00:09
みなさんこんにちは、こなやです。 今回もなあちゃんにゲスト進行役をお願いして、お便り紹介を行っていきたいと思います。
今回のこの話なんですけれども、私がいろんなことに応えているんですけれども、自分の個人的な考えっていうのを、そうだと明確にしないで話している
っていう箇所が結構あって、そういう話し方って良くなかったなぁと思っています。
ですので、ちょっと大変申し訳ないんですけれども、今回の話で私が話していることっていうのは、個人的な意見であると聞いていただければと思います。
それからですね、今回ですでにいただいていたお便りというのは全て紹介したという形になります。
もし番組への感想、質問、それからこの辺間違ってるんじゃないかみたいな指摘とかがありましたら、番組説明やショーノートの方にGoogleフォームへのリンクが載っていますので、そちらからご連絡をお願いします。
それから、なあちゃんがレギュラー出演している日々の伊藤真というポッドキャスト番組があるんですけれども、そちらもお勧めですので、その番組へのリンクというのもショーノートの方に載せておきました。
じゃあ前置きはこれぐらいにして本編をお聞きください。
こんにちは、なあさん。
こんにちは、小谷さん。
今回はSpotifyへいただいたコメントをご紹介させていただきます。
お願いします。
はい、じゃあ早速参りますよ。
腸内細菌とがん治療について
ゆうさんからいただきました。
いつも配信を楽しみにしています。
腸内細菌のおかげで牛乳が飲めるようになっていると驚きでした。
どういった食事によりどのそのような腸内細菌を育むことが可能なんでしょう。
とっても興味がありますということです。
はい、ゆうさんありがとうございます。
ありがとうございます。
なんですけど正直ですね、私よく知らないんです。
生まれてすぐ、赤ちゃんは母親から菌をもらうっていうのは知ってるんですね。
でもずっと同じ菌がそこにいるわけではなくて、一生の間で変化するっていうのもあるそうなんです。
ただ、菌を食べればそれですぐ腸内の細菌の構成が変わるとかそういうものでもないそうなんです。
なので、ちょっとその牛乳を飲めるようになるのがどういう感じに菌ができてくるのかとかは、
私自身はわからないんです。
それでですね、ちょっとご紹介したい番組があるんですね。
鈴木大輔さんという方がやっているポッドキャスト番組で腸内細菌相談室っていうやつがあるんです。
この鈴木さんという方が腸内細菌を研究している専門家の方で非常に内容が高度で、
でも一般、専門知識がない人でもわかるような話をされているので、本当に質の高い番組だと思ってます。
ゆうさん、ぜひちょっとチェックしていただいたほうがいいかもしれないですね。
はい。
では続いてのコメントいきますね。
お願いします。
がん治療の詐欺と新しい治療方法
はい、えがにゃんさんからいただきました。
「がん治療といえばアメリカで詐欺があって衰退しましたが、
唾でがんを早期発見できるとか、
煎臭を使って発見とか少し前に話題になりましたが、
最近の動向はどうなんでしょう?」というお便りをいただきました。
はい、えがにゃんさんどうもありがとうございます。
ありがとうございます。
アメリカで詐欺ということなんですけど、
がん治療の詐欺っていうのはアメリカに限らず日本でもたくさんあるんですね。
病院でやってる普通の治療以外にこういういいのがあるみたいな、
なんかそういう詐欺があって、本人は信じてやってるのかもしれないですけども、
そういうのがあって、でもやっぱり基本は病院で受ける標準治療の方がいいっていうことになってます。
アメリカで詐欺の話だとですね、
がん治療ってわけではないんですけど、
セラノスっていう会社があって、一時すごい注目されてたんですね。
数滴の血液でがんを含めていろいろな病気が高精度でわかるっていうようなことを言っていて、
それでなんかすごいたくさん資金を集めた、飛ぶ鳥を落とすような勢いの会社があったんですけど、
