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2021-01-25 36:35

第111回 今こそ『ディスタンクシオン』を片手に「豊かさ」と向き合う

ピエール・ブルデューの難書『ディスタンクシオン』の内容をもとに、豊かさについて考えてみました。

ピエール・ブルデューの名言
ズームバック×オチアイの落合陽一氏の心地よさ
落合陽一氏が語る「豊かさ」
100分de名著『ディスタンクシオン』
WATAによる『ディスタンクシオン』の要約
生まれながらに不平等という事実
ハビトゥス(habitus)
TAZAWAには商売人の血は流れていないけど
みんな同じKPI(指標)で生きる必要はない
マルクスの『資本論』
それぞれがそれぞれで偏っている
学歴
生きる環境によって芸術の評価が変わる
自分が好きな音楽を他と比べて優位に感じてしまう
視野が狭いゆえの尖りがクリエイティブにつながる
美意識も環境によって変わる
X JAPAN YOSHIKIの瞬間の美学
WATAの最近の学習欲
NHK『100分de名著』の魅力
難解さと権威
ズームバック×オチアイ

『ディスタンクシオン』
https://www.amazon.co.jp/dp/4865782877

『100分de名著(NHKオンデマンド)』
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07ZQDD3XP

『ズームバック×オチアイ(NHKオンデマンド)』
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08BJPCTMD

#ディスタンクシオン

お便りはこちら
https://forms.gle/oEfBpskGT2qf4iMW9

00:04
重力がないと、人は飛ぶことはできない。
どうも、WATAです。
TAZAWAです。
これは、フランスの社会学者、ピエール・ブルデューさんという方の名言ですね。
だいぶ意味深な、意味深なというか、深い言葉だと思うんですけど。
人っていうのは、ある程度、重圧というか、
抑制された環境じゃないと、実は自由を感じられないんじゃないかという。
抑圧があってこその自由なのではないかという、お言葉なのかなと。
僕、ちょっと最近、NHKを仕事中に見てまして。
年明けにも特番みたいなのをやってたんですけど、
オチアイ・ヨウイチがやってる、ズームバックオチアイっていう。
これ、去年コロナになってから、6月ぐらいからかな。
エピソードとしては短いんだけど、5話ぐらいの連載番組みたいなのをやってて。
それで、今年の頭に新春特番で、また特番とかやってたんですけど。
僕、あんまこれね、ちょっとファンの方には申し訳ないですけど、
オチアイ・ヨウイチってあんまり好きじゃないんですよ。
好きじゃないっていうか、あんまり言ってることが頭に入ってこない派で、
僕はあんまりオチアイさんが言ってることはね。
僕もそうです。
何言ってるかわからないところもあるじゃないですか。
よくよく聞いてると。
特に、我々よく存じ上げてますけど、ニュースピックスっていうメディアの番組あるじゃないですか。
特に、ディスカッションの内容とか仕方とかがあんまりしっくりこなくて、
あんまり入ってこないみたいなのがあったんですけど。
NHKのオチアイ・ヨウイチはね、心地いいんですよね。
なんでかわからないんだけど。
言い手でとかでやってる番組なんで、見てる人に対してだいぶ咀嚼してる感じもあって。
すごい丁寧に自分の考えを伝えてて、割とシンプルに。
なおかつ直感的に。
あとは謎の沢巻してる感じというか、楽観的な感じみたいなのがあるんですけど。
オチアイさんって。
自分が悩んでる時とか、壁にぶち当ててる時にちょうどいい囁き声でヨウイチが話しかけてくるんで。
なんか聞いてると癒しになるし、ちょっとポジティブな気持ちになるやつ。
しかも考えてることも、なんだかんだあの人結構深みというか、この先世の中がどうなっていくのかっていう。
世の中今すごいクライシス。クライシスな。すごい危機的状況みたいな。
