本宮市と押山清高監督の関係
こんにちは。こんにちは。さて、今日見ていくこの資料、福島県本宮市の広報もとみやですね。
6号。表紙、これアニメーターの押山清高さん。地元出身のすごい才能なのに、なんか地元での認識がちょっとこう、時間かかったのかな、みたいな。
そうですね。この資料を読むと、押山さんの輝かしいキャリアと、その地元本宮市との間にあった認識の時間差みたいなものが見えてきて。
で、才能を早く見つけて応援するって大事だよねって、こう考えさせられますね。この広報誌が今日のスタート地点というわけですね。
まず、押山さんご本人について、本宮市、あの福島のへそって呼ばれてる町ですよね。そこのご出身。で、あなたが10年くらい前に注目したっていうメモがありましたけど、スペースダンディーの。
ああそうなんです。シーズン2の第18話ですね。
あれ?
これを脚本から作画まで、あの、ほぼ一人で作り上げたっていう。
いやーすごいですよね、それは。一人でですか?
まさに企画外です。普通は脚本、美術設定、キャラデザー、絵コンテ、演出、作感、原画、動画ってこう、分業するところをほぼ。その前から、エーヴァーハとか、仮暮らしのアリエッティとか、もう超有名作品で原画。つまりあの動きのキーになる絵を描かれていて、業界ではもうかなり注目されてましたね。
その実力者が2016年に監督したフリップフラッパーズ。これにちょっと面白い仕掛けがあったんですよね。第7話。
そうなんです。
見ると本宮市民だったら、あってなるような風景がもう次から次へと。水色公園とか、足立神社、本宮駅、五百川駅も。
資料にもう細かく書いてありますけど、あのおなじみの島村が元宮になってたりとか。
なるほど。面白い。
あと本毛城に工場があるラクオカフェオレとか、ソウルフードのコッペパンまで登場するんですよ。
へー、それは地元愛を感じますね。
え。広報誌のインタビューを読むと、やっぱり当時流行ってたアニメの舞台をめぐる、いわゆる聖地巡礼で、地元を盛り上げたいなっていう、そういう思いがあったみたいですね。
なるほどね。で、その後もすごい活躍ですよね。ご自身のスタジオ、スタジオドリアンを設立されて、デカダンスのデザイン、ブラドラブへの参加、そしてなんといってもルックバック。
いやー、あれは大ヒットしましたね。
日本アカデミー賞の優秀アニメーション作品賞、さらに今年は芸術戦賞の文部科学大臣新人賞まで、もう国が認めるアーティストになったわけです。
ただ、そこであなたがこの資料で指摘しているのが、この全国的な大成功に対して、地元での本格的な注目っていうのは、少し時間差があったんじゃないかっていう点ですよね。
うーん、そうなんですよね。
具体的には、ルックバックがヒットして、その後にようやく地元の新聞のインタビューがあったり、県の観光PRアニメ制作の話が出たり、今回の広報誌掲載につながったっていう流れだったと。
広報誌、もちろん素晴らしいことなんですけど、いやいやもっと早くーみたいな気持ちが、なんか資料からすごく伝わってくるんですよね。
才能と地域活性化の可能性
うんうん、わかります。
あの、フリップフラッパーズの時に、聖地巡礼で盛り上げたいって本人が思ってたわけですから、その時に市ともっと連携できてたら、何か面白い価格反応が起きたかもしれないのにって思うと、まさしくもったいないな。
もし、市がもっと早く、例えばルックバックがすごく評価され始めた、あのタイミングで連携を取っていたら、自称の勢いをそのまま活かして、例えば原画展をやるとか、作品と連動した地域イベントとか、もっとタイムリーで面白い展開がもしかしたらできたんじゃないかって。
なるほど。単に遅いって感情的に言ってるんじゃなくて、具体的にもしかしたら逃したかもしれない地域活性化のチャンス、それを指摘してるわけですね。
そういうことだと思います。
これは、多くの自治体が陥りがちな、なんていうか、実績主義の罠みたいなものを示唆してるのかもしれないですね。
ああ、実績主義。
つまり、全国的に有名になったとか、大きな賞を取ったとか、そういう結果が出てからようやく動くみたいな、そうじゃなくて、その手前で才能を発見して連携する価値を見出す、そういう視点が大事なんじゃないかと。
まさに、情報源の方もこれから伸びそうだなっていう人材を、地元がちゃんとアンテナを張って見つけて、そして応援していく、そういう体制への期待を述べてますね。
今回の特集が、本名氏と押山さんの今後のより良い関係の始まりになるといいんですけどね。
本当にそうですね。地元が才能を育てて、その才能がまた地元を輝かせるっていう、その理想的な循環をどうやって作っていくか、これは他の地域にとっても決して他人事じゃない重要な問いかけを含んでるなと感じますね。
そうですね。今回の特集をきっかけにして、じゃあこれからどんな新しい動きが生まれてくるのか、ちょっと注目していきたいですね。
というわけで今回は本名氏の広報誌とアニメーターの押山清高監督の話題から、才能と故郷の関係についてちょっと深く考えてみました。
ようやくの特集ではありましたが、これが未来への良い一歩になることを期待したいですね。
皆さんはご自身の地元とそこにいるかもしれない才能についてどんなことを考えますか?
次回の配信もお楽しみに。さよならー。
さよならー。