1. 「大人の近代史」今だからわかる日本の歴史
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2022-06-28 34:39

第72回「アニメと戦争」ゲゲゲの鬼太郎 anime and War

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日本のアニメは世界でも高く評価されている
そのアニメについて今回は戦争との関わりについて話しています。
・サイボーグ009
・ゲゲゲの鬼太郎
・幸福の甘き香り など
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社会の中で本気で働いている人は2割しかいない。 始まりました、「大人の近代史」よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いしまーす。 えっと、おが太郎はその2割の1人だよね?
いやいや、違うだろ。
いやいや、そんなもう出世回道まっしぐらのね、超バリバリエリートサラリーマンじゃん。
全く違うから。
そんなことないでしょ。
これはね、前にもあったんだけど、漫画家水木茂さんが言ってたの。
これよく別にね、この人の言葉っていうわけではないかもしれないけど、その後にね、アリの社会とそっくりなんだって言ってるんですよ。
あのさ、働きアリってさ、262っていう法則知ってる?
なんか聞いたことあるな、それ。
積極的に仕事をこなすのは2割で、6割は普通に働くアリ。
残りの2割はサボっているアリで構成されてるって言われてるんだけど、
このね、アリの世界と人間も同じなんじゃないかっていう風に言ってたんだよね。
でも、そんな気はするね、確かに。
ただね、アリとは違う部分があるって言ってんの、水木茂は。
アリはさ、こんなにずっと働き続けても、自分自身が不幸だと思ってないっていうところが人間と違うっていう。
なるほど。
そう、いやー、ちょっと腐ってきましたね。
まあね、その働いてる2割の小片郎からすると、ちょっとこうね、アリって感じでしょ。
いや、俺後半の2割だよ。
いや、嘘だよ。それはないよ、少なくとも。
まあ、ということで、今回のテーマはアニメと戦争です。
お、水木茂つながりになりそうな感じだね。
そうそうそう。
このさ、日本のアニメって世界で今さ、すごく評価されてるじゃん。
これね、国際交流機器のね、2018年度の調査なんだけど、
海外の人で日本語を学ぶ理由の第一位が、漫画、アニメとかJ-POPファッション等への興味っていう風になってんの。
これもうね、第一位でダントツというか、66%だった。
もう半数以上だから、ほとんどだね。
そうそう、だから、例えばさ、日本で仕事したいからとかさ、日本語自体に興味があるっていうの差し置いてさ、
漫画、アニメのカルチャーってすごいんだよね。
やっぱ日本が誇ってる感じはあるよね。
あるね。
今回はね、そのアニメの中でも、アニメと戦争っていう部分にちょっと注目して話そうかなって思います。
ちなみにね、今回のこのテーマは、不実亮太さんっていう著書のアニメと戦争っていう本が出てるんですよ。
この部分からも結構引用している部分も多いので、あらかじめちょっとそこは言っておきます。
じゃあアニメとさ、戦争だとさ、中村なんか思い浮かべるのある?
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裸足の原。
なんて言った?
裸足の原。
裸足の原か。
今一番パッときたよ。
戦争、アニメ、アニメっていうか漫画だよね。
そっか、俺見てなかったかもしれない。
ピカドンとかさ。
そうなの。
例えばそれもそうだし、あと最近だと進撃の巨人とか、一応あれも戦争っていう絡んでるね。
そうだね、マーレットの戦争だもんね。
あとはちょっと世界観が違うけど、機動戦士ガンダムとかね。
中戦争だね。
あとこれはどうだろう、新世紀エヴァンゲリオンとかね。
エヴァンゲリオンも難しいとこだね、戦争なのかな。
ちょっとニュアンスがね。
あとちょっと古いんだけど、サイボーグ009とか。
だいぶ古くなったな。
で、冒頭でも言った水木しげるのゲゲゲの鬼太郎。
これちょっと戦争のイメージないかもしれないんだけど、一応ちょっと挙げさせてもらっておくんだけど。
大きくね、ちょっと今言ったのを線引きするとしたら、
進撃とかガンダムとかエヴァンゲリオンっていう括りで線を引くとしたら、
この3つは直接過去に実際にあった戦争を連想するっていうのはこのアニメからはほぼないと思うんだよね。
そうだね、ないね。
それは現実とかけ離れた架空の世界観ができてるわけで、
だからこそ一定の距離が保たれてるから、ファンも安心して楽しめるっていうのがあるかもっていう。
確かにそうだね、ガンダムとか兵器でコロニー落としとかでものすごい人間死んでるけどさ、
ちょっと線引きがされてるって感じはするよね。
確かにね。
そうするとさ、大人の近代史っていうのは安心して楽しめないのかもしれないね。
まあ、うちらは現実の歴史だからさ、それはそうかもしれないね。
この中で挙げるとしたら、サイボーグ009っていうのが結構過去の戦争の後悔とか反省から反戦を訴えるメッセージ性がダイレクトにあるアニメなんでね。
ちなみにこれ見たことある?
