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のらじお。 こんにちは、のらじおのMuroです。
こんにちは、かえです。
今日はかえちゃんの推薦図書ですね。
柚木浅子さんのバターです。
じゃあ 前回と同じように柚木浅子さんのこの扉の
来歴を読みますね。
1981年、昭和56年、東京都生まれ。
2008年、平成20年、FORGET ME NOT BLUEで、オール読物新人賞でいいのかな?
を受賞し、10年に同作を含む終点のあの子でデビュー。
15年にナイルパーチの女子会で山本修吾朗賞を受賞。
他の作品に、私にふさわしいホテル、ランチのあっこちゃん、伊藤くんA to E、本屋さんのダイアナ、バター、マジカルグランマなどがあるです。
僕はこの、柚木浅子さん初めてですね。
私もこれが一番最初に読んだやつです、柚木浅子さん。
もう一個別のやつはその後に読みましたけど、柚木浅子さんと出会ったのはこのバターでした。
どこで見つけたんですか?
なんか、雑誌で
雑誌のオススメに載ってて、読もうと思ってメモしてたのをずっと忘れてて、
はっと思い出して、探して読んだんです。
全然ない、あんまないよ、こう軽く触れてあったそのあらすじは読んでたけど、
こんな感じの話だとは思わなかったけど、面白かった。
これはかなり重要図書になりました、私の中で。
この本は結構しっかりストーリーがあるね、星の子と違って。
そうですね、これはストーリーがありますね。
あれ、あらすじある?
えっと、じゃあこの本の後ろに載ってるやつでいいかな。
えー、男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕されたカジー、カジーマナコ。
若くも美しくもない彼女かなぜ。
週刊記者の町田理香は、親友のレイコの助言をもとに、カジーの面会を取り付ける。
フェミニストとマーガリンを嫌悪するカジーは、理香にあることを命じる。
03:02
その日以来、欲望に忠実なカジーの言動に触れるたび、
理香の内面も外見も変貌し、レイコや恋人のまことらの運命をも変えていく。
ざっくり。
これあれだよね、岸間真衛事件を元にしてるんだよね。
そうですね。
岸間真衛事件、リスターの方、これ覚えてるらしさのない方もいるかもしれないけど、
岸間真衛っていう確かに当時若くも、その絶世の美人っていう感じでもない女の人っていうのが、
結構たくさん、なんか9人ぐらい男の人を殺害して、その財産を奪ったんじゃないかと。
どうやって殺害したかっていうと、結婚相談所とかで出会った男の人とかと、
結婚前提に付き合って、その結婚前提に付き合いながら、その人たちを殺害していくっていうタイプの
その、殺人をやってたんじゃないかって言われてるんだよね。
一応、あれって判決出たのかな。
ちょっとその事件調べようと思って調べてなかった。
確かね、死刑判決が出て、死刑囚なんじゃないかな。
ちょっと、正確か、その情報が正確かどうかは、
ちょっと見てみよう。
首都圏連続不審死事件っていうのが正式名称なんだ。
えー。
死刑判決が出て、未執行らしいね。
上国審、上国審もやって、上国は規約されてて、決心してる。
私は、ゆずきさんの何かそれについての、
あれを読んだり聞いたりしたわけじゃないので、想像ですけど、
私が思うに、木島さんの事件の、
なんで美人でも若くもない女に、こんなに男が騙されたのかっていうところに、
06:02
世間がめちゃくちゃ動揺した部分について、
このアサギさんがテーマにしたんだと思うんですよね。
だろうね。
この、かえちゃんは知ってると思うけど、
僕の母、僕の視点から見ると結構ラディカルなフェミニストで、
母もね、この木島カナエの事件、結構注目してたんだよね。
フェミニストは結構注目の事件だったみたいで、
で、このバターの参考文献に上がってる、
北原みのりっていう、この人、フェミニスト系の論客だけど、
独譜っていうのを出してて、これ母が当時読んでた、そういえば。
僕は読んでないけど。
