはその作品の全体像みたいな説明になるかなと思いまして、
二部ある中のまず一部ですね。
主人公はこの著者自身であるトマスになります。
この主人公が作品の始まりの時点でどういう状況なのかというのが、
ちょっと役者後書きに説明があるので、ちょっとそこから引用するとですね。
かつて結婚して子供もいたっていうので、
主婦をしていた時期っていうのが4年あったんですけど、
結婚生活とか田舎暮らしにも、あと物を書かない日々にも、
作家だったんで、耐えられなくなったと。
新たな人間関係を築いて、新たな夢を見て、新たな旅をして、
4年ぶりに筆を取って、新たな金も稼いで、新たな本を書いて、新たな恋人も作ったと。
しかしその恋人にも捨てられてしまい、夜景になって酒を浴びるように飲んだ後、
近所の道を歩いていて、不意に幸福が訪れる場面から本作が始まるというんですね。
確かに4日間、ずっとひたすら飲んでて、死ぬほどだるい状況で歩いていたら、
そこから幸福が出てくるっていう、そこから始まっています。
実際そこでバーガヨイの話とかも書かれているんですけども、
ここからは主人公が放浪者になりたいと思っているところがあって、
作家なんですけども、変化その部屋にこもって書くとかというのじゃなくて、
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放浪したいというので、ひたすら歩いてどこまでも行こうとします。
歩くことについての哲学というか、試作を深めていくというので、
ルソーの孤独な散歩者の無双を読んだり、
詩人D.H.ロレンスや哲学者のアリストテレスの思想とかも持ち出して、
歩くことについて考えを深めようとしていったりします。
過去にウェルズであったりドイツであったり、
さまざまな土地を散歩というか旅をしていたんですけども、
そういったのも改装していきます。
あと、山を歩いていたということもあって、
そこで仲間との出会いであったり、さまざまな体験というのもしていて、
そういったところも描かれていて、
友人と一緒に旅をしていることが多いんですけども、
ある時はシェイクスピアの真夏の夜の夢を鑑賞していて、
そんな友人との一番目もあったりして、
故郷であるノルウェーにも全然戻らずに、
どんどん遠くへ歩いていこうとして海岸の方に目指したりします。
というのが第1部になります。
2部に入ります。
2部は旅をしてパリまで歩くという、
そういったのが序盤の話になりまして、
パリに着いたら、そこから正府のもとに通うようになっていて、
結構この夜の世界というか、
正府の世界のことを描いていたりします。
実際にジャコメッティと正府という、
そういった章というのかな、というところもあったり、
その次は乱暴の辿った道ということで、
乱暴の自身の状況に重ねるように、
ジャコメッティであったり乱暴という、
こうした芸術家であったり詩人であったりに、
思いを馳せたりしていきます。
トマスはとにかく友人と歩き回るんですけども、
ギリシャのアテネからトルコのカッシュというところまで歩いていきます。
中には日記があったり、現地の風俗もあったり、
道中であったり、行く先々での結構面白い体験もあったりという、
2部の途中からは結構気候文学のように描かれているんですけども、
そのようにして書かれている小説というかエッセイというか、
という作品になっていますね。
実際結構ボリュームがあってですね、
細かいところの話っていっぱいあって、
そういったところもだいぶ端折ってるんで、
ちょっとさっぱりした話に聞こえたかもしれないですけど、
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実際読んでみると本当にいろんなエピソードが散りばめられているんで、
なかなかボリューミーな旅文学というかな、になっていると思いますね。
そうですね、これ役者あと書きで引き合いに出されたんですけど、
彼の文学教室の教え子でもある、
カール・オーベ・クラウス・ゴールというノルウェーの作家がいて、
この人、我が闘争というシリーズというか辞典があってですね、
大地さんが読んでたやつですね。
読んでました、いつだったっけな、2022年くらいかな、
めちゃめちゃ長かった、ドンキボンだったんだけど、
今、みえさんが言ったような細かい話がめっちゃ多いので、
本筋には関係ないだろうみたいな、
そこまで積み重ねていかないと、
これもほぼこの人の人生を描いていて、
お父さんが死んじゃうとこまでが第一部なんだけど、父の死。
私は第一部までしか読んでないんですけど、
ちなみに日本では全6部のうち2部までしか翻訳されてないんですけれども、
ほんと彼の人生を文章に落とし込んで、
すべて落とし込もうとしているみたいな感じが、
