根岸 奈津美
続きまして、ネギさんお願いいたします。はい、モルキュアのネギ氏と申します。
モルキュアはですね、AIを用いて創薬、医薬品の開発を行う会社になっています。
従来、医薬品の開発はですね、バイオ実験、
バイオ薬品を我々は手掛けているんですけれども、バイオ実験を行って、
試験を、足切り試験をですね、バイオ実際の実験で行って、
全ての項目で満点を取れたものが医薬品になるといった形で開発されているんですけれども、
データが全く活用されていなくて、
そんな、そういった状況だったんですけれども、
NGS、Next Generation Sequencing等で、
医薬品候補の配列情報と、そのテストの結果等々が、
全て追いで分かるようになったので、その配列情報を文字列としてですね、
LLMとかAIで解析してあげて、より良い候補を選ぶですとか、
新規に設計するといったことをしております。
私自身はですね、CFOという立場なんですけれども、
もともと前職、VCにおりまして、
VCの担当者としてモルキュアに投資をしまして、半年後にですね、
もうVCで手伝うよりも一緒にやっちゃいたいなと思って、
伊藤 毅
上司にちょっとやめますわという話をして、
この気持ちよく分かります。
根岸 奈津美
で、CFOとして入社をして、今に至るといった形でございます。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
清水信哉
はい、エレファンテックの創業者の社長の清水と申します。
我々はですね、ちょっとめっちゃマニアックな技術なんですが、
金属を印刷するというテクノロジーを世界で初めて量産化したというそういう会社でして、
皆さんのお手元のパソコンとかスマホとかに入っている電子回路っていうものが印刷でできるようになります。
清水信哉
創業から10年ほど今経ってまして、
直近ですね、ノートパソコンへの採用が決まってまして、
来年以降、皆さんのお手元のノートパソコンの中の電子回路も我々の
技術が使って印刷されたものというのがどんどん入っていくというふうな形で、
ここから5、6年で世の中の電子回路というものすべて、
ほとんどすべてが我々の製法で作られていくというふうなことを目指していくというふうな、
そういう会社になっています。
グローバルっていう意味で言いますと、我々日本にしか拠点ないんですが、
グローバルが顧客のパイプラインの98パーぐらいでして、ほとんど海外でして、
ほとんどインバウンドで海外からもうオタクの、だって我々しか量産化してないので、
エレファンテクノ技術が使いたいんだということで入ってくるというのがほとんどというふうな形になってまして、
量産向上も自社で持って、これまでいろいろ合わせると多分160億ぐらい調達してやってるみたいな、
そういう感じのスタートアップです。
清水信哉
ということでグローバルに技術を塗り替えていこうみたいな、
そういうモチベーションでやっている会社です。よろしくお願いします。
伊藤 毅
はい、ありがとうございます。
一応僕も少し自己紹介をさせていただけたらと思うんですけども、
当社はちょうど10年前に私が創業したベンチャーキャピタルでございまして、
前職ジャフコさん、そこで産学連携チームのリーダーをやっておりまして、
ちょうどもう15年前ですね、
当時は大学活ベンチャーは全く儲からない投資の代名詞だと言われてた頃から投資を始めてたんですけども、
そこで皆さんご存知か分からないですけども、
筑波大のサイバーダインさんとか、
KOのスパイバーさんとか投資させていただいて、
いや、日本には素晴らしい技術あるなと。
ただお金と人材、あと大学はやっぱり事業家のノウハウがないみたいなところ、
これを何とかしたいなということで、
10年前僕もですね、企業家と同じく独立しようと。
そういった研究者の方とか、ディープテックスタートアップを支援したいなと思って企業をいたしております。
現在はですね、日本とインドで投資活動を手掛けておりまして、
1号ファンド、2号ファンド、3号ファンド、まだ3号は正確には公表してないんですけど、
合わせてだいたい500億弱ぐらい運用しているベンチャーキャピタルでございます。
はい、今日はですね、大きく2つテーマがあります。
IBSっていうのは、僕も昔からVCにいましたので、
IBSイコール、どっちかというとITとかサービス寄りのスタートアップさんが集まる場ということだったんですが、
近年そういったVCさんもですね、最近はディープテックに投資しようということですとか、
今年は特にディープテックのセッションがたくさんあるので、
そもそも何でディープテックなの?みたいなところですね。
何でディープテックに皆さん起業されたのかと、
この辺りからちょっとお話を聞いていきたいなというふうに思っています。
で、その前にまずディープテックとは何ぞやと、
ディープテックスタートアップの定義から、ちょっとこれは僕の
