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2025-10-11 15:56

人間拡張-考えるハラワタの時代。【Research】

「15分で聴ける未来リサーチ」

まだ起きていない未来に触れる。近未来ショートショートから未来の可能性を探るプロトキャスティング。

Week12 “人間拡張" - 考えるハラワタの時代。がテーマ。初日は毎度のリサーチです。

#毎日未来創造 

 

下記noteを元にNotebookLMで音声化しています。

note URL:

https://note.com/daisaw33/n/n8f5bd1025649

サマリー

このエピソードでは、人間拡張に関して、特に内面的な世界に焦点を当てています。腸と脳の関係、感情センシングAI、身体能力の拡張など、テクノロジーと身体の繋がりについて深く掘り下げています。また、人間拡張に関する議論の中で、意識のデジタル化や倫理的な懸念が取り上げられています。さらに、AI技術の進化が身体性や内面的な感覚に与える影響についても考察されています。

人間拡張の視点
ブク美
はい、毎日未来創造 Week12へようこそ。今週も、まだ見ぬ未来の可能性、そのプロトキャストを一緒に探っていきましょう。
さて、先週Week11は、"メディアの未来変貌"っていうテーマでしたね。AIとかネットワークを通じて、私たちの外側への拡張、メディア化について考えました。
AIが物語を作ったり、亡くなった人のデータがゴーストとして語り続けたり、そういう世界観でした。
で、今週ウィーク12はですね、その視点をぐっと内側へ向けたいと思います。テーマは、人間拡張-Human Augmentationです。
私たちの身体、特にハラワタとか感情、意識といった、そういう内側の世界に焦点を当てていきます。
つまり、外的な拡張から内的な拡張へ、ということですね。
機械にとって変わられるというよりも、身体とAIが一緒に考えるみたいな未来、その可能性を探る1週間です。
で、初日の今日は、まずリサーチからちょっと見ていきましょうか。
最近、こんなこと考えたりしません?日々の生活に生成AIがもうどんどん入り込んできてて、じゃあ人間らしさって何だろう?って。
そう考えたとき、やっぱり身体性なのかな。なんて話を、なんかよく聞くようになったなって。
まさにその身体、私たちの内なる感覚にテクノロジーがどう関わってくるのか、というあたりを、はい。見ていきたいですね。
ノト丸
面白いテーマ設定ですよね。
先週が外側への拡張だったのに対して、今週は内側。
特にほら、昔から腹で考えるなんて言いますけど、その腹ワタが持つ知性というか、感覚に光を当てる。
考える腹ワタっていう視点、これは非常に興味深いです。
ブク美
ですよね。じゃあ、身体とテクノロジーが本格的につながり始めたらって考えたときに、一体どんな可能性とか、あるいは課題みたいなものが見えてくるのか。
腸と脳の関係性
ブク美
いくつか注目の研究領域をピックアップしてみましたので、その輪郭を探っていきましょう。
まず、やっぱり気になるのは、その腹、つまり腸と脳の関係性ですね。これはもう迷信とかじゃないと。
ノト丸
おっしゃる通りです。"Gut-Brain Axis"、腸・脳・軸と呼ばれる領域ですね。
これは近年、ものすごく注目されています。
単に気分の問題、例えば鬱とか不安といったことだけじゃなくてですね、腸内細菌のバランスが我々の意思決定とか、もっと言うと社会的な振る舞い、これにまで影響を与えているということが科学的な研究で、もう次々と明らかになってきているんです。
これはもう単なる比喩を超えた、生物学的な現実の話なんですね。
ブク美
へー、腸内環境が判断まで左右するかもしれないと。
ノト丸
そうなんです。さらに進んでですね、腸の神経活動とか、腸の中で作られるいろいろな物質、代謝物って言いますけど、これをセンサーで直接検知しようという研究も進んでいます。
