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2022-04-08 1:32:13

部活動82 『カタシロアナザー』Case:オルバ


Podcastで繋がった仲間たちと新クトゥルフ神話TPRGを遊んでみました! シナリオ:カタシロアナザー シナリオ製作者: むつー様 KP↓ 朔夜(https://twitter.com/sakuya_naniwadu) プレイヤー↓ オルバ(https://twitter.com/) (敬称略) 参考TRPGセッション 【新クトゥルフ神話TRPG】強くて優しい男の「カタシロ」#さぱシロ14 https://youtu.be/LT4Gtx2Fujw 【エモクロアTRPG】奴隷になって出来た”きょうだい”達が紡ぐ『かいぶつともだち』 https://youtu.be/OOnh_xzgQtE PTRPG部では、主にクトゥルフ神話TRPGで遊んでいます。 最近、エモクロアTPRGも始めました! やったことないけど、気になる方もお気軽にご連絡ください! メールアドレス podcast.trpg@gmail.com Twitter: https://twitter.com/PodcastTrpg ハッシュタグ:#PTRPG部 ◆本シナリオは、「サンディ・ピーターセン」「リン・ウィリス」「中山てい子」「坂本雅之」「株式会社KADOKAWA」が権利を有する[クトゥルフ神話TRPG]の二次創作物です。 (C)サンディ・ピーターセン/リン・ウィリス/中山てい子/坂本雅之/株式会社KADOKAWA
00:01
スピーカー 1
ごめんなさいね、お呼び立てしてしまいまして。
迷惑もおかけるかもしれませんけど、よろしくお願いします。
カタシロを通過した人のみ参加できる、カタシロアナザーです。
カタシロの世界をさらに楽しんでもらうシナリオです。
来てくれた人とたくさんお話をしたい、というのがカタシロのコンセプトですので、
今回は、私とたくさんおしゃべりをしていただけると嬉しいです。
今日のお客様は、オルバさんです。
スピーカー 2
どうもー。ポッドキャスト、オレ丸から参りました。オルバと申します。
今日は何も用意しなくていいということで、やって参りました。
非常にドキドキバクバクしております。お手柔らかにお願いします。
スピーカー 1
お手柔らかになんですか?
ひたすらみんな意味深に奥添えもだけで、何も語ってくれず、楽しい音しか言ってくれない。
スピーカー 1
これ毎回言ってるんですけど、心の準備はよろしいでしょうか?
はい。何が来ても驚きません。
では、シンクトゥルフ神話TRPG、カタシロアナザー、始めていきたいと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
では、シーンを変えます。
あなたは目が覚めると病室のベッドにいました。いえ、正確には手術室です。
頭痛がひどい上に、体は思うように動かせず、ぐったりとしています。
シーンを始めてみましょうか。
スピーカー 2
はい。えー、なんでここにおるんや?
手術室、手術室、なんかすごく嫌な予感がするけど、誰かおらんのかな?
スピーカー 1
はい。では、そこに一人の男性がやってきます。
よかった、目が覚めたんだね。私は医者だ。君は落雷に遭って病院に運ばれてきた。覚えているかい?
スピーカー 2
落雷ですか?
スピーカー 1
はい。では、ここでアイデアを振ってもらいます。まずはアイデアの数値決めをします。
チャットパレットの一番上がアイデア決めの式になっていますので、それを振ってください。
スピーカー 2
はい。
70。
スピーカー 1
70、高いですね。では、1D100を振ってアイデアが成功したかどうかを見ていきましょう。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
おー、4。クリティカルですね。
03:03
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
では、シーンを再開しましょう。どうぞ。
スピーカー 2
えーと、すいません。何かピカッと光ったのは覚えているんですけど、そこから先が何にも思い出せなくて。
スピーカー 1
え?何にも?じゃあ、名前は?
スピーカー 2
そうですね。名前も何をしていたのかもちょっと思い出せないんですけど。
スピーカー 1
えー、そうか。残念ながら、君の身分を証明するものは何もなかったんだ。僕にもわからない。
スピーカー 2
えー、持ち物も何もなかったんですか?
スピーカー 1
そうみたいなんだよ。
スピーカー 2
僕、どこで倒れてったんですかね?
スピーカー 1
救急車で運ばれてきたのを僕は受けただけだから。
スピーカー 2
そうですか。誰か会いに来たりとかはしてないんですか?
スピーカー 1
そうだね。誰も来てないよ。
スピーカー 2
えー、どうしたらいいんでしょう先生。
スピーカー 1
そうだね。君自身に関しての記憶をすっかり失ってしまっているようだね。もう少し詳しい検査が必要だな。
体も今のところ本調子ではないかもしれないが、見たところ、もうしばらくすれば動けるようになるよ。大丈夫だ。
約束はできないけど、記憶もきっと戻るだろう。大丈夫。きっと良くなるよ。僕が良くするからね。
スピーカー 2
そうですか。すいません。なんかよくわからないんですけど、先生にお任せしたいと思います。
スピーカー 1
まあ、とはいえ、数日は様子を見たほうがいい。3日間はここにいてもらうことになるかな。
スピーカー 2
3日間ですか?
3日間というか、体は何か問題があったりするんですか?
スピーカー 1
今ちょっと動きにくそうだよね。
スピーカー 2
そうですね。3日で治るんですかね?
スピーカー 1
まあ、見た感じは体はすぐに治りそうな感じだからね。
スピーカー 2
そうですか。わかりました。
スピーカー 1
でね、実は他の部屋が全て患者で埋まってしまっていてね、物々しくって申し訳ないんだけど、この手術室で過ごしてもらうことになるんだ。ごめんね。
スピーカー 2
それは全然いいんですけども。はい、そうですね。わかりました。とりあえずここにいさせてもらうっていうことでいいんですかね。
06:03
スピーカー 2
ごめんね。
スピーカー 1
ごめんね。
スピーカー 2
わかりました。お願いします。
スピーカー 1
じゃあ、君の記憶を取り戻す手伝いをしたい。僕の専門分野だからね。
スピーカー 2
専門分野ですか?
スピーカー 1
僕ね、能外科医なんだ。
スピーカー 2
そうなんですか。こういう記憶って戻るもんなんですか?
スピーカー 1
そうだね。僕とちょっとおしゃべりをしようか。しゃべることで思い出していくこともあると思うんだ。
スピーカー 2
はい、お願いします。
スピーカー 1
君のパーソナルに迫るような質問をして、記憶を取り戻すトリガーになればいいと思うんだけど、いいかな。
スピーカー 2
はい、わかりました。
スピーカー 1
じゃあね、君はカルネアデスの船板という思考実験を知っているかな?つまりは覚えているかな?
スピーカー 2
えー、カルなんとかの船板ですか?
うん。
なんか溺れてる人が掴むとか掴まないとか、そんな話だったような気がするんですけど、すみません。詳しく覚えてないです。
スピーカー 1
いやいや、それだけ知っていればすごいと思うよ。じゃあちょっとこれを見てくれるかい?
はい。
この話はね、1隻の船が沈んでしまってね、乗っていた人たちがみんな海に放り出されてしまうんだ。
そのうちの1人の男は死を覚悟したが、幸運にも1枚の船板が浮いているのを見つけて、それにしがみついた。
するとそこにもう1人、その板に掴まろうとする別の男が現れた。
しかし、2人掴まると板そのものが沈んでしまうと考えた最初の男は、後から来た男を突き飛ばして水死させてしまった。
これは果たして許されざる行為なのだろうか、ということだね。
実話をベースにした話なんだけど、君はこの話をどう思うかい?
そうですね。
スピーカー 2
きっと船が壊れて海に放り出された人っていうのは、わらをもつかむってよく言いますけど、
きっと何かにすがらないとどうしようもない精神状態になると思うんです。
一片の木切れでも、たとえ他人が一緒に来て掴んで沈んでしまうかもしれないって思うこと自体が恐怖だと思うので、
他の人が掴もうとするのを阻もうとしたり拒否しようとする心の動きはわかる気がします。
こうやって今機上で話している分では、ひどい奴やとか思ったりするかもしれないですけど、
やっぱりその場になってみたら自分も同じことをするかもしれないなと思うと、
09:02
スピーカー 2
一概にはちょっと、その男を掴まないといけないと思うんです。
なるほどね。じゃあ僕もちょうど聞こうと思ってたんだけど、君が最初の男の立場だったらどうする?
