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2025-09-28 14:57

02-13-拝啓、3000年の人類へ

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ノイズじゃない音も、" ノイズ " にしてないですか?

今という時代にしかない、あなただけの「音の記録」。

たまにはノイズキャンセリング機能をオフにして、世界が鳴らす音に耳を澄ませてみるのも、悪くないものですよ。

ポッドキャスト配信リレー2025 配信エピソードです。

この番組は、西暦3000年の、未来を生きる人類に向けて、

現代人が日々感じることや、ワクワクする未来への想いを発信し、

今を生きる皆さんと一緒に、未来に音声を残そうとする番組です。

X@echo3000_radio https://twitter.com/echo3000_radio

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サマリー

このエピソードでは、ノイズキャンセリング機能の進化とその影響について考察し、現在や未来における音の重要性を探ります。また、日常生活で気づかない音の価値や、音を記録することの大切さについても触れています。

ノイズキャンセリングの影響
ポッドキャスト配信リレー2025ということで、おじさんのアウトプットからバトンをいただきまして、拝啓、3000年の人類へのエピソードを始めていきたいと思います。
選択したテーマは、未来、聞く、です。
皆さんは、イヤホンのノイズキャンセル機能を使ってますか?
通勤や通学、満員電車の中、帰省中の長距離移動、集中したいときの雑音の遮断、今や生活に欠かせない機能の一つかなと思います。
この技術自体は、有線ヘッドホンの時代から存在していたと思うんですけども、
ワイヤレスイヤホンにノイズキャンセリング機能が本格的に搭載されたのは、ここ10年ぐらいのことでして、
2018年とか2019年頃の有名ブランド製品が登場した頃、例えばAirPods Proといったところぐらいから、結構皆さん使うようになってきているのかなと思います。
そう考えると、6、7年とかですかね、本当に世間一般に広がったのが最近だなという風な印象があります。
ただ、便利さが当たり前になった今なんですけど、ふと考えることがあるんですよ。
我々はノイズじゃないものまでノイズとして扱ってしまっているんじゃないかということですね。
本来のノイズキャンセル機能におけるノイズっていうのは、例えばこういった喋っている際の後ろで聞こえているホワイトノイズとか電気的な雑音、環境音みたいなものを指すはずなんですよね。
ただ、現代を生きる僕らにとってのノイズっていうところは、聞きたい音以外のすべての音というところがノイズになってしまっているというようにも感じます。
その結果として、本来であれば今しか聞けない音というものも無意識にシャットアウトしているんじゃないかなと思いました。
例えば、僕が学生の頃に聞いていた音の中には、当時部活動帰りに自転車で帰っていたんですけど、その走り抜ける道には地方にいたので、
季節ごとに、例えばカエルの鳴き声とか虫の鳴き声みたいなものが響き渡っていたりとか、その他にも通り沿いにあるお店から聞こえていた賑やかな声とかBGMみたいなところもあったんですよ。
あの音っていうのは、やっぱり街の変化とか時代の変化と共に二度と戻らない、当時だけ感じられる音だったのかなと今でも思っています。
今でも似たようなことが起こっているような気がするんですよ。
例えば、最近めちゃくちゃ暑いんですけど、皆さんもよく耳にするセミの鳴き声あるじゃないですか。
なんかこのセミも気温が暑すぎると鳴かなくなってしまうということで、地球温暖化が進んでしまうと、昼間に聞いていたセミの音がどんどん朝方とか夜中だけになってしまったりとか、
さらにはセミ自体の鳴き声が聞こえなくなるみたいな形で、過去の音になってしまうかもしれないというのもあります。
加えて身近なもので言うと、例えば鉄道とかも過去の音になることもあり得ると思うんですよね。
電車が路上から高架になったりとか、地下化したりとか、あとは地方で言うと、最近も多いですけども、路線が廃線になってしまうみたいなことで、
ディーゼルカーであったらその独特の音ですよね。そういったものも聞こえなくなったりとか、その場所で走っていた車輪の音とか、そういったものも聞いてしまうということもあり得るかもしれません。
あとは2020年代に入って、特にコロナ禍になってからも多いかなと思うんですけど、現金って持たなくなったじゃないですか。
人によっては、例えばキャッシャーの前とかでお金を払うときに、お金を払うときのチャリンって音とか、自動販売機にコインを入れる音とか、それこそレジでお金をピピピガチャンってやるときにレジが開く音とか、そういったものも実はもうじきなくなってしまうのかなとかも思ったりするわけですよね。
そしてさらに近未来で言うと、もしかしたら自動車が空を飛ぶこともあるかもしれないんですけど、そうなったときにやはりタイヤがなくなるとか、そういったこともあるので、タイヤの擦れる音とか、ブレーキしたときのキキーっていう音とか、その他にも空中だと、これは分からないんですけど、車線とかも気にしなくていいとか、車幅を気にしなくていいっていう風になったときに、
左折とか右折したときのカチカチする音とか、そういったものも実は今の時代しか聞けないのかなと思ったりもするわけです。
