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2026-02-18 04:14

【1356】2026/02/18 春へ向かう途中の揺れ

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2026/02/18

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おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
天気図からも春を感じるようになってきました。 冬の天気図は縦模様です。
西高東低のきっぱりとした配置がありますが、でも春に向かうとそれが少しずつ横模様になっていくんです。
低気圧と高気圧が交互にやってきて、暖かさと寒さが交互に訪れるようになるのも、天気図から読み取れるようになってきます。
立春を過ぎて春の気配がふーっと漂った後に、キリッと寒さが戻ること。 これを、冴え返ると言います。
さえるに、かえるは変時の変と書きます。 一度暖かさを経験しただけに、よりさえざえとしたものを感じさせるのがこの季節です。
ただ寒いんじゃなくて、空気が澄んでいて、冷たさが輪郭を持って戻ってくる感じです。 春に向かう途中でもう一度だけ背筋を伸ばさせるような、そんな冷気って言うんでしょうかね。
その一瞬を言葉にしているのが、冴え返るです。 さえるっていう言葉が入っているのが美しいなぁと思います。
よくこの時期、三寒四温という言葉を使う方もいますが、残念ながら三寒四温は冬の季語です。 節分までの寒さの強弱を表す季語で、立春後には使いませんので、今のこの時期に使うのは誤りです。
立春を過ぎて寒さが戻る時には、ご紹介している冴え返るを使います。 同じ寒さの戻りでも季節の位置が違うんですよね。
三寒四温は冬の中の揺れです。 冴え返るは春に向かう途中の揺れです。
このニュアンスの違い、日本語って本当に豊かです。 この揺れっていう感覚が、とっても好きだなって思います。
秋田に暮らす私にとって、春に向かう景色と言いますと、花が咲くよりも先にやってくるのは、まずは雪解けの風景です。
固く締まっていた雪が、昼の光で緩んで、夜の冷え込みでまた締まったりします。 道の脇には灰色になった雪の塊があったりとか、雪の下に隠れていたものが出てきたりします。
これは決して美しくはない風景です。 雪が降らない地域の方々には、この美しくないっていう感じがあんまり伝わらないかもしれないんですけど、
もっともっと雪って幻想的な感じで思っているかもしれませんが、 美しくないんですというか、逆に汚いなって思うんですよ。
それでもやってくる春に喜びを感じるのは確かです。 汚いを乗り越えると、一気に花が咲く感じがあります。
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秋田市の積雪は0センチになりました。 でも気温は相変わらず低いままです。
先週末はぐんと気温が上がったんですが、また気温が下がっています。 そして今週末また気温が上がりそうです。
ああ春かなと思ったらキリッと冷え込んでくる。まさに冴えかえりです。 また寒いって言うんじゃなくて、
あ、冴えかえってるなって言い換えると、春の気配を感じつつの冷気ですから、 ちょっと前向きな寒さの言葉とも言えると思います。
冴えかえる、本当に美しい言葉だなぁと思います。 2月も後半に入りました。
春は一直線には来ませんが、暖かいと感じる日が混じってきますと、 寒さの中に春に進んでいる確かさもあります。
天気図も空気も揺れながらではありますが、ちゃんと前に進んでいます。 この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。
リッスンではこの配信のテキスト版を公開しています。 合わせてご覧ください。 それではまた明日。
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