考えていることからまず皆さんにシェアをさせていただいて、
そこからスタートできたらと思っているんですけども、いわゆるディープテックっていうのは、
例えば昔で言うと研究開発型ベンチャーとかですね、大学発ベンチャー、すなわち大学の研究室で
長年研究開発されて、サイエンスがしっかりしている、それから
エンジニアリング力がすごく求められるようなプロダクトを開発している、こういったものを総称して
最近ですとディープテックということで呼ばれています。
もうちょっと分かりやすく言うと、この技術があるから
製品にした時にこういう特徴が出て、競合よりも勝る。すなわち、この技術があるから、極端に言うと売れると。
こういったものがディープテックスタートアップなんじゃないかなというふうに私は定義づけております。
ただ、僕もVCにいて、実は最初の頃ITに投資してたんですね。
だけど、ジャフコンの時に人事異動でいきなり産学連携の方に行きまして
ディープテックむちゃくちゃ難しいなと、時間もお金もかかるなと、投資だったらやっぱり短期的にリターン出る方が楽じゃないですか。
だからITの方がなんかすごい羨ましく見えたりだとか、そんなこともありました。
だけど、それなのに何でこのディープテックの領域に絞って投資をしようかと思った背景を少しお話しさせていただけたらと思うんですけれども、
日本はやっぱり資源がない国ですから、科学技術立国を継続的に目指さないといけないわけですね。
つまり、日本のそういう知的財産だったり技術開発の大学から生まれてくるものが多い。
あとは大手の事業会社さんにもたくさんあると思うんですけども、
こういったものをちゃんと世に出して資金が回るような形にしていかなければなかなか存続しないと、
国自体がどんどんどんどんシュリンクしていくと。
だからこそ、僕としてはこういったスタートアップにしっかり投資をして、
一社でも成功させて、国に納税される、それから大学にライセンシュリンが入る、
こういった社会を実現したいなと思って私はスタートをしております。
多分、起業家の皆さんも何か同じようなそういう思いがあって、
なんでこんなすごい時間もかけて苦労しながらやらないといけないんだ、
みたいな思いも持ちながら多分やられていると思うんですけど、
まず最初にそのディープテックの、
それぞれの皆さんの起業された背景とか、
そのスタートアップに飛び込まれた背景みたいなところを聞かせていただきながらですね、
このディープテックの魅力みたいなところを皆さんにお話しいただけたらというふうに思っております。
はい、じゃあまず最初に西岡さん、よろしいですかね。
西岡 和彦
ありがとうございます。そうですね、多分私の場合は二つ理由があって、
なんか一つ目はもうでかいことをやろうと思ったらディープテックが一番いいっていうのはある。
特に日本人の気質とか私自身のパーソナルエンジンとかを含めて、
それが一つっていうのと、あとは純粋にそれが好きっていうのがこの二つあるかなと思っています。
一つ目に関して言うと、
私自身は割と世の中にどれだけでかいインパクトを自分の人生に残せるかみたいなのが自分の人生のテーマで、
前職に入ったのも、やっぱり社会基盤を支えるこの徹底材料、
ここはすごい魅力的だし、エンジニアとしての力を発揮して、
なんか余りあるというかですね、非常に面白くて意味のあるフィールドなのです。
これ、そこで世界リードしていきたいという思いで入ってますと。
で、スタートアップを自分でやっていこうと思ったときに、
やっぱり同じぐらい大きなインパクトを出していこうと思ったときにですね、
やっぱりビジネスモデルで勝負するとか、資本リスクとってめちゃくちゃグロースエネを投資して一気に勝つとかですね、
グローバルで本当に勝っていくっていうときに、
伊藤 毅
いいですね。でかいことをやるにはディープテックで選んだほうがいいってことですね。
はい。そしたら、ネギさんもぜひジョインされたところとかその辺もぜひお話いただけたらと思います。
根岸 奈津美
ありがとうございます。
私はですね、もともと上場企業の株式のアナリストをしていて、
で、上場企業を見てると結構小売とかヘルスケアとか見てたんですけど、
ない受験で海外ストーリーあるかないかで成長率もバリエーションも全然変わって、
やっぱり海外ストーリーってすごい大事ななぁみたいなのを持ってたんですね。
で、その後もっと手触り感のあるなんか事業を作ってるみたいな方行きたいなと思って、
VCに行って、VCとして投資したりハンズオン支援してたんですけど、
その時は自分の出せるバリューというところで言うと、プロダクト作りはすごい得意だけれども、
なかなかビジネスの等でまだ助けが欲しいよみたいな、
企業家さんとすごい相性いいなと思って、そういったところでC向けのビジネスとかで投資させてもらってたんですけど、
だんだんそのインターネット界隈みたいなところでも、