こういった形で身の回りの音を考えてみたときに、我々がノイズとして消し去っている音の中には今しか聞けない音っていうのは確かに存在しそうだなと思うわけですよ。
それを全部ノイズキャンセリングを使って遮断をしてしまうってことは、僕自身にとってもそうですけども、人類にとって大きな損失になるんじゃないかなと、そういった風にすら思えてしまいます。
失われる音の記憶
いろんな音を聞いたり、音に気づいたり、記録することっていうのは、自分の人生を記録する行為でもあると思うんですよ。
皆さんが昔暮らした街、昔過ごした場所、そういったところの建物の様子とか、歩いていく人の姿とか、その場所で過ごした時間っていうところに、愛しを覚えること、思い出を蘇らせることあると思うんですよ。
その時の光景っていうのは、目で焼き付いているわけですけども、目だけじゃなくて、やっぱりその場所で流れていた音っていうのも、記憶の重要な要素だと思うんです。
例えば、お気に入りの曲を聴いた時に、当時の光景を思い出すということも結構あるかなと思うんですけど、実は曲だけじゃなくて、その背景にあった環境の音、そういったものも思い出の一部だったりすることもあると思うんですね。
そう考えると、現代人は移動する際にノイズキャンセリング機能を使ったりとか、何か集中作業をする時にノイズキャンセリング機能を使うということで、何でもかんでもノイズとして切り捨てているというところが、結構もったいないことをしているんじゃないかなと思うんですよね。
仮に今の学生とか社会人の人が過ごした2年、3年、4年という時間の中で、ずっと耳を塞いだ状態でいろいろ取り組んできたという形になってしまうと、当時振り返った時に、もちろん視覚的な記憶っていうのはあるんですけども、
どんな音が流れていたのかなっていうのは、残念ながら失われてしまう説がありそうだなと思うんですよね。
もし今この配信を聞いている方で、通勤とか通学中の方もいらっしゃるかなと思うんですけども、もしもですね、よかったら帰り道、今日イヤホンを外して歩いてみると面白いかもしれません。
実は街角の雑踏の中とか、そんな中に特徴的な音、その場所でしか聞けない音とか、例えば信号機のメロディとか、電車が公務員列車に到着する際に、実は改札を抜けた時に聞こえる何かしら特徴的な音とか、
よく通るような道の中にあるお店のところで聞こえてくる音みたいなものを、今まで気づいてなかったかもしれないってこともあるんですよね。
実はそういった音っていうのは、ここ1,2年とか残り3,4年しか聞こえない、今という時代にしか存在しない、あなただけの音の記憶になることも考えられます。
そういったものを記憶するっていうところも、実は人生の中で有意義な時間だったりするので、聞いてみるといいかもしれないなと思います。
今というところにフォーカスをしていたわけなんですけども、今だけじゃなく、これから先、僕らの耳に届く音というところで考えた時に、どういった音に変わるのかなという視点もいるかなと思っています。
今、ノイズキャンセリング機能で聞こえなくなっていた音以外にも、これから新しい音がどんどん出現する可能性もあるわけですよね。
例えば、皆さんもテレビとかインターネットで見るようになりましたが、宇宙時代がもうすぐやってくるかもしれません。
そんな中ではやはり無重力とか反重力というところがテーマになってくると思うんですけど、そうなると我々が普段過ごしている中での生活音というところもなくなったりとか増えたりというところも結構影響があると思うんですよね。
イメージしていただくといいと思うんですけど、運送業をはじめとする、物を運ぶ、物を置くというような職業、作業というところは、おそらく全て重力化によって作業されているというところもあるので、
荷ほどきをするとか、荷下ろしをするとか、陳列するというところで必ず擦れたりとか、置くというところで音が出てたんですけど、それがなくなることだってあり得ると思うんですよ。
逆に無重力空間では反発するといいますか、例えば移動するにしても壁を伝うとかというところで、押すという行為に対しての新しい音とか、そういったものも出てきたりとか、回転するとか、上下左右を反転するみたいなところで、今までなかったような音も出現するかもしれません。
そういった音の変化というところも、我々の暮らしの中でこれから出てくるとすると、今こうやってノイズキャンセリングをして音を聞いたり、音に気づいたりしていないという行為は、実は現代を生きている我々が認められている世界の音なのかもしれません。
未来の音の変化
そういった意味では、たまにはノイズキャンセリングをオフにして、世界が鳴らしている音というところに耳を澄ませてみるのも悪くないかもしれません。
ということで、エンディングです。今回は、ノイズキャンセリング機能で失った今の音を聞くという行為と、今しか聞こえない音、未来で聞こえる音、そういったものを考えてみることも悪くないものだよな、というお話をしました。
2025年のこの世界で響いている音、そしてポッドキャストが遠い未来でも再生されるといいなと思っています。そんなポッドキャスト配信リレーのこのエピソードが皆さんの心に残るものになったなら、とても嬉しい限りです。
番組では感想をお待ちしています。
Xのハッシュタグ、エコー3000までお寄せください。
では、今回はここまでです。
ポッドキャスト配信リレー、この後はポッドキャスト番組、サブカルの引き出しさんのエピソードです。
お楽しみに。
14:57

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