ニュースとかもそういう切り口でいろいろ情報を伝えてくるんですけど。
03:01
やっぱオチアイ・ヨウイチってすごいポジティブに。
そういうのも逆に逆転の発想すればいいこと起こっていくんだよみたいなことを言ってて。
なんかこうポジティブな気持ちになれるみたいな。
ネガティブなこと言わないですよ。
あんまり言わないですよ。
でその番組でちょっとすごいヨウイチいいこと言ってるなっていう回があったんですけど。
なんかその番組の切り口としてはね。
世の中の幸福度とか富、いわゆる幸福度イコール富と彼は解釈したんですけど。
富というのはその豊かさじゃないですか。人にとっての何らかの豊かさ。
豊かさっていうのは人それぞれとか物事それぞれに豊かさがあって。
その豊かさの軸とか捉え方みたいなのを広げていくことで本来の幸福度っていうのは上がっていくんじゃないかっていう。
そういう話をしてて。
ヨウイチからすると金とか名声っていうのも一つの豊かさかもしれないけど。
僕が一番豊かさを感じるのはスキー屋で牛丼食ってる時が一番豊かなって言ってますよね。
もちろん人によってはそれが豊かじゃないと感じる人もいるんだが。
ヨウイチにとってはそれが豊かで。
その体験って確かにでもすごく普通に世の中を捉えればすごい豊かなことだし。
マンモスとか飼ってた時代のやつからしたら涙流して喜ぶご飯の味じゃないですか。
笹田さんにとっては松屋かもしれないけど。
シンプルだけどすごいいいこと言うなって。
ちょっと響いたんですよ。
何食ってもうだうだ言うやつもいるけど実は幸せじゃんみたいな。
その豊かさをいろんな感覚で捉えるのがすごい重要なんだよね。
いいこと言うなって。
ちょっとヨウイチの話からまたそれるんですけど。
さっき名言で名前出しました。ピエール・ブルデューという方ですね。
この方の有名な本でディスタンクシオンという本があるんですけども。
今日はディスタンクシオンの括りで豊かさとかそういう難しいテーマを扱ってみようかなと思ってて。
ディスタンクション。
これ日本語に直すとですね。聞いたことない人はディスタンクションって何語だよみたいな言葉なんですけど。
武器の名前かなんかですか。
FFっぽいね。
エクスカリバーの。
エクスカリバー。アルテマウェーバーみたいな。そっち系ですよねこのことは。
確かにFF7かAとかどっちか。
日本語に直すとですね卓越化という言葉らしくて。卓越するですよ。卓越していくみたいな。
割とこのディスタンクシオンってあんまり日本ではそこまで知名度はない本らしいんですけど。
最近ちょっとあの100分で名長。僕のその自己啓発のカテゴリーで今NHKがもうめっちゃ熱いんで。
06:06
100分で名長という番組で取り上げられてて。
なんかすごいその初回を見た時にすごいこうなんかグッドフィーリングというかなんか最近思ってたことをすごい言ってくれてるなっていう感じで。
でなんかそこから興味を持ち始めてちょっとその本読んでみようかなと思って。
電子書籍をねちょっと購入したいとかまだ読み切ってないですけどちょっとそういうのをしてて。
いろいろこう調べていくとやっぱこの本すごい20世紀で最も重要な社会学の書10冊にも選べられてる名長ですっていうことらしいんですけど。
確かにこうなんか社会学って最近僕らちょっとねそういうアプローチでこの番組を捉えてるとかそういう話してたと思うんですけど。
やっぱこう難しいテーマなんだけどもなんかすごいこうなんていうか最近思ってることとか今我々に必要なその生きることのその構え方というか。
なんかそういうのが結構ヒントが隠れてる気がしてて。
でまぁちょっとそのいろいろこう深掘ってこのディスタンクションという本をですね。
その100分で名長も通しながらちょっといろいろこう見てたんですけど。
この本がこう言ってることっていうのはまあいわゆるですね卓越化っていうのが何なのかっていうディスタンクションという和訳卓越化が何なのかっていうところなんですけど。
要はその人間っていうのはもともと生まれ育った環境とかによってある程度もその生きる上でのレールっていうとちょっと言い方があれですけど。