スピーカー 1
そうですね、本当に溺れていたら、もしかしたらその男みたいに助けを求める人がいるかもしれないですね。
ないとは言い切れないですね。
スピーカー 2
ないとは言い切れない、なるほどね。
じゃあ君が後から来た男の立場だったら?
そうですね、その後から来た男の立場だったら、
スピーカー 1
溺れたり、海に投げ出されている状況でどこまでできるかって思うと、
スピーカー 2
やっぱりその後から来た男の立場だったら、
その人の場合だったら何とか説得して、2人でその板に掴まれるように説得はしたいですけど、
溺れたり、海に投げ出されている状況でどこまでできるかって思うと難しいかもしれないですね。
もしその先に板に掴まっている人を押しのけてまで行こうとは思わないかもしれないです。
それはどうしてだい?
さっきも言ったようにその立場が逆であれば、
おそらくその海に投げ出された人が掴まっている板っていうのは、
生きることそのものだと思うんですよ。
その生きることそのものを生まれてまで自分が生きなければいけないかというところに多分なると思うので、
相手がもし少しでも譲ってくれそうな気配があれば、
2人で何とか上手に掴まりながら行く方法っていうのを考えることはできるかもしれないですけど、
もし相手が完全に拒否するような状況であれば、
相手を沈めてまで奪おうという気にはならないかもしれないです。
スピーカー 1
最初の男の立場の時と後から来た男の立場の時の意見が違うよね?
そうですね。
それはどうしてかな?
スピーカー 2
やっぱりこの神を見ながら話しているのと、
おそらく本当に海に投げ出された時に感じることっていうのは、
全く想像できないことだと思うんですよ。
そこを精一杯想像してみたら、やっぱり板に捕まっている男の気持ちも理解できるし、
それを奪おうとする人の気持ちも分かるんですけども、
ただ自分がその場に行ったらって考えたら、
なんとか協力して、
12:01
スピーカー 2
自分がその場に行ったらって考えたら、
自分がもし最初に板を持っていたとしたら、板にすがろうとするのはするだろうなと思いますし、
自分が板に後でたどり着いた側だとしたら、
やっぱり先に持っている人を奪おうと思うかもしれないですね。
立場が変わればですけども、意見も変わってしまうなっていうのは自分でも思いますね。
もしかして君の中には、
自分が板を持っていたとしたら、
自分が板を持っていたとしたら、
自分が板を持っていたとしたら、
自分が板を持っていたとしたら、
自分が板を持っていたとしたら、
自分が板を持っていたとしたら、
スピーカー 1
もしかして君の中に優先順位っていうものがあるのかな?
スピーカー 2
そうですね。それはあるかもしれないですね。
自分よりも行きたいと思っている人がきっといると思うし、
そういう意見が垣間見える時があると思うんですよ。
このカルネアデスの船板の話のように。
自分よりも行きたいと思っている人、
もしくは生きれる確率が高い人を押し抜けて
生きようという気は多分ないと思うんです。
もしかしたらその船板に捕まっている人も、
結局は遅かれ早かれ死ぬことになるかもしれないし、
もしかしたらその場で溺れている自分よりも、
押し抜けて行ってしまった船板に捕まっている人の方が、
何日も漂流してより苦しむことになるかもしれないし、
それは結果を見ないと分からないし、
結果は結局分からないし、
それを考えると、
その場でより思いが強い人を押し抜けてまで
何かをしようとは思わないのかもしれないです。
じゃあ、例えばだけど、
スピーカー 1
君が後から来た男の立場だったとして、
先に板に捕まっていた男が、
自分は体力があるからこの板を譲るよと
手放してくれたらどうする?
うーん、懐かしいですね。
スピーカー 2
そのおそらく僕は、
板に捕まっている方だったら、
少し心に余裕があれば、
そういうふうなことを言ってしまうかもしれないんですけども、
譲られる側になると、
そうですね。
15:00
スピーカー 2
まずその、
船板を二人で持てるかどうかっていうのは、
一つは、
なんとか交代でも、
同人でも何でもいいんですけども、
より二人で生き残れる方法というのを
探れる精神状態であるなら、お互いが、
それはやっぱりやっていくとは思いますね。
なるほどね。
そういうふうに思いますね。
君は最初、机の上で考えるという言い方をしていたけれど、
スピーカー 1
冷静に物事を分析できる力があるね。
うーん、そうですね。
冷めてるとも言われますけども。
冷めてるって言われたことを思い出したね。
スピーカー 2
本当ですね。
冷めてるって言われたことを思い出したね。
スピーカー 1
状況を整理しながら、
スピーカー 2
その情景を思い浮かべ、
スピーカー 1
相手や自分の気持ちを考えることができる。
スピーカー 2
そういうことができる人っていうのは、
スピーカー 1
かなり冷静で、頭のいい人だと僕は思うんだ。
そうなんだね。
そういうことができる人っていうのは、
かなり冷静で、頭のいい人だと僕は思うんだ。
そうなんですかね。
スピーカー 2
顔色をうかがってるとも、
とられがちだとは思うんですけども。
スピーカー 1
そうなのかい?
なんかそんな気がしません?先生。
スピーカー 2
うーん、そうだね。
スピーカー 1
君が話しているところを見ている限りは、
僕はそうは思わなかったけど。
スピーカー 2
そうですか。
うーん、だといいんですけど。
記憶を失う前の僕がそうだといいんですけども。
スピーカー 1
そうだね。
まあまあ、こういうたあいのない話がきっかけで、
思い出していくこともあるだろうし、
この調子でいこう。
まあ無理は禁物だけどね。
君の体はまだ本調子じゃないだろうし、
スピーカー 2
ゆっくり休んだほうがいい。
まだ目覚めたばっかりだしね。
そう思われているのが思い出したので、
そこから何か思い出してみます。
スピーカー 1
僕は今から外来の患者のところに
行かなきゃいけない時間だから、そろそろ行くね。
スピーカー 2
はい、またお願いします。
スピーカー 1
何かあったらすぐに呼んでね。
はい。
そう言って医者は出て行きました。
あなたは今、手術室のベッドの上にいます。
頭痛は少しずつ収まってきました。
しかし、体は相変わらず重たく動かせません。
18:00
スピーカー 1
その場から手に届く範囲のものであれば、
気になったものを調べることができるでしょう。
2箇所提示します。
はい。
スピーカー 2
あー。
何かモニターのようなものを見てもいいですかね。
スピーカー 1
はい。そこにカーソルを当てたんですけど。
スピーカー 2
なるほど。何も映ってないんですね。
はい。そうですね。
手術室の上にも何もないと。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
モニターも何も映ってないですね。
はい。その他を見ることはまだできない感じですかね。
スピーカー 1
そうですね。もう何もないですね。
スピーカー 2
わかりました。
はい。
うーん。そうですね。
何も思い出せないですし、周りに何もないので、
考えることをやめました。
スピーカー 1
はい。
考えることをやめたところで、
スピーカー 2
隣から声がかかります。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
誰かいらっしゃいますか。
こっちの部屋のことかな。
スピーカー 1
あれ。もしもし。
スピーカー 2
はい。
ここにいますけども。
スピーカー 1
よかった。
そして、隣の部屋です。
一人で入院するって、なんとなく心細くて、
声かけちゃいました。物音がしたので。
あー。
今日からですか。
スピーカー 2
はい。
すみません。僕も今日から入院ということになったらしいんですけど。
そうなんですか。
なんかこっち手術室みたいで、部屋がいっぱいだから、
とりあえずここで入院って言われて、
入っているんです。
私もです。
スピーカー 1
そっちも手術室ですか。
スピーカー 2
はい。手術室なんです。
どういうことだろう。
スピーカー 1
そんなにいっぱいなんですかね。この病院。
スピーカー 2
びっくりしますよね。
ちなみに、なんで入院されてるんですか。
スピーカー 1
なんかね、記憶がないんですけど、
先生に、雷に撃たれたよって、
言われました。
スピーカー 2
え?