でも本当はそんなことはなかったっていう、
それでその企業のトップが裁判にかけられて有罪になったっていう、
そういうのがあったそうなんです。
それはそれなんですが、
先ほどメールの中にあった唾液でがんがわかるっていうやつ、
僕聞いたことなかったんですけど、
まあこれでちょっと今回調べてみたんですが、
確かにそういう企業が日本にあるみたいです。
それから煎臭っていうお話ですけども、
煎臭を使ってがんがわかるっていうやつは非常に注目を受けて何度もニュースに出ていたんですね。
で、それが企業を立ち上げて、今製品化までやってきてるということです。
ただ新しいものですから、この唾液のもそうですけれども、
どれだけ信頼できるものなのかっていうのは、
なかなかまだ判断できる段階ではないのかなというのが個人的な印象ですね。
研究全般そうなんですけど、特に唾液なんていうのはそうなんですけど、
そこで実際やってる人が信念を持って進めていかないと製品化までいかないものなんですね。
なので、実際効果がなかったり意味がなかったりしても突き進んでしまうっていうこともあるんだけど、
でもそういう信念がなければそもそも治療薬ができていかないっていうのもあるんで、
そういう信念を持って誰かが進めてるっていうのも否定できるものではないとか、
むしろ尊敬できるものであるとは思っていて、
具体的に今どういう状況なのかっていうのはあんまり正直知らないんですけれども、
思ったこととしては以上のようなことがあります。
研究者の辞め時と責任
なるほどね。これちなみになんですけど、
例えば研究するときって仮説を立てて、それが正しいかっていうのを検証というか繰り返してやっていくと思うんですけど、
それがねこんだけお金かけたのに間違ってたかもみたいなときって、
どんな気持ちなんですかね。
うわ、それいい質問っていうか、研究者にとっては考えさせられる質問ですね。
そんな重たいからじゃないですか。
結構重いですね。
そうなんだ、ごめんなさい。
いやいや、すごい重要なポイントだと思うんです。
研究って、ごめんなさいちょっと長い答えになっちゃうかもしれないですけど、
研究っておっしゃられているように仮説を立てて行うわけですね。
分野によりますけど、それを実験なんかして進めていって、
その仮説に合う結果が出たりしてそれを積み重ねていって進めていくっていう感じになるわけなんですけど、
実験やるっていうのはお金もかかるし大変なんで、
さっきも言ったように信念を持って進めていかなきゃいけないっていうところがあるわけなんです。
でもその過程でですね、実験がうまくいってないのか、
仮説がおかしいのかとかよくわからなくなるような時っていうのもあるんですよ。
分野によりますけど、実験の性質上そうなってしまうこともあるんです。
もちろん研究がうまくいかないと仕事がなくなる、出世ができなくなるとかそういうのはありますし、
だから自分の持っている仮説が正しくあってほしいという気持ちがあるんで、なかなか諦められなかったりするんですよ。
だからもう結構ですね、どう考えてもやっぱ間違ってんだなっていうところまで行き着いて、それで辞めるっていう。
どうしてもせざるを得なくて辞めるっていう形になることが多い気がしますね。
あるいは実験が始まったすごい初期の段階で、なんか違いそうだから辞めるっていう、それだったらスパッと辞められるわけです。
追い続けた後に辞める時っていうのは、というか実験をしてて都合の悪い結果が出た時っていうのは、
魂が潰されたような気持ちになるんですよね。
怖い。だって時間も労力もお金も期待もずっと乗ってきてますもんね。
だからそういうバイアスがあるから、間違った解釈をしてしまうこともあるわけなんですけど、それって当然良くなくて、結果は結果で受け止めなきゃいけないわけなんですよ。
ああ、なるほどな、思えちゃった。
だからやっぱなかなか、決める時の気持ちはきついもんがあります。
じゃあ、やっぱそうなんだ。これってね、ちなみに誰かが責任を取らされたりとかするんですか?