ノト丸
例えば、特定の代謝物のパターンからその人の心理状態を読み解けないか、みたいな試みですね。
ウェアラブルデバイスなんかで、腸内の微細な変化をモニタリングする技術っていうのも開発されつつありますね。
ブク美
なるほど。となると、将来的にはハラワタAI、略してHARAI、みたいなものが登場する可能性もあるんでしょうか。
なんか私たちの腸の状態を読み取って、今のあなたの腹はこう言ってますよ、なんて教えてくれるインターフェーズ。
ちょっとSFっぽいですけど、あながち絵空事(えそらごと)でもないのかもしれないですね。
ノト丸
うーん、その可能性は十分ありますね。
ノト丸
そして感情を読み取る技術っていうのは、腸へのアプローチだけじゃなくて、もっと直接的な方法も進化しているんです。
ノト丸
感情センシングAIと呼ばれる分野ですね。
脳波、EEGももちろんですが、皮膚の電気反応とか、心拍数、あとは顔の本当に微細な筋肉の動きとか、そういうのを組み合わせて解析することで、
ノト丸
言葉にはなってないような人間の微妙な感情の揺らぎを検出しようとしています。
ノト丸
これは、脳とコンピューターをつなぐBCI、ブレインコンピューターインターフェース技術の一種とも言えますけど、
目指しているのは、まるで感情のリアルタイム翻訳みたいな世界なんですよ。
ブク美
感情まで読み取られちゃうんですか。
うーん、便利さもあるんでしょうけど、一方でちょっと怖い気もしますね。
ノト丸
そこが重要なポイントで、感情を知りすぎるAIが、私たちの感情をただ読み取るだけじゃなくて、予測し始めたときに一体何が起こるのか。
これは後ほどもう少し詳しく触れたいと思います。
身体能力の拡張
ブク美
はい、わかりました。
感情とか内蔵感覚だけじゃなくて、次は私たちの物理的な身体能力そのものを拡張するっていう動きですね。
技師とか、最近よく聞く外国核、エクソスケレトンも、昔の失われた機能を補うっていう段階から、今は健常者の能力をさらに高めるみたいな方向へシフトしているっていう印象があります。
ノト丸
まさにその通りです。特にAIとの連携がここでは鍵になっていますね。
例えば、ユーザーが腕をこう動かしたいって考えた、その意図をですね、筋肉の電気信号なんかからAIが先読みして、動きをスムーズにアシストしたり、あるいはより強くしたりする、そういう技術が開発されています。
これは単なる補助っていうよりは、人間の意図と機械が融合するような感覚に近いのかもしれません。
ブク美
へー、手を動かす前にもう手が動いているみたいな、そういう感覚ということでしょうか。
ノト丸
そういうイメージですね。日本でも、例えば産総研にHARC、Human Augmentation Research Centerっていう専門の研究センターがありますし、大学初のベンチャーなんかからは、軽量でまるで身体の一部みたいに自然に使えるロボットアーム、オーグリンブみたいな具体的な研究成果も出てきています。
まさに身体能力の拡張と言えるでしょうね。
ブク美
ハラの次は手足の拡張と、身体の外側だけじゃなくて、さらに内側の感覚、つまり感じ方そのものを拡張しようという試みもあるんですね。
ノト丸
これも非常に興味深い分野です。
MITメディアラボなんかが先進的な研究を行っていますが、触覚あるいは痛覚とか温度覚といった、普段あんまり意識しない内蔵からの感覚、これを"Interoception"と呼びますけど、これをテクノロジーで再現したり伝えたりしようという動きなんです。
ブク美
内蔵感覚を再現伝達、具体的にはどういうことでしょう?
ノト丸
例えばですね、遠く離れた場所にいる大切な人の心臓の鼓動のリズムを自分のデバイスを通じてリアルタイムに感じる、みたいなそういうコミュニケーション装置が考えられています。