いや、正直見たことはない。絵面とかは知ってるけど、内容をちゃんと知ってるわけじゃない。
そうだよね。うちらよりもちょっと上の世代だもんね、かなりね。
まあ、上だね。
これさ、石上翔太郎が原作の漫画なんだけど、これは1968年にアニメ化した。
この時ってさ、当時ベトナム戦争の真っ只中だったのよ。
アメリカとソ連の冷戦時代で、サイボーグ009の中に紹介したいのが1話あるんだけど、
これが第26話、平和の戦士は死なずっていう東西冷戦を題材にした作品なんだけども、
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これは架空なんだけど、これはパブリック連合国とウラー同盟っていう間で、
まさに一触即発の緊張感が高まっていて、お互いにミサイルを発射する寸前のところまで来てた。
そこに謎の人形が現れるわけ。
この人形は人間のいるところだったら、どこにだっているっていうふうに現れるわけ。
さらに言うんだよね、かつてヒトラー側にもいたし、原爆を投下した米軍パイロットの側にもいた。
そしてさらにこの人形が話すのがすごいんだけど、
原爆を投下したパイロットたち平然としてるんだよ。その理由が最高に傑作なんだよ。
大統領が許可して司令官が命令したからなんだってさ。その一瞬で私は今までの1000倍も大きくなれたんだよ。
こんなにダイレクトに言ってるアニメって今絶対ないじゃん。
今ね、原爆とかっていうのを漫画に使うこと自体がちょっとアウトになっちゃうところあるからね。
そうそう、でもさ、この何だろうね、言葉ってすごい、ああそうだなと思っちゃったとこあって。
これってさ、例えばナチスの元将校で、ユダヤ人のホロコーストに関わったアドルフ・アイヒマンっていう人がいるんだけど、
この人の裁判記録を連想させるんだけど、1961年に始まった裁判なんだけど、
多くの人の想像とは異なって、このアドルフ・アイヒマンが出てきたら、どこにでもいそうな普通の人だったわけよ。
で、自分の行為については命令に従っただけっていうふうに主張した。
これって原爆でもホロコーストでも命令に従った人っていうのが、多くの人の命を実際に奪っているのが戦争なんだけど、
この思考停止こそが戦争を生み出してるんだっていうのを訴えてるわけよ。
これ命令する側にも当事者意識を薄くさせてるっていうふうに思うんだよね。
戦争当事者の例えば各国の大統領が戦地の最前線にいたら、絶対また違う判断を行うじゃないかって思うんだよ。
だけど、現実は命令する側は重厚な護衛に守られながら、安全な場所にいるっていう。
かつての日本もそうだったし、この作品は戦争っていう悲劇を二度と起こさないっていう訴えだけじゃなくて、
なぜ戦争が引き起こされるかっていうことについても訴えてるんだよね。
こんなダイレクトな伝え方って、当時アニメの影響力を大人たちが気づいてない時代だったんだって。
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だからこそできたというか、今さすがにさっきも言ったけど、ダイレクトなメッセージっていうのは多分難しいと思うんだけど。
この作者の石上翔太郎っていうのは、第二次世界大戦の時は子供で、実際に戦地には行ってない世代なんだよね。
実際に戦地へ行った世代はどういった物語を書いてるのかっていうのをちょっと見てみたいと思うんで。
ここで水木茂さんが出てきます。
出ました。
前に少し水木茂の戦争体験っていうのを話した回があったと思うんだけど、その後の戦後の続きも触れながら話したいと思うんだけど、
水木茂自身は大東亜戦争の時に南方のラバウルに送られて壮絶な戦争体験をして、その後空襲にあって左腕もなくしてるんだよね。
この人が後に言ってるのは、戦死したものとそうでないものの差、これほど大きいものはない。死ねば無です。
片腕がなくても生きていれば多少の満足感はあるっていう風に言ってるの。
これで片腕をなくしてこの人は戦地で初めて自分は自由になれたって言ってるの。
