今夜のゲスト、大阪府政庁産業振興室の総括主査、瀬川亮さんです。瀬川さん、こんばんは。
こんばんは。
こんばんは、よろしくお願いします。
お願いします。
瀬川さんと話してますと、お役人らしくなくて、非常に話しやすいので助かってるんですが。
少し番組の間にお話を伺ってますと、転職組で府庁に入られたということなんですが。
やはり、お役所の仕事の進め方と民間の仕事の進め方というのは、かなり違うようなことを感じられますか。
私の感覚としては、あまり違わないと思っておりまして。
あまり違わない。
私、もともと割と大きな企業で勤めてたと思うので、意思決定する仕組みですとか、いろんな面でそんなに大きな違いは感じずにやっております。
なるほど。
役所独特の、例えば議会があるですとか、年度の予算でしっかり決まっているとか、そういう役所独特のものはあるんですけれども、
仕事の進め方という面では、そんな違いは感じずに違和感なく仕事を今までできていると思います。
空飛ぶ車に関しては、民間企業も一緒にと言いますか、民間企業に頑張ってもらうために、大阪府は段取りをするとか、旗振り役をするとか、そういったことが多いと思うんですが、
そのための組織で大阪ラウンドテーブルというのがあるというふうに伺ったんですが、これはどういう組織でしょうか。
まさに今おっしゃっていただいたような、旗振り役というところの役割を担うところが、大阪府の役割かなと思っていてですね。
そのラウンドテーブルを作った経緯としては、2019年ぐらいですかね、万博決まって以降なんですけれども、
やっぱり空飛ぶ車を開発している企業さんとか、空飛ぶ車を何とか運行したい企業さんなんかが、万博でぜひお披露目したいというようなお話をいただくことが非常に増えてきました。
2019年だったと思いますね。いろんな企業グループの皆さんとお話する機会が増えていったんですけれども、
やっぱりどのグループの皆さんとお話しても、やっぱり行き着く課題というのは結構共通していたりとかしていることに気づきました。
かつですね、国の方でもですね、国土交通省と経済産業省が旗振り役になって、国の官民協議会なんかもあるんですけども、
そこではいわゆる制度設計をするというところがメインの役割になっていて、制度設計するにもですね、実際どこでどういう飛ばし方をするのかとか、
どういうプレイヤーが何をしようとしているのかというところの具体的な話がないと、なかなか制度設計難しいというようなこともありましたので、
万博もある大阪で、より具体的な話をするような場を設けたらいいんじゃないかと。
個別の企業グループと個別に話すんじゃなくてですね、皆さんが一同に対して同じ課題に向かって、いわゆる協調領域のところに関しては、
共通で議論していくのが結果的には効率的になるんじゃないかというような発想でですね、ランドテーブルというのを作ろうということで、
個別に皆さんにお声掛けをしてですね、こういうようなみんなで協調領域について議論して、課題を出して、
人に応じて国のほうに課題の提案をするとかですね、一緒に実証実験をするような場を作っていきたいという話をして賛同を得たので、
2019年の後半ぐらいからですね、動き出してランドテーブルとの組織をしようということで、
ランドテーブルって日本で言うと円卓会議というわけですけども、
思いとしてはですね、本当に議論できる皆さんで集まって、円卓で集まってけんけんがくがく議論をしてですね、
具体的な課題を出していこうというような思いも込めてランドテーブルと言い方をしています。
もともと2020年の3月ぐらいに設立しようと思って準備をしたんですけど、
まさにですね、コロナがその2020年3月ぐらいに急に増えてきた段階になりましたので、
そこは一旦立ち止まって、コロナの対策もありましたし、
結果的には2020年の11月に設立をしたというところになっています。
円卓会議ですから、本当にどこの会社が座るとかもあまり関係なく、
自由に議論をするというような雰囲気の組織なんでしょうか。
そうですね、そういうところを意図して作ったところです。
最初はですね、今でいうテレビ会議とかオンライン会議みたいなものがそんなに普及してなかったので、
本当に月1とか2月に1回ぐらいとか大阪でみんなで集まってですね、
ちょっと広い会議室でみんなでわっと集まって議論しようかというようなことも想定してたんですけど、
コロナになってですね、それはやっぱり難しいということになりました。
一方でですね、いわゆるオンライン会議が急に一般的になったというか、
すごく使いやすいツールがたくさん増えてきたので、
基本的にはオンライン会議の形でみんなでわっと集まってですね、議論するようなやり方をしています。
そうなりますと、コロナでこの計画が少し遅れ気味だとか、そういう影響は出てないんですか。
そうですね、やっぱり多少の影響はあったのかなと思うんですけれども、