これがAR拡張現実のような技術と組み合わされれば、他者の内蔵感覚、文字通り他人のハラを感じるなんていう体験も将来的には可能になるかもしれないですね。
ブク美
他人の心拍を感じる、うわぁ、なんかコミュニケーションのあり方が根本から変わりそうな話ですね。
一方で技術がどんどん完璧を目指していく中で、あえて不完全さとか誤差に注目する研究もあるっていうのは、これは面白い視点ですね。
ノト丸
ええ、誤差こそが実は人間らしさの源泉なんじゃないかという考え方ですね。
どれだけ技術が進歩しても、人間の身体とか感覚とのインターフェースには何らかのズレとかノイズ、つまり誤差が残ることがあるわけです。
それを単なるバグとして修正したり排除したりじゃなくて、むしろその不完全さとか揺らぎの中にこそ人間的な思考とか想像性のヒントがあるんじゃないかと、そう捉える研究者たちが出てきているんです。
AIはどうしても論理的な完全性を追求しがちですけど、人間はもっと曖昧で揺らぎの中で考えている。その余白みたいなものを大切にしようというアプローチですね。
ブク美
なるほど、完璧じゃない部分にこそ価値があると。それで先ほど少し話に出ましたけど、AIによる感情の予測が現実に影響を与え始めているっていう研究もあるんですよね。
ノト丸
そうなんです。拡張のプレースボ効果(placebo effect)とも呼べるような現象が報告されていまして、これは例えば感情センシングAIがあなたの今の脳活動とか生態信号からすると、数分後に悲しい気持ちになる可能性が高いですよ、みたいな予測を提示したとしますよね。
ノト丸
するとその予測を見ただけで、実際に本当に悲しい気持ちが誘発されてしまうというようなケースです。AIによる予測が私たちの自己認識とか感情そのものを変えてしまう可能性があるということなんです。
ブク美
うーん、それは考えさせられますね。自分の感情のはずなのに、なんかAIに誘導されているような、そんな感覚になるかもしれないってことですか?
ノト丸
まさに、そしてこうした強力な技術っていうのは、残念ながら常にポジティブな目的ばかりに使われるとは限らないという側面もあります。
ノト丸
軍事分野とか産業分野での応用研究も特に往国間では活発に行われているんですね。兵士の認知能力、例えば反応速度とか判断力を高めたり、あるいは恐怖みたいな特定の感情を感じにくくさせたりするための神経インターフェースの研究とか。
ノト丸
これもある意味では人間拡張の一環と言えてしまうわけです。技術の持つ力っていうのは常にこう倫理的な側面と隣り合わせですね。
ブク美
光と影ですね、本当に。一方でアートの世界なんかでは、こうした身体とか感覚の拡張をむしろ新しい表現の可能性として積極的に捉える動きもあると。
ノト丸
ええ、その代表的な存在がアーティストのニール・ハーヴィソンさんでしょうね。
彼は生まれつき色を全く見ることができないんですが、頭部に取り付けたアンテナを使って色を音として知覚してるんです。
人間拡張と意識の変容
ノト丸
つまり彼は色を聞いているわけですよ。
彼みたいに自身の身体そのものをキャンバスとかメディアとして捉え直して、テクノロジーを使って新しい感覚を獲得しようとする試み。
ノト丸
これは"Cyborg Art "なんて呼ばれて注目されています。
こうした動きを見ていると、先ほどのハラAIみたいなものも単なる効率化のツールじゃなくて、いつかこう創造的な表現のための道具として使われる日が来るかもしれないなぁとも思いますね。
ブク美
感覚を自ら作り変えるという発想ですか。すごいですね。
さらに踏み込んで意識そのものを拡張したり、あるいは別の媒体に移したりしようっていう、もっと壮大な構想もあるんですよね。
ノト丸
ありますね。例えばロシアで提唱された2045イニシアチブみたいな構想とか、一部の企業が進めているAIアバターの研究なんかがそれに当たります。
人間の意識を完全にデジタルデータ化して、最終的にはロボットの身体とか仮想空間のアバターとして存在することで、肉体的な死を超越しようというある種、人間拡張の究極的な目標ともいえる動きです。