その立て付けがもうだいぶ決まっちゃってて。
実はその例えば僕の親。
僕の親は普通にサラリーマンで。
で専業主婦の母親がいてっていう感じで。
いわゆる中3階級みたいな感じで。
階級的にも分かれて。
ただその親がこうなんですかね。
持ってる知識とか喋り方とか。
あとはなんかその何が好きかとか。
趣味みたいな。
っていうのは経済的な資本。
経済的な資産として子供に受け継がれるものもあれば。
結構その文化的なところっていうのが結構その子供に引き継がれてるんじゃないか。
それによってその子供がどういうものを好きになっていって。
どういう人たちと付き合っていくかっていうのは大体こう決まってくるんじゃないかと。
ある意味その経済的な格差であったりとか社会構造とか。
階級みたいなものにおしなべられるところはあるんだけども。
結果的にその遺産として引き継いでるのは割と文化的な遺産っていうところが強くて。
それによって人の生き方っていうのは割と決まってくるんじゃないかっていうのを言ってると。
さらにこう言っていくと。
結局その僕らっていうのは与えられたその生まれ持った環境とかに。
なぞらえて得た知識とかそういった趣味とかっていうところを人と競い合って。
どうにか卓越化しようとしてるっていうレースがこの人生なんじゃないかっていうことを言ってる。
09:03
だいたいさまりを言うとこんな感じの本なんですけど。
ただこれ格差を受け入れろとか。
格差によって結局人間の生き方決まっちゃうんだよっていう。
そういうことを言いたい本ではないなと思ってて。
結局僕ら二人は特にそうかもしれないですけど。
自分からするとなんでいけてないんだって思うところってすごいたくさんある二人だと思うんですけど。
そういうのって結構割とこの社会は環境とか社会的地位とか生まれ育った環境なんかじゃなくて、
個人の努力でなんとかするもんだろうっていう風な価値観を押し付けがちなんですけど。
そういうことじゃなくて、やっぱりだいたいその生まれ持った環境とかによってだいたい決まっちゃってるから、
そこはある意味自分のせいにしなくていいと。
そこはもう自分の本当に君のせいではないから、それなんかもうしょうがないところだと。
ただ結果的に植え付けられてる価値観とかバックグラウンドっていうところからちょっと軸をずらしていくと、
知識も広がっていくし価値観も広がっていくし付き合いも広がっていく。
そういう多分、俯瞰して自分を見るツールとして、こういう社会学とか知識を得たりとか、
前回のテーマとかでもそういう話を軽くしてたと思うんですけども、
だから知っていくことが大事なんだよっていうところをすごい言ってる本なんだなと、結果的にはね。
だからすごいこのさっきの陽一の話もそうなんですけど、
何か豊かさとは何なのかとか、人にとっての富とか幸せ、幸福の部分っていうのは何なのかっていうのを、
多分これからの世の中、結構自分ばっかりモラトリアムで自分を責めないで、
いろんな価値観をやっぱり、それは受け入れた上でいろんな価値観を取り入れていかないといけないんだろうなっていうのを言ってる本かなと。
割と時代に合ってる本だなと思ったわけなんですよ。
なんか結構社会で生き方とかに苦しむ人っていうのは、僕も苦しみがちですけど、
でも苦しむ人っていうのは、どっかしらでみんな平等だって思い込んでるとこあると思うんですけど、
だからなんでこうなんだって思ったりするけど、そもそも生まれ流れにしてやっぱり僕ら不平等であって、
いろんな状況でいろんな環境でね、それぞれが生まれ落ちてるわけだから、そもそもみんな違うんだって受け入れて、
それぞれの人生にそれぞれの、僕の知り合いの産命学っていうのをやってる方はマップって言ってましたけど、
だからそれぞれにそれぞれのマップみたいなものがあって、そこでどう立ち回っていくかみたいなところで勉強しながらうまくやっていったりするのかもしれないですよね。
このブリデューの言葉を借りるとですね、行動とか知覚とか評価、物事を評価する基準とかっていう図式をハビットスっていう言葉で概念化してるんですけど、
ハビットス?