クラウス・ゴールの我が闘争父の死っていう、
第一部にはめちゃめちゃ感じまして、
かなり近しいものを感じましたね、この作品にも。
ノルウェーの人の特徴なのかどうなんだろうね。
2人とも本当にノルウェーを代表する作家っていうことですけども、
自分のことをすべてさらけ出してるっていうスタイルですので。
そして本当に可能な限り描写してる感じはするね。
あったことをね。
やっぱそれだからこそ到達できるものがあるっていうのを、
何か信じているのか、表現したいのか、ちょっとそこは分からないけど、
でもそこに対する強い意思は感じる。
この2人の作家からは。
というところですね。ちょっと特徴みたいになっちゃったけど。
で、あとこの作品で驚いたというのは、
この人どれだけ歩けるんだろうっていう。
本当ですよね。
山を降りてるときかな。
なんかもう結構ね、こけたりして、
胸とか足とか腕とか血を流しながら歩いてて、
で、出会った山小屋みたいなところで治療してもらうとか、
あったりしますけど。
なんかすごいですよね。
ひたすら、なりふり構わず歩いてるっていうね。
しかもプラス、めちゃめちゃ酒飲んでるじゃないですか。
そうだよね。ワインとか普通に開けるよね。
ワインとかウイスキーが常にリュックに入ってて、
多分水とかじゃないんですよね。
喉乾いたら飲むのが。
ちょっと休憩しようかってなったらもうワイン開けたりして。
結構やっぱり売れっ子作家なんでお金は持ってるんですよね。
24:00
やっぱそういうことだよね。
そういう意味では、状況的にちょっとひもじいところはあるんですけど、
嗜好品買うのができないとか、そんなのでは全然なくて。
みなりとかもいすぼらしいんですけど、
酒とかタバコはいくらでも買えるっていう、
なかなか面白い状況ではあるんですよね。
面白かったね。
普通に山越えてますもんね、歩くっていうのも。
どんだけ人は歩けるんだってことがちょっと驚きですね。
確かに。
ちょっと他に印象に残ったところの話をすると、
やっぱりちょっと三枝さんもあったけど、私も導入はすごい良かったですね。
とある通りから始めてみてはどうだろうっていう章からこの本始まるんですけど、
飲んだくれた後に歩くことで幸福を感じる瞬間のことが描かれていて、
めちゃくちゃそこには共感っていうか、
ほんとすぐ、まだ始まって2ページとか3ページぐらいだったので、ちょっと感動しちゃった。
あとすごい色々あるんだけど、
いろんなことを、例えば始まりと終わりみたいな捉え方をしていることが多くて、
山を登るときは始まり、下っていくときは終わりっていうような感覚があるみたいで、
ちょっと同行者の方に、下るときも楽しもうぜみたいな空気出されるんだけど、
主人公はちょっと終わりなんだよなっていうことを感じているのもちょっと面白かったりするし、
そういうちょっとした感覚の描写が散りばめられているので、
ここもやっぱり面白いなと思いましたね。
僕は同行者のナルベっていう人なんですけど、
と主人公のコンビというか、それがやっぱりすごい好きでしたね。
その中、結構面白いのがいっぱいあって、
例えばヘビの言い伝えで、その言い伝えではヘビは頭と胴に分かれていて、
胴が自分の好きなようにやりたいって言って、
頭がその通りにさせたら全然うまくいかなくて、
食料にやりつけなかったみたいな、そんな言い伝えがあって、
っていうので、このトマスとナルベが自分たちをヘビの頭と胴に役割を分けて、
途中から自分が頭であいつは胴だみたいな感じで、
胴がこうしたとか、で頭がこうしたとかってなって、
自分たちをヘビの頭と胴に分けて描写しているってことが結構面白かしく描かれていてよかったですし、
あと追いかけてくる馬の話もすごい面白くて、馬が山を歩いているときに馬を見つけたんですかね、確か。
で、その馬を確か勝手に逃がしてしまって、
そしたらその馬がずっとついてきて、いくら逃げようとしてもずっとついてきて、
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っていうので、ある車が立ち往生していたときに助けてあげて、
ちょっと馬に食料をあげてくれないかというので、食料をもらっている間にもう去って逃げて、
そしたら今度馬は車を追いかけていくっていうですね、そんな話があって、
そことか結構面白かったですね。
この馬の話って本当だったのかって。
本当なのかどうか。倫理的にはだいぶダメなことをしているんですけども。
いまいち私は信じないですね。
何の話だったんだっていう。
あと馬に噛みついたとかね、そんなこともやってたりしましたし、大丈夫かっていうのも。
あとヘビのお話はこれあれ、イソップ童話、こういう話があったんじゃないかっていうんだけど、
