2020-03-25 14:04

第14回 間違った早期教育と9歳の壁

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小学生入学前の早期教育をすることのメリットやそのメリットや陥りやすい問題についてお話します。また、それにかかわる子供の脳の発達やいわゆる「9歳の壁」と子供の学習ステップどのようにしていくのが適切かについても伺いました。
番組へのご意見・ご感想・ご質問はこちらのフォームにてお待ちしております。 
http://bit.ly/36g57VN 
<制作>
出演:小川大介先生 
MC・プロデューサー:富山真明 
制作:株式会社PitPa

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皆さま、こんにちは。PitPaの富山です。
今回は、間違った未就学児の早期教育と 9歳の壁というテーマで、
間違ったという、ちょっと煽ったタイトル なんですけれども、
決してこの早期教育が間違っている というわけではなく、
世間的には、この早期教育、結構早めに取り入れられて 実施されているご家庭もあるかと思いますが、
中には、ちょっと間違った捉え方をされている やり方だったり、
それをすることで、子どもにとってもよろしくない というような早期教育がなされていると、
小川先生の方が軽症を慣らしております。
小学校受験ですとか、中学校受験に向けて、 一部、ちょっとかねつぎみなところもある早期教育について、
今回、どのような点に気をつければよいのか といったところを、具体的に小川先生にお話を聞いてきました。
中学受験を考えているご家庭に、どうしても 比率的に早期教育の仕方を間違っているおうちが、
目立ちやすいというところもあって、 今日こういうテーマにしたんですけど、
富山さん、9歳の壁って聞いたことありますか。
僕、ちょっと言葉だけではあるんですけど、 ざっくり9歳、4年生とか5年生ぐらいで、
子どもの心がやや成長し始めたときに、 抽象的な、想像しづらいようなことを学習していくので、
つまづく壁みたいな、ざっくりそんな感じで 聞いたことはあるんですけれども。
学ぶ側からすると、そういう壁にぶつかりやすい という時期でもあるし、
子どもの脳の成長という観点で見たときに、 ちょうど8歳から10歳ぐらいのときに、
子どもたちの脳の使われ方というか、 できることがごろっと変わる瞬間が来るんですね。
ジャンプ期がやってきて、
それまでは出会ったことを一つ一つを 具体的に覚える力というのは子どもは持っているんですけど、
この8歳、9歳、10歳あたりになってくると、 取り入れたいろんな知識とか体験をつなぎ合わせて、
まとめて理解するとか、 まとめて理解するから、
自分が出会ったことのない内容も、 推測して、類推して考えることができるとか、
そういった働きのことを抽象的って言うんですね。
どの子もそういう成長期が来るんですけど、
子どもによって時期が違うものですから、
比較的早い時期にそういう抽象的な考えることが できるようになる子もいれば、
ちょっとゆっくりと、じっくりと成長する子の場合は、
それこそ5年生とか6年生になって、 そういう力が使いやすくなる。
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ちょっとバラつくんですよね。
ところが学校の学習過程っていうのは、 大体4年生ぐらいから、
この子どもの成長期に合わせて算数や理科とか 難しくなるわけですよ。
図形の問題とか文章題とか、 複雑になってくる。
想像する部分が増えてくるみたいなことですね。
組み合わせてまとめて式に置き換えたり、 図に置き換えたりする力が育ってくることを前提に、
カリキュラムが作られるので、 明らかに難しくなるわけですね。
そこの変化にうまく乗れない子にとっては、 まさに壁にぶつかるということが起きるんですけども、
今日の早期教育で考えた時に大事なことは、 早熟な子であってもほとんどの場合、
8歳、9歳という時期になって、ようやく本格的に 抽象化の力が使えるようになるわけですね。
そうすると4歳や5歳の出会ったことを、 ただとにかく記憶する段階で脳が成長している時期に、
考える力を要求する問題とか、 高学年向きの問題を形だけやらせたって何の役にも立たない。
脳がついてこない状態なんですね。
脳がついてこないからどうするかというと、 丸暗記するわけですね。
その時の脳の力で。
答えが出たか出ないかだけに関心がある大人は、 出来たというふうに理解してしまって、
この子は賢いと低学年とか幼児期にやらせて 喜んじゃう人が出ちゃうわけですね。
出来たと言っても本当に出来たわけじゃなくて、 暗記して覚えていたっていうので。
正解が書けた、言えただけであって、 脳が論理的な思考を使えているわけではないわけです。
ここ本当に怖いことで、一見出来たように見える 丸暗記を幼児期にやっちゃうと、
肝心な9歳10歳考える力をいろいろ伸ばしたい時に、 考えずにまだ丸暗記する癖がつくんですね。
ので、幼児期低学年の時にすごく難しい問題が 解けていたように見える子が、
高学年中学生になると急速に伸びないような現象。
本当に伸ばす時期に全然それ子で間に合わないと 言いますか、脳がそこに対応しないという。
間違った学習の与え方を大人にさせられた子は、
そういった本来伸びるはずの力が使えないまま 大きくなっちゃうという悲劇が現にあるわけです。
冒頭でその中学受験を志すおうちに どうしてもありがちといったのが、
既存の中学受験って、どうしてもたくさんの問題を解いて、 答えが言える数が多ければいいという
勉強の仕方になりがちなんです。 実際違うんですけど、正しくは。
でもそういうふうに思いがちだし、 テストで点数が取れることを必死になりやすいし、
順位を追求したがるし、そんな思考回路の親御さんが、
じゃあ1学年でも2学年でも早くやればいいんじゃないか というモードに入ることがあるわけですよ。
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なるほど、間違った先取り学習ということですね。
これが間違った早期教育の図式ですね。
ですので、正しい早期教育とは何ですかというと、
その子どもそれぞれの成長の様子をきちんと見定めてあげた上で、
本人の脳であり心の成長を自然に促すような体験、機会であったり、 知識を渡してあげること。