ハビットス、まあなんかその行動、ハビットですよね、行動する思い向きとかそういうニュアンスの言葉、ハビットスって言ってます。
12:06
ハビットっていうのがあれで習慣とかですね。
習慣とかそうそうそうそう。
なんか習慣管理アプリでありそうですね、ハビットスみたいな。
確かにね。
だからそのハビットスっていうものが結構その家庭の中で植え付けられてて、家庭とか生まれもと先の環境の中で、結構それにこう自分でレールを引いていっちゃうんですね、結局。
そこでレールを引いていっちゃうと、結局やっぱりその自分の中での業とか、そういった自己嫌悪とかのカルマにもう押しつぶされなきゃいけないから、すごい生きづらくなると。
やっぱりそのマップの話で言うと、やっぱりちゃんとマップ、その俯瞰してその世の中がどうかとか、あとその人との成り立ちっていうのは自分はどうなのかっていうのを勉強していくっていうところが重要なんじゃないかっていう風に言ってるのかなと思ってて。
なんか例えばやっぱり商売人の家だったら、やっぱり子供の時からお金本質っていうものを知って育つ気がするんですよね。
うち僕の家系はやっぱり商売人の家系じゃないから、やっぱりお金に関して僕も大人になってからね、自分でちょっと勉強してみようかなと思って知っていったぐらいで、感覚的には全然わかんないままいたしね。
だからそもそも僕はその商売人っていう僕のマップはない気はしてて、僕の家系で。だからこそなんか自分が戦うところはそうじゃないなと思ったりはしてますけどね。
なんかやっぱり人それぞれさ、やっぱり階級は同じだったとしてもさ、やっぱりその趣向が違ったりとか、やれる得意分野とか考え方の違いとかあって、
本来それがチームとかで織り混ざって、混ざっていくと価格変化が起きて、いろんな面白いものが生まれるっていう仕組みがあると思うんで。
だからなんか受け入れるべきだし、例えばたださんがめっちゃ商売人の道を歩んだとして、商売ができなかったとしてもまたちょっと違うところで目指すところがあるはずなんですよ。
そんな気がしますね。
今の社会っていうのは基本的に社会を軸としたこれがいいっていうところしか取り上げないんで、その人の良さっていうのを見つけられなかったりするわけなんですが、コミュニティとかチームで言ったら、やっぱりそれはこうちゃんとバンドでもさ、みんなギターできたってしょうがないわけじゃないですか。
そうですね。確かにあれですね。世の中のいわゆる世の中のKPIが一緒なんですよね。
そうそうそうなんですよ。だから前回の思想の話とかそういう話もありましたけど、やっぱり目的みたいなのが何かしらある国っていうものなのか、元企業とかそういうものなのかっていうところで、それらを植え付けられてる社会生活をずっと送ってきてるかな、僕らって。
そうですよね。
基本的にその利害に振り回されてるだけなんで。
15:00
でもそのみんなが同じKPI指標を提示し続けてるのは誰なんですか?メディアですか?
メディアでもあり、資本家でもあり、資本主義経済っていうものがそういう感じになっちゃうんじゃないですか。また100分で名調の話して申し訳ないんですけど、最新回がカール・マルクスの資本論をやってて、それもすっげえいいんですよ。
今聞くとすげえグッとくるというか、マルクスの資本論って超難しくて、何巻もあるんでしょう?僕読んだことないですけど、めちゃめちゃ難解な本として取り上げられてるんですけど、すごいでもいいことを言ってて、結局だから物の価値と人の価値ってのが逆転しちゃう物証家っていう現象らしいんですけど、結局僕らそれらに振り回されてるだけなんで。
だから価値とは何なのかとか、やっぱりその豊かさの基準って何なのかみたいなところが、多分今すごい得意点を迎えてて、ちょっと僕らの考え方も改めなきゃいけないんだろうなという時代に来てるのかなと。
やっぱり僕らがフラットな考え方で言おうと思って喋ってても言っても資本主義の中での楽な考え方なんでしょうしね。
最近やっぱり二人で話しててもちょくちょくテーマに上がりますけど、結局僕らがウダウダ言ってたところで、そのウダウダってある程度地位とか収入であったりとか、社会的状況にあるがゆえのわがままなんじゃないかみたいな。
とある人から聞くとそういうふうに捉えられるんじゃないかみたいな。そういう話よくするじゃないですか。でもやっぱりそれって結局価値の基準とか豊かさの基準を自分でレールで引いちゃって、それでそのレールから見たときに隣のレールは綺麗なレールでいいなっていう、やっぱりそういう話だとは思うんですけど、結局でもそこで決めちゃうとそのレールを走るしかないっていう話だから。
