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2025-12-13 04:55

【1289】2025/12/13 エモい・ヤバいを分解

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2025/12/13

サマリー

エモいとヤバいという言葉の使い方を分析し、それが心の動きを表現するための便利なツールであることを探っています。感情の豊かさを理解することで、日常の景色を鮮やかに感じることができると述べています。

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おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
エモいの解剖
今日は、エモいとヤバいというお話です。
心が動くときに、エモいとかヤバいっていう言葉を使うんですが、
全部エモい、ヤバいで終わらせちゃうのは、もったいないんですね。
非常に便利な言葉です。一発で気持ちを表現できますからね。
でも、ものすごくざっくりしています。
解像度を上げていきますと、エモいとヤバいの奥には、
細かな日本語の感情が、広辞苑には並んでいるわけですね。
まずは、エモいの方から見てみますと、エモいの奥には感情のグラデーションがあります。
懐かしい、昔の思い出がふっとよみがえってきたりとか、
幼い日の匂いを感じたりとか、音もそうですね。
季節の巡りもそうでしょう。
胸の奥が少し温かくなるような気持ちですね。
これを全部ひっくるめて、エモいって言っちゃうんですよね。
さらには、切ないとかもそうでしょうね。
儚いなって思うときもそうだと思います。
優しさと嬉しさと寂しさが同時に胸にグッとくるような、
そういう独特の痛みみたいなものですかね。
そういうのも全部、エモいの一言で終わっちゃうのはもったいないですね。
哀愁を感じるとか、物悲しさを感じる。
積情の思いです。
いろんな豊かな言葉がありますので、
一体自分は何に心動いたのかということを分析していくといいだろうなって思います。
ヤバいの解剖
もう一つ、ヤバいの方はどうかっていうと、
ヤバいってね、本当にヤバいんですよ。
多方面すぎるんです、言葉が。
マジでヤバいです。
かっこいいことも、かわいいことも、面白いことも、
全部ヤバーいって言いますよね。
スマートだなとか、スタイリッシュだなとか、
チャーミングだ、愛らしいということだったり、
興味深いという言葉にもっと置き換えられると思うんですよ。
ここまでポジティブな話をしてきたんですが、
ヤバいってもともとネガティブな言葉だったと思うんですね。
ダサいとか、時代遅れだなとか、間の抜けた感じだなっていうのをヤバいって言ってきたんですよね。
つまり、いいことも悪いことも、賞賛も批判も、知的なことも、それから感覚的なことも、
全部ひっくるめてヤバいなんですよね。
心がちょっと動いたことをヤバいって言っちゃうんです。
もはやもう万能すぎて、意味が蒸発してしまうというようなレベルです。
その心が動いたっていう、何に心が動いたのか、
どう動いたのかっていう、その部分に焦点を当てる。
その部分をちょっと言語化してみるっていうことで、すごく感情が豊かになっていくんじゃないかなって思うんですね。
なので、その心が動いた瞬間こそ、私はもう毎日毎日大事にしていて、
それを言語化してポッドキャストに落とし込みたいと思っているんですね。
例えば、桜を見てエモいなって言ってしまったとき、
本当は懐かしかったのか、切なかったのか、儚いなと感じたのか。
誰かの声を聞いてヤバいと言ったとき、
本当はかっこいいと思ったのか、かわいいと思ったのか、面白いと思ったのか。
これを一つずつ丁寧に拾っていくと、自分の感性の地図が広がっていくと思うんですね。
エモいとかヤバい、全部まとめてしまうのは少しだけもったいないというか、ずいぶんもったいないと思うんです。
心が動いたとき、その理由を何に動いたのか、どう動いたのかっていうところですね。
そこをそっと拾っていくと、それを溜めていくと、日々の景色が鮮やかに見えてくると思います。
日常の言葉というのは、心の微妙な変化を感じるためのツールだと私は思っているんです。
その解像度を上げることで、心がより豊かになるだろうと思います。
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併せてご覧ください。
それではまた明日。
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