片腕がついてる時っていうのは普通の兵隊として拘束されて、自由な時間はあんまりなかったんだってね。
そんな彼はラバウル近郊で戦争が終わっても療養中で、そこでトライ族っていう原住民と親しくなるんだよね。
そこで一緒に食事したりとか踊ったりとか、こうして頻繁に軍を抜け出して彼らの村に通ったりとかして、特にトペトロっていう少年と仲良くなった。
だけどある日水木しげる自身は日本へ帰国しなければならないっていう風にトライ族に言うんだよね。
そうするとトライ族が我々と一緒に暮らそうって、あなたのために畑も作るし家も建ててやるっていう風に懇願されたわけよ。
そんな水木しげる自身は邪剣地に残ってトライ族と暮らすことを本気で考えて、軍医に相談したんだよね。
ただ左腕の再手術もあるし、一度日本に帰るように言われて、もう泣く泣く帰国することにした。
トライ族とは7年後に戻るっていう約束をして別れる。
結局この7年って約束は日本に帰ってからニューブリテントに行く旅費もなくて、アメリカに戦後はしばらく占領されていたっていうのもあったから、7年って約束は守れなかったんだよ結局。
彼が再びこの地を訪れたのは26年後、1971年なんだよね。
でも彼は一応そこでまたトライ族の人々に会って、彼らも水木しげるのことを覚えていて、
でも26年後だからトペトロっていう少年はもう結構いいおじさんになってて、村のキャプテンになってた。
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それ以後も何回かこのトライ族っていうのを訪ねて交流を深めてるんだよね。
その後親しかったトペトロっていうのがなくなっちゃったんだよね。
その時に水木しげるが葬式の費用全て出して、母主まで勤めて葬式を行ってる。
ここまでする人いるっていうね、すごいよね。
話をちょっと一回戻して、水木しげるが戦地から日本へ帰国する時に片腕がないっていうのを両親とか特に母親が驚かないようにって言って、
腕を失った姿を自分で絵が得意だから描いて、はがきを事前に家族へ送った。
それを見て母は片手になったらどれだけ不自由になるかっていうのを考えて、
水木しげると再会する1週間前から片手で自分も生活をしたっていう。
なんかすごいちょっとこのエピソードだけでも親子の関係性がすごいなって思って。
ちなみにお兄さんはBC級戦犯として菅野プリズンに約9年間就館されたんだよね。
そんなのはありながら水木しげるは漫画家として帰ってから武蔵の美術学校へ入る。
その後紙芝居画家として活動するんだよね。
紙芝居って紙芝居を見せて水飴を売るっていう商売なの。
その紙芝居の絵を描く人ね水木しげるは。
約6年間それを活動して、ただ時代がやっぱ紙芝居じゃ売れなくなってきて、
その後歌詞本漫画家っていうのが世の中で結構ヒットしてたの。
歌詞本漫画家に転身をして、
歌詞本漫画家っていうのは本をお金を出してレンタルするみたいな。
今の蔦谷の本バージョンみたいな。
いや多分蔦谷って言ってもピンとこないんじゃない?今の世代って。
そっか、それもあれか。
たぶんうちらはそれが前世だったと思うけど。
確かに。
大人の人たちはどっちかっていうとそういう世代の人の方が多いと思うからあれだけど。
だから昔は本、今だったら本ってブックオフとか買うとかデジタルになっちゃってるけど、
歌詞本漫画家自体に鬼太郎っていうのが漫画が生まれるんだよね。
その後彼は雑誌に移行してまたさらに漫画を書いてるっていう。
ざっくりこんな感じでこうやっていろいろな媒体で漫画を書いたっていうのでもちょっと珍しい人。
ここでちょっとゲゲゲの鬼太郎出てくるんだけど、
鬼太郎っていう自体はお兄さんの3歳の子供がモデルって言われてる。
最初はさ、これゲゲゲの鬼太郎じゃなくてさ、墓場の鬼太郎っていうタイトルだったの。
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ただあんまりにもちょっと墓場っていうのがテレビ系が良くなくて、
ゲゲゲの鬼太郎に変えるっていう風になったの。
ちなみに墓場の鬼太郎って見たことある?