でもステップアップして悩むことも変わっていくっていうのはそれはそれで健全ではあると思います。
たぶん人って苦境に立たされるとやっぱりその自己嫌悪と自分の老いたちみたいなのを覗い始めるじゃないですか。結局だから貧乏な家に生まれたら貧乏な道しかないみたいな、やっぱりそれはあるなと思って。僕もだから学校とか大学とか行ってないし塾とかも行ってない子だったんで、だからすごくコンプレックスあるんですよ。弁学とか。
大卒にやたら反応しますもんね。
僕はその高卒なんです。
みんなそうですよね、高卒。
いやいや、そうですよ。でもそれってなんか僕が決めてるレールの中での価値基準なだけで、僕がカルマとして追ってるだけじゃないですか。別にそれが幸せとか豊かさの基準なんて誰も言ってないはずなのに、自分でそれが羨ましいと思ったりとか、そういう経歴の持ち主を自分より上の人間なんじゃないかと思っちゃうっていうのは。
でも実際そのいわゆる大卒とかっていう人たちが活躍しやすい世の中ではあることは間違いないから、そんな悩みはしょうがないでしょうけどね。
18:01
まあちょっとその大変ちょっと矛盾しちゃう話があるんですけど、このブルデューの言ってるディスタンクションのその階層っていうところも結局その知的レベルによってその芸術の捉え方とか尺度が違うっていうことを言ってるんですよ。
だから要はこの100分で名調でも例に出てたんですけど、しわくちゃのおばあちゃんの手の写真を人に見せたときに、ある程度その知識もあって教育もちゃんと受けてる人っていうのはすごい芸術的な観点で、これ美しい手だねとか、いやすごい真に迫るリアリティーがある写真で、すごい深い写真だと思うよっていうような感じで評価するらしいんですけど。
やっぱりあんまり金銭的にも恵まれなくて、ちゃんとした学校にも行けなかった人っていうのはすごい苦労したんだろうねこのおばあちゃんは、もう本当に苦しいよ見ててみたいなっていう感想になったっていう。
なるほど。
そうなんですよ。結局味わってるトラウマとかのレベル感によって、やっぱり当然味覚とか嗅覚とか変わってくるわけなんで、だからそこと押し並べられちゃうっていう不幸さもあるなとは思うんですけどね。
ただ、本質的には多分これ事故が認識してるレベルの話なんで、環境とかに影響されてしまうっていうのはあるんだけども、決めてるのが自分なんで、そこの価値観っていうね。だからこれをうまくバランスをとっていかないと、やっぱり幸福の尺度っていうのが変わっていかないのかなと。
やっぱりつらくなるのって、やっぱり人と比べるからではあるじゃないですか。
でも、社会生活で生きていく上で、やっぱり比べずに生きていくってことは難しそうな気がしますよね。
そうなんですよ。
どうしたらいいんですか。
それもこの本で言ってます。この本って基本的にベースは趣味の話なんですよ。趣味っていうのが、実は自分の生まれ持った環境とか背景にすごい影響を受けてて、趣味の度合いとかを人と比べてるよっていう。
例えば僕ら音楽好きじゃないですか。音楽で、僕はヒップホップっていう音楽が好きで、タダさんはビジュアル系のバンドが好きで、ビジュアル系なんかよりもヒップホップっていう音楽の方が崇高だぜ、言ってることすげーぜっていうのを言葉に出さないし、当然そういうことは思ってもいない場合もあるんだけども、基本的にはその争いなんですね。何かを選んでるってことは何かをディスってるっていうことになると。
21:07
なんか比べてネガティブになるならないって知見の広さによる気もしますよね。だから物を知らないと比べてネガティブに思いがちだけど、いろんなものを知ってたら、いろんなものがあるってことを知ってるから、比べたところで意味がないかなっていうふうにもなりそうな気はする。
確かに。またちょっとブルデュウの言葉を借りると、そういうのを何とか界みたいなのがあるじゃないか、お笑い業界とか音楽業界とかの界、その人々が価値観を闘争する場所としてそういう界っていうものが存在してて、その中でみんな競い合ってると、闘技場みたいな場所で。
広げていくんですって。結局一番最初に触れた音楽だけを知ってる人と広げていく人では、おっしゃられる通り世界観というか、どういう音楽がある上でそのものがどの位置にあるかっていうのが認識できていくから広げていく作業があって。
広げていくことである意味、より闘争力を高めていくっていうところもあるんだけど、ただ広げていくことで逆に俯瞰してみれるようになるんで、これだから学習っていうところだと思うんですけど、そこで理解し合える部分が出てくると。
