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2022-09-25 03:11

#32『歳月』茨木のり子

#32『歳月』茨木のり子

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大阪Bookラジオ
私の大好きな本の1冊を紹介します。
茨木のり子さんの〈歳月〉という詩集です。
これは、茨木のり子さんが亡くなった後に書き溜めていた作品を
おいっこさんが出版されたものなんですけど、
茨木のり子さんの亡くなった旦那さんに向けて
旦那さんについて書いた作品を何十年書いたものをまとめた作品なんですが、
すごく良くて
誰かと読んだときに抱きしめて眠りたいくらい好きというぐらい
愛おしい作品なんですけど
夫婦のことなので、恋愛的な部分で共感するところもあるんですが
もっと深い、人間の人生に生きていく意味とか、人との関わりとか
そういうことも、女性としての生き方から、旦那さんとの葛藤からも
いろんなことが含まれているのに
愛の詩集として結晶化されているので
そこを読んでいても、恋愛以外のこととか
いろんな人生のこと、自分のこととか
いろんなことと繋がって思い出されて
毎回涙出てくる作品で
言葉もすごい研ぎ澄まされていて
こんなふうに人間的に成長した女性になりたいなって
いつも思いますし、すごく素敵な夫婦だったらいいなって思いますし
夫婦が永遠に続いていくような
亡くなったら終わりっていう
そういう根性だけっていうのではなくて
もっと広い視点を持って描かれた夫婦愛の作品なので
すごくおすすめですし
結婚する友達とかだったらプレゼントしたいなって
いつも思いながらまだそんな気がつかないんですけど
すごく素敵な詩集です
なんかすごい、なんやろ
しっかり物を考えて、考え抜いて
シンプルで優しくて美しい言葉にして
それを表現している人なんで
すごい憧れますね
やっぱり昔の時代から生きてきた人で
女性が芸術家として生きることは
結構葛藤もあったりしたのに
ちゃんと日常生活の葛藤も
作品で消化してはって
すごい人間的にすごい成長してる人やなと思います
今ちょうど茨城のりこさんの
死の心を読むっていう本を
友達に譲ってもらった本なんですけど
すごい良いです
いろんな作品に茨城のりこさんがガイド
ガイドつけてくれてるって感じなんで
死の世界がすごく深く味わえる
ペンクになるし
すごい感動的な本です
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