で、上野千鶴子、信田左翼、北原みのりっていう、日本の名だたるフェミニストたちが、
編著で出してる独譜たちっていう本もあって、それも参考文献に上がってるもんね。
かえちゃんが指摘した点っていうのが、当時からすごく、
フェミニスム系の界隈で議論されてたっていうことだと思うんだけど、
その、なんていうのかな、
僕はフェミニズム、フェミニズムの視線に対する感度が多分高い方だと思うんだよね。
どう高いかっていうのは、僕がすごく、男女差別に対して、
モラル的に厳しいとか、モラル的に振る舞っているとかっていうことを言いたいわけじゃないんだけど、
僕が、うかつな振る舞いをすると、母に怒られるので、
怒られないように気をつけようと、僕は常に思ってるわけよ。
なので、思ったんだけど、このね、初めの10ページぐらいに、
主人公の週刊誌でバリバリ働いてるキャリアウーマンの週刊誌記者が、
なんていうかな、郊外の新興住宅地で新築を建てた友達に、専業主婦の友達に会いに行くっていうシーンで始まるんだよね。
このね、その人の家に行くだけなのにもかかわらず、すごい不穏な感じなんだよね。
これも不穏だよ。
09:02
うんうん、なんか、
これ、多分ね、フェミニズムの視線に対する感度が低い人は、多分この不穏さ感じないんだと思うんだよね。
普通に、
仕事してる女の人が専業主婦の友達に会いに行くんだっていう、ただそれだけのことしか起きてないから、
感じないと思うんだけど、なんかね、僕はね、この
初めの5ページ、6ページ、7ページで書き始めから、その小説の本文が始まるのが5ページなんだけど、
3ページの中で、常になんかすごい不穏な感じを感じてて、
で、かえちゃんがなぜこの本を指定したのかっていうことに勘付いたんだよね。
この本を指定した時に、男の人がこの本どう思うか知りたいって言ったから、
で、この3ページで、こういう感じか、嫌だって思った。
だからちょっと、
なんだろう、親切な専書じゃないっていう自覚はあったんですけど、
僕に対して?リスナーに対して?
いや、男性に対して。
男性にこれを読んでほしいっていうのには、
濃くな本だっていう自覚はあったけど、でもまだいろんな男の人がいる中で、
むろこしさんなら許されるかなっていう。
だから、むろこしさんのフェミニズムにまだ明るいっていうところに甘えたっていう感じなんですけど、
これを読んでくれっていうのはちょっと悪いなっていう気持ちはちょっとあったけど。
いや、これフェミニズムに暗い人だったら、
よくわかんないまま話が終わったと思うんだよね。
あ、そうなのかな?そうなのかな?
うん。
これ、この小説まじで隙がないですよね。
隙がない。
あの、この…
ずっと、ずっとなんか言ってるって感じじゃないですか。
そうそうそうそう。
あの、星の子がすごい空白の小説だったじゃないですか。
そうですね、そうですね。
そう。
何にも言ってないじゃないですか。
そうそうそう。
何にも言ってないのに不穏っていう感じなんだけど、
だからね、この小説読んでいる間中、
あの、ちょっと不機嫌な時の母と一緒にご飯を食べてる感じ?
あー、すいません。
あの、すげー不機嫌な時じゃないんだよね。
あの、ちょっと不機嫌、多分何か気に入らなかったんだなっていうのはわかるんだけど、
何が気に入らなかったのかは正確にはわからないんだけど、
12:02
どうなるんだろう、僕みたいなのかって感じのまんま話が、
この、この、何ていうのかな、全部に意味があるんだよね。
全部に意味がある。
この小説は。
もう本当に見落とせないんですよ、一個も。
そうそう。
だから進まないんですよね。
あの、読み飛ばしていいかどうかって結構わかるじゃないですか、読みながら。
うん、わかるわかる。
ここ読み飛ばしていいなみたいな。
ないんですよね。
ない。
これ、あの、書物による自己変容の奴隷合宿っていうのに僕行って、
はいはい。
これ、あの、2泊3日で温泉旅館に行って本を読むだけっていうのを、
上水さんのコードのラジオにも結成来ていただいた上水さんと、