僕も全く一緒で、全然記憶がないんですけど、
雷に撃たれて、ここに運ばれたって言って。
はい。
何も僕は覚えてないんですけど。
はい。
スピーカー 1
じゃあ、同じですかね。
21:01
スピーカー 2
じゃあ、お名前は。
名前ですか。
すいません。ちょっと思い出せなくて。
スピーカー 1
そうなんですね。
私、先生から名前は教えてもらったんです。
片山真代っていうみたいです。
スピーカー 2
片山真代さん。
何か名前が分かるようなものを、
持ってらっしゃったんでしょうね。
スピーカー 1
焼け焦げた名刺みたいなものを、
スピーカー 2
見せられました。
僕は何も持ってなかったらしくて、
分からないんですよ。
スピーカー 1
それも不安ですよね。
スピーカー 2
そうですね。
雷に撃たれる前の記憶もなくなってて、
名前も分からないし、
いきなり起きたら、
医者に見られてるしで、
すごい混乱してます。
スピーカー 1
本当ですよね。
でも一緒だと安心。
一緒だと安心しますよね。
スピーカー 2
そうですね。
もしかしたら同じところで、
スピーカー 1
雷に撃たれたりしたんですかね。
そうかもしれませんね。
スピーカー 2
もしかして知り合いだったりして。
スピーカー 1
そうかも。
スピーカー 2
これで本当に友達とかやったら笑いますね。
スピーカー 1
本当ですね。
スピーカー 2
話せる人がいてよかったです。
3日くらい様子を見たら退院できるって言われたんですけど。
スピーカー 1
それも一緒。
スピーカー 2
そっちもそんな感じですか。
スピーカー 1
3日後には退院できるのではって言われました。
スピーカー 2
検査はするよって。
そしたらやっぱり同じようなことにあったんですかね。
ね。
記憶がないのに、
どうしたらいいんですかね。
本当ですよね。
お家も分からないのに。
僕も名前も分からないですし。
困りましたね。
スピーカー 1
思い出すためにって先生と変な話しました。
スピーカー 2
僕もさっきそんな話をしてましたよ先生と。
そうなんですね。
なんか海に掘り出されて板に捕まってる人と
もう一人溺れてる人で
それぞれの立場やったらどうするかみたいな話を
ずっと先生と問答してたんですけど。
スピーカー 1
それは違います。
スピーカー 2
そうなんですか。
スピーカー 1
私は囚人のジレンマとかなんとか
ゲームの話なんだか難しくて。
24:02
スピーカー 2
囚人のジレンマ。
なんか聞いたことありますけど。
スピーカー 1
そうなんですね。
難しすぎてよく分からなくて
分からないですって言ったら笑われちゃいました。
スピーカー 2
いきなり目が覚めて記憶がないところで
そんなん聞かれても困りますよね。
スピーカー 1
本当ですよ。
お医者さんってみんなそんな感じかしら。
スピーカー 2
本当に。
どうなるんだろうな。
記憶戻ってほしいですよね。
スピーカー 1
もし僕記憶戻らなかったら
スピーカー 2
こっち名前も分かってると思うんで。
もし僕のこと分かったらまた教えてくださいね。
はい。もちろんです。
スピーカー 1
お隣さんも教えてくださいね。
はい。もちろんです。
スピーカー 2
良かった。
同じ境遇の人がいるっていうのは良いですね。
本当です。安心してしまいました。
スピーカー 1
関西弁もちょっと安心。
関西弁ですね。関西人なんかな。
スピーカー 2
なんか手がかりがありそうですね。
スピーカー 1
記憶喪失になったら標準語に戻ったりしないんですかね。
スピーカー 2
そういうのもあるんですかね。
スピーカー 1
そういうのも面白そうですね。
そんな話をしていると抗いがたく眠たくなってきて
あなたは意識を手放してしまいました。
あなたは昨日と同じ手術室のベッドの上にいます。
目が覚めて間もなく男性がやってきます。
入るよ。
はい。どうぞ。
スピーカー 2
おはよう。調子はどうだい。
調子も何も。寝て起きて全然何も思い出してないです。
記憶はダメかい。
スピーカー 1
そうですね。全然何も思い出せないです。
スピーカー 2
そうか。
スピーカー 1
その他は頭痛とか昨日言ってたけど。
スピーカー 2
体はなんとなく大丈夫なような気がしてますけど。
外ケガとかはないんですかね。
うん。ケガはないね。
スピーカー 1
そっか。雷に撃たれたらどっか火傷とかしてるのかなって思ったんですけど。
スピーカー 2
それもないんですね。
そうだね。見た目のケガはないよ。
スピーカー 1
不思議なもんですね。
スピーカー 2
隣の部屋の人も雷に撃たれてここに箱を持ってきて。
隣の部屋の人も雷に撃たれてここに運び込まれたって言ってましたけど。
スピーカー 1
そうそう。片山さんね。
同じぐらいの時に運ばれてきてびっくりしちゃった。
27:00
スピーカー 2
同じタイミングで撃たれたんですかね。
そうかもね。
スピーカー 1
あとはどうだい。耳の聞こえ方とか目の見え方とか。
スピーカー 2
なんか少し目が昨日よりおかしいような見え方が違ってるような気もしますね。
スピーカー 1
見え方が違う?
スピーカー 2
なんか色がおかしくなってないですかね。
スピーカー 1
色?部屋は変わってないからな。
そうだね。景色の彩度が落ちてる感じかい?セピア色とか。
スピーカー 2
そんな感じですね。先生色分かりましたね。
スピーカー 1
たまにあるんだ。四季角の調子がおかしいってことかな。
大丈夫だ。あとでしっかり検査して対処しよう。
今ちょっと検査機器を他で使っててね。ちょっとの辛抱だ。
気分が悪いようだったら寝てしまっても構わないからね。
今治るんですかねこれ。
スピーカー 2
うん。治ると思うよ。
なんかすごい懐かしい写真みたいな見え方してる。
そうなのかい?
スピーカー 1
なんか先生すごいですよ。なんか昔の人みたいになってますよ。
そうか。このセピア色っていう表現を懐かしいと感じる年なのかい?
そっか。僕年齢も分からないんですね。
スピーカー 2
ちょっと色々セピア色を懐かしいと思う年齢、冷めてる性格、今若さを感じてる。
冷めてる性格、今分かってるのはこれぐらいですかね。
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
そっか。
スピーカー 1
まあ、目が覚めたばっかりで脳の機能も急いで回復しようって頑張ってるんだよ。
視神経もその一つだ。今までにない事例じゃないしね。大丈夫。必ず良くなるよ。
スピーカー 2
そう言ってもらえると助かりますなんか。
スピーカー 1
じゃあ今日も少しお話をしようか。気分転換になるかもしれないしね。
スピーカー 2
機能のやつみたいなやつですか?
スピーカー 1
そうそうそう。
スピーカー 2
ぜひぜひお願いします。気分転換になるんで。
スピーカー 1
じゃあね、君は水槽の脳という思考実験を知っているかな?つまりは覚えているかな?
スピーカー 2
水槽の脳?ちょっと聞いたことないですね。
スピーカー 1
じゃあこれを見てもらっていいかい?
この思考実験はね、今僕とか君とかは現実をこうして普通に生きているというのを疑っていないけれど、実はもう脳みそだけの存在になって水槽の中に入れられていると。
そこに超すごいコンピューターがつなげられてて、なんかもうバーチャルな現実を体験しているだけかもしれないんじゃない?っていう話。
スピーカー 2
なんかそんな映画ありましたね。
30:01
スピーカー 1
映画?君は映画は好きかい?