これは正しい早期教育で、全く何の本にも出会ってこなかったこと、
本人が読みたいなと思った本にプラスして、 こんな本もあるよと横から
ちょっと関係しそうな別のテーマの本を読ませてもらえたこと。
それが毎週毎月重なっていけば明らかに違いが出てきますよね。
そのように出会うべき体験に出会えていくことで、 本人が持っている成長の力が引き出されていく。
こういうのは適切な早期教育。
でも形だけの一見難しそうなことを早い年齢でやれば、
もう少し年齢を重ねたらもっとすごいことができるんじゃないか。
この右肩上がりの直線的なものの考え方で増えてしまうと、すごくかわいそうなことが。
親御さんが悪いんじゃなくて、親御さんはお子さんを授かってからしか親の経験がないので、知識がないわけですから。
でも一見良さそうなことで、どうしても子供のこと熱心な親御さんを焚きつける、 焦らせる悪い業者がいるわけです。
なるほど。
あえて言いますけどね。
ぜひそこには引っかからない。
お子さん自身をちゃんと見て、健やかな育み方を幼少期から真面目に考えてあげて、 受け入れてあげるというのは全然良いことだとは思うんですね。
そうですね。親側からすると子供のためを思っているということは変わりない。
そうなんですよ。子供を目を積もうなんて思っている親はいるわけなんで。
そうですよね。
みんな必死で子供のためを考えている。これは間違いないです。
なので早期教育についてもその時期にやらせるべき適切なものというのをきちんと調べないといけないなということですね。
そうですね。秘訣はやらせるメニューが魅力的かどうかで判断してはいけない。
そうではなくて、うちの子はこういう時にすごい集中するからそれを伸ばしてあげよう。
自分たち父親母親の経験からいくとちょっとこの分野は家の中では子供に触れさせてあげられないから習い事とかを使って体験の幅を広げてあげよう。
そういう観点でまずメニューを考えてあげる。
もう一つは本人がやらないと、本人が取り込まないと力にならないわけだからどう見ても嫌がっていると。
始まって10分もしたらガクンと気を失ったから寝る。
これはやる気云々の話じゃなくてその子の脳と体が拒否しているわけですからそこを押し付けない。
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無理矢理しない。
決めるのは本人というところを大事にしてもらえるとお子さんの隠れた能力というのは引き出しやすいんじゃないかなと思います。
今回は間違った早期教育と救済の壁というテーマでのお話でしたが、
救済の壁、いわゆる脳の使われ方が変わる時期、それまでの経験から出会ったことのない話を想像することができるように脳の発達する時期というのが救済ぐらいに来るらしいんですけれども、
それに合わせて高度化していく、抽象化って言われてたんですが、この抽象化された内容が学習カリキュラムに入ってきた時に、
うまくお子さんの方で対応できなくなるというのが救済の壁というふうに言われているんですけれども、
間違った早期教育をしてしまうと、この救済の壁をうまく乗り越えられなくなる可能性があるというところで、
早期教育といいますか、子どもの年齢とかその年齢の脳みそ、脳に適切な学習がされているかどうかというのを今一度考えてみる必要があるというようなお話でした。
見極めるポイントとしては、子ども自身が興味関心が向いているかどうかという点、ちょっと一つ陥りやすい点としては、
親が褒めてくれるから、実は興味のないことでもやってしまう、興味があるようにやってしまうというような一つ落とし穴があるらしいんですけれども、
そうではなく、親が褒めるからというわけではなく、子ども自身が自分自身から興味を持って取り組んでいるかどうかというところをちゃんと見極める。
この番組でも一貫して今までおっしゃっていたところで、その子どもが何を好きなのかというところをちゃんと見て、
その子の成長に合わせた適切な教育をさせるということが、早期教育というところでも非常に重要になってくるのかなと思います。
やはり魅力的な小学校や中学校、こういったところに入学させるということは、非常に教育において重要なジャッジメントかなと思いますが、
あくまでもその学校に入るというところは目標としては置きつつも、そこに向かって多少その歪んだ教育といいますか、
適切ではない時期にそういった無理やり合わない教育をすることで、逆にその将来伸びる時期に子どもにとって支障をきたすというのは本末転倒なところもありますので、
特にこの未就学児の習い事や勉強についてなどは、今一度お子様の興味関心があるかどうかといったところをよく見ていただければなと思います。
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我が家も中学受験というところも少し取り組んでいたりもするんですが、
中学受験という観点だけでいうと、本格的にそういう学習をするというところは、やっぱり4年生とか5年生ぐらいからが、9歳、10歳ぐらいからが本当に本格的な勉強というところで、
どちらかというと、それまでは塾とか通う場合でも勉強するというよりは、どちらかというとその机に座って考える時間を作るぐらいの、そういった習慣化するというところが主に重要なところになってきて、
勉強というものの下準備のような期間になっているように思います。
ですので早期教育というと、その学習というようなものに結びついちゃうかもしれないですけれども、というよりは本格的な学習、勉強を始める前のその体制を作るという、いかに勉強をすることに対して興味を持ってもらえるかというような下準備の教育なのかなというふうには個人的にはちょっと思いました。
このあたりですね、参考にしていただきながら、ぜひお子様に寄り添ってですね、お子様の興味・監視が伸びる学習というものに、各ご家庭で気づくことができればなと思っております。
さて、この子育て受験ラジオでは、リスナー様からのテーマのリクエストや、また小川先生への子育てや受験についてのご質問などお待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
子育て受験ラジオは毎週水曜日の更新です。今回も最後まで聞いていただきありがとうございました。
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