特に機体の開発されているメーカーさんとかにとっては資材の調達ですとか、
いろんな面でやっぱりコロナの影響というのは大きかったのかなと思うんですけれども、
なんとか今巻き返しにかかっているところなのかなというところですね。
なるほどね。参加企業は先週34という数字を教えていただいたんですが、これはそのまま34ですか。
34はですね、設立当初の企業数になりますね。
ランドテーブルはですね、コアとなる議論をするようなバーとですね、さらにちょっと外側というか、
いわゆるコアとなるところの一個外側の領域で、いろんな新しい技術を開発するとか、
いわゆるエコシステムを作っていく、皆さんにも集まってもらうようなバーとして作っていこうというところもあって、
いくつかの階層で分けてやっているんですけれども、一番コアの部分が今50社程度ですかね。
だいぶ増えているわけですね。
ランドテーブルを作って以降ですね、いろいろお話しする機会なんかも増えて、ありがたいことにですね、いろんな企業さんから是非我々も入りたいと、
一緒に入って議論したいという声なんかもいただいて、どんどんどんどん増えて、今は50社程度の企業の皆さんと議論をしています。
そこの参加企業ってね、やはりこういう新しい技術に興味を持っている、参入したいと思っているところだと思うんですが、
業界的にはどういう業界が今のところ加盟しているんですか。
やっぱり中心になるというか、ところはいわゆる運航事業者さんを中心にですね、いわゆるソラノビジネスをやっているところ、
すでにソラノビジネスをやられているところが中心になってくるのかなと。
あとは海外も含めて機体メーカーですね、実際機体を作られているメーカーさんなんかが中心になっているのかなと。
それプラスですね、例えば新しいモビリティーですので、保険、リスク管理とか、安全安心というところでいくと保険屋さんですね。
いわゆるソンガー保険の皆さんとか、あとはいろんな周辺ビジネスがその周辺にありますので、
いわゆる新しいビジネスを作っていくという観点で、消費者の皆さんとかですね、あとはデベロッパーさんですね。
空飛ぶ車を運行しようと思ったら離着陸する場所が必要になっていますので、そういう観点で鉄道事業者さんとかいわゆるデベロッパーさんとか、
そういうところも参画をいただいているところですね。
鉄道会社ってなかなか面白いですね。
そうですね、将来的には空飛ぶ車って一つの移動手段の一つなので、地上のモビリティーとうまくつないで便利な世の中を作っていく。
マースって言い方を結構しますけれども、そういう移動手段の一つのオプションなので、空飛ぶ車。
そういう観点で鉄道事業者さんとかも興味持たれてというか、将来の事業の種として参画されているというところもあります。
なるほどね。保険鉄道なんてのはまさに将来の需要を見込んでいるという感じですよね。
そうだと思いますね。
機体を作っているあるいはビジネスの会社というのは自分たちで作ったものを飛ばそうという感じですけれども、そこにかなりひっつく企業と言いますか、産業がたくさんできそうな予感をさせますね、ここだけでは。
そうですね。そういうところもあって、われわれ成長産業進行室のほうで何とかこれを盛り上げていこうというところもあります。
なるほど。そういった意味で今回大阪というところが大いなるこの産業分野においての実験都市になるというような感じはあるんでしょうか。
われわれとしては万博のときも一つの未来社会の実験場という万博自体のコンセプトもありますので、その言葉にもぴったりくるところもあるのかなと思っているんですけど、
われわれとしては大阪で空飛ぶ車に関連するビジネスを作り出していく都市として発展していくというところを大きなビジョンとして掲げてやっているところですね。
まだ決まったものはないんですけど、なんとか年度内に実施試験なんかもできたらなということで準備をして進めていると。
その後、機体メーカーさんなんかが国土交通省に出している形式飛行の形とか、その辺りがきちっと進まないとこっちまで行かないわけですか?
瀬川 あくまで今年度やる実験はですね、あくまで実験なので、そのいわゆる機体メーカーさんが国土交通省と手続きをしている形式飛行メーカーはまたちょっと別の都市で進んでいるものになります。
ということは、その試験に使える空飛ぶ車はすでにあるんですか?
瀬川 もうすでにあって、アメリカで開発されていてですね、ちょっと私も方的な詳しいところはなかなか全てわかってないんですけども、
今回あくまで実験という位置づけで、友人になりますけど、大阪でもデモフライトを目指してやっているというところです。
なるほどね。それが年度中ということになると、3月中だったらいいなと。
瀬川 何とか年度内にできるように、今準備を進めてもらっているところです。
なるほど。その後、ポイントになるようなスケジュール的なものっていうのはどのあたりなんでしょうか?