スピーカー 2
そうみたいですね。なんか同じような映画を見たことがあるような気がします。
スピーカー 1
映画好き思い出したね。
スピーカー 2
そうですね。
でも先生これ、この脳にコンピューターから信号を送られてきて、それを見せられているっていうかもしれないっていうことですよね。
スピーカー 1
そうそう。でね、実はこの思考実験の本来の意図とは違うんだけど、ちょっと僕気になることがあるんだ。
実はこの思考実験って前提として自分イコール脳みそなんだよね。自分という言葉が指し示すのが脳みそっていう部位なんだ。
スピーカー 2
なるほど。そうですね。
スピーカー 1
この思考実験は水槽の脳っていうタイトルだけど、本当は水槽の人体でもよかったはずなんだ。だけど水槽の脳なんだ。
つまりこの思考実験を考えた人は前提として自分という個人が作られるのは脳であると無意識に思っているはずなんだ。水槽の人体じゃないんだからね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
そこで君に聞きたい。自分って一体何だと思う?どれが自分なんだと思う?
スピーカー 2
なるほど。難しい話ですね。
何を指し示して自分なんだろうね。
どこまで科学的に証明されているかは知らないですけども、
過去に心臓移植とかいろんな内臓とか移植を受けた人が、その移植された心臓とかの持ち主の記憶の一部を思い出すっていうような症例が過去あったそうなんですよね。
そういうのを考えると脳みそだけではないんだろうなとは思いますし、
きっと脳みそっていうのは命令を出しているところであって、
命令を出す先が手であったり足であったりいろんなところがあると思うんですけど、
そこに命令を出してその結果どうなったかっていう報告を受けると思うんですよね。
で、そのそこをコンピューターに置き換えられている脳がおそらく勘違いというかそういうものを見せられているような気になると思うんですけども、
なんていうんですかね、すごく難しいですねこれ。
ごめんね。
スピーカー 1
脳みそだけでは決してないと思うんですよ。
スピーカー 2
よく事故とかで手足なんかを欠損した人が、その欠損部位に痛みを感じたりすることがあるそうなんですよね。
33:08
スピーカー 2
原宿っていうのやったかな。
そういうふうに本来あるはずのものを脳みそが勘違いして、
そういうふうに本来あるはずのものを脳みそが勘違いして、差もあるかのように感じていたりするわけなんで、
きっと脳みそからつながっているものすべてが脳の一部だと言えると思うんですよ。
脳みそ、確かに最小単位まで削っていったら脳みそになるのかもしれないですけど、
きっと脳みそまで削っていった自分は自分じゃないんだろうなとは思います。
スピーカー 1
君は医学的分野とか科学的分野に結構造詞が深いね。
スピーカー 2
そうですね、そんな話がすらすら出てくるあたり、
そういう映画が好きだったのかもしれないですね。
映画とか漫画とか。
スピーカー 1
そうですね。
なんかそんな気がしてきました。
現実なんて医学的じゃないからね、ちょっとね。
そうですよね、でもきっと、
もし今あなたの見てる景色は全部コンピューターが見せている景色ですよってある日突然言われたとしても、
スピーカー 2
きっとそれを否定することはできないと思うんですよ。
証明することが脳にはできないと思うので。
ですので、今こうやって先生と話してる僕も先生自体も、
もしかしたらこういう形でコンピューターとかに夢を見させられてるだけなのかもしれないですし、
スピーカー 2
かといってそれを証明できないかもしれないですし、したところでどうなるっていうこともありますし、
今そうやってやり取りしている情報そのものが僕なんじゃないかなと思います。
やり取りをしているのが自分だと。
そうですね、やり取りをしている、やり取りが通過するところが自分なんじゃないかなと。
ということはだよ、相手がいて自分だと。
そうですね、その情報がぐるぐるぐるぐる回っていて、
スピーカー 1
今一定の範囲に自分がいて、違う範囲に他の人がいて、
スピーカー 2
そこで矢印がどんどんどんどん曲がったりとか、
いろんな方向に向いてまた違う人のところに向かったりとか、
しているのがぐるぐる回ったりとか、
そういう意味では僕以外にもいっぱいそういう情報を通したりねじ曲げたりする存在がいっぱいいるんじゃないかなと。
36:02
スピーカー 2
なるほどね、面白い言い方だな。
そうですか、
そうですよね、
それは、昨日も言ったけど、頭がいい証拠だと思うんだよ。
スピーカー 1
そうですか、なんか、なんだか僕は自分が気持ち悪いオタクのような気がしてきました。
そうですよね、
スピーカー 2
そうですよね、
そうですよね、
スピーカー 1
そうですよね、
そうですよね、
そうですよね、
そうですよね、
スピーカー 2
そうですよね、
なんだか僕は自分が気持ち悪いオタクのような気がしてきました。
スピーカー 1
なんでだい。
言葉がスラスラ出てきたり、考えていることが直結して口から出てきているような気はするよね。
スピーカー 2
そうですね、きっと記憶にないだけで体が覚えているっていうのはこういうことなんですかね。
スピーカー 1
なるほどね、もしかしたらおしゃべりをたくさんしている人だったかもしれないね。
スピーカー 2
そうかもしれないですね。
スピーカー 1
そうか、ちょっとずつまたわかってきたね。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
さて、君の目については夜、隅々まで検査させてもらうとして、そろそろ外来の患者を見なければならない時間だ。何かあったらすぐに呼んでほしい。
スピーカー 2
わかりました。
スピーカー 1
じゃあまたね。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
そう言って医者は出て行きました。
あなたは相変わらずずっしりとした体の重さは感じるものの、少しくらいなら歩いて動けそうです。
今日はこちらを調べることができます。
スピーカー 2
そうですね、棚の方を見てみます。資料ですかね。
スピーカー 1
はい、棚の方を見てください。
スピーカー 2
はい、患者の名前と重しきものが収められている。
適正率1、適正率2。
うーん、なんかすごく見たことあるような名前がある気がする。
何の数字やこれ。
なるほど、すごくいっぱいいますね。
16人分ですか。
何の資料かわからないし。
39:02
スピーカー 2
うーん、1と2でばらけているのは何なのか。
もうたくさん適正率が高いな。
何だこれ。
とりあえず見てもわからないので、もう一個過温装置を見てみます。
温めているだけですね。
スピーカー 1
はい、温めているだけですね。
温めているだけですね。
スピーカー 2
特に分かるものはないですね。
おっと、片山ましろってある。今気づいた。
おっと、10、12。低いのかな。高、低いのか。
片山ましろさんってあの人やな。
スピーカー 1
はい、あの人やなと思っていると声がかかります。
スピーカー 2
はい。
お隣さーん。
え、なんて?
ど、どさん?
スピーカー 1
魚類アレルギー。
スピーカー 2
ん?大丈夫?呼ぼうか先生。
スピーカー 1
耐えられない今11時45分14秒ですか。
スピーカー 2
いや、ちょっと先生呼ぼうなあかんなこれ。
スピーカー 1
方向音痴な非科学理論だとは思いますが、改札機でサーモンの三つ編みもしくはドス黒い怪談が警察で拷問を受ける気がします。
スピーカー 2
え、ちょっと片山さん大丈夫?