なんかなかったかもしれないみたいな。
そうそうそう。なんかすごい面白いイソップ童話を教えてもらって、
っていうのでじゃあそれ探したら見つからないっていう。
なんかこれも本当にあったかどうかわからないところで追求しないあたりも、
この本らしいところで面白く好きだったな。
確かに。あとはちょっと印象的だったのはシェイクスピアの劇ですね。
真夏の夜の夢を。
これもトマスとナルフェでそれを鑑賞しているシーンがあったんですけども、
途中でその2人の掛け合いですね、その会話が、
なんかね、その実際のシェイクスピアの劇を模倣しているかのような掛け合いに変わってるとかですね。
この辺の遊び心すごい良かったですね。
このシェイクスピアの劇のところはなんか面白かったね。
結局寝ちゃうしね。
確か。
僕は結構ですね、あと終わりの方に近づいてくるとですね、
これもなんかやっぱり印象的な体験っていうところで、
これも旅している時に本当に一夜限りのというか、
その出会った友人にアンドリアスっていう人がいて、
このアンドリアスは結構マスケンからするとちょっとこの人大丈夫なのかって思われるようなタイプの人で、
ちょっと意味不明なことを言ったりするような人で。
ただこのトマスですね、主人公は面白がって、
アンドリアスとね、よく短い間ですけど一緒に飲んでて、
っていうそんな二人の下にすごいもういかにも成功者みたいな家族が通りかかって、
そこの旦那さんですね、軍隊の大佐っていう偉い地位にいる人なんですけどもしていて、
でももともとはヒッピーで、アンドリアスみたいな、
アンドリアスもひげぼうぼうで、なんかヒッピーみたいな感じなんですけど、
そのアンドリアスみたいな格好をしていたっていうので、結構この大佐とが何て言うんですかね、
このトマスであったりアンドリアスに何か心を通じる部分があるっていうので、
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家族の奥さんとか娘さんはこんな見素晴らしい人たちほっといて、
ちょっと家族で楽しもうよっていうけども、
結構この旦那さんの大佐はトマスとかアンドリアス気に入って飲んで、
結局そこでアンドリアスがあれなんですよね、
人とは基本しゃべらないんですけどトマスとは対等にしゃべることができて、
トマス以外の人と初めて家族と話すことができてっていうので、
結構アンドリアスがずっと語り明かしたっていうですね。
それをこのトマスは私がそれまで経験した中で最も美しい夜の一つだって書いてて、
結構これは終盤の方の話、印象的なエピソードで入っている話なんですけども、
僕はここはもうかなり感動して読んでましたね。
そうですね、なるほど、家族の反応は面白かった。
面白かったです。
何でしょうね、堕落しているのか、作家として真剣に何かを求めて歩いているのか、
よくわからない道中だったんですけど、やたら感動させるようなそういうポイントもあったっていうので。
確かに、それがあれじゃないですか、詩的な人生を生きるっていうことなんじゃないですかね。
そういうことか、まさにそうかもしれないですね。
個人的には最後にちょっと気になっていることを言いたいんだけど、
彼が辿った、彼が歩いた道を地図で見たかったら、
Googleマップとかでどれぐらい歩いたんだろうみたいなのをやっていったら、
多分めちゃくちゃ面白いんだろうなと思うけど、
ちょっとそれを算出するほどの、時間かければできるんだろうけど、
パッとこの辺りの知識が、地理的な知識がないからできないけど、相当な距離だよなと思いながら。
そうですよね。ギリシャとかトルコとか歩いてた時も、だいぶ広そうですもんね、中の辺りっていうのも。
だってノルウェーからでしょ。
いやもう意味わからない距離ですよね。
そうだよね。どうなってんのっていう。
もうなんちゃら山脈とかをね、どんどん歩いたりしてますし、
いろんな山をね、たぶん歩いてるんで。
あ、でもあれか。海越えたのか。海越えて、あれだよね、フランスに行ったんだよね、きっとね。
そうですね。
デンマークから入ってかな。
そうですね。車で。
だよね。そうだよね。なんか行ってたもんね。
車でフランスの国境沿い辺りまでは行ってるんですね。
なんか地図にした時どういうルートになってるんだろうかとかは気になりますね。
気になるよね。アメリカのジャンケルアックのオン・ザ・ロードになんか地図ついてたけど、
33:03
それ見た時、なんでこいつこんな移動してんだろうとか思ったもんな。
じゃあちょっとそんなとこに本編はしてテーマトーク行きたいんですが、
今回ですね、ちょっと最長で自主的に歩いた距離はとか、歩く楽しみはみたいなことを話してみたいなと思うんですけど、
学校の行事とかで強歩大会とかあった?
