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今日は、科学系ポッドキャストの日の配信となります。
今月は、宇宙話の佐々木亮さんがホストとなって、地球という共通テーマのもと、いろいろな番組がエピソードを配信しています。
で、それをまとめたプレイリストっていうのがspotifyの方にあるんですね。ぜひチェックしてみてください。
では、これから今日の本編が始まります。ぜひお聞きください。
火星に生物が存在する可能性
今日はですね、火星には生き物がいたんではないかっていう仮説のもと、シミュレーションをしたっていう、そんな研究の話をしていきたいと思うんですね。
今、だいたい一致した考えとしてあるのはですね、火星には、過去には水があったっていう、そんな風に言われているんです。
これが今から約37億年前の話なんですね。
地球と火星って同じ時期にできたんだけれども、どちらもその歴史っていうのがだいたい46億年ぐらいだって言われてるんです。
で、それからしばらくしてその星が冷えてですね、で、それからしばらくの間っていうのは水が液体として存在していたっていう、そういう風に考えられているみたいなんです。
で、火星っていうのは地球よりもだいぶ遠いんですよ、太陽からの距離っていうのが。
なので何もなければ地球よりももっと寒いんですね。
で、今実際火星っていうのは日が当たってない時はすごく寒いんですよ。
で、そんな星でですね、液体の水が存在するためには今よりはもっとずっと暖かかったと、そういう風に考えられるわけなんです。
で、そんな風に暖かくあるためにはですね、温室効果ガスがあったはずだって考えられてるんですね。
今地球は温暖化が問題になっていて、二酸化炭素が温暖化を進めてるってそういう考えなんですけれども、二酸化炭素っていうのは温室効果ガスで地球に熱をためるっていう性質があるわけなんです。
だからきっとずっと昔の火星にはですね、そういう風に熱をため込む気体がいっぱいあったんだろうって考えられてるわけなんですよ。
その一つが二酸化炭素なんだけど、他にもきっと水素があったんだろうと、そういう風に考えられています。
そういう環境であれば、そこそこ暖かくて水が存在しますから、生き物がいたとしてもおかしくないっていうことになるんですよね。
今の火星の大気なんですけど、かなり薄くてですね、水素っていうのも今はほとんどないそうなんですね。
でもメタンっていうのがあるっていうことがわかってるんです。
メタンっていうとですね、地球上ではメタンが温室効果ガスとして問題だっていう風によく言われてるんですね。
二酸化炭素よりも地球を温める効果が強くて、これから温暖化の対策をしていく上でメタンの排出も減らしていかなきゃいけないってそういうこと言われてるんですよ。
でもメタンっていうのは水素ほどは温暖化の効果がないんですね。
この火星の場合は、昔は水素が火星を温めていたんだろうって、そういう風に考えている人が多いということなんです。
それで今回この研究を行ったグループの人たちなんですけれども、昔は水素と二酸化炭素がたくさんあって、今はメタンが結構あるっていうことは、
水素と二酸化炭素が原料になってメタンができたんだろうっていう仮説なんですよね。
それを何か生き物がやってたんじゃないかっていう、そういう仮説を立てたんです。
今地球上には水素と二酸化炭素からメタンを作るっていう微生物がいるみたいなんですね。
だからそれと同じようなものが実は昔火星にいたんじゃないかっていう、そういう前提でもってシミュレーションをしてみたっていうことなんです。
これをやるとですね、この生き物がどんどん水素と二酸化炭素を使っていきますから水素が減っていくんですよね。
この火星の環境でいくとですね、水素が温暖化の効果が強いですから、水素が減ることによって温度がどんどん下がっていくんですよ。
そうするとですね、今度はもう寒くてその生物は死んでしまうわけなんです。
火星の環境の変化と生物の絶滅
さらにその生きるための原料としている水素もなくなっちゃうわけなんで、その生物たちが絶滅に追いやられていくっていうことなんですね。
もちろんこれはもう仮説なんで、そもそもそんな生物は火星にはいなくって、なんか全然別のメカニズムでメタンができていたっていう可能性もあるんだけれども、
この仮説でいけばそういうことが起きたんじゃないかっていう、そういうシミュレーションの結果だったんですよ。
これってどういうことかっていうと、火星がある時点では一つの特定の状態にあったんだけれども、それに適したような生き物が生まれてきて、