スピーカー 1
非常口は閉まられたカップを閉面にあげる鎖は繋がれたのは連携の正体を覚えたらしくて、専門家によれば仏壇はホットケーキを内蔵した狐を所有しているんですって。
スピーカー 2
いや、え、ちょっと片山さん大丈夫?先生呼ぼうか。
スピーカー 1
ブルドーさんの身代わりである百花千の兄弟は鎌切りを搭載しており、警察官はハッカーと呼ばれる黒船に変身することもあるんじゃないでしょうか。
スピーカー 2
ちょっと先生、先生、ちょっと、なんかお隣さんおかしいよ先生。
スピーカー 1
はい、ではここで劇耳を振ります。まずは値を決めましょう。1D100を振ってください。
87。劇耳高いですね。
はい、1D100で成功を決めます。
スピーカー 2
27、成功です。
スピーカー 1
解き放たれた父親は酔った双子を用意するのかな。陸の家庭用ゲーム機が饅頭を搭載したエンドウ豆のサポートを指定しているみたい。
42:07
スピーカー 1
誰かが歩いてくる音と隣の部屋の扉が開く音、あなたを担当している医者の声がかすかに混じって聞こえます。
それとは別に片山の声が聞こえます。
昨日まで普通に話をしていた人が全く話が通じなくなってしまったこと、隣の部屋で何かが起こったこと、2つがあなたの精神を確実に蝕みます。
正規ドロールを行います。まずは3値を決めましょう。
3D6×5を振ってください。
はい、20。
では、1D100をお願いします。
52。
はい、失敗です。
1D6です。
6。
20から6を引いて残りが14になります。
本当であれば、7派なのでアイデアロールもないので、一時的凶器ですが、ちょっと今は後でお持ち帰りの凶器を決めさせていきたいと思います。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
では、どうしましょうか。
隣の部屋に行くことってできるんですかね。
スピーカー 2
どうしても体が動かせず重たいです。膝が支えられないような感じです。
スピーカー 1
センセーションがあるんですかね。
スピーカー 2
声は出せるんですよね。
はい。
スピーカー 1
一回ちょっと聞かせてもらっていいですかね。
はい。
はい。
スピーカー 2
はい。
はい。
はい。
スピーカー 1
はい。
はい。
スピーカー 2
はい。
はい。
はい。
はい。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
一回ちょっと隣の部屋に呼びかけてみます。
片山さん、大丈夫?片山さん。
返事がない。
45:00
スピーカー 2
ナースコールをします。
スピーカー 1
ナースコールをしていると、それを上回る抗いがたい強烈な眠気があなたを襲います。
体力が戻りきっていないということもあるのでしょう。あなたはいつの間にか意識を手放してしまいました。
あなたは目を覚まします。変わらず手術室のベッドの上にいます。
視界はかなりクリアーになっています。
体の調子も昨日よりさらに良くなっていて、ノックの音と男性の声がしました。
スピーカー 2
入るよ。
どうぞ。
スピーカー 1
おはよう。調子はどうだい?視界は?視界は大丈夫かい?
スピーカー 2
そうですね。色は戻ってますよ。
よかったよかった。
スピーカー 1
よかったよかった。
スピーカー 2
先生、昨日かな、寝る前に片山さんと隣の人が変なことを言っていて、大きい声で出していたんですけど、大丈夫ですか?
スピーカー 1
ああ、そうか。聞こえてしまったんだね。悪かった。
何かあったんですか?
記憶を失った人ってさ、脳の言語屋っていうところに調子が良くないことが起きることがあるみたいでさ、何言ってるかわからなくなっちゃうことがたまにあるんだよね。
スピーカー 2
えーっと、今僕ちゃんと喋ってます?喋れてますか?
うん、君もしっかり喋れてるよ。大丈夫だ。
えー、でも記憶を失った人って僕もそうじゃないですか?
うん、まあ必ずっていうわけでもないしね。
スピーカー 1
で、片山さんは大丈夫なんですか?
スピーカー 2
うん、今日はもう静かにしているよ。大丈夫だ。
そうですか。
スピーカー 1
うん、落ち着いてもいるみたいだしね。
スピーカー 2
まあ、とりあえず無事ならよかったですけど。
スピーカー 1
ごめんね、騒がせちゃって。
スピーカー 2
いいえ。
あとは記憶だけだね。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
片山さんも何も思い出してないんですかね?
そうだね、まあ昨日はちゃんと話ができなかったから、どうかよくわかんないけど。
スピーカー 1
そっか。
そうですよね。
スピーカー 2
僕も全然思い出せなくて、本当にこれ3日後に退院って言われてましたけど、僕退院できるんですかね?
まあ、そうだね。大丈夫そうな気がするんだけどね。
うん、そうですか?
スピーカー 1
うん、うん。すごくね、体がしっかりしてきてるしね。
体は傷がないっておっしゃってたんで、そうなんですかね。
スピーカー 2
じゃあ、君はミニョネット号事件を知っているかい?つまりは覚えているかな?
いや、結構ね、僕はね、ミニョネット号事件を知っていないんですけど。
スピーカー 1
そうなんですかね。
48:01
スピーカー 1
そうなんですよ。
スピーカー 2
そうなんですよ。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
はい、お願いします。
スピーカー 1
じゃあ、君はミニョネット号事件を知っているかい?つまりは覚えているかな?
スピーカー 2
いや、聞いたことないですね。
スピーカー 1
そっか。じゃあ、今日もこれを見てくれるかい?
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
これは実際に19世紀のイギリスで起きた事件なんだよ。展示で試行実験にもなっているような話。
今回は主観で話してみよう。
君を含めた3人を乗せた船が遭難した。
なんとか救命艇で脱出して20日間。
助けはいつ来るか相変わらず分からない。
食べ物もとっくに底を尽きているし、限界が近づいている。
その時、3人のうち1人が渇きをしのぐために海水を一気に飲んでしまって、体が衰弱してしまった。
海水を飲むと逆に脱水症状を起こしてしまうからね。
それを見たもう1人が、この人を殺して血を飲み肉を食べれば2人だけでも生き延びられるだろうと提案してきた。
それを聞いた君はどう答える?という試行実験だ。
スピーカー 2
なるほど。また極限状態に追い込まれてますね。
うん、そうなんだ。
そうですね。関係性なんかはどういう関係性とかは決まってるんですかね?
スピーカー 1
この事件の場合は仲間だったみたいだよ。
スピーカー 2
そうですか。
私は多分食べないと思います。
スピーカー 1
それはなんでだい?
スピーカー 2
もしその人を殺して、例えばですけど、殺してすぐのタイミングで。
もしかしたら助けが来るかもしれないじゃないですか。
死んですぐでも一緒なんですけど。
助けがいつ来るかもわからないタイミングで、何かを切り捨てて。
残る人たちだけで助かろうとする方法は、あまり僕の好みじゃないというか。
できれば大勢で助かりたいじゃないですか。
ダメな時は多分何をやってもダメだと思うんで。
その時はどうせみんな死ぬんだったら、お互い後ろ指を刺されるわけじゃないでしょうけど、
自分が納得する形で死にたいなと思うので、人の肉を食ってまでは生きたいと思わないと思います。
51:03
スピーカー 1
なるほど。
君は1日目のカルネアデスの船板の時には、捕まっていて、他の人が来たらその人に板を渡さない。
を選んだんだよね。
相手は死んでしまうんだ。
スピーカー 2
あれはきっと、今思いましたけど、僕多分水が苦手なんですよ。
スピーカー 1
そうなんだ。
スピーカー 2
少し思い出したんですけど、水が苦手で、おそらく海とかそういうところで溺れている状況自体が耐えられないと思うので。
だからおそらく、相手に譲り渡したりとか、相手と一緒に板に捕まろうという考えが起きないんじゃないかなと。
そこまでの余裕ができないと思うんですよ。
スピーカー 1
なるほどね。ちょっとした恐怖心があるってことか。
スピーカー 2
そうですね。だと思います。
でもこれは船の上ということなので、水に浸かっているわけでもないので、おそらく冷静に判断できると思うんですよ。
おそらくはそういう判断の違いが出るのかなと、ちょっと思いました。
スピーカー 1
なるほどね。後ろめたいことがなければいいのかい?