瀬川 万博に向けてというところでいくと、今年3年、来年が2024年ということで、あと2年しかないです。
ないですよね、万博までね。
瀬川 一つは機体の形式照明というところが取れるというところが一つ大きなポイントかなと思います。
もう一つが、我々として力を入れていかないといけないなと思っているのが、離着陸上の整備のところですね。
今、夢島の万博会場の中にもポートを一つできると聞いているんですけれども、万博会場の外の別の場所のポートをどこに置くのか。
置く場合にどういうような支援が我々できるのかというところなんかも今考えているところで、
やっぱり残り2年間の間に何とか空飛ぶ車が離着陸できる場所を何とか確保しないといけないというところが非常に大きな課題であり重要なポイントかなと思います。
これは仮想論みたいなのもいらないわけですけど、それほど大きな場所でなくてもいいんですか。
そうですね。ヘリポートの少し大きなバージョンというか、そのようなぐらいのイメージでいいのかなと。
いくつかの空飛ぶ車が中期に止まれるスポットがあって、あとは離着陸できる、飛び立つポイントがあるようなもので、
かつちょっとした保安検査とかチェックインみたいなことができる建物が併設されているようなものになるのかなというふうに思われているんですけど、
確かにいわゆる空港みたいな広大な土地はいらないということになりますので、何とか確保していきたいなというところです。
僕のイメージ的にはガソリンスタンドのちょっと大きいスペースがあればいけるのかなという感じですけど。
そうですね。大きさ的には本当に止まるサドルクは大きさにもよると思いますけども、そこまで大きな広いスペースはいらないということです。
なるほど。もう一つ重要なことを聞くのを忘れているんですが、人材のほうですね、操縦士の要請というのはどこがどういうふうに進めるということなんでしょうか。
操縦士の技能の障害というんですかね、そういうところも実は国のほうで今まさに議論が進んでいるところで、
おそらくヘリのパイロットの免許なんかをベースにされるんじゃないかなというふうに思いますけども、
それと車の機体の性能とか動力性能とかがまだ完全にはわからないところもありますので、どうなるかというのは明確にはわからないですけれども、
ある程度の技能を持ったパイロットの資格のようなものを持った方が運転されると、操縦されるということになると思います。
これが本当に飛び出すと、そういった要請状みたいなものもかなりできてくるんでしょうね。
そうですね、おそらく空飛ぶ車の機体の数なんかがどんどん増えて、ニーズが出てきてですね、機体の数なんかも増えて運行の頻度なんかも増えてくると、
今よりもパイロットの数も必要ですし、もっと言うと機体の整備する専門職の方、整備士さんというんですかね、そういう方の専門人材の要請なんかも必要になってきますので、
もしかしたら人材要請するような機関というか、そういうような新しいビジネスなんかも起きてくる可能性がありますね。
なるほどね、そういう学校が一番に大阪にできたりするかもしれないですね。
そういうところも、いわゆる拠点点ですかね、離着陸できる場所だけじゃなくて、空飛ぶ車を格納して整備して、
人材育成できるような拠点になるような場所なんかも大阪府内にもし作れることができるんだったら万博を機にですね、そういうものができたらいいなというところで考えているところですね。
時間もそろそろなんですが、将来像としてね、非常に夢もあるんですが一方で心配だという人もいらっしゃると思うんですね。
空中にいっぱい、ドローンがいっぱい飛ぶだけでも結構心配される方がいらっしゃるところに、そういう空飛ぶ車がどんどん飛ぶということになると、結構事故とか大丈夫かなと思う方もいらっしゃると思うんですが、そのあたりはどういうふうにこれから担保されていくでしょうか。
そこが多分最も重要なポイントなのかなと思います。
一つはですね、あくまで航空機としての機体の認証を受けたものが飛ぶということになりますので、既存のヘリとか同等の安全レベルのあるものしか飛ばないということなので、一定の安全を担保されているところが大前提になります。
ただ一方でやっぱり新しい乗り物なので、落ちてきたら怖いなとか、音がどんな音するのかなとかですね、そういうような心配っていうのはもちろんあると思います。
私も実際、私の家の上を飛ぶときにどう思うかなっていうところがあります。
ので、そういう安全性とかですね、騒音の問題とか、そういう要素に関してはしっかりと説明をしてですね、理解をしていただくような取り組みも必要ですし、
万博のときにですね、実際に飛んでいるところを見て、しかも乗ってもらったりとか、見てもらうということで、いわゆる社会需要性という言い方をしますけれども、そこが高まる一番の大きなイベントになるのかなと、万博がですね、と思います。