制度上責任を取るようなシステムとかがあるわけじゃないんです。
例えば研究費とかもらってると、そのもらった時にこれだけやりますみたいなことを一応計画として公表するんですけど、それが当然達成できなくなるわけですよね。
でもそのお金もらってても、それに対して別にペナルティというか、お金返せとかそういうことは言われたりしないです。
というか、むしろそんな仕組みだったら、みんな不正をするようになるので、当然そんな仕組みを作るのは良くないっていうところなんです。
隠しちゃったりとか、違う結果出しちゃったりってならないようにってことですね。
そうですね。でももちろん、そうやって研究をしてた期間っていうのがあって、その時に結果が出てないっていうことになるわけなので、実績が詰めなくなって、場合によっては次の仕事を見つけるのがうまくいかなかったりとか、次の研究費を取るのに不利になったりとか、そういうことが、そういう点はあります。
なるほど。じゃあ本当になんか、よしじゃあこれ、きっと出しからって言って始めたけど、やっぱり辞め時っていうのはすごい難しいですね。
そうですね。どんな仕事でもそうだと思うんですけど、途中にね、うまくいくかどうかわからない期間っていうのがどうしてもありますよね。
そこで引き返すタイミングってやっぱすごい難しいなって思います。
金谷さんもちなみにそういうご経験はあるんですか。
いっぱいあります。うまくいかないことのほうが多いですから。
そうなんだ。なんか頑張ろうと思いました。わからんけど、仕事頑張ろうと思いました。
私も頑張ります。
それでは最後ですね。Spotifyへのコメント最後になります。がんこ119さんからいただきました。
三宅イベント知りませんでした。とても興味深いお話でした。ありがとうございました。ということでした。
はい、がんこ119さん、どうもありがとうございます。
ありがとうございます。確かにこれ私、三宅イベント本当にマジめっちゃ怖いやんと思ってますから、この前もお話しましたけどね。
僕も記事を見てちょっと不安になって、そうすると話したくなっちゃうんですよね。申し訳なかったです。
ありがとうございました。じゃあね、せっかく私こうして金谷さんとお話できますので、私の質問にもちょっといくつかお答えいただけたら嬉しいんですがよろしいでしょうか。
ぜひどうぞお願いします。
ありがとうございます。まずですね、そもそもの話になっちゃうんですけど、
金谷さん、番組の方で論文の解説をよくしていただいてるじゃないですか。論文ってそもそも出した後ってどうなるんですか。
学術論文の影響と研究資金
なんか私たちの普段の生活に影響するタイミングというか、影響するのってどれくらいかかったりとかあるんですか。
なるほど、すごいいろいろありうるっていう感じですね。論文出した後なんですけど、論文は雑誌を見るためにお金がかかるものが多いんですけど、基本的には誰でも見ることができるんですね。
そこに書いてある知識は、例えば新聞とかテレビとかそういうメディアで扱われて、一般的に人に知られるようになったりします。
その知識によっては、それを聞いて人の考え方とか行動が変わったりするっていう形で、人に影響することはあり得ると思います。
もちろん、そういう論文に書いてあることを使って、何か新しいものを作ったりとか、新しい技術を開発したりとかっていうのがあるんで、
そういうふうに少し段階を踏んで生活に影響するようになるっていうことはあるっていう、そういう形になると思います。
ありがとうございます。続きなんですけど、例えば論文、製品とか作りましょうってなって、始めた作ったってなっても、実は論文が覆るというか、実は違いましたっていうこともありますかね。
もちろんあります。有名なのはあれですよね。もう結構前になっちゃいましたけど、STAP細胞の件が。
STAP細胞はありますんですね。
はい、そうです。だからあれ、ああやってテレビで扱われてた段階で既に論文として出版されてたんですけど、その後、疑念があって、論文自体が撤回されたんだと思うんです、確か。
そういうふうに、論文自体がなかったことになるっていうのがありますね。
あとちょっと話、少し逸れるんですけど、さっきも研究のことをお話しされてましたけど、自分がやりたい研究をするお金って、どこから出るのかなっていうのと、誰がじゃあこれのお金を出すって決めるんですかね。
科学者の経歴と学会の役割