スピーカー 2
そうですね。少なくとも僕は、多分記憶はないですけど、人間の肉を食べること自体、良しとするような教えはされていないと思うので。
スピーカー 1
そこが後ろめたいのか。
スピーカー 2
そうですね。多分そこの受学からは逃れるのは難しいんじゃないかなと思いますね。
スピーカー 1
この事件の場合、3人ともが仲間で、実際に食っちゃったんだ。
スピーカー 2
そうなんですか。
スピーカー 1
1週間後に助けが来た。
スピーカー 2
1週間か。
そうですね。
スピーカー 1
国に帰って裁判にかけられたんだけど、刑務所からは出されたんだって。
スピーカー 2
多分ですけど、刑務所からは出られても、おそらく極限状態から出して、自分の国に帰って、おそらく裁判とかいろんなことを経てると思うんですけども、
その過程で自分の置かれた状況、自分のやってきたことっていうのを、だいぶ客観的に見る時間があったと思うんですよ。
54:04
スピーカー 2
そのことを多分考えると、おそらくそのことを先に考えてしまってると思うんですよね。僕がこの状況になったら。
今ここで殺して、肉を食べて、無事に帰って、ああなるやろうな、こうなるやろうなっていうのを、多分先に考えてしまうんで、それも踏まえると余計に食べれないと思います。
スピーカー 1
なるほどね。
じゃあ、意地悪な問題ついでに、意地悪な質問もう一ついいかな。
はい。
彼が、その死にかけている彼が、何としてでも生き延びてくれと言って、自分を食べることを了承したらどうだい?
スピーカー 2
多分了承しても食べないと思います。
それはなぜだい?
そうですね、多分僕が弱っている方になったとしたら、多分食べてくれという思いは出てくると思うんですよ。
立場が変われば。
ただ、自分はもうダメだから、自分を好きにして生きてくれって思うのは、いいとは思うんですけども、
それの結果が、このミニョネット実行事件のさっき言った結果のように、国で帰って帰って、
いろいろと問題を引き起こしたりとか、おそらく帰ってからこの食べた方の側の人の心に、おそらく一生の傷をつけていると思うんですよ。
それは多分呪いに近い行為だと思うので、
自分が死にそうだから、人に悪いことを言ったりとか、
だから、生きてる人の判断を狂わせるようなことはできるだけしたくないとは思うんですけども、
いろいろ考えて、やっぱり食べないですね。
なるほどね。
そういう意味で、自分が死にそうだから、人に悪いことを言ったりとか、
自分が死にそうだから、人に悪いことを言ったりとか、
自分が死にそうだから、人に悪いことを言ったりとか、
思うんですけども、いろいろ考えて、やっぱり食べないですね。
スピーカー 1
なるほどね。
いじわるついでにもう一個。彼がすでに死んでしまっていたら。
スピーカー 2
死んでいても食べないですね。
そこで死んでいるということを証明できないと思うんですよ。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
この船の上の残った2人が食べるわけだと思うんですけども、
先に死んでしまったので、その肉を生きるために食べました、
血を飲みましたって、おそらく正観して言っても、
信じてもらえるか信じてもらえないかっていうと、
おそらくいろんな意見は出てくると思うんですけど、
57:05
スピーカー 2
それも考えると、死んでしまったとしても食べれないかなと思いますね。
スピーカー 1
君はさ、肉は好きかい?
大好きです。
スピーカー 2
何が違うんだろうね。
そうですね、きっと人間、
そうですよね、物を食べるときはいただきますって言いますし、
それはきっと動物の肉じゃなくても、植物であっても、
同じことだとは思うんですよ。
そうだね。
どうして人間って、人間を食べることに抵抗があるのかっていうのは、
きっと人間だけじゃないとは思うんですよ。
いろんな動物でも、動物を殺すことはあっても、
食べることはあまりないんじゃないかなと。
そうかな。
一時期、少し思い出しましたけど、
昔、恐竜病って流行ったときに、
あれはまさにこれが関わってたんじゃないかなと思うんですよね。
牛の餌に、牛自体を粉末にして肉骨粉って言ってましたけど、
あったね、あったね。
それを与えたことによって、何か脳に異常を起きたしたりとか、
いうことがあったと思うので、おそらく、
人間だけじゃなくて、動物を食べるようには生き物ってできてないんじゃないかなと。
あー、なるほどね。
多分ですけど、一応個人は違いますけど、
人間という一括りの種族だと思うんですよね。
牛もそうですけど。
牛は牛のために生きると思いますし、
人間は人間のために生きると思いますし、
その形はどうあれ、人同士が食べ合ったりとか、
するような状況にはならないように作られてると思うんですよ。
あー、なるほど。
だからこんなに嫌悪感を抱くのかなと。
なるほどね。
はい。
何かちょっといじめすぎちゃったかもしれないね。
スピーカー 1
そんなことないです。あんまり考えないことなんで。
そんなことないです。
スピーカー 2
そんなことないです。あんまり考えないことなんで。楽しいですね。
スピーカー 1
あー、よかった。君のことを深く知りたかっただけなんだけど、ごめんね。
スピーカー 2
いえいえ。
1:00:04
スピーカー 2
退院できるんですか?
スピーカー 1
うん。まあ、退院はしてもらうことになると思うけど。
スピーカー 2
あー、でも記憶がないんで、ここ出たらどこに行けばいいのかもわからないんですけど。
スピーカー 1
あー、そうだね。それを探すたびにでも出るかい?
スピーカー 2
そうですか。そういうのも楽しそうではありますけど。
スピーカー 1
いや、冗談だったんだけど、結構ウケてくれるね。
スピーカー 2
冷静に考えれば、そういうことってできないじゃないですか、今の世の中。
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
そういうのも楽しいかなとは思いますけど、ただ、それをやって見つかる当てもないので。
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
現実的に困りますよね。
スピーカー 1
そうだよね。僕も、残ってもらった方がいいかなとは思うんだけどさ、病院の都合もね。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
おっと、そろそろ外来の患者を見なければならない時間だ。僕は行くね。何かあったらすぐ呼んでくれ。
スピーカー 2
はい、ありがとうございました。
スピーカー 1
そう言って、医者は出て行ってしまいました。
今日は、あなたはかなり体力が戻って歩けるようになっているので、こちらに行くことができます。
できます。
スピーカー 2
そうですか。行けてしまいますか。
じゃあ、行ってみます。
スピーカー 1
はい。では、行こうと思って手術台のベッドから降りた途端、あなたは何かに当たってつまずきました。
何かが足元で倒れました。
スピーカー 2
おっと、足元。見てもいいですか。
スピーカー 1
はい、見てください。
スピーカー 2
はての、はての、はての。
スピーカー 1
あなたは、つまずいた、見たことのないものを拾い上げます。
両手で抱えられるような大きさです。
筒の上部と下部には大げさな機械がついていますが、そんな機器に混じって、今やだいぶ見なくなった公衆電話の受話器が垂れ下がっているのが何とも不気味です。
一体、何に使う機械なのでしょうか。
あなたは、心臓が大きくはねるのを感じます。
スピーカー 2
えっと、これは何か見覚えがあるような。
1:03:03
スピーカー 1
シリンダーが光を反射して、自分の顔が映り込む。その映った顔は何でしょう。
記憶がないからと言ってしまえばそれまでですが、見たことのない顔に感じます。
でも、そういうものだったろうと思えば、そうだったような気持ちもどこかにあります。
あなたは大切な何かを思い出さなきゃいけないのです。
あなたは大切な何かを思い出してはいけない気がする。
スピーカー 2
あなたは大切な何かを思い出さなきゃいけないのです。
あなたは大切な何かを思い出してはいけない気がする。
スピーカー 1
あなたは大切な何かを思い出さなきゃいけない気がする。
今、私の声が聞こえましたか。
あなたは大切な何かを思い出さなきゃいけない気がする。
あなたは大切な何かを思い出してはいけない気がする。