まあより大きな市場ってどこだろうっていうのはだんだん一丁目一番地がどんどん埋まっていく感じで、
で、ディープテックもやってみたいなというふうに思って、
で、モルキはAI創薬で、まあAIかけるみたいなところで言うと、
うちのファンドでもインターネットファンドでも投資などかっこつけてできるかなみたいな感じでやらせてもらって、
で、支援したらもうそもそも市場がグローバルなんで、
なんかグローバルストーリーありきでスタートできて、
で、なんかそこに障壁が全然ないなみたいなところがすごく魅力で、
あとは技術自体がこれができるようになったら世の中こう変わるっていうのがめちゃめちゃわかりやすいで、
なんかすごく会社もまとまりやすいし、採用も強いし、
で、営業も結構楽だなというふうに思ったりして、
で、そんな中ですごくやっぱり技術者とビジネスサイドでの差分が大きくて、
めちゃめちゃ行ったらバリューが出るなとか困ってんなみたいなところで、
で、飛び込んで一緒にやって成長一緒に感じた方がなんか自分にとって意味あるかなというふうに思ったところがありまして、
で、なんか自分の中でグローバルみたいなところとか、
自分のバリューを出しやすいとかってところで飛び込んでみたっていう感じです。
伊藤 毅
ありがとうございます。
ちょっと15年前の大学ベンチャーの状況とか多分ご存知ない方は大半だと思うんですけど、
本当に姉さんのようなバックグラウンド方がディープテックのスタートアップにジョインするっていうのは本当に珍しいというか、
15年前に比べると本当に当時はだからそういう方々全く参画されてなかったので、
徐々に徐々に本当の皆さんがそのディープテックの魅力というか、
そういったものがすごく浸透し始めているのかなというのを実感しています。
清水信哉
じゃあ最後、しみさんからも多分しみさんがいっぱい話が出てくるような気がするので、
伊藤 毅
ディープテックの魅力は?
清水信哉
そうですね、ディープテックはいいところはいくつもあるんですけど、
一つはうまくいったらめっちゃ儲かるっていうのは絶対あると思います。
もう一個はやってて意味があるっていうことがすごい良くて、儲かるに関しては、
例えば我々の製造技術とか業界だったらASMLとか知らない人も多いかもしれませんが、
最先端の半導体の製造装置世界で唯一作れるっての開発に成功しましたと。
そうするともうそっから買うしかないから面白いですよ。
プロダクト作るじゃないですか。彼らが製造するじゃないですか。
頼むからうちに売ってくださいっていう感じで、
世界中から並ぶわけですよね。
うちにあそこから買っていただける、買わせていただけることが我々の強みみたいな、
そんな感じになるんですね。
でもそれは当たり前で、世界で今までなかった技術をここだけが世界で初めてここが実用化しましたって言ったら、
当然トートロジーですがそこしかないので、そこから買うしかないから。
我々の株主の新越科学さんだったりとかエプソンさんだったりとかも結構そうで、
よいいつもりの技術を持っていると、もう結局そこは買うしかないんですよ。
そしたら値段付け放題ですよね正直。だってそこから買うしかないんだから。
ASMLもいろんな話言われてますけど、あらりものすごい高いとかいろいろ言われてますけれども、
それはそうですよねと。っていうのができるのがグローバル、ディープテックの強みで。
なかなかソフトウェアのスタートアップそんなことあり得ますかみたいな、ソフトウェアってオープンAIみたいな、
本当にディープテック系のITはあり得るかもしれませんけれども、
サービス系でそんなあり得ますかって絶対あり得ないと思うんですね。
そこは国内向けのサービスを無理やりグローバル展開するより、
初めから成功したら構造的にそうなるっていうようなビジネスを選んだ方が、
世界からめちゃくちゃ儲かるっていうのは、むしろやりやすいんじゃないかっていうのが一個。
でももう一つは、ちょっとこれだけ言い方悪いかもしれないですけど、
なんか決済アプリとかメッセージングアプリとか、
別にどこが勝とうか人類そんな関係ないんじゃないのって思ってるところあって、
清水信哉
いや別にやればいいんですけど、
我々がやってることは、イーロンマスクともそうかもしれませんけど、
例えば我々の金属をプリンティングするって技術は昔からアイデアはあったんですけど、
多分我々は世界で一番初めて量産化して、
伊藤 毅
例えば弊社にある印刷装置とか印刷技術とかは、
清水信哉
多分私がいなかったら、あと多分5年10年地球上になかったものなんですね。
それって我々間違いなく教科書の1ページ、新しい部分を書いている、
人類がまだ分かっていない部分っていうのはやってるし、
それって本質的に人類を一歩先に進めているっていうことになるので、
人間どうせすぐ死ぬので、たかだか100年以内には死ぬはずなので、
その中で何かしら意味のあることをやるって意味で言うと、