あの、コテンラジオの樋口さんと樋口さんの弟子のまさくんっていうのを4人で行ったんだけど、
その時にこの本を読んだ。
で、僕、中日に読んだんだよね。
で、中日って朝から夜中までずっと本を読む時間だったんだけど、
この本だけで1日かかった。
あー、そうでしょうね。
いや、ほんとに。
全然終わんねーじゃんと思って。
僕、たぶんね、この漢字の本って普通4時間とかで読めるはずなんだよね。
うんうん、そうだと思う、だって星の子2時間ぐらいで読めるもん、これ。
あ、そうそうそう。
僕ね、あ、そうそうそう、星の子2時間ぐらいだった。
だから、分量的に4時間の分量だと思ってんの。
終わんねーじゃん。
そうそう。
まだ展開すんの、みたいな。
見落とせないから、さっさと進めないんですよね。
さっさと進めない。
次々に起こるしね、しかもね、いろいろなことが。
次々に起こる。
で、次々に起こるいろいろなことに意味があるじゃん。
意味がもう、いやーだから、なんていうか、
ゆずきさんの、これでもかーって感じがすごいあるんですよね。
これでも、これでも、これでもかー、みたいな感じがある。
それだけやっても、たぶん、普通のって言ったらあれかもしれないけど、
結構多くの男の人が何を言われているか分かんないんじゃないかと思った。
分かんないかー、かなり、これは、私はこんなに丁寧にやってる小説には初めてであったと思ったんですよ、バッター読んだときは。
だから、こんなに丁寧に言われたら、怒るんじゃないかなって思って、男の人。
怒る人はまだいいって感じだと思う。
意味が分かる、一回分かってるから。
一回分かってるから、まあけど、分かんなくて怒ってる人もいるかもな。
分かんなくて、なんか嫌だで怒ってる人もいるかもしれない。
なんか、よくある、なんかバカにされてると思って怒る人もいるかもしれない。
15:00
そうか、それはなりそうですね。
けど、分かって怒ってる人はまだいいっていう感じで、多くはやっぱ分かんない。
これぜひリスナーのね、男性の方はこのバッター読んでいただいて、感想を知りたいですね。
素直に、素直に言ってほしい。
全然気付かなくていいんで、全然面白くなかったとか、不快だったとか言ってほしい。
言ってほしい。
詳しく言ってほしい。
僕たちの感想を聞く前に、今ここで一旦止めて、バッターの感想を飛ばしてから、この先の僕たちの感想を聞いてほしい。
そうですね。影響される前の、純なやつを。
私結構好きなんですよね、こういうフェミニズム的な視点のある本っていうのはめちゃくちゃ好きなんですけど、
それが結構私の中でまだ定まってない部分について、見つけたいみたいな気持ちがあって、
フェミニズムってすごい、フェミニズムってパッケージされてるけど、すごいいろんなバージョンっていうか、いろんな捉え方が、まだカオス状態だと思うんですよね。
分かる分かる。なんかみんなフェミニズムのことを、例えば共産主義とかっていうのは、犬ぐらいの感じだとすると、資本主義とかが猫とかだとすると、フェミニズムの粒感って哺乳類ぐらいの感じだよね。
そうそうそうそう。猫もいるし、犬もいるし、猿もいる状態なのに、フェミニズムだけが一人歩きしてる感じがあるから、そこを自分の中で一回落としたいみたいなのがあって、それでこういう小説とかを読んで探してる状況なんですよね、私自身が。
身体による人もいれば、精神による人もいるし、もっと社会的な方による人もいるし、いろいろじゃないですか。バターはそういうのが結構、それぞれの登場人物に、その濃度が振り分けされてるっていう感じがある。
なるほどね。全員フェミニストなんだ。 フェミニストとか、フェニミニストもいるし、その反フェミニストに対するのもいるし、男性の中でも自分はとても平等だっていう自負があるけど。
全然そんなでないみたいなね。 そうそう、その偏見をもとに平等を語ってる自覚がないみたいな、そのマコトっていうリカの恋人とかは、たぶんこの人は自己認識ではすごい平等な人物なんですよ、自分では。
18:10