なんか一定の音楽のジャンルを好きな人たちって、やたら他の音楽が嫌いなと。一定のあのジャンルありますよね。
あるあるある。
あんまり言わないですけど。
あんまり言わないから。あとさ、これもあんまり言っちゃいけないもん。例えばジャズとか好きな人ってさ、ジャズの中でもすごいこれがいい、ジョン・コルトレーンこれがいいんだっていう人とか、全然違うマイナス・デビスこれがいいんだっていう人で結構争うところがあって。
だからやっぱりそれはどっちもいいことは間違いないんだけども、自分が持ってきた環境とかの感覚の問題で争い合うというか、同じジャズなんだけど。そういう構造がブリデューに言わせるとあるらしいですね。
人は常にそれを競い合いながら自分というものを許容しているっていう、ちょっと皮肉の話ではあるんですけど。こういうのをね、たぶん今ちょっと前の話で言うと、物とかことの時代でそういう価値とか誰かがいいって言った幸せの価値観とかっていうところをみんな一直線に求めていくみたいなのがあったと思うんですけど、
たぶんそれぞれさっき田沢さんが言ってた通り、いろいろ学んでいって広げていった上で、自分の価値観っていうのがどういうところに位置してて、その価値観で人にどう影響を与えられるのかみたいなっていうのを俯瞰していけると、いい世の中になっていくんじゃないのみたいなことをうっすら言っている本なのかなと。
最近ちょっと僕らがすごい話してるテーマ的になんかすごいな、このちょっと腹落ちしたんですよね。
24:04
なんかこうやっぱりそれって人が年を重ねていって、30代40代もっと老いていって、どんどんそのいろんなことが分かるようになってから行き着く話のいいところな気がするんですけど、逆にあえて逆の視点で考えてみると、たぶん20代の時の、20代前半ぐらいの時の視野がめちゃめちゃ狭くて、みんなが敵だと思ってちょんちょんと尖ってる時の方がやっぱり面白いものを作ると思います。
確かに。
おだしょー 僕らの影響を受けてきた音楽とかって、だいたいそういう人がそういう思いで作ってる音楽が多いと思うんですよね。
まああいつには負けるよみたいなね。でもそれそうだよね、確かに。
おだしょー それがやっぱり大人になって丸くなるとね、なくなっていって面白みがなくなるっていうのはあるから何とも言えないんですけどね。
確かに。クリエイティブっていう意味で言うとそこの部分は大きいですよね。やっぱり圧倒的になんか鬱屈した何かがないと生まれないものって確かにあるからね。
おだしょー そうそうそう。
これ確か前なんかその音楽の話とかでこういう話しましたよね。結局なんか自分の音楽がめっちゃいいかどうかっていうと、やっぱ誰かと競い合って初めて自分の音楽の価値がわかるというかさ。
だから俺の音楽の方が絶対いいのにっていう思いがないと、そもそもいい音楽って作れないんじゃないかみたいな。
おだしょー でも歳を重ねるとみんな違ってみんないいって思っちゃうじゃないですか。そしたらもう物作れない気はしちゃいますよね。
そうね。ブリルさんが言ってるのは結局カルマとしては絶対乗り越えられないし、ずっと闘争は続けなきゃいけないっていうのは言ってるんですけど。
だからそれをやっぱり広げていった上で、その上で闘争というかさ、結局ひがみとかそういうのはあるのかもしれないけども、その上で健全に物事を捉えていったりとか学習していけるといいんだろうなっていうのが多分理想論としてはあると思うんですけど。
ただそういうのがうまくいかないから世の中がこんな大変なんだっていうのはね。
逆に僕らが今言ったような、そういう20代のね、若い何も知らない時に屈辱した精神の中から生まれた音楽、いい音楽だって僕ら思ってるけど、そういう音楽は実は人間にとって不要なんですかね、じゃあ。豊かな人間の暮らしのためには。
そうとは言い切らない、あえて言い切らないというか、それは僕らは現代区でそういうのがあるから。
僕らがいいと思ってるのは、この価値観の中に生きてるからいいと思ってるだけかもしれないですよね。
結局、僕と田田さんは同じフィーリングなんで、同じ温度感で喋るんですけど、もしかしたら違う世代になってくると、そういう争いとかっていう感覚じゃないところのクリエイティビティがあって、そもそも人と比べるなんてナンセンスだよって言ってる人が、もしかしたらいい音楽を作る可能性も出てきてる時代なのかなと。
27:05
