今夜のゲストも、先週に続きまして、理想な総合研究所の荒木秀幸さんです。
荒木さん、こんばんは。
こんばんは。
今週もよろしくお願いします。
お願いします。
先週は、昨年1年間を開庫するという話をメインに伺いました。
今週は、いよいよ今年どうなるのかということで伺っていこうと思うんですが、
まず、先週の放送の中でも、私、伺いましたけれども、低成長という1年間だったということなんですが、
この基調というのは、今年はどうなるんでしょうか。
むしろ、今年をちょっと慎重に見ないといけないというかですね、
昨年は悪いながらも、まだマシだったんですね。
残念ながら今年は、ちょっとそれ以上に厳しくなってしまったというところですね。
原因としてはいろんなことが考えられると思うんですが、
昨年からエネルギーですね、原油など、天然ガスなどが非常に高くなっているということと、
それから小麦などを中心として食料が非常に高くなっているということが、
世界の経済にとっては重りにつってなっていたと思うんですが、
やっぱりこの辺が変わらないということを踏まえたそういう判断なんでしょうか。
そうですね。大きなコスト上昇、物価上昇という環境は、
多少緩和されるとはいえ続くであろうというところと、
あとは欧米を中心にしたインフレ対策、これが大引きまして、
需要の減少、成長値の低下というところが、特に今年進んでいくというところですね。
あと中国、ゼロコロナ対策、少し部分緩和されていますけれども、
全体的な成長の停滞というか、厳しい状況が続くんじゃないかというところも含めて、
世界的な環境が少し悪いということですね。
その中でエネルギーに関して、ちょっと絞って伺いたいんですが、
やはりこの引き金を引いたのは、ロシアがウクライナに侵攻した、
ウクライナがほぼ戦場になっているんですが、
その結果として、ロシアに経済制裁を世界がかけているので、
ロシアの原油、テネガスと世界はできるだけ買わないようにしている家計ですね。
となると、シナウンスになりますので、ぐっと上がっているということだと思うんですが、
その後こういう状況を変えるには、ロシアがウクライナ侵攻をやめてくれて、
世界的な制裁を解除されると。
そういうことが起きない限り、この基調は変わらないんでしょうかね。
実はウクライナ情勢だけが原因じゃないんですね。
脱炭素というところも一つありまして、コロナ禍以降というか、
世界的なカーボンニュートラルという動きが進んでますよね。
その一環として、石炭を使わずに、テネガスにしていきましょうと。
CO2の排出がより少ないテネガスを使いましょうという動きが、
特に昨年中旬にどっと高まってきて、2年前ですかね。
その関係でテネガス相場がどんどん上がっていったと。
それに連動して原油相場も上がっていったというところが一つあるんですね。
ですからウクライナ情勢が落ち着いていたとしても、
脱炭素という動きは、むしろこれから加速をしていきますので、
なかなか難しいところなんですよね。
エネルギーは高いんだということを、ずっと頭の中に置いておかなきゃいけないということになるんでしょうか。
そうですね。上がり続けるわけじゃないかもしれませんが、なかなか下がりにくいというイメージは持つべきだと思いますね。
その影響というのは、僕たちの普通の生活というと、電気代とかガス代とか、
あるいは原油も上がっているわけですから、車のガソリン代ということになるわけですが、
それはこれからもずっと続くんだというふうに思っておいた方がいいでしょうか。
グッと下がることはなかなか可能性が低いと思います。
下がらないとは言いませんけれども、すんなり下がるというところは考えにくいということですね。
分かりました。もう一つ、食べ物に関してはこれがどうなるというふうに予測されますか。
これに関しては、足元もかなり世界的な異常気象の影響が大きいんですね。
各地の干ばつとか乾波とか豪雨とか、産地がどんどんダメージを受けて作付けが減ってというのが頻発していますので、
それがこれからも多分いろんな形で続くだろうというところもありますし、
あとそのウクライナ、ロシアというところで言うと、世界的な国争地帯になりますので、
ここに関しても脱ロシアという動きが、ロシアからの調達、ロシアへの依存度を下げようというところの動きが進んでしまえば、
それ以外の地域の相場が上がってしまいますので、そこも含めてちょっと楽観できないというところがありますね。
分かりました。ロシアは置いておくと、この異常気象が食料がなかなか作れないという原因だとすると、
先ほどおっしゃった脱炭素というのと密接に関連しているわけですね。
これが進まないという異常気象が、なかなか改まらないということだと思いますので。
そうですね。直接すべてイコールではないにしても、何かしらの因果関係があるとすれば、そうなりますね。
そういう話をするのは、エネルギーが高いことも受け入れて脱炭素の社会にしとくと、
将来的には食料安定供給できるようになるんじゃないかと。こういう構図が自分の中でできると、
エネルギー高くても受け入れようかなという気が出るんじゃないかなと思ったんですが。
まあ、しんどいですけどね。
しんどいですけどね。分かりました。
そういったもう一つ、昨年からちょっと日本経済にとっては重りになったのは円安ですね。
こういってエネルギーとか食料が高くなっているところに通貨が弱いものですから、
なかなか買うときに非常に高いなという感覚を持たざるを得ないということになっているんですが、
円安の流れというのは今年はどうなるというふうに見られますか。
そうですね。もう既に、今で言いますと130円台まで。
一時は150円台でしたので、その意味では円高傾向が少し進んでいると。
ちょっと落ち着いているんですよね。
この先に関しては基本的にアメリカの金融政策が左右するだろうということだと思うんですね。
今のところ春頃まではアメリカの利上げが続くでしょうと。
そこで一旦利上げストップという見通しが立っているんですね。
ポイントはその先になりまして。
その先、仮に利下げという話になっていけば、どんどん円高傾向が進んでいくということになるんですが、
逆にアメリカの物価がなかなか収まらずに再び上がるということになれば、再度利上げという話になりますので、
日米金利差がまた広がって円安にという流れになっていくんですね。
基本的に日本の金融政策ってあまり大きな変化はないと思われますので、
基本的にはアメリカの金融政策、利上げのペース、物価上昇率というところが大きく関わって左右するだろうと思いますね。
そうなると僕たち日本人なんですが、アメリカの物価ということに目を引かないといけないということになるんでしょうかね。
そうですね。150円から130円台まで下がった流れを思い出していただきたいと思うんですけども、
基本的にアメリカの利上げペースを緩めた途端ですね、ぐっと円高に上がったと思うんですけども、
実際そういうことですね。
本当に新木さんの話を伺っていると、日本も世界経済の一部に組み込まれているので、
常に世界に関心を持っておかないと、自分たちの将来の見通しも立たないという感じがしますね。
そうですね。
そういった意味では、新木さんのお仕事というのは、僕たちと非常に密接に関係があるんだという意識を持たなきゃいけないですね。
いろんな予測を出してもらったときに、それを従って、次はこういうことが起こるんだということを真剣に考えておかないといけないということですね。
そうですね。なるほど。
まあ、そういう意味では、新木さんの責任は多いんじゃないかと思いますが、
日本人全体を代表して、将来的な予測を立ててもらっているという感じがしますけども。
いろんな人がいるというかですね、私みたいな人が3人いれば、3通りの違ったシナリオが出てきますので、
そのあたりは、いろんな予測を見るということも大事だと思いますね。
なるほど。じゃあ、いろんなメディアにも目を通さないといけないということでしょうかね。
そうですね。
ちょっと個人的なことを伺うんですが、今年1年はアレックスさんはどういうことをテーマにしようと考えられていますか?