ただ忘れてはならないのは、そうしたデジタル化された意識には、我々が今日注目しているあの生々しいハラワタの感覚、身体的な実感というものはおそらくもう存在しないだろうということです。
ブク美
意識だけの存在、それは究極の拡張かもしれないけれど、同時に身体性を失うということでもあるわけですね。
そして最後に、やはり避けて通れないのが倫理的な問題とか社会的な影響についてですね。
ノト丸
はい。スイスに拠点を置くGESDAという科学と外交の未来を予測したり議論したりする機関があるんですが、彼らも人間拡張技術に関するレポートの中で、いくつか重要な懸念点を指摘しています。
一つは、こうした技術へのアクセスが富裕層とか特定の国の人々に偏ることで、既存の社会的な格差をさらに拡大させてしまうんじゃないかという懸念ですね。
ブク美
ああ、能力を拡張できる人とできない人の間でまた新たな分断が生まれる可能性が。
ノト丸
そういうことです。そしてもう一つ、より根源的な問いとして、どこからどこまでが人間と言えるのか?という人間の定義そのものが揺らぎ始める可能性を指摘しています。
さらにチューリングトラップという言葉も紹介されていますね。
これはAIがあまりにも人間らしく振る舞うようになることで、かえって人間自身の真の知性とか能力の向上が妨げられてしまうというリスクのことです。
AIの模倣能力に関心するあまり、本来人間が持つべき深い思考とか想像性が置き去りにされてしまうかもしれないというそういう警鐘ですね。
ブク美
なるほど、いろいろな技術とか可能性を見てきましたけど、今日の話を振り返ってみると、AIが私たちの外側から知性を拡張していく一方で、やっぱり私たちの内側、身体の奥深くにもまだ解明されていない、なんかもう一つの知性みたいなものが眠っているのかもしれないなって感じますね。
ノト丸
それは論理とか計算とは違う、なんか身体の奥底から湧き上がってくるような、言葉にする前の感覚、腹の声とでも言うべきものかもしれません。
冒頭の問いかけに戻りますけど、生成AIが日常になって、人間らしさは身体性だっていう話、今日の議論を踏まえると、その身体性っていうのは単に肉体があるってことだけじゃなくて、この内側から来る声、論理だけでは割り切れない感覚も含めての身体性なのかなと。
なんか改めて思いました。
ブク美
そうですね。AIがどれだけ進化して、論理的に完璧になったり、あるいは感情を巧みに模倣できるようになったとしても、このなかなか分類できないし、言葉にしにくい、まさにハラワタから来るような感覚っていうのは、人間のユニークさとして、あるいは最後の砦として残り続けるのかもしれないですね。
ノト丸
そこで最後に一つ、皆さんに、あなたにも考えてみていただきたい問いがあります。
What if _? もし、あなたのその時々の気分とか感情が、あなたの腸内環境の状態とか、あるいはそれをリアルタイムで読み解くAIによって、かなり正確に予測されるようになったとしたら、それだけじゃなくて、もしかしたら無意識のうちに、その予測によってあなたの気分が左右されるようになったとしたら、その時、あなたが感じているその感覚は、本当にあなた自身のものだと言い切れるんでしょうか。
ブク美
深い問いですね。自分の感覚のはずなのに、それが本当に自分だけのものなのかわからなくなるかもしれない。いやー、考えさせられます。さて、#毎日未来創造ウィーク12、今日の探究はここまでとしましょう。
明日からは、この"人間拡張考えるハラワタの時代"をテーマに、さらに具体的な未来のプロトキャスト、試作品をお届けしていきます。我々の身体、その内側に潜む知性の可能性が、もっとはっきりと見えてくるかもしれません。どうぞお楽しみに。
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