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第17回 歴史のバトン【戦国編】第11走者 坂本龍馬(2/4話)
2026-07-07 07:53

第17回 歴史のバトン【戦国編】第11走者 坂本龍馬(2/4話)

坂本龍馬の第2話

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こんばんは、今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。 ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
前回は、土佐の泣き虫だった少年龍馬が、家族の深い愛情に支えられてたくましく成長し、 江戸での修行中に黒船を目撃して世界の広さを知る姿を見てきましたね。
自分の生まれ育った世界を遥かに超える大きな時代の足音を聞いた龍馬は、 いよいよ己のすべてを懸けた大いなる決断へと踏み出していくことになります。
故郷の土佐に戻ったものの、当時の日本には、自分が生まれた藩のために生き、 藩のために死ぬべしという非常に厳しい決まりがありました。
しかし、龍馬の目はすでに、一つの藩の利害を超えて、日本という国全体の未来へと向けられていたのです。
このまま土佐に留まっていては、国を大きく変えるような仕事は絶対にできない。
そう確信した龍馬は、ついに命がけの決断を下しました。
それは、藩の許可を得ることなく勝手に故郷を飛び出す、脱藩という行為でした。
当時の脱藩は、見つかれば死刑にもなりかねない文字通りの大犯罪であり、 残された家族にも重い罪が及ぶ恐れがある命がけの裏切りでした。
愛する家族を巻き込んでしまうかもしれないという深い葛藤に、 龍馬の心は激しく引き裂かれそうになりました。
しかし、姉の乙女をはじめとする坂本家の家族たちは、 龍馬の胸に秘められた大いなる志を誰よりも理解してくれていたのです。
彼らは言葉にこそ出さずとも、龍馬が新しい世界へと飛び立てるよう、 静かにその背中を押し、夜の闇に紛れて故郷を去っていく彼を涙ながらに見送りました。
こうして生まれ育った思い出の詰まった土砂の山々を後にした龍馬は、 一人の自由な旅人となり、激動の嵐が吹き荒れる京都や江戸の町へと再び身を投じていきました。
そこで、お尋ね者となった彼の運命を根底から変えることになる、 生涯の死との決定的な出会いが待っていたのです。
自由の実となったものの、当てもなくさまよっていた龍馬が出会ったのは、 幕府の爆心でありながら、誰よりも早く世界を見据えていた解明派の天才、葛藩衆でした。
実は、最初の出会いは決して穏やかなものではありませんでした。
当時の龍馬は、外国に弱腰な態度を取る幕府の役人たちに強い不満を抱いており、 葛藩衆のことを日本を外国に売り渡そうとする裏切り者だと思い込んでいたのです。
龍馬は、この手でその息の根を止めてやろうと、 鋭い刀を懐ふところに忍ばせて彼の屋敷へと乗り込みました。
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しかし、突然現れた若き暗殺者を前にしても、葛藩衆は全く動じることはありませんでした。
彼は、命を狙いに来たはずの龍馬を目の前に、 静かに、そして圧倒的な熱量で、これからの世界の情勢と日本の進むべき道を語り始めたのです。
今の日本がすべきことは、上位などといって刀を振り回し、 外国の船を闇雲に追い払うことではない。
そんなことをすれば、あっという間に国が滅ぼされてしまう。
私たちが本当にすべきことは、西洋の優れた技術を貪欲に学び、 日本独自の強力な海軍を作り上げることだ。
そして、異国と対等に渡り合い、世界の海へと攻撃に乗り出すことなのだ。
通訳を介してペリーの黒船の凄まじさを肌で感じていたからこそ、 龍馬の胸にその言葉は雷のように激しく突き刺さりました。
この人こそが、自分が探し求めていた本当の指導者だ。
龍馬は懐の刀をそっと引き抜き、その場で葛藩衆の前に併服すると、 どうか私をあなたの弟子にしてください、と深く頭を下げたのです。
葛藩衆も龍馬の澄んだ大きな瞳と、そこ知れない器の大きさを瞬時に見抜き、 この若者を喜んで自らの弟子として迎え入れました。
そこからの龍馬の毎日は、驚くべきスピードで変化していきました。
葛藩衆の絶大な信頼を得た彼は、幕府の許可を得て兵庫の地に作られた、 神戸海軍塾という最先端の海軍学校の塾頭へと大抜敵されたのです。
日本全国から集まってきた志の高い若者たちと共に、 龍馬は毎日波しぶきを浴びながら創船の技術や航海術、そして世界を相手にするための学問を熱心に学び、世界の海への夢を大きく膨らませていきました。
世界の海へと漕ぎ出す素晴らしい夢に向かって、 龍馬や若者たちがひたむきに走り続けていた神戸海軍塾。
しかし時代の荒波は、そんな彼らのささやかな楽園を長くは放っておいてくれませんでした。
当時の京都では過激な思想を持つ志士たちによる激しい争いが絶えず、 正常は極めて不安定な状態にありました。
その大きな混乱の渦の中に、海軍塾に集まっていた一部の若者たちが巻き込まれてしまったのです。
幕府の上層部は葛海衆の動向を危険視し、 龍馬たちが命を懸けて築き上げてきた海軍塾を強制的に閉鎖するというあまりにも残酷な命令を下しました。
さらに心の支えであった市の葛海衆も失脚し、 龍馬や仲間たちは再び帰る場所を失ったお尋ね者へと逆戻りしてしまったのです。
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夢を絶たれ、冷たい雨の降る砂浜で立ち尽くす仲間たちの姿。
しかし、龍馬の心は決して折れることはありませんでした。
塾が潰されたというのなら、今度は幕府の力など借りずに、 自分たちの力だけで新しい組織を作ればいい。
龍馬は、絶望に暮れる仲間たちの肩を強く叩き、 あの葛海衆から学んだ航海術と、自分たちの諦めない情熱さえあれば、 どこでだって生きていけるさ、と不敵に笑って見せました。
彼は、かつてない斬新なアイデアを胸に秘めていました。
それこそが、長崎の地で日本で初めてとなる貿易会社であり、 民間の海軍でもある亀山社中という伝説の組織を立ち上げることだったのです。
藩という狭い枠組みからも、幕府という古い仕組みからも完全に自由になった龍馬は、 誰も思いつかなかった奇跡の挑戦へと再び歩み出し始めました。
さあ、すべての拠点を失った絶望の中から、不屈の投資で立ち上がった龍馬は、 ここからどのようにして、懸縁の中だった巨大な二つの藩を動かしていくのでしょうか。
それはまた次のお話、今夜のお話はこれでおしまいです。
どんなに厳しい挫折に直面しても、世界の海を夢見ることを忘れず、 笑顔で仲間たちを引っ張り続けた、龍馬の広く温かい強さにそっと思い馳せながら、
今夜はどうか、すべての不安を忘れて、温かい波に揺られるように、ゆっくりと深い眠りについてくださいね。
それでは、おやすみなさい。
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