例えばその料理、リカがタラコパスタを出した時に、僕はあなたにそういうことを求めてないって言ったことにリカがめっちゃ引っかかるんですよ。え?みたいになるっていうのは、このマコトっていう人が料理っていうのと女性っていうのはもうすでに結びつけてるから、
ただ、別にリカはついでに出しただけなのに、女性の仕事である料理をあなたに求めてるわけじゃないって言われることによって、よりその女性と料理が結びつけられるみたいな、そういう人物なんですよ、マコトっていうの。
みたいなことが、それぞれの登場人物にバージョンとして振り分けられてる。で、そういう人たちがみんな会話するみたいなのが、すごいみたいな。
結構、デミニスズーム的な小説って、その作者の思いみたいなのが一方的に投影されてるのが多いけど、その全体として、私はこういうふうに思います、みたいなのが出来上がっこう、これを言いたいんです、みたいなのが結構多いと思うんですけど、バターはこういう人もこういう人もこういう人もいるけど、みんな苦しんでるみたいな。
のが、こう、いいなと思って。
そこに、欲望、自分の欲望をあらわにすることに何の躊躇もないカジマナっていうのがポンと投入されて、書き回すみたいなのが、バージョンっぽい。
なんか、カジマナ子が、レクター博士みたいな感じで出てくるんですね。
そうですね。レクター博士ですね、これはね、かなり。
週刊誌の記者である主人公が、スクープのために、もう既に習慣されている、何ていうかな、告知所に、裁判中でまだ告知所にいるカジマナ子に独占インタビューを撮りたいと思っていると。
で、それがなんやかんやってうまく撮れるんだけれども、独占インタビューのためにカジマナ子と喋っている、喋る中で、だんだんその週刊誌の記者がカジマナ子に行動をコントロールされていくようになる。
21:00
カジマナ子しかも、週刊誌の記者であるリッカーの友達のレイコの行動までカジマナがコントロールするようになるっていう、悪夢のような小説なんですね。
で、どうやって2人の行動をコントロールするかっていうと、カジマナが2人の生きづらさを解放していくんだよね。
で、それどうやって解放するかっていうと、自分の欲望に忠実であることっていうのを教えるっていくんだよね。
自分の欲望に忠実であるというのはどういうことかっていうのを教えていくと。
で、それはバターを通して教えていくから、この作品の中でずっとバターが出てくるんだよね。
で、しかもすごく面白いのは、自分の欲望に忠実になったリッカーが、周りの男性をどんどん恐れさせていくんだよね。
で、そのリッカーが欲望に忠実になったことによって、周りの男性がリッカーを恐れるようになり、全員の挙動がおかしくなっていくっていう、ホラー小説みたいなことが起きるんだよね。
なんか、3分半分ぐらいから4分の3ぐらいまでの間は、ホラーテイストなんだよね。
怖いですね。
怖いなって思いました。
いや、怖い小説。
1回全員、瀕死になる。
で、そこから何とかリッカーが、いや、そうじゃないみたいなんで、自分の欲望を解放することをカジマナに教えられて、
その欲望に従うことによって、しがまなみから一個ずつ解き放たれていくんだけど、結局その後はカジマナっていうものに囚われてしまうから、リッカーが。
そこから、いや、そうじゃなくて、もっと自由に生きる方法があるはずだって家を買って、落ち着く。
24:00
みんなやっとそこで気持ちが、みんな傷ついた人が全員そこに集まってきて。
あれすごいよね、全員カジマナに瀕死にさせられた後、瀕死の人間が集まって共同生活を始める。
夜戦病院みたいなの作るんだよね。
で、その夜戦病院の生活を通して、主人公がこの夜戦病院みたいなものっていうのが映像にしなければならないと思って家を買うんだよね。
これ、この形がいいみたいな発見なんですよ。
で、僕もう一つ物語を起こそうとしたらすごい面白かったなって思うのは、ベクター博士的なやつ面白かったけど、もう一つはカジマナの罪とは何なのかっていうことが結構哲学的に展開されていくんだよね。
この作、バターの中ではカジマナは4人かな?の男の人を殺した罪に問われてるんだけど、3人かな?