いや、強歩はなかったですね。
私確かね、小学校か中学校か高校の時にあったんだよね、毎年強歩大会の日が。
高校は間違いなかったな。中学もあった気がしたんだけど、地域からなのかな。
コースが決められていて歩くんですよ。歩いていて帰ってくるだけなんだけど、結構バラバラっていうか。
でもそれって自分で自主的に歩いてないからさ、行事で歩かされてるからさ、
あんまり今回のあるとは違うなと思って、この作品に関して言うと。
自主的に歩いた距離ってどれくらいなんだろうってちょっと思ってしまって、あんまり自分なかった距離かなと思って。
どうしてもさ、やっぱり家から歩き出したりとかするとさ、帰ることを考えて動いてしまうから、そんな長く歩いたことないなってちょっと思ったり。
歩きでA地点からB地点っていうのは目的があったら歩くこと全然あるけど、俺は。どうなんだろうかと。
僕ちょっとこれがね、自分の中の最長になるかどうかなんとも言えないんですけども、
京都にいたとき、京都駅のすぐ近くに住んでいてですね、そこから金閣寺近くまでまず歩いていってですね。
で、その後金閣寺ではないんですが、金閣寺の近くに用地があって、そこから歩いて西陣っていうエリアを越えて、
町中ですね、ポント町というところまで歩いていって、で、その時も夜になってたんですけど、ちょっと友達のやってるバーでお酒飲んで、
で、最後その後夜、そのポント町からまた京都駅まで歩いて帰ったっていうですね。
それ多分結構な距離はあったと思いますね。どのくらいなんだろう。
ポント町ってどれくらい?どういうあれなの?
どのくらいなんだろう。結構な距離あると思うんですけど、たださすがにとはいえ10キロまではないんじゃないかなと思うんで。
そうなんだ。じゃあまあそんなにって感じか。
そうですね。多分ですけど、10キロは多分ないと思いますね。
10キロか。でもあれだな、全然あれだけど熊野古道行ったことあるよ。
私。
そうなんですか。
岡山の方から入った。
あれってでもコースいくつかあって、
36:03
一日歩いたけど、一日歩いたってことは結構歩いたよね。考えたら今。朝から結構歩いたんだよ。
でもどれくらいだったろう。ちょっと分かんないけど。歩いたね、熊野古道。
熊野古道かな。でも相当な距離がありそうな気がする。
なんかでも全然飽きなかった記憶ある。
そうかなんかそういう、なんだろう、ハイキングってジャンルになるのかな。あれって。
でも自然の中を歩くってのはまあやっぱいいよね。これも今回すごい自然の中をたくさんたくさん歩いてたけど。
でも僕はあれですね、これも社会人1年目か2年目の時なんですけど、大阪で飲んでいてですね。
京都に帰るとき、終電なんですけども、家まであと1駅っていう、1個手前の駅で降りて、
それがJRなんですけども、1個手前で降りると、歩いていくには相当遠いんです。
そうなんだ。なるほどなるほど。
なぜかその時は、お酒飲んでたんですけど、自分の中ではもうちょっと行けるって思っててですね。
なぜかその、何かわかんないですけど何かを求めて、終電でもうあと5分で着くっていう、
その5分前の1駅前で降りて、そこから2時間ぐらい歩いて。
え、2時間も?
