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2025-04-03 02:22

朗読 福沢諭吉 福翁自伝

#はじめまして
音声配信を聞いているうちに楽しいなと感じて、自分も配信をしたいと思っています。音声配信初心者ですが、自分で発信したり皆さんの配信を聞いたりして、楽しんでいきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
著作権切れの文章の朗読を配信して行けたらと思っています。
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福沢諭吉 福翁自伝 書生の生活 酒の悪癖
私はこれまで大型の塾に入らずに、屋敷から通っていたのであるが、安政3年の11月頃から塾に入って内塾生となり、これがそもそも私の書生生活活動の始まりだ。
元来大型の塾というものは、真実・日進・進歩主義の塾で、その中に入っている書生は皆活発優位の人物であるが、一方から見れば潔気の壮年、乱暴書生ばかりで、なかなか一筋縄でも二筋縄でも始末に浮かぬ人物の倉屈。
その中に私が飛び込んで、共に活発に乱暴を働いた。けれども、また自ら他の者と少々違っているということもお話ししなければならぬ。
まず第一に、私の悪いことを申せば、生来酒を嗜むというのが一大欠点。
成長した後には自らその悪いことを知っても、悪臭すでに性を成して自ら禁ずることのできなかったということも、あえて包み隠さず明白に自首します。
自分の悪いことを公にするはあまり面白くもないが、正味を言わねば事実談にならぬから、まず一通り幼少以来の飲酒の歴史を語りましょう。
そもそも私の酒癖は年齢の次第に成長するに従って飲みを覚え、飲み慣れたというでなくして、生まれたまま物心のできた時から自然に好きでした。
今に記憶していることを申せば、幼少の頃酒焼きを剃る時、頭の盆の窪を剃ると痛いから嫌がる。
すると剃ってくれる母が、酒を食べさせるからここを剃らせろというその酒が飲みたさばかりに痛いのを我慢して泣かずに剃らしていたことはかすかに覚えています。
天性の悪癖まことにはずべきことです。
その後次第に歳を重ねて若干、過去二十歳に至るまで他に何も崩壊なことは働かず、行情はまず正しいつもりでしたが、賊に言う酒に目のない少年で酒を見てはほとんどレンチを忘れるほどの意気地なしと申してよろしい。
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