僕は別に戦い自体は悪いことではないなと思ってて、逆の意味で言うと、そういう丸まった世界って結構同調圧力を生んじゃうというか、ディスり合うなんてもうナンセンスだよっていうのを押し付け合って、結局そこの価値観の良し悪しを闘争してるだけっていう、同じような話ではあると思うから。
全く本当にそういうのから、もうありえないぐらい駆け離れてる存在の人たちがいるかどうかは、ちょっともう分からないけど、ただそういう時代が来る可能性もあるのかもしれないですね。そういう人たちがクリエイティブを引っ張っていく時代が、もしかしたら僕らの価値観とはちょっと違う。でも難しいよね。
やっぱりベース資本主義で、やっぱり成り上がろうとするっていう仕組みの中で培った感覚と。
やっぱりだから僕らも世代的にはそういうものがやっぱり魅力的に見える世代に生まれてきてるから、どうしても成り上がりの美学って感じちゃいますけどね。あとまあなんか根性とかね、スポ根とか。
そうそうそう。それの良さも知ってる。悪さも分かるし良さも知ってるから。
僕Xジャパン好きなんですけど、Xってもう名物ですけど、ヨシキがドラム叩いてる途中で倒れるじゃないか。もう20代の子、わけわかんないらしいですよ。
ヨシキ いやわけわかんないでしょ。
でもヨシキってツアーの初日から本気出して途中で倒れたりするわけですよ。逆にプロ意識がないように見えるっていうことなんですよね。
ヨシキ いやあの、そう言われてもしょうがないと思います。
ヨシキ いやファンの方には申し訳ない。
でもやっぱり常に全力でやってる、ヨシキが言うところの瞬間の美学っていうのがヨシキの魅力だったんですけど、逆にもう意味わかんないですね。
ヨシキ ちゃんとプロならやりきってるよ普通のツアーの。首になんか巻いてる場合じゃないですよ。ドラムになんか突っ込んでる場合じゃないですよ。
ヨシキ いやそりゃそうかもね、もうね、もはや。なんか合理的じゃないもんね。美意識としてもさ、もうわかんないじゃない。僕らはその価値観としてもバックグラウンドがそういう、なんて燃え尽きてもこのライブで死んでもいいからやりきるみたいな、そういうのってなんかすごいかっけえなと思うんだけど。
ヨシキ いやなんかもう違う価値観のさ。
ちゃんと音楽を演奏してって思っちゃう。
ヨシキ いやいや、あの、そういうのいいかなって。きれいな音が聞きたいみたいな。そうなるよね。どっちのやつがあってもいいと思うんだけどね。
ヨシキ まあ美意識の違いっていうのはさっきの写真を見てどう感じるかっていうところ。これもちょっと、もしかしたら格差とか社会階級とかっていう別の軸で時代とかっていうのもこれから出てくるのかもしれないですね。
30:04
時代観として、僕ら世代は美しいと感じるけど、ちょっと新しい世代の方はそうではない場合もある。
なるほどね。
ヨシキ すごい深掘っていくと面白いんですけど、やっぱり人の価値観を理解する上では結構いいヒントを得られる本かなとは思うんで。
なんかちょっとね、今年1年はね、僕結構その価値とかその豊かさみたいなのはちょっと考えたいとして、もうわけわかんなくなってきてるから、その何が、毎日何が幸せなのかもうほんとわかんなくて、自分で。
思う1年になりそうですね。
ヨシキ それを考えること自体が幸せなのかどうかみたいな。
ヨシキ 向き合ってみて勉強していくきっかけにはなるかなと思うんで。僕でも今すごい学習力は高い時期に入ってきてて、そこは豊かだって思うんですよね。
学びたいときに学べるって豊かじゃないですか。だって人によっては本買えない人もいるわけだし。
気持ち的に向き合えないっていう人たちがたくさんいる中で、向き合えるっていうことが大事だから、僕の中の1つのその豊かさとして、その学べるみたいなところは幸福の尺度の1つなのかなという。最後カッコつけて終わろうかなって。
ヨシキ 100分で名調。いい番組ですよね。
ヨシキ めちゃめちゃいい番組ですよ。
ヨシキ 僕NHKオンデマンドで入って見てるんですけど。
ヨシキ 僕もでもアーカイブは全部。
ヨシキ あの番組って100分で名誉だから本を紹介するだけなのかなと思いつつ、本を出しにいろんな話するじゃないですか。
ヨシキ あれがいいですね。
ヨシキ 結構コメンテーターの人とかがさ、解説とか書いてる人とか出たりもするんですが、社会学者の人とかいろんな人出てくるんですけど。
ヨシキ 結構そうなんですよね。さらにアップデートしてくるというか、本の内容をさ。
本ちょっと関係ないときはやりますもんね。
ヨシキ 関係ないときはやる。そう。
ヨシキ たまに移住院ヒカルの解釈がすごいってことを褒めてるだけの人だから。なんだこの番組みたいな感じになるときもあるけど。