いやないね。
今回ね、自分墓場の鬼太郎もちょっと見て、すごいよ。
なんかさらに恐ろしいというか、鬼太郎がね、そんな万人受けするようなキャラクターっていうよりはちょっと不気味な存在だったね。
で、これ墓場の鬼太郎の最初に描かれてるのが、
鬼太郎っていうのは太古より地球に住んでた幽霊族っていうのがいて、
で、後から来た人間のために滅んでいって、その最後の一人が鬼太郎なんだっていう設定なの。
そうそう。
で、このゲゲゲの鬼太郎自体が歴史っていうのは何者かが何者かを滅ぼした上に成り立ってるっていう考え方なんだよね。
だから鬼太郎たちっていうのは、実はいわばトライ族のトペトロたちなんだっていう風に言われてる。
そうそう。これは水木しげるにずっと交流のあった人が本で、水木しげるがこっそりそう教えてくれたって言ってたんだけど。
これはさ、水木しげるがさ、さっきも言ったけど、戦争で発見されたニューブリテントにさ、現住民、トライ族の人たちがいて、
この人たちはさ、実際に日本軍からも連合軍からもさ、殺されたりとかさ、自分たちの居場所を奪われてきたっていうのが現実にあったんだよね。
で、それはさ、他でもさ、例えばアイヌだってさ、琉球だってそうだよね。
そんなさ、何者かが何者かを滅ぼしてきた世の中っていうのを描いてる。
で、ゲゲゲの鬼太郎自体は直接戦争っていう風に触れてるシーンっていうのはほとんどないんだけど、
一作だけ水木しげるの戦争への思いが込められてるんじゃないかっていう回があるの。
これはね、ヨウカっていうタイトルの回なんだけど、1968年にアニメ化されて第一シリーズが始まって、
第一から今第六シリーズまであるんだけど、この中で第二シリーズ以外全てに入ってるのがヨウカっていう物語なの。
ヨウカってあれ、妖怪のように草花の花って書いてヨウカって読むんだけど、
で、このまず第一シリーズがちょっと話すんだけど、概要で言うと、両親のいない孤独な女性花田花子のアパートに今年もまた不思議な花が咲き乱れた。
どうやらこの花っていうのは南方に咲く花らしいんだよね。
その謎を知るために花子は鬼太郎に手紙を出す。
花子の依頼を受けた鬼太郎が花子と一緒に花のルーツを探しに南の島へ行くっていう設定なんだ。
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この南の島がどこまでかはこの第一シリーズでは語られてないんだけど、
ただね、戦車の残骸だったりとか、途中ね川を渡った時にワニに襲われてるっていうことから、
おそらく水木しげるが実際に体験したニューブリテントを描いてるんじゃないかって言われてる。
ワニっていうのは実際に水木しげるって戦地に行った時、
戦友が川を船で渡ってる時にワニに襲われて、
3日後に下半身だけになって遺体が流れてきたっていう体験があったの。
なんかそこもちょっと絡めてんじゃないかなって個人的には見てて思ったんだけど。
ワニなんてそうそう遭遇しないからね。
で、この島でキタロウたちがヨウカの種をまき散らしてる大木をようやく見つけるわけよ。
そのヨウカの大木の根元を掘ると洞窟になってて、入るとそこにはたくさんの人の骨が見つかったのね。
その白骨化した一体の指に鼻だって刻印された指輪が見つかる。
それを見てお父さんとお母さんはこの場所で亡くなったんだってことがわかる。
大東亜戦争で誰にも知られず、どこで亡くなったかさえもわからない多くの戦死者が実際にいるんだよね。
そんな戦死者の自分を忘れないでほしいっていう思いと、戦争で亡くなった両親への思いっていうのがこのヨウカっていう回には描かれているんだけども。
水木茂自身も後にこう言ってるところがあって、
沈黙のまま死んでいった戦友には無念だけが残る。その無念さが私に夢を見させ、戦争漫画を描かせているのでしょうかっていうふうに言ってる。
沈黙のまま死んでいった戦友には無念だけが残るっていうこのところを上手く表現してるんじゃないかっていう。
