2025/10/09
サマリー
現代の日本では、夜にアイスを食べることが大人の癒しとして人気を集めており、こたつでみかんのように冷たいご褒美が心地よい時間を提供しています。
夜アイスの人気
おはようございます。 花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。 最近新聞でこんな記事を見ました。
夜アイス、大人が愛す。 日本人のアイスの支出額がこの10年で5割も増えたという記事でした。
暑さのせいだけではなくて、今は子どものおやつじゃなくて、大人のご褒美へと進化しているという内容です。
東京の真夜中牧場だったり、神戸のアイスるんですといった、夜アイス専門店も登場しているようで、
1日の終わり、夜の9時頃が一番賑わうそうです。 仕事を頑張ったご褒美にとか、焼肉の帰りに立ち寄るとか、
1日の締めくくりに一口のアイスで心を整えると、そんな時間が人気を集めているというんですね。
そんな記事を読んだ少し後、姉がこれ見つけたよと言って、パルムの支出50%オフというものを買ってきてくれました。
1本くれたんですね。 パルムについてはこの夏8月22日に配信でお話をしています。
ハムッとした食感パルムの魅力というタイトルでお話をしていますので、合わせて聞いていただければいいかなと思います。
そのパルムの支出50%オフと思いながら食べてみたら、味ほとんど変わらないんですよ。
ちゃんと濃厚だし、その食感は同じだし、もしかしたらこれは夜食べても罪悪感がないなって思いました。
こたつでみかんの伝統
夜アイスを食べるっていう行為は、この新聞記事が伝えているように、暑さをしのぐために冷たいものを食べるっていうことではどうやらないと。
そう考えると、こたつでみかんみたいだなって思います。 冷たいみかんを食べながら、体の方はこたつのぬくもりに包まれてほっとしているっていう風景ですよね。
その温かさと冷たさのバランスが大人の癒しっていうことなのかなと思ったりしました。
ちなみにこたつでみかんっていうのは、戦後の日本の暮らしを象徴する冬の原風景とされています。
こたつの歴史をたどりますと、ずっと昔、室町時代までさかのぼります。
当時は、いろりの上に木の枠を置いて、布団をかけて足を入れた堀ごたつでした。
炭火を使って、暖房と調理の両方を兼ねていました。 そのこたつが、昭和30年代に電気こたつとして家庭に普及していきます。
日本の家が木造からモダンに変わっていく中で、茶舞台の周りに家族が集まって、テレビを見ながらみかんをむくという、それが冬の幸福の象徴となったということなんですね。
じゃあなぜみかんだったのかということなんですが、 みかんは冬に最も身近で手軽な果物なんですね。
値段も手頃だし、皮をむくだけですぐに食べられますから、 りんごの皮をむくだったりとか、柿の皮をむくっていうのとちょっと違いますよね。もっと手軽に食べられますからね。
で、家族全員が同じこたつに入って、同じみかんを分け合うという姿が、暖欄そのものだったんですね。
もしかしたら、ぬくもりと冷たさのバランスっていうのが、まさに今の夜アイスにつながっているのかなっていうふうにも思いました。
こたつでみかんが冬の幸福の象徴だったように、今は夜アイスがその現代版なのかもしれないですね。
今日も一日お疲れ様っていう気持ちで、あったかい部屋で小さな冷たいご褒美をいただくっていうのは、今も昔も日本の冬の幸福の形なのかもしれないですね。
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それではまた明日。
04:22
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