3人の男の人を殺した罪に問われてるんだけど、全員不審死だから殺害したかどうかわかんないんだよね。
で、理科はカジマナの行動っていうものをトレースしていく中で、カジマナが殺したんじゃないんじゃないかって思い出すんだよね。
男の人たちがカジマナという化け物みたいな存在に振り回されて自滅していったんじゃないかって思う。
ここの男の人がなぜ自滅したと思ったかっていうと、カジマナが一番初め結婚前提に付き合い始めて男の人にすごく尽くすんだよね。
カジマナはフェミニズムが嫌いで、女性用意とか女性の社会進出みたいなのがすごく嫌いで、女性というのは男性に尽くすべきだと思ってるんだよね。
だからカジマナが男性にすごく尽くすんだけど、カジマナがあるポイントでその男性に飽きると、男性を置いていっちゃうんだよね。
置いていかれた男性はカジマナへの復讐というか、気を引こうとして自暴自棄な生活に入っていく。
この自暴自棄な生活に入ることによって、男たちは自滅したんじゃないかって理科は思うようになる。
これ何が面白いかっていうと、僕なんかそのDVをやる旦那のケーススタディとかを読んだりとかすることがあるんだけど、
あのね、DVして妻に逃げられた男ってこの反応するんだよね。
27:00
すごく生活が荒れるの。
で、生活が荒れた後、この生活が荒れてるのはお酒を飲んだりとか、家を掃除しなくなったりとかして、
で、それをするのはパートナーがね、妻とかパートナーが、
なんていうかな、パートナーが自分にそれをさせたっていうわけ。
パートナーが自分を構わないことでそれをさせてるんだっていうことを言う。
この論理構造って、実はすごく破綻してるじゃん。
大人なんだから好きにしたらいいんじゃないですかみたいな。
自分で決めてくださいよって。
あなたの人生なんだから、あなたが覚悟を持って決めてくださいよって話なのに、
それをパートナーによって自分はこのようになっているのだっていう説明をするみたいな精神構造があって、
で、この本の中では男性っていうのは、女性との関係の中でそういう精神構造を持ってますよねっていうのを言ってるんだよね。
そうですね。
まさにリカの父っていうのが、リカの母と離婚して、突然死するんだけど、それをリカは自分が殺したと思ってるんですよ。
全然そうじゃない。
たまたま本当は行くはずだった日に、自分の都合で父の家に行かなかったその日にお父さんが倒れたから、
私がお父さんよりも他のことを優先したからお父さんが死んだと思ってる。
でもお父さんは今の話みたいな感じで離婚して、自暴自棄みたいな生活が荒れてて、自分が助けないとっていう気持ちもリカにあって、
それがずっとリカの追い目になってるっていう中で、
ちゃんとしてくれないのって暴力だと思うんですっていうセリフがリカの中であって、それでもまさにその話なんですけど。
カジマナはそうじゃなくて、そういう男の人を支えるのが女の幸せなんだみたいな、そういう主張がフェミニストが嫌いっていう。
そういう主張なのにも関わらず、カジマナ自体は実は自分の欲望っていうのを優先して、
明らかに男の人を捨てちゃうんだよね。
男の人に求められるっていう欲望みたいな欲望なんですよね。
与える欲望じゃなくて、求められる欲望みたいな。
だから、その人に求められることを欲望しなくなったら終わりみたいな。
30:00
だから、わからないんだよね。
めちゃくちゃなんですよね。
カジマナが殺したかどうかマジでわからないんだけど、
たとえ殺したにせよ、万が一殺してないにせよ、カジマナの罪ってそこじゃないみたいなところになるんだよね。
なんていうかな、カジマナがたとえ殺してたとしても、
殺されちゃった3人の被害者たちっていうのは、ある意味殺されて当然っていうか、
別に殺されてなくても死んでたような人たちなんだよね。
だから、カジマナがその人たちを殺したか殺してないかっていうところは、
カジマナの罪なのではなくみたいな話になっていく。
じゃあ彼女の罪って何なんだろうみたいな話に踏み込んでいくのがすごいっていう感じかなと思って。
なんかその理科がだんだん最初、初めてカジマナと会って、
どんどん時間を重ねていく中で何回も何回も価値観をひっくり返されて、
価値観をひっくり返されるっていうのがすごい何度も起こって。
この人は本当はとても魅力的な良い人なんじゃないかみたいになると、
覆され!みたいなのが何度も起こる。
その中で、この人すごい欲望に忠実に生きてるようだけど、
実はいろんなことが嘘っていうか妄想で、