このヨウカっていうのはこれだけで終わらなくて、シリーズごとに少しずつアニメでアレンジを加えてるっていうのが特徴なの。
原作からちょっとずつアレンジは加えるんだけど、例えば1996年に公開された第4シリーズっていうのがあって、
この時は大東亜戦争から50年以上経ってるんだよね。
大体一緒なんだけど、ただ設定がちょっと違くて、花子の親は早くに亡くなっていて、おばあちゃんと今度は二人で暮らしてるっていう設定なの。
夏になると家に南方に咲いているような花が咲いて、ある年一緒にいたおばあちゃんもいなくなっちゃう。
そこからの3年経って、北郎がアパートに咲くヨウカの気配を感じて現れるわけ。
一緒に南の島へ行って、その下りは結構似てるんだけど。
そこでヨウカの大木の下を掘ると、今度は25歳で戦死したおじいちゃんの遺体と隣にまだ新しめの骨があった。
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そこにはおばあちゃんの遺書が見つかって、この骨がおばあちゃんの遺体っていうのがわかる。
要は、裸を成人まで育てた祖母が最後の願いとして、一人で死んでいったおじいちゃんに会いに行くっていう設定だったのね。
第一シリーズは親っていう関係から、今度はおじいちゃんおばあちゃんという関係になったわけ。
各界シリーズあるんだけど、例えば最近公開された第6シリーズっていうのが2018年に公開されてるんだけど、
大東亜戦争からさらに70年以上経ってんの。
これは孫がおばあちゃんのかつての恋人だった人を南の島に探しに行くっていう設定なのよ。
こうやって回を重ねるごとに、視聴者が戦争そのものを経験した世代ではなくなってきてるわけじゃん。
例えば第一シリーズにあった、戦死したお父さんを娘が思う気持ちっていうのは、現在では理解しづらいというか、そういう状況じゃないわけじゃん。
まあそうだよね。いつの子供になっちゃうからね。
だからそれをどうやって伝えるかっていうのを原作からアレンジを加えてるんだよね。
このようかっていう作品を見てさ、今は戦争経験した人ってほとんどいない時代じゃん。
もう数年とか10年ほどしたら、戦争経験者って言える記憶に残ってる世代ってほとんどいなくなると思うんだよね。
そうだね。
自分もおじいちゃんおばあちゃんも亡くなってるから、身近に戦争の話を聞いたことがないし、戦後の苦労した経験っていうのも実際ないわけじゃん。
だからその戦争をどう伝えていくかっていうのを考えさせられるような回だなと思って。
ちなみにこれ見たことあった?
なんかうっすら記憶はあるね。
1996年の4回だっけ?4回より前な気がするけど。
あ、そうなんだ。
俺結構そのようかっていうのを一通り見たんだよね、シリーズごとに。
全部?6本分見た?2回がないのから5本分か。
そうそう。最近の第6シリーズとかは、これもう水木しげるじゃないよね、多分。
だってもう亡くなった後でしょ。
そうそうそうそう。だからなんかね、すげえイケメンとかなってんのよ。イケメンとめっちゃ美人に描かれてたりとか。
最近の猫娘って超美少女になってるじゃん。
それがびっくりしちゃってさ。
あれ?みたいな。
そうそうそう。だから水木しげるだから出してた影を持ったオーラっていうのがちょっとなかったのは感じたかな。
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今風にね、そこをアレンジしてるんだよ。
そうそう。ここでね、せっかくなんで水木しげるっていうのは前の回でも言ったんだけど、死っていうものに昔から考えてたって言ってるんだけど、
それと同じように人の幸せについても昔から考えてる人なんだよね。
自分は歴史を学ぶことで過去を知るだけじゃなくてさ、その先に今の自分の人生に活かせることだったりとかさ、
幸せになれるヒントがあるんじゃないかって思って、ちょっと学んでるとこがあるんだけど。
これ突っ込んだほうがいいのかな。
そうじゃない?ただ過去を知る、その先に何かみんな求めてるものがあるのかなって思って。ない?
