スマートフォンに代表されるモバイル端末が情報伝達の主流となり、電子メールやSNSなどさまざまなコミュニケーション技術が花開いています、人間が言葉を持つ限り、1対1の音声通話は最も重要な情報伝達手段であることに変わりはなさそうです。

また、電報は、電話が使えるようになっても長らく緊急連絡に欠かせないツールでした。NTTの社名は今も「日本電信電話株式会社」です。

産経新聞に平成7年に連載された「戦後史開封」を基に現在の状況を加えて、電信と電話の昔と今を紹介します。案内役は落語家の柳亭市好さんです。

https://www.sankei.com/article/20220523-EOWDIIDL75FY5D7SFC64BCPLPM/?581334

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【原作】 「戦後史開封」(「戦後史開封」取材班 /産経新聞社・刊) 
【脚本】  芳賀由明(経済ジャーナリスト)
【番組制作】産経新聞社

■この番組は
政治、経済、事件、スポーツ、文化、そして風俗・・・。
戦後の歴史の中から、印象深い出来事を再取材して、知られざるエピソード、報道されていなかった面に新たな光を当て、戦後を振り返ります。

 

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00:01
戦後史開封。電気通信の昔と今。最終話、ポケベルの半世紀。
案内役は私、落語家の劉邸一光です。
昭和51年1月25日夜。産経新聞東京本社社会部の警視庁捜査一課担当記者
村上勝は顔なじみの刑事の家に上がり込んで酒を組み交わしていた。日曜日の夜だった。
召喚の締め切りが迫ってきた午後11時。村上のポケットベルがピー、ピーと鳴った。
うるせえなあ、もう。と村上は心の中で舌打ちして音を止めた。
日曜日にも関わらず刑事宅に夜回りしたのは、前年の8月1日未明に都内の産婦人科病院から生まれたばかりの女の子が連れ去られた事件の捜査が大詰めを迎えていることを知っていたからだ。
別の売春容疑で築地署に逮捕されていた女性容疑者に焦点が絞られ、女の子が容疑者の家で無事育てられていることを既に掴んでいた村上は、女児は無事だった。
という予定口を用意し、この日確認が取れれば長官で掲載する予定で、本社では幹部が待機していた。
会社から刑事宅に電話するわけにはいかない。連絡手段はポケベルしかなかった。村上は刑事に勧められた酒をチビチビ飲みながら探りを入れた。
もう決まりですよね。いや、まだ何ともだな。明日あたりだと思うんですが。いろいろあるし、そうとも限らないんだよな。
会話は全問答を繰り返すばかりだった。
村上は本社にまだ分かりませんと連絡するため、酔って外の空気に当たるふりをして、一旦刑事宅を出た。
戻ってしばらくしたら、刑事の家の電話が鳴った。刑事が部屋を出て電話を取った。
明日、朝6時、綾瀬署ですね。
押し殺した声が漏れてくる。綾瀬署には事件の捜査本部が置かれている。
部屋に戻った刑事は村上ににやっと微笑んだ。村上もにっこりして刑事の家を出た。
03:10
急いで近くの公衆電話ボックスに入ってダイヤルした。
X-Dayは明日。予定行のまま使ってください。
翌26日の午前中、女の子は無事保護されて、女性容疑者は再逮捕された。
産経新聞のスクープとなり、村上の記事はこの年の新聞協会賞に選ばれた。
電電公社の技術者がポケベルの開発を始めたのは昭和36年。
最初の試作機は弁当箱ぐらいの大きさだったが苦労の末、なんとかポケットに入る大きさに小型化できた。
ただ、電電公社の中では批判的な意見も根強かった。
開発状況の説明を受けた幹部はこう噛みついた。
話し相手が確認できてこそ電電公社の通信サービスだろう。
ベルが鳴るだけという一方通行で不確実なサービスに本当に客がつくと思っているのか。
昭和43年にサービスを始めた当初はわずか700台の限定的なサービスとしたが、
翌年3月末には申し込み数が1万1700件に達し、その後は急増した。
当初は呼び出し音が鳴るだけだったが、昭和62年にはこの番号に電話しろという意味で数字が表示できる機種が登場した。
特に女子高校生の間ではディスプレイを利用して語呂合わせやグループ内の略語でかなり複雑な会話も行われていた。
よく知られる例としては、0840はおはよう。
0906は遅れる。
724106は何してる。
49106841は至急てるほしい。などがある。
106をてると読むのはNTTのコレクトコールサービスの番号になぞらえたものだ。
ちなみにコレクトコールを知らない人も多くなったが、数話量を相手に負担してもらうサービスのことだ。
女子高校生たちが作り出した限られた数字や文字によるコミュニケーション手段の普及はベルトモブームを生んだ。
平成5年にはドラマの主題歌ポケベルが鳴らなくてが50万枚を超える大ヒットになるなど社会現象となった。
携帯電話の普及に伴って最後のポケベル事業者東京テレメッセージが平成27年にサービスを終了しポケベルは51年の歴史に幕を閉じた。
06:13
伝電公社の幹部が言った通りポケベルは双方向性がないのだがだからこそのメリットもあった。
最後の利用者は1500人ほどで医療関係者が大半だった。
電波を発信しないため医療現場でも安心して使えたという。
東京テレメッセージは今ポケベルの周波数帯を自治体などの防災無線に活用している。
建物の内部にも電波が届きやすい特性を生かした新たなニーズの掘り起こしに取り組んでいる。
お届けしたのは戦後紙開封電気通信の昔と今の最終話。
案内役は落語家の劉邸一光でした。
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07:56

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