こういうまだできていない技術を開発して、
世界でうちしかできてません、結果としてめっちゃ儲かるっていうのって、
ある意味本当はスタートアップってそうあるべきなんじゃないのみたいな、
っていうようなテーマだと思ってるので、
ナチュラルに当然そこ以外あんまりやる気ないっていうか、
いう形で飛び込んだ、そんな感じでした。
伊藤 毅
ありがとうございます。
清水さんから今さっき唯一無二って出てきましたけど、
僕も全く同感で、
例えばプロダクトの競争優位の厳選がサイエンスとかテクノロジーじゃない場合って、
マーケティングですとか、いろいろ類似会社がワンサが出てくるわけですよね。
そこですごく差別化が難しかったりする中で、
特にディープテックだとやっぱりこの技術があると唯一ここしかできてないから、
ある種それが本当に突き詰めていくと独り勝ちみたいな、
本当にこの会社しかないみたいなところを優位に立てるようなところがあるので、
その辺りがすごいディープテックスタートアップのビジネスの面白さだったり魅力なんじゃないかなというふうに思います。
あと皆さんも同じようにおっしゃってましたけども、
基本的には日本市場がどうかとか世界市場がどうかっていうか、
ディープテックのスタートアップ自体の展開がもうそもそもグローバルであると。
サービス系の会社さんよりも海外に出やすいっていうのがあって、
要は技術は言語の壁を越えるわけですね。
要はこの技術があればこういう有意性のある商品ができれば、
それはもう言葉の壁を越えて容易に海外に出れるという意味でも、
2点目で言うと要は今のファイナンシャルの環境も含めるとディープテックってすごい魅力的なんですね。
特に起業される側のほうの立場で言うと、
今すごくベンチャーキャピタルファンドとかもどんどん巨大化してて国内でも。
そうするとVCとしてはもっと大きなリターンを得ないといけないので、
投資対象かなりスケーラブルなものを選ばざるを得なくなってくると。
そうすると国内市場に閉じたビジネスがあるし、
もう投資されなくなってくる時代がいずれ来るんですね。
その中でやっぱりディープテックスタートアップっていうのがグローバルに容易に出れるっていう意味でも、
これからディープテックの領域で起業した場合は資金調査でよりしやすくなったりですとか、
あと今政府がかなり補助金をこの領域お金もつけてまして、
昔だったら全然集まらないような額が集まるようになってきて、
西岡 和彦
リスク側でもしっかり日米から日本の図書館から入れていただいて、
先ほどあった日本の補助金も多分アメリカの会社として初めてネドの補助金もいただくような形で、
皆さんの期待をいただけながら進めていられているのかなと思っております。
伊藤 毅
ありがとうございます。
ちょっとこのまま西尾さんにいろいろ深掘りしてお聞きしたいんですけれども、
今さらっと日米海外からの投資家も調達していっておっしゃってましたけど、
結構それどうやるのとか、あと最初に米国本社を立ち上げて、
じゃあ最初のメンバーとかどうやって集めてきたのかって多分皆さん気になるかと思うんで、
ちょっとそのあたりまず組織とか採用、ホームページとかもご覧になるとお分かりの通り、
ボードメンバーも海外の方は結構もうすでにいらっしゃるんですけれども、
このあたりなかなか大変だったんじゃないかなと思ったんですが、いかがですか?
西岡 和彦
そうですね、ありがとうございます。
そうですね、意外とできちゃったんで、
意外とできた。
何が難しかったのかと言われると、
ただ最初にやっぱりそのつもりで作ったっていうのは結構大きいなと思っていて、
やっぱりそのグローバルカンパニーに資する経験をちゃんと作らない、
経験も作らないといけないとか、アドバイザーるほど作らないといけない、
ボード作らないといけないみたいなのが、
やっぱり最初から意識できたというのは非常に大きいと思います。
あとは先ほどのディープテックのところで、
私のPSGのアドバイザーとか、コーファウンダーのPSGのアドバイザーとか、
MITフォックスフォードとかから持ってこれたり、
そういった東大の先生も入ってもらって、
やっぱりその辺のイントロ、
本当に何もないところから作っていくっていう意味では、
そういう使えるクレディビリティ全部使うみたいな感じで入らせていただいたのと、
あとアメリカにおいては、
アクセラレーターっていう仕組みがあって、
我々UCバークレーのスカイデックっていうところを入らせていただいたんですけど、
そこがアメリカの資金調達ないし、
アドバイザーの獲得、
あるいはメンバーの獲得、
最初のお客さんの獲得、
この辺りもやっぱりかなり助けていただいているので、
ローカルネットワークに少ないクレディビリティで、
使えるもの全部使って最初から入っていくみたいなのが割とこう、
最初に参った目がちゃんと育っていったみたいなところがあるかな。
清水信哉
それちょっと私聞いていいですか?