そうだね。人それぞれ歴史っていうものの楽しみ方はきっとあるんだと思うけど。
そうそう。聞いてくれてる大人の皆さんにももしかしたらいるかもしれない。同じような。
青ヶ太郎と同じ考えの。
これさ、ちょっといろいろ考えさせられる幸せっていうのは何なのかっていうのはさ、
彼はさ、南方のニューブリテン島に戦争で送られてさ、トライ族の人たちと交流があったわけじゃん。
で、そのトライ族の人たちは1日ね、2、3時間しか働かないんだって。
で、食料を得るためちょっと畑に行って、あとは踊ったりとかブラブラしてるっていうような生活なわけよ。
もう本当に生きるためにちょっとだけ働くというか、自分が食べる分とか。
自分たちのものっていうのもほとんどないわけよ。
そもそも必要としないというか、あっても欲しがらないというか。
これを見て、この地球に生きるにはあの野生に満ちたトライ族の生活こそが、
人間が考え出した生活の中で一番楽しい生活で、まともな生活なんじゃないかっていうふうに水木しげるが言ってるとこがあって。
たださ、彼自身はそういった生活とは反対の生き方をしたんだよね。
彼はさ、50歳になるまで実際に1日も休みなく働いたって言ってんの。
40歳以降で漫画家として売れだして、結構遅咲きというか。
ひたすら必死に漫画を描き続けたっていうような人で。
ただ絵を描くだけじゃなくて、何百冊ってなる膨大な資料収集をして、絵を描くヒントにして実際に漫画を作ってたりするんだけど。
そんな彼が晩年言ったのが、人生のくだらないレースに引きずり込まれてしまって、走りたくもないコースを走らされる。
そう気がついた時、人生ってこれでいいのかなっていう疑問が湧いてきた。
それで仕事を減らしていったっていうふうに言ってんの。
彼自身も結構、トライ族の生活とはちょっと違う、本当に忙しい生活をしてたっていう。
27:00
で、これね、幸せの甘き香りっていう短編の漫画があって、
ネズミ男の冒険っていう本の中に一部入ってるやつなんだけど、
水木しげるが晩年って言っていいのかな、73歳の時に出してる本なんだよね。
知ってる?これ。
いや、わかんないと思う、たぶん。
この幸せの甘き香りを見てちょっと衝撃を受けたんだけど、
これね、ある男性が死ぬ直前に布団で寝たり霧になりながら、妻の前で自分の人生を回想してるっていう設定なの。
で、この男はひたすら勉強して大学に入って卒業したって、
遊びを我慢して勤勉に取り組んだりとか、貯金をして県役に勤めたりとか、子供を大学に通わせたりとか、
これら他にもいっぱいあるんだけど、すべてが自分を幸せにするために必要なことと信じてやってきたんだよね。
そして自分が死ぬ直前にその男は、
わしは少しも幸せではなかったって妻の前で言う。
そしたら妻が、あなたは幸せの準備だけなさったのよって。
で、男は味わうことを忘れていたのかっていう風に言って最後終わるんだよね。
で、この幸せの甘き香りの最後に書かれているのが、
誰もが欲しがり、誰もがつかみ損ねる幸せ、それは本当はないのかもしれない。
しかし人間は生きている限り、何らかの形でそれを求めてやまない。
っていう風に終わる。
なんかこれぐさってきたんだけど。
いや、小片郎はほらもう幸せ中の幸せの人間なわけじゃん。
いや、俺のその設定何なんだよ。
俺の中ではそうなんだけど。
人生は結構成功してるわけじゃん。
俺とかと比べると。
その設定何なの?
畑から見たらそうですよって話。
いや、まったく本当にこれ見習わなきゃなと思っちゃったとこあって。
水木しげるの香りのあった寅属の村には幸せって言葉はないんだってそもそも。
そういう概念がないのかな。
そうそう概念がないんだって。
だけど彼らのこの村自体も幸せの空気が充満してるって水木しげるは言ってるの。
だからなんだろうな幸せを求めるっていうこと自体が間違いなんじゃないかっていう風になんか気づかされた漫画でした。
まあなんかわかるっちゃわかるね。
なんか幸せをさ求めるってことは多分きっとそれは不幸せだから幸せを求めるわけだもんね。
そういうことでしょ結局この人もこのその主人公の人もさ多分幸せになりたいっていう思いで幸せを探してみたけれども多分なんかそうじゃなかったっていう話でしょ。
30:03
まあそうだね幸せの準備だけをしてたっていうね。
これねあの水木しげる自体は本でね一体何が最高の幸せなんですかって聞かれた時があって私の最高の幸せは寝ることそして空気が吸えることですって言った。
だから私はただで幸せなんです生きてるだけで幸せなんですっていう風に言って。
いやこういう風にさ思えるようになったらもう本当すごいよね。
いやもう空気吸って幸せだーってなるんだったら最高だよね。
だからもうなんともない日常を幸せって感じれたらもう私もそうなりたい。
え?自分の話今の?
