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2025-08-06 05:51

【1160】2025/08/06 安全な社会であるために

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2025/08/06

サマリー

花火大会での安全問題が取り上げられ、低空開発やその他の花火事故について詳しく説明されます。また、最低賃金の引き上げが雇用や安全にどのように影響しているかについても考察され、社会全体の安心感を保つための取り組みの重要性が強調されています。

花火大会の安全問題
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
最近、横浜で行われた花火大会で、事故がありました。
低空開発という現象、これは本来高く打ち上がるはずの花火が、何らかの理由で低い位置、つまり地上とか観客の近くで開いてしまうという事故です。
この低空開発は、花火大会でたまに耳にしてしまう事故の一つです。
実は、打ち上げ花火の事故にもいろんなパターンがあるのですが、代表的なものですと、
この低空開発も含まれるのですが、低空じゃなくて地上で爆発してしまう地上開発というのもあります。
点火してから予定よりも早く破裂してしまうという現象、これを掃除で爽発と言います。
準備中だったり、上昇途中に開いてしまう事故のことです。
あと、今月の3日、淡路市の花火大会での爆発事故もありましたが、
これは筒羽と言いまして、花火が筒の中で引っかかったりとか、発射薬の不足なんかで筒の中で爆発するという事故です。
また、点火しても火薬が燃え尽きずに、空中とか筒の中で止まってしまうという不発という事故もあります。
これは、後から爆発の危険が残りますので、非常に危険です。
花火は火を取り扱いますので、ひとたび事故が起こりますと、その傍には他の花火玉もたくさんあったりしますので、二次災害が起こったりするんですね。
そうすると、打ち上げの時に花火さんが傍にいたりすると、無傷ではいられないということがあります。
花火玉の構造だったり筒の構造、発射薬といったところは、もう昔ながらのメカニズムをそのまま使ってはいるんですが、
点火をするという点では技術革新が行われて、打ち上げの時には花火師が筒の傍にいないで済む方法が取られるようになってきています。
とはいえ、花火は火薬です。
それから爆発ということになりますので、どこにどう飛んでいくのかわからないということを考えますと、やはり安全に行うということって大事条件だなって思います。
あとは、これは事故というかつきものっていう感じではあるんですが、花火の燃えかすが観客エリアに飛んでくるということがあります。
これは風向きによってなので、もう当日その風下にいる方々は結構灰をかぶるっていう感じになるんですが、
これがひどいものですとちょっと大きかったりするので、それが人に当たったりするととっても危険です。
そして花火観覧のために車で現場に来たという方、もしその車に燃えかすなんかが落ちてきた場合には、その日のうちに汚れをとるってことがとっても大事です。
こういう事故ってほとんどの場合、ほんの小さなミスだったり予測外の状況が重なった時に起きます。
これは私の感覚ですけれども、最近は花火大会だけじゃなくて様々な事故のニュースが多いような気がするんです。
例えばマンホールでの落下事故だったり、工事現場での資材の落下があったりとか、交通事故も今までなかったような事故の形があったりとか、水の事故もそうだと思います。
最低賃金と社会の安全
背景には人手不足だったりとか、それによる働く人たちの疲労があるのかもしれないなって思います。
そうした中で最近話題になっているのが最低賃金の引き上げです。
このニュースの時に街頭インタビューでは部下が口頭していますのでね、生活が楽になるとか嬉しいというような声が多く紹介されていました。
もちろん働く側にとっては大きな前進ですし、暮らしが少しでも安定するというのはとても大切なことだと思うんです。
ただ、その一方で雇う側に目を向けてみると、特に中小企業だったり現場を支えるお店、会社の方々にとっては本当に人を雇い続けられるんだろうかと、頭を悩ませているケースも少なくないんじゃないかなって思うんです。
こうやって人件費が重ねばどうしても省力化が進んで人手を減らすという流れも出てくると思うんですね。
そうなると何が起こるかというと、現場の人数がギリギリになればなるほど安全確認とか万が一のトラブル対応も余裕がなくなるんじゃないかって思うんです。
安全であること、そのためにはオートマティック、もちろんこれは進めていくんですけれども、人の目とか人の手が減っていくっていうことはやっぱり少し心配も感じます。
最低賃金の引上げ自体はとても意義のあることです。
でもその裏で現場が無理をしすぎていないかとか、結果として安全が損なわれているんじゃないかとか、こういう面もバランスよく見ていくっていうことが社会全体の安心につながるんじゃないかなってそんな気がします。
だからこそですけれども事故のニュースを私たちが見たときに、ただまたかという風に流さずに、誰かの命がかかっている現場でどんな努力がされているのか、そして私たち自身も日々の暮らしの中で何に気をつけるべきか、もう一度見直してみることが大切だなって思います。
この配信はApple Podcastを他各種プラットフォームでお届けしています。
それではまた明日。
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