2時間ぐらい歩いて、結局どこか店とか入らずにそのまま帰ったとかですね。
本当もう真夜中の、風を浴びて帰ると気持ちよかったとか、
そういうのがあったのかもしれないんですけども、まだ意識があるから、まだ歩けるみたいですね。
そんな感覚で。
確かに。
酔いながら、意識があるうちは歩いてたみたいなのは。
なるほど。
やってましたね、社会人1年か2年間の時とか。
自分も確かに終電逃した後歩いたことあるな。
まあ全然歩きで帰れる距離だったりしたのかな。
だからまあ夜はね、なんか歩けちゃうかも、なんだろう。
でも昼間どうなんだろうな。
昼間どうなんですかね。
でもさ、それこそさ、すごい大学の時に一人で京都行ったんだけど、
はいはい。
その時さ、いわゆるなんつーの、交通機関がよくわかってなくて。
あーはいはい。
ひたすら歩いて回ったよ。
あ、ほんまですか。
1日、2日ぐらいいたのかな。
えー。
2日間で、朝1時、哲学の道入って。
はいはいはい。
何千日行ってみたいな。
で、そっからまあいろいろどっか行って。
で、えーと三条かな。
はいはいはい。
その辺りでビジネスホテル入ってとか、鎌川歩いてとか。
あー、結構歩いてそうですね。
下、あの鎌川の別れるとこの神社。
39:00
下川神社だっけ。
はいはいはい。
まあもう行ったから、結構なんか歩いてる気がするな、その日。
歩いてると思いますね、かなり。
やっぱなんか見るとこがあると全然いけちゃうんだよな。
若かったのもあるかもしれないけど。
この作中に出てくるトマスは、なんかその39歳の時に、
なんかこの放浪者のように歩いてたっていうのが描かれてたんですけど、
まあ今のね、自分たちがそういうふうにもう何もかも捨てて、
なんか歩けるかとかって考えた時に、
なんですよね、なんか自分なら果たしてできるだろうかって言うとですね、
もうちょっとなかなかそれ想像ができなくてですね。
だからこのトマスがこの放浪者になりたいのは何でなんだろうかとかですね。
そう、まあその楽しみとかそういうものでは多分ないのかなと思うんですね。
歩くことでその幸福感を得られているっていうのはあったと思うんですけども、
何かその本能的というか、なんかねそういう欲みたいなものがあって歩いてたのかもしれないとかっていうのはちょっと思ったりしましたね。
何だろうね、確かに。まあでも飼い慣らされたくなかったのか。
そこなのかな。
私はだいぶこのトマスの生き方に憧れちゃいましたけど。
それはね、思いますね。
だってもう本当予定も決めずに歩いてさ、たどり着いたとこでまた次の行き先決めてみたいな。
でもね、これね、すごいラストでね、旅の終わりのことが書かれていて、
なんかすごく切なくなってしまったとかあるけれども。
うん、確かに。でもトマスももしかしたら旅に終わりがあるっていうのはもう分かってたから。
いや、めちゃくちゃ意識したの。
旅してる時はいかに自分を捨てれるかとか、
放浪者になれるかっていうところ、それを求めてたのかもしれないなと思いますね。
やっぱあれだな、自宅までの帰り道を、帰る時間とかを気にしてしまうようでは。
もう全く難しいですね、こんな状況にね。
散歩レベルだよ、散歩。
確かに憧れますね。
やっぱり今、自分が歩くのって、やっぱ散歩とか何か目的地に行くとかっていう、
そういう歩きしかしてないので、何かこの旅というか、
この歩いてる道中だけは、今までの自分とは違う自分になるんだとかですね。
なんかね、そんなことができる歩きっていうのが、ちょっとしたいなっていうのはね、思いますね。
やはりこれは、飼いならされずに、詩的な人生を生きる術でしたね。
そうですね。本当、タイトルちゃんと書いてある通りでしたね。
じゃあ最後、感想とどんな人に読んでもらいたいか、ちょっと話して終わりたいと思います。
42:05
どうだったかな、改めて話してみて思ったけど、
三重さんが最初に言った、自分縛られてるかもって思ってる人にはめちゃくちゃ刺さりそうだなと思った。
だからね、今日の紹介を聞いて、少しでも、
なんか自分最近縛られてるな、飼いならされてるなって思った人はですね、
ちょっと手に取ってもらいたいかもしれないですね。
そうですね。
三重さんはどうですか?
他やっぱり、このトマスの生き様というか、
これがどこまでが現実で、どこまでがフィクションなんだろうか、やっぱり気になってきましたね。
なるほど。
これでもし現実要素が多かったら、この作家はすごすぎると思いますし、
ちょっとこれはもうとんでもない作家というか、とんでもない人だなって。
この人の本はもうちょっといろいろ読みたいなって思いましたね。
でも今回、ノルウェーの面白い作家が知れてよかったですね。
そうですね。
こういうの読める、こういうのはちょっと求めていたというか、
読みたいなっていう、そんな本でしたね。
良かった良かった。
求めていたっていうか、こういうの読みたかったって改めて思いましたね。
そうですね。
もしかすると、この本に関してはやっぱり読んだ後、後々からどんどん自分の中に、
この本が残り続けるんじゃないかなって思うような、
それくらいすごくずっしっと来るものがありましたね。
そうですね。
ぜひいろんな人に読んでもらいたいと思います。
じゃあ次回もお伺いしたいと思います。
次回はフェルナンダ・メルチョールのハリケーンの季節をご紹介します。
お楽しみに。
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それではまた来週。
ありがとうございました。
45:00

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