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2025-12-22 04:06

【1298】2025/12/22 光が戻ってくる日、冬至

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2025/12/22

サマリー

冬至は自然と人々の生活に深く結びついていて、北半球では夜が最も長く、南半球では昼が最も長い季節の変わり目を象徴しています。

冬至の意味
おはようございます。 花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。 今日は冬至です。
1年で一番夜が長い日です。 日本では、冬至というと、カボチャを食べたり、湯漬ゆに入ったり、そんな暮らしの地へと結びついてきました。
でも、冬至は単なる行事ではなくて、 暦とか農業、そして暮らし全体と深く関係してきた日でもあります。
昔の人にとって、太陽の動きというのは時計であって、またカレンダーでもありました。 冬至は、昼の時間がこれ以上短くならない、
底を打つ日です。 これから、ほんのわずかずつではありますが、昼の時間が長くなっていきます。
その変化って、農業にとってはとっても大切で、 作物を育てる準備だったり、春への見通しだったり、次の季節に向かう合図ということで、
冬至は一つの節目だったんです。 毎年、この冬至の意味について、このポッドキャストでもお話をしてきたんですが、今日はちょっと視点を日本から外してみることにします。
地球は少し傾いた状態で、太陽の周りを回っています。 なので、今日の冬至は、北半球では夜が一番長くなる日です。
一方で、南半球では全く逆です。 今日は夏至にあたります。
一年で一番昼が長い日になります。 同じ地球でも全く逆の季節を迎えているというわけです。
さらに視点を極側に行きますと、 極夜といって太陽が一日中全く昇らない状態だったり、
逆に白夜といって、 一日中太陽が沈まない状態の地域もあります。
この冬至の時期、北欧だったりロシアの一部なんかでは、 太陽が全く昇らない、あるいは昇っても地平線のすぐ上をかすめるだけという場所もあります。
そういう地域では、冬至は夜が長いという感覚を超えて、 光そのものが戻ってくる節目として、とても強く意識されています。
冬至を境に、もうこれ以上暗くならない。 ここからは光が増えていく。
そう考えることで、長い冬を乗り越える心の支えにもなっているんです。 日本でも同じで、
冬至は暗さのピークであると同時に、増える光のスタート地点でもあります。 そう考えるだけで、私もここがそこだなって毎年思うんですね。
寒さのピークはもう少し後だったとしても、 やっぱりここからスタートだなっていう感じを毎年思います。
目に見える変化は、まだ小さいかもしれないんですけれど、 確実に太陽は少しずつ長く空にとどまるようになります。
日本の暮らしだけじゃなくて、地球全体の今日の冬至という日を眺めてみますと、 暗さの底に立っている、これから増えていく光ということを考えると、
世界のどこかで起きている争いだったり、痛みなんかにも静かに心を寄せながら、 光が戻ってくるこの後の日々が、誰にとっても少しでも穏やかでありますようにと思います。
この配信はアップルポッドキャスト、他各種プラットフォームでお届けしています。 リッスンではこの配信のテキスト版を公開しています。合わせてご覧ください。
それではまた明日。
04:06

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