西尾さんってもともと別にアメリカ国籍とかではない?
アメリカ出身とか?
西岡 和彦
そうですね。
日鉄の時に2年間留学アメリカでさせていただいて、
でもその2年間だけ。
清水信哉
2年間だけですよね。
西岡 和彦
そうですよね。
清水信哉
これ結構すごいですよね。
意外とアメリカで活躍されてる日系の企業の方も、
実はアメリカ国籍ですとか、
アメリカ生まれ育ちですみたいなの結構いたりするんですけど、
どっちかというと純ジャパニーズに近い。
西岡 和彦
純ジャパニーズ。
清水信哉
それでアメリカでやってるのすごいですよ。
西岡 和彦
なんか個人的には結構この
デカいことやろうっていうマインダセットが割と向こうに適してるというか、
そこと内緒はいいのかなという気がします。
伊藤 毅
でも最初ってキーパーソンみたいな、
ハブになるような人からいろんな人を紹介してもらったみたいな感じなんですか?
それとももう繋がりは全部ダーッと当たってって?
西岡 和彦
そうですね。
そういう意味ではすごいラッキーで、
僕大学の時カラテ部だったんですけど、
その同期が同じようなアメリカ本社、
日本国会社ってセットアップで起業してて、
割と日本人としてはパイオニアでそのセットアップでやってたんで、
会社作るんだよねとか言ったらこういうのもあるよってなって、
それいいなってやってみようみたいな感じでやってみたのと、
たまたまダメ元で出した申請がアメリカのアクセラレーター通ったっていうのは、
伊藤 毅
そこが結構大きいですか?
西岡 和彦
やっぱり大きいですね。
結構最初の資金調達はもう日本の投資家さんと話してるので精一杯って中で、
本来いろいろ出したかったんですけど、
1個もう本当に締め切りのギリギリに無理くり出して、
ほとんどほとんど何もかかずに出して、
まあしょうがないかな、
どうしようしょうがないかなと思っちゃうのが通ったので、
伊藤 毅
そこはどんどん広がっていったって感じですか?
西岡 和彦
そこはそうですね、
そこなかったら多分途絶えてたかもしれないですね。
伊藤 毅
なるほどな。
西岡 和彦
そういう意味ではちょっと運が良かったのかもしれないですね。
伊藤 毅
確かにでもここ最近スカイデックスさんに採択される
日本人の企業家とかよく聞きますよね。
そうですね、なるほど、分かりました。
じゃあ一つはそういうネットワーク、
まずは米国であればそういったアクセラのようなプログラムに採択され、
そこから広げていくっていうのが一つのアプローチとしてあるっていうことですかね。
はい、ありがとうございます。
そしたら清水さん引き続きちょっと何か、
基本的にもうビジネスはグローバルだという前提ではあるとは思うんですが、
とはいえ簡単じゃないじゃないですか。
清水信哉
簡単じゃないですね。
でも今もう大口のお客さんは台湾の企業さんも多いし、
伊藤 毅
その辺りってどうやって抑えていったのかなっていうところを是非聞かせてください。
清水信哉
そうですね、私実は目指している会社像として若干西岡さんと若干違うのは、
鉄とかは結構製作が相当絡むので、
マネジメントに結構ネイティブのというか現地の、
アメリカだったらアメリカ人が入っているので結構きついじゃないですか。
我々の場合は本当にテクノロジーで、
伊藤 毅
さっき言ったような例えばASMLとか東京エレクトロンとかそういうようなテクノロジーナンバーワンで、
清水信哉
そういうのは製作とは関係ないぐらいの、
そういう勢いでやりたいと思っているので、
私が目指すのはほとんど日本人で研究者とかも含めてほとんど日本人なんだけど、
あまりにも製品が凄すぎるので売り上げはほとんどグローバルっていうのを目指したいなって思っていて、
ただ一方でいろいろお客さんが海外から通ってくるっていうのは難しい面もあるんで、
そこで我々がやっているのは、
結構見つけてもらう戦略っていうのを結構やってて、
っていうのは例えばその具体的な名前あれなんですけど、
例えば直送額100兆円クラスの会社さんとかに我々の技術入れるって言った時に、
こっちから知り合いたどっていってライトパースに充てるのってマジで難しいんですよね。
例えば西海岸のすごい大きな会社さんとかいくつかあると思うんですけど、
そういうとこでってものすごい難しいので、
我々はこのテクノロジーの関連、
この業界ではめちゃくちゃ有名っていうポジションに、
いろんな例えばエレクトロニクスの調達だったり、
サスナブル調達だったりとかそういう展示会だったりとか、
