1. PODCAST AMBASSADOR / ポッドキャストアンバサダー
  2. #30 シーズン物のポッドキャス..

音声業界の海外市場が見えてくる番組 ポッドキャストアンバサダー

「ポッドキャスト翻訳プロジェクト」番外編

国内では珍しい、シーズンものので且つ、ノンフィクションの一人喋りストーリーテリングポッドキャストの作り方について振り返ります。

本編の書き起こしはこちら

https://note.com/rinaarailevia/n/na57f249e24cd

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音声業界の外外史上が見えてくる番組、PODCAST AMBASSADOR。
この番組では、受賞ポッドキャストアンバサダーことあらいりなが、
業界目線とリスナー目線で音声業界の注目の動きを紹介、
そして、国境を超える番組作りに向けて日々取り組んでいるプロジェクトについて、
ストーリーテーリングを使ってお伝えしています。
早速、少しオープニングコードを変更してお送りしておりますが、
今回は、この冒頭部分をさらにブラッシュアップさせるきっかけともなった
ポッドキャスト翻訳プロジェクト、シーズン1の配信後の振り返りを行っていきたいと思います。
先週まで5週間続けてお送りしてきたポッドキャスト翻訳プロジェクトなんですが、
これ、シーズンもののポッドキャストなんです。
実は、このような形の配信というのは、日本国内では結構珍しい番組の構成の仕方でもあります。
今回のエピソードでは、この珍しい番組構成のキーワードともなってくる
ストーリーテーリングという要素を踏まえながら、
どうやってこのようなシーズンもののポッドキャストを作っていったのか、お話をしたいと思います。
本編の書き起こしをご覧になりたい方は、概要欄にリンクを貼っておりますので、そちらからご覧ください。
さて、今回は私が反省してきたシーズンもののエピソード、
ポッドキャスト翻訳プロジェクトの番外編、
どうやってシーズンもののポッドキャストを作っていったのか、お話をしていきたいと思います。
そもそも、このポッドキャスト翻訳プロジェクトとは、
英語ポッドキャストを翻訳、吹き返して日本語版として配信するという、私が始めたプロジェクトです。
まだこの番組を聞いていないという方がいらっしゃれば、まずこのボーナストラックを一旦ストップしていただいて、本編を聞いてみてください。
さて、今回はそのシーズンもの、しかもストーリーテーリングの要素を詰め込んだポッドキャスト作りという観点から振り返っていくんですが、
まず、このシーズン1は最終的に5話で構成をしています。
ただ、この番組の第1話を聞いてくださった方は気づきかもしれませんが、最初は第3話で終了しようかと思っていました。
というのも、この取り組み自体実験的なものだったんです。
そもそも、私が配信をしているこの番組、ポッドキャストアンバサダーというのは、もともと情報発信系の番組でした。
音声業界の海外市場が見えてくるというオープニング通り、海外で注目の業界ニュースや人気番組のレビューなどを取り上げて、
業界目線とリスナー目線の両方から切り込んでいくという番組なんです。
が、この情報発信系の番組って世の中に5万頭あるんですよね。
もちろん私としては、音声業界目線とリスナー目線という2つの視点でニュースを見るという切り口を持っているものの、
いわばニュースは誰でも仕入れることができるもの。
誰でもテーマとして扱えるということは、結局そもそもテーマとなるもの自体に独自性というかオリジナリティが少なくなってしまうんです。
もちろんニュースもターゲットによっては注目に値するものと、そうでないものがあったり、
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そこを拾ってくるかというような意外な知られざる情報を紹介することで、リスナーや視聴者の方に役立ったりということはもちろんあるんですが、
私はそうは言っても1人の個人です。情報収集能力というのを、例えばニュース番組を配信しているニューヨークタイムズなんかのメディアと比べると、
もう月とすっぽん状態ですよね。そこで今年の4月の頭の放送でもお話をしたんですが、
以前から少しずつ番組当初の情報発信系という立ち位置の番組から外れて、ストーリーテリング要素というのを加えた番組作りにシフトをしていったんです。
ここで何度か出てきているキーワード、ストーリーテリングという言葉の意味をおさらいをしておくと、大まかな意味としては、目の前にいる聴衆や人々に物語を語ることです。
例えば図書館での読み聞かせとか紙芝居、こういうのも一種のストーリーテリングとも言われるんですが、
物語を相手に語るということでの魅力というのは、その世界観をより相手に感じてもらうことができたり、聞いている人たちがさらにその物語に入り込んで感情移入ができたりというところに大きな魅力があります。
最近ではこのストーリーテリングの要素というのはビジネスシーンでも使われるようになってきていて、単なる事実だけを伝えるプレゼンじゃなくて、
共感してもらえるような具体的な話などを盛り込んでプレゼン相手に発表していきましょう、なんて記事も結構見かけるかと思います。
そんなストーリーテリングというもの、実はポッドキャスト作りでも重要な要素なんですね。
以前も紹介したポッドキャストの作り方のフォーマットの中でも、一番中毒性の高いトゥルークライムジャンルなんかの番組はほぼこのフォーマットを使ってコンテンツを制作しています。
ではこのストーリーテリングの要素、先ほど挙げた図書館での読み聞かせの場合だと、登場人物が何も出てきてフィクションでいろんな場面展開があってというものだから成り立つんじゃないのと思われるかもしれません。
しかもこれまでの私の番組が情報発信系だったものから徐々にシフトしていくと言っても、すぐさま登場人物を一気に増やしてチームで配信するということはすぐにすることはできないので、
実験的に一人喋りのノンフィクションでストーリーテリングがどこまでできるのかということを始めていきました。