その生き物はどんどん必要な資源を使っていってですね、その環境が変わっていったってことなんですよね。
最終的にはその結果自分たちが住めないような環境になってしまって、今の火星のような生き物が全然見つからないような星になってしまったっていう、そういうことを意味しているわけなんです。
これが本当に起きたかどうかはわかんないんだけれども、たとえそうだったとしても、一旦生まれた生物が少なくとも見える範囲では絶滅してるんですよね。
だからその辺は結構地球とは違うっていうか、地球は特殊なんですよ。
何十億年か前に生き物が生まれてですね、個別の種っていうのはどんどん絶滅していってるんだけれども、どんどん新しいのが生まれていって、
生き物全体としてはちゃんと常に何十億年間か存在し続けているっていう、そんな特殊な星っていうことになるわけなんですよ。
それでこのシミュレーションの研究の話を聞いてですね、前に聞いた話を思い出したんですよ。
この話っていうのはですね、もし仮に地球上に人間よりも前に文明を持った生き物がいたとしたら、それが何億年も前だとしたら、人間はそれを知ることができるだろうか。
そういう文明があったっていうことを検出することができるだろうかっていう、そんなテーマの話だったんです。
人間みたいなものがいたとすれば、例えばピラミッドみたいなものとか、エンパイアステートビルみたいなものを作ってるってことだから、
そんなバカデカいものを作れば、まあそれが見つけられるだろうって思うんだけど、でもそうでもないんですよね。
数千年ぐらいだったら、風化に耐えてそれが形を残してるかもしれないけれども、何万年で何億年って経つと、そういうのってもう全部風化してわかんなくなっちゃうんですよ。
人間ってすごくいろんなものを作ってるんだけど、でもそういうのも全部風化しちゃうんですよね。
プラスチックって、今海洋ゴミが問題になってるじゃないですか。それなんで問題になるかっていうと、なかなか分解しないからなんですよ。
でもやっぱその何万年化すると、風化してなくなってしまうっていうことなんですよね。そういうすべてのプラスチックが。
さらに金属とかもそうなんです。だから仮に文明があったとしても、それが作り出したものって何万年か後にはもうほぼ全部目に見えなくなってるんですね。
今すごい温暖化が問題で、ただ温暖化だけで人間が滅びるっていうことは多分ないとされてるんですね。
それでもめちゃくちゃ大きな問題で、人口が半分とか十分の一とかになる可能性もあるわけなんです。
それでそれぐらいになってしまえば、今みたいな文明の力気が使えなくなる可能性もあって、
種としての人間は終わらなくても高度な文明を持った人間というのが終わる可能性はないことはないんです。
でも温暖化で完全に人類が滅びてしまうことはないのかもしれないんだけれども、この温暖化っていうのは人間が蒔いた種なんですよね。
さっき話した火星の話っていうのも同じ構造なんですよ。火星に生物がいたのかもしれないんだけれども、
もう自分たちで環境を変えてしまって、結果もう生きていられなくなって火星には生物がいなくなってしまったっていう、そんな話なんですよ。
もちろん仮説が正しければですけどね。
でも今の人間というのは全くそんな感じで、温暖化だけじゃなくて、人間の脅威になるものとしては核であったりとかですね、
人工的な病原菌であったりとか、あとはAIであったりとか、結局人間が作り出したものの方が人間にとっては脅威なんですよ。
人間の文明と環境の変化における共通点
国際会議なんかを見てると思うのはですね、この温暖化に対して結局対応ちゃんとできてないんですよね。
もっと前から対応することだって十分可能だったんだけれども、それが各国の利益とかの都合で全然できてないわけなんですよ。
そんな人類の姿を見ているとですね、まあこの先そんなには長くないだろうなぁと思えてしまうわけなんです。
温暖化は乗り切ったとしても、それでも何か数千年ぐらいまでは想像できるけど、数万年この人間が続いているっていうのも何かあまり想像できないんですよね。
数万年であったとしても、でもそれですら宇宙レベルで考えるとほんの一瞬なわけなんですよ。
今では世界中に人間が作ったものが立っていて、世界中に人間がいて、人間が作ったものがそこら中にあるっていう、今のこの状態があるんだけれども、
でもそういうことが起きればですね、今シミュレーションで出てきた火星のように地球に人間が存在したっていう痕跡自体がもう見られなくなってしまうっていう、
そんなこともあるんじゃないかなって思ってしまうと、そんなところまで考えが及んだっていう今日の話でした。
今日はこの辺で終わりにしたいと思います。お付き合いいただいてありがとうございました。