あとカンファレンスに登壇したりとかして、
海外のカンファレンス登壇って意外とめっちゃ経歴持って、
この清水っていうめちゃくちゃすげえアントレプレーナーがいてみたいな、
日本ですごい代表的なアントプレーナーとか入ったら意外とプレゼンテーションのバックもらえたりするんで、
そういうので海外のカンファレンスがどんどん登壇して、
その業界知名度をめっちゃ上げることで、
ライトパーソンからコンタクトいただく、
コンタクトいただくみたいな立ち位置でやってて、
本当にそれが結構当たってて、
今は我々の重要なディールってほとんどインバウンドで、
我々のウェブサイトにコールドメールいただくパターンか、
我々に何かしらの展示会で声をかけていただくパターンか、
この間はトヨタより大きいグローバルのめちゃめちゃ大きい会社から、
突然国際コールドコールがうちのオフィスにあって、
もしもし何とかですけどって言って、
この技術がどうしても使いたいんだけど行っていいかみたいな話があったりとか、
逆にそういう知ってもらうことをかける、
世界で唯一量産に成功してるっていうのを明確にするということで、
見つけてもらうみたいな、
伊藤 毅
そういう戦略で割と海外のお客さん見つけてるっていうのが我々です。
清水信哉
それで何回もプレゼンしたのと同じ効果得られるんだったら結構いいですよね。
伊藤 毅
露出することも大事ですね。
そういう意味では。
わかりました。ありがとうございます。
あとディープテックって一言で言うといろんな領域があって、
例えば今のお二方のビジネス、
材料に近いものだったり、エレクトロニクスに近いものだったり、
あとはネギさんのところでやってらっしゃるような創薬、創薬だけはちょっと経路が違いまして、
ある種、米国側にすごくエコシステムが出来上がっていてですね、
しかも投資で言うと普通の他のディープテック領域よりも、
ある種最後エグジットするときはサイエンスのあおたがいをするような、
もうそういったエコシステムが出来上がってるので、
若干ちょっと今の話と少し違う話があるんじゃないかなと思ってまして、
そのあたりをぜひ創薬の特徴とか、
どうやって結果的に海外展開をしているのかというところも、
ぜひちょっとネギさんのほうからシェアしてもらえたらなと思ってます。
根岸 奈津美
ありがとうございます。
清水信哉
お二人に比べてちょっとチートができるという。
チートができる。
根岸 奈津美
なんかもうちょっと業界が確立してて道があるので、
グローバルカンファレンス年に4回とかですかね、
日本も例で5回とかありまして、
そこで商談はできますし、
学会もあるので、そこでプレゼンテーションしても録画もしてくれてみたいな。
なので、あとは商談もですね、タームシートも業界の標準があって、
相場も標準があるので、
インナーサークルの人を捕まえて、その情報を得て、
いかにそこをエグゼキューションするかに落とし込めちゃうので、
逆に創薬技術の方にフォーカスできる状況を、
いかに早く作るかみたいなところがポイントなのかなという感じで、
そういった意味では、ちょっと我々、
今アメリカの、我々と違う分野のAI創薬で、
すごく会社を大きくしたCBOの方にアドバイザーになってもらったりとか、
あとはBDのヘッドも、日本の大手製薬企業出身なんですけど、
サンフランシスコに6年くらい駐在でいて、
みたいな方に入ってもらったりといったところと、
あとはセールスエージェントとかもめっちゃいるんですよ。
なので、我々のモダリティに詳しいセールスエージェントさん、
アメリカ人のおばちゃんなんですけど、
その人に頼って、コールしてもらったりみたいな形で、
ネットワークさえ入れれば、そこはちょっと苦労をしないように抑えるみたいな感じです。
お金はかかるんですけど、みんな給料いいんで。
清水信哉
それアメリカのCBOっておっしゃいましたけど、
やっぱりアメリカなんですか?
そのノウハウがあって、
根岸 奈津美
エコシステムはもう全部アメリカなので、
アメリカのあるバイオテックのCBO、
元アトム・ワイズっていうすごく有名な会社のCBOなんですけど、
たまたま縁あって、
それもエージェント経由で、
いい人いないかって言ったら打ってきて、
すごく相性良くて、いろいろ教えてくださって、
本音はきっとこうだよとか、
製薬企業にそう言われても、
タウンシートはこの強気で返さなきゃダメだとか、
いろいろ教えてくれて。
清水信哉
そういうのって結構日本の装薬スタートアップはみんなできてるもんなんですか?
