にんころの魅力
ノオト・ブク太郎
こんにちは。 今回はですね、あなたが共有してくださったアニメ
忍者と殺し屋の二人暮らし、通称にんころについて、一緒にちょっと深く見ていければなぁと。メモありがとうございます。
第1話から第7話までご覧になった感想と、あと作品情報ですね。 で、これ拝見すると最初は、なんか可愛い女の子たちがキャッキャする?
そういう日常系かなーって思われたみたいですけど、どうも見ると心に傷が残るっていう、かなりこう意外な感触だったようで。
ノオト・ブク子
そうですね、その可愛いと心の痛みっていうギャップ、そこに何か多くの人が引きつけられているのかもしれないですね。
ノオト・ブク太郎
資料を読んでいると、特に第7話ですか?これが印象的だったと。 そうなんです。
なんかSNSにはまる意見、まあコミカルな範囲なのかなって思ったら、ラストでこうズキレと。 そうなんですよ。ズキリとくるものがあったと。
まああのネタバレは避けますけど、楽しい雰囲気の中に何かそういう不穏な要素が結構巧みに仕込まれている感じなんですかね。
ノオト・ブク子
そうでしょうね。この辺りの作り込みっていうのは、やっぱり製作スタジオの特性も関係しているかもしれませんね。
ノオト・ブク太郎
製作スタジオ? はい。アニメーション制作はシャフト。 シャフト?あーなるほど。
ノオト・ブク子
ご存知あの魔法少女窓かマギかとかで、まさにその可愛らしい絵柄で、結構シリアスな時には残酷とも言える物語を描いてきたスタジオですから。
確かに窓マギはまさにそうでしたね。 だからこのニンコロでもその手腕が発揮されている可能性は高いんじゃないかと。
ノオト・ブク太郎
なるほどね。 監督さんも五等分の花嫁の宮本ゆきひらさん。
そうです。 この方も以前はシャフト作品で、しんぼう監督の下で演出をされていたことだとか。
じゃあやっぱり得意な演出スタイルみたいなものが、この作品のちょっとダークな部分を際立たせているのかも。
ノオト・ブク子
その可能性はありますよね。 原作はハンバーガーさん。
ハンバーガーさん。カタカナで。 ちょっとペンネームもユニークですけど。
面白いですね。 コミック電撃大王子時代で連載中とのことですけど、この雑誌って比較的萌え系とかコメディーが多い印象ありますよね。
そうなんですね。 だからその中でこのニンコロの作風っていうのはなんかちょっと異彩を放っているのかもしれないですね。
じゃあ原作の段階からもうそのギャップは意識されておいたのかもしれないですね。 そうかもしれないです。
ノオト・ブク太郎
物語の基本的な設定も結構興味深くて、人を抜けた抜け人、つまり組織を裏切った忍者ですよね、そのシャトコが。
女子高生で、でも実は凄腕の殺しがこの派に拾われて同居を始めると。
ノオト・ブク子
そしてそのサトコがこの派の殺しの後始末を手伝うと。
ノオト・ブク太郎
この関係性がなんか面白いんですよね。 この派の方は腕は立つんだけど、爪が甘いと。
ノオト・ブク子
そうそう、証拠を残しちゃう。 一方でサトコは忍者としては未熟だけれども、物を木の葉に変える術がその証拠隠滅に役立つと。
なるほど。じゃあ単なる友情とか協力というよりは、お互いの利害。 そうですね。
ノオト・ブク太郎
特にこの派がサトコを都合よく利用してるみたいな、そういう側面が描かれてるってことですか。
ノオト・ブク子
資料にもベビーワルキューレみたいな、対等なバディモナとはちょっと違うっていうふうに書かれてますね。
さらに、作中で他の女忍者、クノイチが出てきても、結構コノワにあっさり殺されちゃうみたいな展開もあるらしくて。
そうなんですか。 このあたりも普通のキャラクター中心の物語とはちょっと一線を貸すというか。
深層にあるダークさ
ノオト・ブク子
本作ならではのなんか奇妙でドライな、そしてやっぱりダークな味わいを生んでる要因なのかなと。
ノオト・ブク太郎
ダークコメディーというジャンルですけど、かなり独特な感じですね。 メモによると初期には昔の忍者アニメのパロディーとかも見られたそうですが。
サスケとかカムイガイデンとか、あとハットリ君も。 サラコのデザインもなんかハットリ君のツバメがモチーフとか。
あーなるほど、そういう遊び心も。 今はそういうのは薄れてるんですかね。
ダイゴアのロボット界ではなんかレトロな作画を取り入れたり、そういうこだわりもあるようですが。
ノオト・ブク子
そうした細部のこだわりとか遊び心も含めて、作品の多層的な魅力を形作ってる一部分なんでしょうね。
その可愛らしさ、コメディー、で唐突な暴力、シリアスな背景、あとはキャラクター間のちょっと歪んだ関係性とか。
これらがなんかごちゃっと混在してるからこそ、心に傷が残るけれど記憶に残るっていう、あなたの感想につながってくるのかもしれないです。
ノオト・ブク太郎
なるほどな。強くは進められない、でも忘れられない作品。
確かにただの可愛い女の子のアニメっていう言葉だけじゃ全然収まらない感じがしますね。
ノオト・ブク子
そうですね。むしろその可愛らしさとかコメディーっていうオブラートに包まれてるからこそ、
不意に突きつけられるダークな要素がより鋭く感じられるのかもしれないですね。
ノオト・ブク太郎
あーその対比で。
ノオト・ブク子
ええ、そのアンバランスさが視聴者に強い印象と、あとある種の問いみたいなものを残すんじゃないかなと。
キャラクターの行動とか、その命の扱われ方とかを通して。
ノオト・ブク太郎
なるほど、不可栄ですね。
ノオト・ブク子
というわけで今回は、ニンコロの一見可愛らしいその奥にある、なんか予想外の深さというかダークさというか。
ノオト・ブク子
あと心に引っかかる独特の魅力についてちょっと掘り下げてきました。
これは見る人によってどこに強く惹かれるか、あるいはもしかしたら拒絶感を覚えるかっていうのが結構わかれそうな作品ですね。
ノオト・ブク太郎
そうかもしれないですね。
で最後にあなた自身にちょっと問いかけてみたいんですが、こういう楽しい雰囲気とか可愛らしいキャラクターとか、
そういうものの中にふと痛みとか違和感みたいなものを差し込んでくる表現ってありますよね。
ノオト・ブク子
ええ。
ノオト・ブク太郎
そういうものになぜあなたは心を動かされるんだと思いますか。
もしよければ少し考えてみていただけると。
ノオト・ブク子
うーん、なぜ惹かれるかですか。
それは考えさせられますね。