自分の欲望に合わせて現実の方をねじ曲げてることにだんだん気がつき始めてる理科が。
ていうのが面白い。
ゾーってするよね。
いろんなことが現実とカジマナの見てる世界がかなり違うんですね。
カジマナが年上の素敵な男の人と高校時代に付き合って、
みんなそのことをちょっと羨んでたみたいな風に語ったことって、
相手は変質者だったりとかするんですよね。
あのシーンにはびっくりしたけどね。
あのシーンにはびっくりした。
えーってなった。
何度も何度も裏切られていくっていう。
33:03
で、だんだんその度に疲弊して、瀕死になる。
すごい心も近づけたと思ったら、いきなり裏切られたりする。
確かにね、そうなんだよね。
そうやって殺したんじゃないかみたいな感じで。
そうそうそう、そうですね。
被害者たちがね。
なんかすごい期待させておいて、この人にはすごい信念があって、
この人なりの道理があるんじゃないかって期待させて、
いや何にもない、みたいなところに突き落とされているのが、
狂乱としているというか。
で、確かにその繰り回されの中に巻き込まれていると、
死ぬかもしれないみたいな。
なんかね、なんかすごいのはさ、
カジマナがこの理科に要求することって、
ある意味ではなんじゃないことだよね。
何々を食べろみたいな。
100グラム2000円ぐらいのバター買ってきて、
バター醤油ご飯食べてくださいみたいな。
もう本当なんじゃないことなんだけど、
なんじゃないことを積み重ねさせることによって、
死にそうになってるっていうのはすごいっていうね。
あとあれ、
あの体型とかに対する、
このバターでの描写っていうのすげーなって思った。
この社会において、
太っているとはどういうことかみたいなのが、
すごく随所随所で語られるじゃん。
カジマナが太っていて美人でないこと。
美人でないこともさることながら、
太っていることっていうのが、
ものすごくセンセーショナルに受け取られたんだっていう。
で、このカジマナにあれ食べろこれまで食べろって言われた結果、
理科が太っていくんだよね、だんだんね。
けど、病的に細かった女性が、
標準体重まで戻るだけなんだよね。
にもかかわらず、周りがすごく怯えるんだよね。
太っていく女性に。
で、なぜそのような社会っていうのを浮き彫りにするんだよ。
確かにそうだよね。
そうですね。
だから、カジマナがフェミニストマーガリンが嫌いって言うんですけど、
36:04
多分カジマナのことっていうのは、
自制的で禁欲的なものっていう象徴として、
フェミニストとマーガリンが嫌いだって言うんです、カジマナが。
で、目の前でその周りに理科とか霊子とか、
いろんな社会とかの中で、
外側から要求されるものに応えたり、
それによって自分を自制したりしてる、
積み重ねで今出来上がってる人たちっていうのがいろいろいて、
目の前であまりにも欲望のままに生きてる女性を目の当たりした時に、
混乱するみたいなことが起きて、
理科は引っ張られるっていう感じで影響されるんだけど、
霊子は反対に否定したいみたいな感じで、
対抗するんだよね。
そうそうそう。
反発して、でも結局それってめちゃくちゃ引っ張られてる。
で、そこで一回全員瀕死になった時に、
自分を解き放つっていうのは本質的には何なのかみたいなことを、
みんなが考えた、
欲望のままにカジマナのように生きることが本当に自由なのかみたいな時に、
でも現実を妄想の方に引っ張り込むカジマナみたいなのが、
結局最後に浮き彫りになった時に、
いやそう、これは本当の自由じゃないっていう風になって、
そこからじゃあどうするってなった時の理科の答えが、
シェアハウス、夜戦病院みたいなやつ。
ここで自暴自棄になる男の人っていうのを作らないでいられるし、
女の人でも疲れたら帰ってきて休むっていう場所。
これがあればそれぞれが自虐的に、
自制的な状況から苦しむみたいなのを回避できるんじゃないかみたいな。
それにたどり着くみたいなのが面白い。
だからある意味でカジマナっていうのは相当エクストリームなフェミニストなんだよね。
社会が規定してくる女性像を全てを規定して、
真に自由な女性として振る舞うみたいな人物として現れるんだけれども、
それが女性であろうと男性であろうと、
誰であろうと自由に振る舞い続けるっていうことは結局自由にはなれない。
39:00
現実の方をねじ曲げたり誰かを傷つけるという結果にならざるを得ない。
だからそれに巻き込まれて3人も死んでるっていう話になるよね。
