2023-01-07 01:47

態度が悪い、って何?

おいお前!態度悪いぞ!
と、むかし何千回おこられたかわかりません。やっぱり態度悪かったんでしょうね。
でもどうも根本的に態度を正す気がなかったからか、ちっとも治らず今日に至ります。

でもいまでも信じたいのは、人の見た目とか態度はその場の空気や文化に大きく左右されるし、できるだけ人としての中身で交流するほうが楽しく意義もあると思っていることです。

日本的、もしかしたら日本語的には、控えめで遠回しな表現のほうが、会話の潤滑剤となって当たり障りのない人間関係を保っていけると思われてるフシがありますよね。

代表的なフレーズが「どうも」。どうものあとに続く言葉を省略することで、聞き手に想像力を求めて各自その言わんとする所を理解してもらう。ある意味誤解製造機みたいな言葉です。

どうもの後には、ありがとう、ありがとうございます、ありがとうございました、すみません、すみませんでした、腑に落ちません、納得いきません、いやな感じがします、このたびはご愁傷様でした、お世話になっています、違う気がします、、、、などなどの言葉を無限に持ってこれますが、それらを全て話者が省略して相手に想像されることができる魔法のコトバです。

これをいつだったかイスラエルの同僚に説明しようとした時に説明しきれず、絞り出した答が英語では「very」でした。
初めてこんな素人の解説を聞いた人たちは爆笑して、翌日から私と廊下で会った時などの挨拶は、Hi! ではなく、Very!とかDomo!になりました。結構ミームとして社内で流行っちゃって、さすがに3日目くらいからはやめてちょうだいと懇願しました。

ここからわかったのは、相手と今の時間を共有する、つまり生きてる時間の価値を最大限にしようとした場合、相手の失礼(と思えるよう)な態度に一喜一憂している場合ではないということでした。

イスラエル人の中のユダヤ人コミュニティに混じって仕事をしていたのですが、まぁともかく常に質問攻めにあいました。自分たちが知っていて慣れている文化や情報「ではないもの」を常に求めてるんですね。

日本文化的な表現をすると、人の中にずかずか入ってくる感じ。会話もニコニコ話してることは少なく、基本は無表情か軽く怒ってる感じの表情が多いです。これは男女問わず、社内だけでなく、街中でも学校でも、人の家に訪問した時の会話でも。

年がら年中ニコニコしながら、丁寧なコミュニケーションが良いとされる(?)日本文化の、まぁ真逆ですよね。

ただ、悪い態度の裏腹に、心はとっても温かい人が多いと気がつくことになります。
ネットがほとんど使えない時代に、買い物や家の回りのこと、語学学校や病院などの公共機関などなど、生活に関わる全てのことで困りごとが有るなんて一言でも会話で言った瞬間、速攻で本当に家まで攻めてきます(笑)。相談に乗ってもらえたり、情報をくれたり、実物持ってきてくれたり。なんだか大きめの村にいるような感覚でしたが、共通しているのが、他人事を自分事並に考えて「秒で行動してくれる」人がなんと多かったことか。

そうか、態度が悪いと見えていたのは、日本、それも自分の回りだけで言うところの「態度の良さ」の基準を一本しか持っていなかったからなんだと気づいたのでした。

このずーっと喋ってるイスラエルで生まれたユダヤ人の文化の事を彼らは認識していて、サブラとかツァバルと呼ばれています。ヘブライ語のサブラはサボテンの意味ですが、人当たりにトゲがあって皮は厚いものの、実はその中身は甘くて柔らかいし繊細なんだということで、人間像をほんとによく表していると思います。

このへんの感覚が合わず疲れ切っちゃう日本人は多いかもしれません。
ただ、究極のアナログコミュニケーション、つまりリアルの人間関係をこのスタイルに一回慣らしておけば、全世界で結構通じるスタンスに合わせやすいんじゃないかと思います。

デジタルネイティブの人にも必ずリアル=アナログのコミュニケーションは必要だと私は今までの体験を通して理解できる立ち位置ですが、今後メタバースとかAIとかクリプトネイティブの人たちが世界を動かすようになったら、何が生きてる価値のものさしになるんだろうかと、しばらく探していくことになるのかなぁ。
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00:05
みなさん、おはようございます。
こう、一般的に人と会話をする時ってのは、相手の目を見て笑顔で、みたいな振る舞いとか態度っていうのが重要視されると思うんですけども、
これって結構日本人は世界の中でもかなり珍しい部類に入るんじゃないかなと思ってるんですよね、個人的に。
イスラエルに初めて行った時にびっくりしたことがあるんですけども、訪問先の会社が立派なホテルを予約してくれまして、そこの施設の中にあるキヨスクに行ったんですよね。
お兄ちゃん一人いて、ガム一つちょうだいって言ったら、向こうの方からポイってこっちに向けて投げるんですよね。
これもう、度肝抜かれましたよね。日本じゃ考えられないと。
そもそも失礼じゃね?って結構思ったんですけども、後から考えてみれば、これ向こうの文化では十分あり得るっていうことだったんですよね。
中東と東西ヨーロッパ、それからロシアの方の文化も全部混ざったようなとこなんでですね、会話のきっかけっていうのが結構大事だったらしいんですよね。
まあ私の見た目はどう見てもアジア人ですんで、興味津々だったんでしょうね。
結果そこから15分ぐらいはずっと立ち話で、そこから結構店も暇だったんですよね。なんか楽しい会話をした覚えがあります。
おかげでまた通うようになっちゃったりして。
人間態度や見た目よりも中身がやっぱ重要だよね、と心から思える体験をしたっていう話でした。
パローでした。ではまた明日。
01:47

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