そうですね。例えば企業の研究者とかだったら、その企業が稼いだお金から出てることが多いと思うんですけど、大学とか。
さっきの製薬会社とかですか。
あと大学とか公的な研究所とかだと、競争的資金と呼ばれるようなものです。みんなで競争して取り合うみたいな感じのお金で、主に国の予算から出てるものが多いですね。
研究の計画書を出して審査してもらって、そのうちの良かった一部の人に与えられるみたいな感じですね。
その審査は同じように大学の研究者みたいな人がやったりします。
プレゼント化をするんですか。ただ書類を送るっていう感じなんですか。
それもいろいろですね。特に工学のやつだと書類だけでなくて、結構タフな面接があるみたいですね。
科学者の方もお話がちゃんとうまくないとってなるんですね。
本当そうですよ。自分のやってた研究を重要な研究だと認知してもらうってすごい大事で、皆さんプレゼンは力を入れてやってますね。
お金もらえないと研究自体ができないっていうので、しかす問題ですからね。
すごい面白くなってきたな。
続きましてですね、せっかくこうやってお話できるんで、このやさんのこともちょっと伺いたいんですけど、
どういった経緯で科学者になったんですかね。
例えば学生の時とかに将来、例えば科学者になるとか思ってたんですかね。
なんかね、いろんな人がいるんですよね。子供の頃からすごい科学が好きだったとか、生物が好きだったとかいろいろいるんですけど、
僕はあんまり大学入った時点はですね、そんな研究者になろうとか思ってなかったんですよ。
なんか官僚とかになって働くのもいいかなとか思ってたんですけど、
でもなんか公務員試験っていうのがあってですね、大学入った後また受験するの、なんかしんどいなという気持ちになったんですよ。
それでもともと物理科学系だったんですけど、大学で初めて分子生物学っていうのを習って、
これは面白いなと思って、研究者っていうのもいいなと思ったっていう順番ですね。
ありがとうございます。
じゃあこれ最後の質問なんですけど、学会って何やってるんですか。
一般人の人も学会とかよく聞くじゃないですか、かっこいいなと思って。
参加できたりするんですか、一般人も。
はいはいはい。
その催しとして学会っていうのがあるんですけど、組織として学会っていうのがあって、
特定の分野の人たちが集まってる会みたいのがあるんですね。
それが学会なんです。
催しとして年に1回とか、みんなが集まるっていうイベントがあるんです。
そのイベントとしてはですね、集まってそれぞれ研究成果を発表するっていうことをやるんです。
プロジェクター使ったプレゼンみたいなのとか、ポスターを貼ってワイワイ話しながら情報交換するとか、
なんかそんなことをやったりするんですね。
だからその集まりとしての学会っていうのは、そういう情報を共有する場っていう感じです。
それから、一般の人でも参加できるかっていうところですけど、
私自身あんまり詳しくないんですけど、
少なくとも学会の会員以外でも催しに参加はできるみたいです。
アウトリーチ、外へ向けて発信しようっていう取り組みをしてる学会っていうのも結構あって、
学会の期間中に一部一般向けの講演とかをやってるところもあったりはするんで、
そういうところに参加するっていうことができるんじゃないかなと思います。
多分個別の学会ごとにいろいろ違うっていう、そういう状況なんだと思います。
ありがとうございます。
皆さんみたいに今生活してる中で、これってどうなろうとかいうよりは、
科学者の人って何やってるんだろうっていうのが先行してしまいまして、
今のような質問になったんですけど、
思ったより、もちろんやってることは高度なことでされてるんですけど、
プレゼンしないといけないとかね、
もし失敗しちゃったらやっぱり絶望するみたいな、
同じだなと思って、ちょっとだけ私としては親近感が湧いたので、
質問に答えていただきました。ありがとうございました。
ありがとうございます。そうですよね。
なんか中で感じてることは結構普通かなって思います。
そうですね。同じ人間だったんだと思いました。
はい、では以上でSpotifyへいただいたコメントと、私からの質問は終わります。
なあさん、私が一人ではなかなかお便り会ができないという状況があって、
無理を言って助けていただいたわけで、
本当にどうもありがとうございました。
こちらこそ本当に楽しかったです。ありがとうございました。
いや、何にもないですね。
ぬるっと研究室に入っていって、ぬるっと仕事を始めます。