じゃあ現実と折り合いながら自由になるためにはどうするかっていうと、
その緩やかな連帯を持てばいいんだろうっていうのは、
シェアハウスとか夜戦病院みたいな話になっていくんだよね。
誰かが弱ったときに周りが助け合うっていう状況を作れば、
現実と折り合いながらそれでも自分として生きていけると。
その緩やかな連帯っていうのは、
夫婦とか家族みたいな社会的要請に基づかなくても、
別に自分たちで自由にその辺は決定すりゃいいじゃんみたいな。
その中でも動きというか固定した何人じゃなくて、
その中で入ったり出たりもありつつみたいな。
それは確かにそうなんだよね。
なぜかというと、今の社会では夫婦なり家族なりにならないと、
まるで罰かのように、そのようにならなかった人たちには
安息の場が与えられないっていう社会になってるっていう話なんだよね。
なので、けどそれって別に思い込みだから、
別にないんだったら作りゃいいじゃんっていう話になった方がいい。
終わりは結構穏やか。
間はすごい過激ですけど。
そうなんか、私は結構この、
フェミニストとか関係なくいきなり突き落とされたりするのに結構快感なんですよ。
小説読んでて。
ちょっと期待してだんだん登ってきたのに、
全部なしにされたりとかするの結構。
僕はね、全然読まないタイプの小説だったね。
そうですか。
フェミニスティックな視点っていうのより、
あんまり多分こういうジェットコースター式の本読まない方。
読んでこなかったかも、僕。
確かに、そう言われたらこんな本ばっかり読んでるわけじゃないけど、好きですね。
なんか僕はほら、落ち葉が落ちてくるのを見て悲しいみたいな。
ああ、そっかそっかそっか。
こんなすげえ、すげえ事件が次から次に起こるみたいなのはちょっとあんまりだけど、
でも、面白かったのは、
なんか、
理科が最初は、
42:03
媚び、媚びでいろいろ、
始まるのから記者として、話を聞くための媚びとして、話に従ったり、
言うこと聞いてみたりするんだけど、
だんだんだんだん、もう命令家のように逆らえなくなっていくのが、
そのなんか描写が細かくてなんか、
よくできてるよね。
よくできてる、めっちゃよくできてる。
で、分かんなくなるんだよね。
この人が、
なんて言うのかな、
この人が分かっている、全部分かっている上で、
巧妙心としてギリギリのところを責めているのか、
それとも自制が効かなくなって、
カジマの虜になっているのか、分かんないんだよね。
分かんない、分かんない。
それがすごい。
だから、
霊子はそこをすごい警戒してるっていうか、
すごい危機感を持ってるんですよね、そこに。
霊子が危機感を持ってるのも全然伝わってこないんだよね。
この本基本的にさ、理科の視点で書かれてる。
だからさ、霊子がなんかこいつ機嫌悪いぞ、みたいな感じになってて、
そうですね。
それがなぜどう嫌なのか、みたいなことがあんまり伝わってこなくて、
で、気づいたら、
なんて言うの、
カジマナと一緒に暮らしてた変質者の家に一人で乗り込んでいくみたいな、
わけのわからないことをやってて、
そんなに追い詰められてたの、みたいになる。
霊子自身も自分の不妊と、
性交渉を持ってくれない夫と、
それでも続ける不妊治療みたいな間で、
気が狂ってるんだよね。
気が狂ってるね。
静かに気が狂ってる。
たぶんね、この冒頭の一番冒頭がね、
このリカが霊子の家に行くっていうこの冒頭ですでに、
霊子は静かに狂い始めてるんだけど、
後にしてみればね、
わかんないんだよね。
カジマナに関係なく、もう気が狂い始めてたところに、
カジマナが最後の一撃を喰らわすって感じ。
カジマナがね、そういうのにの嗅覚が鋭いんだよね。
鋭い。
ほんとリクター博士みたいにね、
全部わかっちゃうんだよね。
そこでもう、
本格的におかしくなって、
カジマナの、
おかしくなってるのに誰も気づかないんだよね。
誰も気づかなくって、
もうやばいことをし始めてから、
ようやくみんなびっくりするっていう風になってて。
45:03
霊子っていうのが、
すごく、
自分の状況に対して、
定義づけをするみたいなタイプの人だと思うんですね。
私は今、子供を欲しがってる主婦っていうので、
身の回りとか、服装とか、
自分の態度も全部決定してる、
自分で定義づけをしてるみたいなタイプの自制をする人として描かれてるんだけど、
それをぶっ壊されるんですよ、カジマナに。
で、化けの皮剥がされるっていうか、
で、頭がおかしくなって、
変な対抗意識みたいなのから、