自分もそうなりたいなと思った。
いやーまあね小片郎はねそこそこ幸せな人生だからあれだけどね。
だからその吸ってなんなの?
違うの?
そんなことないわ俺もなんか幸せの今準備だけしてるって感じで。
いやいや俺はなんかいろんなことにチャレンジしててさすげーいわゆるリア充なわけじゃん。
いやだからそれが準備だけしかしてないだろ。
そんなことないでしょ。
味わうこと忘れてたわって。
まあねなんか味わい方っていうのも難しいからね。
まあということでアニメと戦争から最後水木しげるの幸せのお話をしました。
どんな感じですか?
やっぱりねそうだねアニメと戦争っていうところで言うとさやっぱり戦争っていうさこの実体験をさ漫画アニメにしてる人っていうのはさもう今の人にはできないわけじゃん実体験としては。
そうなんだよね。
でもさやっぱりこういう戦争を起こさないようにするにはやっぱり伝えていくことが大事でさ。
でももうやっぱり実体験をしている人からこうね直接伝えてもらうってことができないからさ。
そうだね。
そこでやっぱりこうアニメとか漫画っていうのがもう一度こう焦点当ててさまあそういったものでこう戦争の悲惨さだったり伝えていけたらいいんじゃないかなっていうのはやっぱり個人的にも思ってて。
で日本っていうのはさやっぱりその戦争で負けた国じゃん。
そうだね。
負けた国っていうのはさやっぱりさ多分勝った国なんかの日じゃないほど悲惨な思いはしてるわけで。
だからやっぱりさそういうさ世界を本当に代表してさ敗戦国なわけじゃん。
やっぱりそこがさ日本の文化であるさアニメとかさ漫画っていったものとこう結びついて世界のためにさ結びつけばいいんじゃないかなっていうのはね思うよね。
あー確かに。
やっぱりさ例えばガンダムとかさ確かにさ冒頭でも言ってたけどちょっとこう戦争は戦争だけど身近じゃないというかさ。
宇宙戦争になっちゃってるわけじゃん。
やっぱりなんかどうしてもこう戦争その現代版の戦争っていうものになかなかこう結びつかないところはあるけどさ。
あーでもそこ難しいよね。
でもやっぱりそんな中でもさこうメッセージ性を込めることっていうのは可能だと思うんだよ。
33:04
あー確かにね。
そうまあだからそれをどう使っていくかどう使うかなんか利用するみたいな感じになんか喋っちゃってるけどさやっぱりさ何かこう感じるものがあればいいと思うんだよね。
まあ実体験はしてないっていうところが前提にはなっちゃうけど何かその戦争のアニメ漫画そういったものを見たときに戦争に対して思うことができるっていうことがやっぱり一番大事なんじゃないかなとは思ったね。
だからそういう意味で水木しげるみたいなさこう実体験者の漫画っていうのはさ本当すごく貴重なもので。
あーそうだねこれからも残り続けるしね。
だからやっぱりそういったものはさこういいものは残してさどんどん伝えていくっていうまあ俺はあんまり伝統を重んじる方じゃないけどそういういいものはどんどん残していけたらいいなっていう考えはあるからさ。
あーそうだね。
だからこのね大人の近代史で尾形郎の素晴らしいさ水木しげるトークでちょっと水木しげる興味持ったっていう人が一人でも増えてくれればいいんじゃないかなと思いましたと。
うちら水木しげるの何なんだろう。
何らスポンサーでも何でもないけどね。
ね。
いやーまあということで今回はアニメと戦争についての回でした。
はい。
もしよかったらフォローだったりとか評価をポチッとしていただくと嬉しいです。
ぜひともお願いします。
はい最後まで聞いていただいてありがとうございました。
ありがとうございました。
34:39

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