あなたは大切な何かを思い出さなきゃいけない気がする。
音楽は聞こえていますか。
音楽をつけてください。
大丈夫です。
音楽は聞こえますか。
音量を上げても大丈夫ですか。
それを確かめませんでした。
一応読みます。
あなたは大切な何かを思い出さなきゃいけない気がする。
あなたは大切な何かを思い出してはいけない気がする。
あなたの本能が、これは自分の今後の人生を決めるほど重要な判断だと警鐘を鳴らしています。
自分は、私は、僕は、うちは、俺は、大切な何かを思い出すべきだろうか。
1:06:06
スピーカー 1
今考えて決めてください。決まったら教えてください。
スピーカー 2
やっぱり忘れているものは思い出したいので思い出します。
スピーカー 1
あなたはその瞬間にまさに稲妻の稲妻に打たれたかのように思い出す。
この顔は自分の顔では決してないこと。
あなたは重大な交通事故にあって目は見えなくなり体が動かせなくなって長い間入院していたこと。
今、自分の生体から出るこの声は、同じ入院患者であなたの話し相手になってくれていたムイタックさんと同じ声であること。
この記憶は正しい。正しいはずだ。しかし、だとするとこの状況に説明がつかない。
なぜムイタックさんの声が自分の口から漏れているのか。一体自分はどうしてしまったのか。
正規ドロールを行います。成功1D4失敗1D20です。
14残っていたはずなので成功です。1D4を振ってください。
3地残10です。
あなたは自分の名前を思い出します。何でしょう。今自由に決めてください。
名前ですか。
スピーカー 2
はい、名前です。
スピーカー 1
名前、名前、そうですね。
スピーカー 2
名前は、えー、そうですね。ケイ太郎にしましょう。
ケイ太郎さん。
はい。
漢字にこだわりがありますか。
スピーカー 1
いや、特にないです。
スピーカー 2
はい、わかりました。
スピーカー 1
また、自分を担当してくれていた男はどうして忘れていたのだろう。自分の父親であることも思い出します。
音。
スピーカー 2
扉が開く音がします。
スピーカー 1
大きな音がしたけど大丈夫かい。何かあったかい。
1:09:00
スピーカー 1
大丈夫かい。何かあったかい。
スピーカー 2
と、全部思い出した。
スピーカー 1
思い出した。そうか。思い出してしまったんだね。もしかするともう二度と思い出すことはないかもしれないと思っていた。喜んでいいのか悲しんでいいのか。
スピーカー 2
えっと、この体はむいたくさんの、だけどどうしたの。
スピーカー 1
そう、そうなんだ。君は、いや、ケイ太郎。僕の大切な大切な息子。君は悲惨な事故に遭った。
体は見るも無惨な姿になって、脳だけで生きながらえる存在になってしまった。その筒はケイ太郎の脳が入っていた筒だよ。信じられないかもしれないけどね。
まずは機械の体に君の脳を入れようとした。だけど君の脳は機械の体になじまなかった。
だから君の脳と機械の体と両方に合う人を探した。探し続けたんだ。たくさんたくさん探した。やっと見つけたのが、むいたくさんだったんだ。
スピーカー 2
やっと見つけたって、むいたくさんはどうなったの。
スピーカー 1
あ、機械の体に彼はちゃんと適応したんだ。だから寸分たがわぬ体を彼に作って、彼の脳を入れて、ちゃんと返した。彼はとっくに退院しているよ。
スピーカー 2
それはむいたくさんが、えっと、認めてくれてるの。
スピーカー 1
そうなんだ。彼はね、君をそして僕を救ってくれたんだよ。君に体を譲ってもいいって言ってくれたんだ。
スピーカー 2
体を譲るって、むいたくさんは何か事故とかそういうので運ばれたりしたの。それとも、もしかして盛り上がりとかじゃないんだろうね。
スピーカー 1
僕が連れてきた。だけど、だけどね、ちゃんと譲ってくれたんだよ。自分には血は繋がってないけど、大事な弟と妹がいて、自分より下の子は守らなきゃって、そう思って生きてきたから、君は同じぐらいだけど、守れるものは守りたいんだって言ってくれたんだ。
スピーカー 2
そうか。えっと、むいたくさんは今、ちゃんと無事で生きてるん?
1:12:06
スピーカー 1
うん、無事だよ。元気だ。
スピーカー 2
そっか。でも、これ、どうやって真お味噌だけにしたり、そんなの聞いたことないけど、どうしたの?父さん。
スピーカー 1
僕は、そういうことができる種族と知り合いなんだ。
スピーカー 2
種族?
スピーカー 1
うん。奴らの技術は完璧だ。
スピーカー 2
えっと、それは信じてもいいの?
スピーカー 1
もちろんだよ。信じてくれ。
スピーカー 2
ちょっと、にわかには信じがたいけど、これ、むいたくさん以外に、機械の体に移し変えたりしたことってあるの?
スピーカー 1
移し変えてみたんだ。たくさんね。片山さんもそうだ。
スピーカー 2
片山さんもってことは、片山さんはどうしたの?大丈夫?
スピーカー 1
うん。片山さんは機械の体に合わなかった。君とも適合率が悪かった。だから、ちゃんと元の体に返して、変えてもらうよ。
スピーカー 2
えっと、念のために聞くけども、今までそういうことして死んだ人っている?
スピーカー 1
いや、いない。さっきも言っただろう。奴らの技術は完璧だ。
僕はね、100%必ずきちんと体を作って、そして元にも戻せる。
スピーカー 2
その種族って、そこまで信じても大丈夫なの?
スピーカー 1
ああ、大丈夫だ。
スピーカー 2
でも、そこまで、そこまでしないといけなかったの?
スピーカー 1
そうだね。僕にとって、君は、ケタロウは全てさ。
死ぬまでの緩やかな時を、ずっと暗闇の中で生かされ続けることは苦痛でしかないと僕は思った。
僕以外の誰とも接することができない一生になる。
有給の時間を生きるには、その筒は窮屈すぎる。
僕はね、君が生きていてくれればそれでいいんだ。
スピーカー 2
だから、これは僕からのお願いだ。その体で生きていてほしいんだ。
その機械の体っていうのは、作り直したりとか、僕に合うのができるまで作ったりとかっていうのはできないの?
1:15:07
スピーカー 1
君の体に移すにはね、時間が遅すぎたんだよ。
スピーカー 2
時間?
スピーカー 1
ああ。事故にあって、すぐに体を作るというわけにはいかなかったんだ。
技術を僕に得得する時間も必要だった。
スピーカー 2
えっと、この技術っていうのは、僕が事故にあう前から使ってたの?
スピーカー 1
いや。
スピーカー 2
それとも、事故にあってから?
あってからだ。
もう一つ確認させてもらってもいい?
スピーカー 1
ああ。
スピーカー 2
この技術を使わせてもらうって言ってたけど、その対価って何かあるの?
スピーカー 1
いや、ないよ。
スピーカー 2
そう。じゃあ僕はこれからこの体で生きていけって父様は言うの?
スピーカー 1
そうなんだ。実はね、この体を君にするのは二度目なんだ。
一度目は、この話を聞くと君はとても動揺し、混乱し、憔悴しきっていた。
突然突拍子もない話を聞いたせいもあるだろう。僕の伝え方や順序も悪かったんだと思う。
君はこの移植手術に反対して、筒に戻せと言って聞かなかった。
だから、だからね、僕は君の記憶を一度消したんだ。
もう一度考え直してもらうために。
スピーカー 2
考え直す?
スピーカー 1
君の幸せだけを願っているんだ。
そのためなら、嫌われても感動されても、寂しいけど僕のことを忘れられたって構わない。
君が幸せでいることを望んでいる。
スピーカー 2
こないだやった試行実験でしたっけ?
それで言ってたけど、お父さんがやってるのはそれ、僕を呪ってるようなもんやと思うよ。
スピーカー 1
ああ、そう言っていたね。
スピーカー 2
お父さんは僕が無事ならそれでいいって言ってるけど、その無事ってどこからが無事だと思ってるの?
こうやって話せたらいいの?それとも元の姿であればもっといいの?脳みそのままじゃダメなの?
スピーカー 1
元の姿であれば一番良かっただろう。
1:18:01
スピーカー 1
だけど、その体で生きていくことは簡単ではないだろうし、辛いことも苦しいこともあるだろう。
でもね、この筒、バケツいっぱいにも満たない窮屈な世界で、僕としか触れ合えないより遥かに広い世界に出られる。
僕のことは、お父さんのことはどう思ってもらっても構わない。だから、どうか。
スピーカー 2
お父さんがそうやって思ってくれるのはすごく嬉しい。すごく嬉しいけど、お父さんはそのために関係のない人をたくさん巻き込んだんじゃないの?