そうでもないんですか?どうなんですか?
根岸 奈津美
多分、平均以上のタウンシートは持ってると思います。
清水信哉
アメリカからそのCBOを雇ったりだったりとか、
アメリカのプレイブック入れてくるみたいなこと、
っていうのは結構みんなできてるもんなんですか?
根岸 奈津美
どうなんですかね、
西岡 和彦
おそらく成功してるところはできてると思います。
根岸 奈津美
我々がすごく特別に何か、
そういう意味では技術で尖ってると、
やっぱりそういう人も協力したくなるみたいな感じで来てくださるんで、
我々が特別に何かみたいなところっていうよりは、
尖ったところであれば割とライトパーソン当たれる気がします。
でも逆に英語はできる人がいないとダメだよみたいなのはめっちゃあって、
バイオテックのセルサイドじゃないですか。
バイサイドだったら多少英語があれでもいいんですけど、
普通にアメリカ人に対して英語でめっちゃ売り込むんで、
そこはうちは今の代表がネイティブっていうか帰国主張なのかな?
それすごく得意っていうのもあって、
そこは苦労なくできてるんです。
やっぱ会話のテンポが悪いよねって言うと、
なんかテンポ悪いからうまくいきそうな感じしないよね、
みたいな感じで。
清水信哉
耳痛すぎるんだ。
なるほど。
根岸 奈津美
でもそれもディープテックだと結構データとかそろそろ唯一無二のプロダクトだから、
片言の英語でもこいつから買うしかないみたいな、
とかデータでめちゃくちゃいいデータ出てるから、
なんか言葉の説明があれだけど、
この実験してこのデータなんだよみたいに言えば結構突破できるところがあるんで、
英語も大事なんですけどディープテックだったらその戦い。
伊藤 毅
英語が苦手でも皆さん大丈夫だって。
根岸 奈津美
できる人は採用すればいい。
できる人は採用すればいい。
清水信哉
できる人は採用すればいい。
そうそうそう。
根岸 奈津美
確かに確かに。
伊藤 毅
なるほど。
清水信哉
ありがとうございます。
伊藤 毅
やっぱり今さっき創薬の場合はそのネットワークに入っていけば、
その先にもういろんなつながりができていくということで、
そういうハブになるような接点とかつながりっていうのはすごく大事なのかなというふうに感じました。
僕たちの投資先でもある医療機器メーカーさんは、
最初日本で起用したんですけど日本人のお医者さんなんですけれども、
米国に今もう移ろうとされてますけども、
米国では有名な弁護士事務所のある方にすごく気に入られて、
その方からもう次から次へともうCXOレベルの人を紹介して、
今もうCOが日本人、あと残りのボードメンバーみんなアメリカ人になってるようなそういう会社ありますけれども、
やっぱりさっきスカイデックから出資受けていろいろつながりできたっていうのありますけども、
必ずしも海外の投資家から出資受けなくとも、
そういうハブになるような人を一人捕まえさえすれば、
米国海外での事業基盤となるつながりとか人のネットワークってできるんだなというのは、
投資先の話も聞いてて感じるところです。
西岡 和彦
それ成功したらマジで、
本当にその世界で本当に勝てる会社になる。
伊藤 毅
今おっしゃったのはあれですか、最初はご自身というよりは、
現地のシリアルアナウンサルプレーナーを雇って、
その人に任せようみたいな感じもあったってことですか?
西岡 和彦
そうですね、アメリカの資金調達中に立ち上げたので、
私はもう資金調達もあって、
彼がそのチームを見るっていうふうにして、
清水信哉
結果的にはなんとかなったんですけど、
伊藤 毅
ここは自分が行かなきゃダメだと思ったのってどういうとこなんですか?