ヨシキ あと100分形式で討論というか、本当に25分で分けてやる回と、スペシャル番組みたいな感じで100分討論する番組みたいな立てつけの回があるんですけど。
ヨシキ あれもすげえよくて。いろんな指揮者を呼んだりとかして。その本とかのことに関してもすごい知識をぶつけ合うわけよ。みんなもう言いたがりだから。
ヨシキ あれいいですよ。マスターベーションし合ってる感じというか。朝生のすごいアカデミックな感じの朝生みたいな。
ヨシキ そうそうそう。っていうのがあったりとかね。ちょっといい番組。てか自己啓発的な要素も高いと思いますし。いろいろいい本を紹介してくれてる番組なんで。おすすめですけどね。
33:05
ヨシキ まあという感じでね。ちょっと今日また前回に続きちょっとだいぶ社会派なやつを投げ込んじゃったんですけど。大丈夫ですかね。これ本当にこういう。誰が聞くんですかね。こういう話。
二週連続めんどくさい話になる。
ヨシキ めんどくさい。うだうだうだうだ。もう40分ぐらい喋っちゃってますけど。もしちょっとご興味が湧いていただけたら100分で名写であったりとか。このディスタンクションって本もね。見ていただければな。僕もまだ読み切ってないんで。途中で連夜テレコメのしてますけど。
ヨシキ 結構なんか難しい本なんじゃないですか。
ヨシキ すごい難しい本って言われてるらしい。だからやっぱああいう番組に解説してくれるのってすごい良いですよね。難解な本のヨーロッパでもなかなか上の部類に入るらしくて。この番組のこの回でも言ってたんですけど。
ヨシキ なんかフランスのそういう哲学とか社会学ってわざと難しくするらしいんですよ。だからちょっと難しくしないと拍がつかないらしくて。わけわからないことちょっと言ってるぐらいちょうどいいみたいな。わざとわけわからなくしてるらしいですよ。ちょっとねわけわからないこと言ってたほうが知的に見られるから僕らは。ほんと言ってたほうがいいですよ。
なるほどね。
ヨシキ そうね。ちょっと理解が及ばないぐらい。
これ最初に言ってたワタさんのオチア・ヨウイチ評と一緒だね。
ヨシキ ほんとですよ。ヨウイチ化していくわけですよこうやってね。ほとんどわかんないもんね。あのオチア・ヨウイチのニュースフィックスで言ってることとか。だからオチア・ヨウイチが言ってることを解説してほしいもん。100分で勉強で。ってぐらいもうわけわからないこと言ってる時あるかも。
ヨウイチ 最近全然見てないな。
ヨウイチ ウイクリオオチアイ毎週見てましたけど。
ヨウイチ ウイクリオオチアイね。まあいろんな尺度で見てましたけどね。ウイクリオオチアイに関して。
ヨウイチ でもちょっとNHKオンデマンド見てるなら、Zoomバックオチアイは暇だったらちょっと見てみます。
ヨウイチ 見てみます。
ヨウイチ まあいいことは言ってます。
ヨウイチ あとなんかオードリー・タンっていう台湾のIT閣僚みたいな人もゲストに出てきたりとかね。
ヨウイチ リー担当大臣。
ヨウイチ そうそうそうそうそう。
ヨウイチ そう、コロナウイルスでね。なんかいろいろ政策を打って有名になった人ですけど。
ヨウイチ あれとなんか、あれとっていかないですよ。あの方とヨウイチがオンラインで会談してるシーンとかあったりして。
ヨウイチ ああなんか面白いこと。だいぶこじらしてますよ。あのオードリー・タンも。
ヨウイチ オードリー・タンもね、たぶん相当やべえやつだと思う。実際。
ヨウイチ そうですか。僕ね、オードリー・タンの本読んでオードリー・タンの会をしようとしてたんですよ。
ヨウイチ あ、マジっすか。
ヨウイチ 何回か前に。でもちょっとやめちゃったんですけど。今度しましょうかね。
ヨウイチ やりましょうやりましょう。いや、なかなかな人ですよね。あの人ね。トランスジェンダーですね。
ヨウイチ あ、そうなんですか。
36:00
ヨウイチ そうなんですよ。だからあの髪もサラサラ。
ヨウイチ 今のワタさんと同じような。
ヨウイチ 同じようなそう。あのふっくらぐらいもね。目鏡かければかなり近い感じになるじゃないですか。
ヨウイチ ちょっとだから見てください。ズンパッコチェイのオードリー・タンが出てる回とか。よかったら。
ヨウイチ はい。
ヨウイチ というところでね。だいぶ長くなってしまったんですけど。終わります。ありがとうございました。
ヨウイチ ありがとうございました。
36:35

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