その通りだ。
それも僕の幸せのためだったら仕方ないって、そう言うの?
スピーカー 1
当たり前じゃないか。僕にとって君は全てだ。
スピーカー 2
えーっと、一発ぶん殴ります。
スピーカー 1
はい、殴られます。
スピーカー 2
お父さんがやってるのは、確かに僕のためかもしれない。でも、全然関係ない他人を巻き込んで、その人たちの人生を少し狂わせて、
そして、お父さんのために僕の記憶まで消して、最初は僕のためだったのかもしれないけど、
でも、やってることは、お父さん、あなた自身、あなた自身がこうありたい、こうなってほしいって、そう思う通りにしてるだけじゃない?
スピーカー 1
ああ、そうだね。
スピーカー 2
僕にどう思われてもいいって、そう言ってたよね?
それは、お父さん幸せなの?
スピーカー 1
僕の幸せなんか、どうでもいいんだ。君が幸せであれば、それで。
スピーカー 2
この体、ムイタックさんの体をもらって、ムイタックさんは納得してるのかもしれないけど、人の体で今から生きていけって、そういうことだよね?
スピーカー 1
ああ、そうだ。君が望むのであれば、体を返すこともできるだろう。彼が受け取るかどうかは別の話だけどね。
1:21:08
スピーカー 2
ムイタックさんと話がしたい。もし、ムイタックさんと会って、いろいろ話をして、僕がやっぱり納得できなかったら、その時はムイタックさんに体を返して、僕はそのまま死にたい。
スピーカー 1
はい、どうぞ。
スピーカー 2
僕はもともと、事故で運ばれたんだよね?
スピーカー 1
そうだよ。
スピーカー 2
事故で死にかけて、いや、普通だったら死んでたってことだよね?
スピーカー 1
ああ、そうだ。
スピーカー 2
だったら、本当はそこで死ななきゃいけなかったんだと思うんだよ。
スピーカー 1
でも、君は生きている。
スピーカー 2
そう、生きているんじゃなくて、お父さんに生かされてる。それは、僕にとってはやっぱり呪いだよ。
そうか。
それに耐えられるか耐えられないかは、まだ分からないけど、でも、まずはこの体のムイタックさんに会いたい。
スピーカー 1
ああ、分かった。彼を呼ぼう。
呼ぼう。では、シーンを一回ここで切りたいと思います。
では、ムイタックさんと話をするということでいいですか?
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
では、彼が来ます。
スピーカー 2
ムイタックさん。
スピーカー 1
ああ、元気かい?
スピーカー 2
見ての通りですよ。
どうです?同じ顔の人がもう一人いるって。
スピーカー 1
ちょっとびっくりしちゃうけど、君が守れたのならいいなって思ったんだ。
スピーカー 2
そうですか。父から話は聞いていますか?説明はちゃんと受けましたか?
1:24:06
スピーカー 1
うん、ちゃんと聞いたよ。お父さんにも言ったんだけどね。
スピーカー 2
そうですね。父もあなたが全部了承してやってくれたって言ってましたけど、それでもどうしてもあなたと話がしたくて。
スピーカー 1
そうか。僕はね、とっても大変な過去があったんだ。本当に大変だった。悪いこともいっぱいさせられた。
でもね、血の都が流ってないんだけど、兄弟たちがいて。
弟と妹と力を合わせて自由を勝ち取ってきたんだ。だからね、君もどうか自由をって思ったんだよ。
スピーカー 2
自由ですか?
スピーカー 1
うん。ずっとね、奴隷みたいな扱いをさせられてたんだ。でも逃げてきたんだよ。
スピーカー 2
逃げて、ですか?
スピーカー 1
うん。広い世界に出て最初は大変だった。でも兄弟たちと力を合わせて今も元気だ。
スピーカー 2
そうですか。僕は今生きてますけど、自由なんでしょうか?
スピーカー 1
違うと思うの。
スピーカー 2
僕が今生きてるのは、父が生かそうと思って無理矢理やって生きてるだけです。
どこの誰とも分からない奴らの技術を使って、今こうやってむいたくさんの体を譲ってもらって生きてますけど、
でも、そうしようとした父の思いが強すぎて、僕はこれから生きていくのにずっとそういった父の思いを感じながらというか、本当にやっぱり呪いですね。
呪いのように感じながら生きていくのかと思うと、すごく息が詰まりそうです。
スピーカー 1
呪いか。生きてるってさ、大変だよね。
スピーカー 2
そうですよね。
スピーカー 1
でもさ、生きてたらさ、何でもできるんだ。呪われることもできているけど、呪いを振り払うことだってできると思うよ。
1:27:10
スピーカー 2
振り払えるでしょうか。
スピーカー 1
どうだろう。
スピーカー 2
そうですね。むいたくさんは、もう一度確認しますけど、僕に体を譲ってくれたことに後悔はないんですか。
スピーカー 1
ないよ。僕は君も守りたかった。
スピーカー 2
そうですか。分かりました。世の中ってそういうものかもしれないですね。
今あなたが僕に抱いている思いも、見方を変えれば呪いのようなものかもしれないですし、ちょっとこの体でしばらく生きさせてもらってもいいですか。
スピーカー 1
もちろんだ。だってそれが自由だからね。
スピーカー 2
そうですね。僕もいろんな人の呪いから解放されようと思ってもがけばもがくほど、誰かを今度は呪いにかけるかもしれないですけど、それでもいいんですかね。
いいんじゃないかな。
そうですか。
スピーカー 1
もちろん戻るのも自由だと思うよ。
スピーカー 2
そうですね。分かりました。
もうちょっとだけ頑張って生きてみようと思います。
スピーカー 1
うん。分かった。もし辛くなったらさ、僕の弟と妹にも会ってくれよ。いい奴らなんだ。
いきなり同じ顔の奴が来たらびっくりしませんか。
スピーカー 2
ニーニーって喜ぶと思うよ。
スピーカー 1
いいな、兄弟って。
スピーカー 2
うん。
そうですね。しばらく父のことは許せないかもしれないですけど、許せる日が来るかもしれないと思って、もうちょっと頑張って生きてみようと思います。
うん。
スピーカー 1
なんだい。
1:30:00
スピーカー 2
ありがとう。
スピーカー 1
こちらこそありがとう。やりきりましたか。
はい。
では、シンクトゥルフシンはTRPG、カタシロアナザー。これにて終了となります。お疲れ様でした。
スピーカー 2
お疲れ様でした。無意味じゃないですか。
スピーカー 1
ごめんなさいね。勝手に使っちゃった。
スピーカー 2
いえいえ。そうですか。
スピーカー 1
初っ端な一言目で謝ってるのはこれです。
スピーカー 2
なるほど。それでしきりに謝られてたんですね。
そうなんです。
そういうことか。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
なるほど。これってもしかしてみんな回ってる人はそれぞれの過去のキャラクターとかを使って。
スピーカー 1
はい。みんな自分のキャラクターと。
スピーカー 2
大変。回すのが大変ですね。
いえいえいえ。
スピーカー 1
いえいえいえ。
スピーカー 2
そうですか。これあれですよね。カタシロの反対側の視点ですよね。完全に。
スピーカー 1
はい。そうなんです。
スピーカー 2
それでアナザーですか。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
そういうことでしたか。
いやー。
スピーカー 1
最後に一言感想をいただいて録画を止めたいと思いますが、いかがでしたでしょうか。
スピーカー 2
そうですね。素手で参りましたが、いろいろとさらけ出してしまったような気もします。
見た人のですね、見た人聞いた人にちょっとでもですね、呪いをかけられたらいいなと思います。
はい。呪いになれば幸いでございます。ありがとうございました。
スピーカー 1
はい。ありがとうございました。では録画を切りたいと思います。
はい。
01:32:13

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