西岡 和彦
そうですね、やっぱりスピード感とか、
あとは純粋に日本とのコミュニケーションの濃度というか、
プロダクトの理解もそうですし、
日々変化していくものに対して、
コミュニケーションのハブをちゃんと作ってあげて、
そこを機能させるとか、
伊藤 毅
しっかりトップがコミットするってことですね。
実は僕はベンチャーキャピタリストなんですけども、
この会社も日本とインドで投資をしてるんですが、
海外進出を決めた5年前、
これは自分がやらないとダメだなと思って、
実は今インドと日本の半々の生活をしてるんですけども、
でも現地って、僕たちはインドなんですが、
インド人からトップがコミットしてるということで、
良い方が取れますね。
これは間違いない。
トップが本気でやろうとしてるっていうのは、
トップ自ら行くことっていうのはすごいメリットあるかなって感じるので、
まさにすごく共感します。
ありがとうございます。
残り10分ほどお時間があるのですが、
お話ししたいこととかもし、
これだけは伝えておきたいと。
清水信哉
どうぞ。
伊藤 毅
質問対面します。
マイクお願いできますでしょうか。
ありがとうございます。
根岸 奈津美
経済産業省で働いております、
南千香と申します。よろしくお願いします。
貴重なお話ありがとうございました。
ディープテック、結構経営人材の方でやりたいなって思ってる方、
いるんじゃないかと思うんですけど、
そういう方が技術とか先生とかと出会って、
本当にスタートアップとして立ち上げて、
それが成長して大きくなるためには、
どういうふうに技術と出会って、
しかもそれを自分のものとして信じ込んで、
まさに7年かかる場合は7年信じないといけないと思うんですけど、
それはコツとかこういうふうにすると、
より良いスタートアップ生まれるんじゃないかみたいなものを、
皆さんのお考えあればぜひ。
伊藤 毅
やっぱあれですか、
清水信哉
Beyondのブレイブに参加するですね。
伊藤 毅
ブレイブに参加するとですね、
経営者人材がちゃんとマッチングされるプログラムがあります。
ありがとうございます。
清水信哉
あれ本当にすごいと思います。
伊藤 毅
本当に出会いの場がそもそもなかったわけですよね。
僕も起業したときに、
大学ベンチャーすごいシーズンがあるけど、
経営者人材と知り合う機会が先生方ないので、
それを何とか人工的に作ろうということで、
VC業界のいち早くインハウスのヘッドハンターを雇ってですね、
そういう人に声をかけて、
いやこんなシーズンがあるけどどうですか、
起業したいですよねとかって言っておつなぎして、
ただマッチングするだけだとチームは融合しないんですよね。
なぜならその経営者人材の方からすると、
ちょっと技術が難解だったり、
ある程度ビジネス側の方に翻訳された情報で受け取らないと、
これはいけるって思えないっていうか。
なのでそこの翻訳が必要なのと、
少し共同作業的なものをやっていくことで、
徐々にお互い信頼関係ができて、
創業準備チームになっていくみたいな、
こういうのは僕たちは本当にプログラム回して経験したとこですね。
なので今だと、
ここ京都ですが、京大でもそういう経営者人材を集めてきて、
マッチングするっていうことを各大学さんが最近はやり始めてるので、
そういったディープテックの起業されたいような経営者候補の方は、
そういうところに参加していくだとかですね。
そうするといいシーズンに出会うっていうのは、
今後すごく増えていくんじゃないかなと思いますね。
清水信哉
私もそういう意味では、
ディープテックの経営者が必ずしも技術にすごく明るくなきゃいけない、
っていうのがダウトじゃないかなって私結構思ってる部分もあって、
ディープテックってどっちかっていうと、
技術って最後投資家に説明するときも、
技術のリスクって投資家判断最後できない部分あるので、
どっちかというとビジネス的な座組。
我々だったらノートパソコンに入るってもう決まってますとか、
実はそれまだ供給できてないんですけど、
供給できるかどうか技術リスクあるんですけど、
そこでディールができてますっていうビジネスデブの分、
核融合のスタートアップだったら、
マイクロソフトが、
いや、核融合は1ワットも発電できてないんですけど、
でも買うって決まってますみたいな、
そういうビジネス上の座組をいかに作っていくかの方が、
実は大事なんじゃないかっていうふうに思っている部分もあって、
そこでやっぱり日本の課題、
グローバルな課題でもあるんですけどっていうのは、
ITとかSaaSと違ってやっぱりそのプレイブックを持ってる、
シリアルアントプレーナーだったりとか、
そういうのって誰から学べるのっていうのが結構なくて、
それは結構課題感としてあるので、
今後そういったことが共有できたりとか、
それこそBeyondさん、
EIRとかもやられてるんでしたっけ?
伊藤 毅
今年からEIR始めるんですね。
清水信哉
そうですよね。
ディープテックは結構EIRが向いてる領域だとも思うので、
アンリーさんとかも最近やってますし、
そういうのが増えていくとすごくいいんじゃないかなと、
伊藤 毅
僕は思ってます。
ありがとうございます。
西岡 和彦
西尾さんなんかありますか?
そうですね、ちょっとあたん的に、
あえてポジションを取ると、
エンジニアがマインドセットを広げるっていうのは結構大事だと思ってて、
エンジニアがそのままそのまま系やっちゃうっていうのが、
一番分かりやすいですし、
そこが、
そうですね、
清水信哉
ちょっと、
西岡 和彦
そうですね、
私、
全職とかで絶対この人できるよなって人、
何十人も顔浮かぶので、
そういう人たちがチャレンジしていく流れになってくると、
変わってくるかなと思いますし、