では実際にどうやってこのストーリーテリングの要素を取り入れていったかというところなんですが、大きく3つのことを意識していきました。
まず1つ目は自分の実体験。これをストーリーにしました。これ自分の私生活をネタにするというようなことではなくて、自分が今まで継続的にしてきたことをちょっとばかりドラマ仕立てにして原稿を書いていったということなんですね。
先ほども自分の番組を情報発信系から少しずつシフトしていったということをお話ししたんですが、これがまさにここです。自分の実体験をテーマにすればすぐ簡単に他の人とテーマがかぶらないということです。
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それこそ最初に話した誰でもテーマとすることができるようなニュースをテーマにするのと違って、自分の実体験なので独自性が詰まったものをベースに番組作りをスタートすることができる。
ここがまず一人喋りのストーリーテリングには必要だと考えました。ここで実際に私が取り上げたのが、私自身が5年前に思いついたポッドキャスト翻訳プロジェクトだったんです。
そして次に意識をしたことは、起承転結の点、いわゆる展開をどうするかということです。
一人喋りのポッドキャストの場合、対談相手などがいない分、結構一本調子になりがちなんですね。
私もこの自分の独自性のあるプロジェクトをテーマとしたものを取り上げたものの、これを単に第1話から時系列に淡々とこのプロジェクトの置いた地からまとめていくだけでは面白くないと思いました。
そこで意識をしたことは、感情の起伏。このプロジェクト始まりは5年前なんですが、この長い月日の中で停滞期の時もあれば、物事がどんどん進んでいく時もありました。
ただ、その中で嬉しかったこととか、残念だったこと、困難で苦しんだことというのがいろいろあったんですね。
当たり前ではあるんですが、そういう時の感情の起伏が、実はリスナーが登場人物、ここでは私の心情に感情移入してもらえるポイントではないかと考えました。
そこで物語を語る、いわゆるストーリーテリングをする際の起承転結の点の部分に、この感情の起伏を使って展開をさせるような原稿にしていったんです。
もちろん映画や小説なんかのフィクションでも、話の展開がなければつまらないですよね。ノンフィクションでも同じです。この展開の部分を一人喋りでどう持っていくかといったところで、
自分の実体験で強烈に覚えている感情の起伏の激しいところというのを使ったということなんです。
そして最後に意識したポイントは、リスナーがシーズン物だからこそを知りたいことをちゃんと用意しておくこと。つまりこのプロジェクトが結局どうなったのかという結論をちゃんと用意しておくことです。
もちろんですね、今回の全5話のこのシーズンは各エピソードごとのテーマがあって、それがどうだったのかその都度エンディングというのは用意をしておいたんですが、
シーズン物となると最後の最後、シーズン最終話まで聞いたところで、最終的にリスナーからの大きな問いというのに答えなければいけないんですね。その答えというのが結局このプロジェクトがどうなったのかという結論です。
これ海外ドラマを見てもですね、12話全部見て事件が解決しないと腹立ちますよね。これポッドキャストも同じで、そのエピソードごとのまとまりはありつつも最終的な結論を最終話で出さないとリスナーとしては最後ずっこけてしまいます。
シーズン物を作るときはこのような最終的な着地点をどこに持っていくとかということも意識しておくべきポイントとなりました。
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今回私の番組は既に最終話を聞いてくださった方をご存知かと思いますが、ある節目が来たことでシーズン1は終了しています。ただ実はここからシーズン2につながるんですね。
ですのである意味余韻を残してシーズン1を終了させました。ここでこの実験的な取り組み、ノンフィクションの一人しゃべりポッドキャストを作ってみて重要だったポイントをまとめると、
まず一つ目、自分の実体験を取り上げること。二つ目が感情の起伏を取り入れて起承転結させること。そして三つ目は最終話で結論をちゃんと用意すること。
この3つを実施したことで誰にも真似ができないテーマで自分の感情のピークを使って感情移入してもらいやすくしつつ、
シーズン最終話まで聞き続けてもらって最後結論を用意して満足してもらうというストーリーテリングタイプのシーズンもののポッドキャストを制作していったということでした。
さて今回は先週シリーズ1全5話をリリースしたポッドキャスト翻訳プロジェクトの制作現場から、国内でも珍しい一人しゃべりのシーズンもののポッドキャスト作りに意識したポイントについてお話をしていきました。
キーワードはストーリーテリング、これをどうやって取り入れていくのかといったところを意識しながら作っていったんですが、これは特に事前に方程式があったというわけではないんですね。
実際に私が今まで過去7年近く聞いてきたプロたちのストーリーテリングタイプのポッドキャストを聞きながら、耳で感覚でこういう展開だったら心地よかった、面白かったというようなものを自分でも再演をしてみたという感じです。
まだまだ本場のプロが作るものとは違いますが、これこうして自分で作ってみるとすごく面白くって、作ればまた具体的な改善点も見つかっていきました。
そこは次のシーズン2でさらにアップデートをしていきたいと思っています。
このシーズン2リリース初日は来週5月31日月曜日を予定しております。ぜひお楽しみに。
今回のエピソードを聞いた感想は、書き起こし配信をしているノートのコメント欄かツイッターでぜひお寄せください。お待ちしております。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ポッドキャストアンバサダーの新井里奈がお送りしました。
それでは次回のエピソードで。
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