そういう変な対抗意識からカジマナを否定しに行くんだけど、
何にもなってないみたいな。
もうね、気が狂ってるからね。
冷静な判断になってないんだよね。
もうめちゃくちゃになってる。
全然本筋と関係ないんだけど、
僕がすごく気になったのが、
このリカがさ、あんまり食べるものに興味がないってなってるじゃん。
うん。
けど、食べ物の描写が完璧なんだよね。
そうですね。
それがすごく気になった。
この人ってこんな風に描写できる人に見えないみたいな。
それは確かにそうですね。
たぶん、このゆずきあさこさんの能力としては、
れいこに近いと思うんじゃないかなと思うんですよ。
だから、れいこだったら分かることが、
リカも分かっちゃってて、
この人の感じだと、
たぶんこういうこと分かんないんじゃないかなってことに、
リカは結構気づくみたいなのが、
僕はちょっと気になった。
それはそうかも。
めちゃくちゃおいしそうなんですよね、食べ物の描写が。
そうそうそうそう。
めっちゃだめだ。
だって食べたもん、これ読みながら。
パタ醤油ごはん。
パタ醤油ごはんも、明太パスタも食べた。
あまりにもおいしそうで。
それは確かにそうかも。
僕はちょっと食欲なくなってたから食べなかったけど。
あ、そっか。
その記者の客観的な描写の能力として、
処理してるのかなっていうぐらいかな。
そうかもしれない。
初めて出会うものの描写みたいな、
そういうことかもみたいなぐらいかな。
確かにそれはそう。
48:00
読み終わっちゃってるからかもしれないけど、
だから自分の記憶を混沌してる、
変えちゃってるのかもしれないんだけど、
このカジマナの実家がさ、
全部ペトペトする感じのなんか汚い感じ。
はいはいはい。
で僕、カジマナの初登場シーンでさ、
醤油バターライスを食べろって、
醤油バターご飯食べろって言われるじゃん。
あの時からカジマナの提示するご飯が全部、
ペトペトする感じがして嫌だったんだよね。
なんかこの人ペトペトするみたいな。
汚い家みたいな感じがする。
汚い家のビニールの机のカバーとかさ、
テーブルカバーとかでさ、
やっぱ触ったらほっこりなのか油なのか、
ペトペトするみたいなのあるじゃん。
あれの感じがなんかこの、
カジマナの登場シーンすごいするってずっと思って。
で実家の描写が出た時に、
そうだよねって思ったんだよね。
こういう家で育った人の感じするって思ったの、僕は。
だからなんかカジマナの言ってくるものを食べたいっていう気持ちはあんまなかった。
れいこさんのご飯はすごいおいしそうだったけど、
うん、おいしそうだった。
牡蠣の炊き込みご飯とかもすごくおいしそうだった。
実家のところも面白い。
お母さんが恐ろしい。
そうそうそうそう。
あの、エイリアン4でさ、
エイリアンの母親が出てくるみたいな、
あんな感じ?
エイリアン4って見たことある?
エイリアン4見てないと思う。
見てないか。
エイリアンの母体っていうのが出てくるんだよね、女王っていうのが。
なるほどって感じする、あの母親。
そうそうそうそう。
なんか、
妹はちょっとあれって感じするんだけど、
母親はなるほどって感じする。
いや、だから妹はお姉ちゃんにコントロールされてる。
あ、そっか、そっか、そっかそっか。
母親はね、
そうね、
この母にしてこの代わりって感じだよね。
そうそうそうそう。
すごい。
あとね、僕がね、
この子を育てて、
育てて、
育てて、
育てて、
育てて、
51:01
育てて、
育てて、
育てて、
育てて、
あとね、僕がね、
すごいなって思ったのは、
うん。
あの、
この男たちを殺し始めたのは、
七面鳥を、
うん。
一緒に食べられないっていうやつ。
うんうんうん。
なんか、このカジマナが料理教室に通ってんだよね。
うんうんうん。
で、料理教室はなんかすごい一回何万円もするような高い料理教室で、
うん。
あの、勇敢マダムばっかりが集まってる、
うんうん。
すごくいい料理教室に行ってるんだよね。
うんうんうん。
で、だからそんな手慰みでやってる人ばっかりだから、
うん。
別にみんなの料理は上達していかないんだけど、
うん。
カジマナはその、課題の料理っていうのを必ず家で復習して、
うん。
マスターしてくるって言ってたんだよね。
うんうんうんうん。
で、ある日、そのクリスマスシーズンだったから、
その次の課題何にしますかみたいな話になったときに、
七面鳥をやろうってみんなで盛り上がるんだよね。
うんうん。
で、盛り上がってカジマナがキレるんだよね。
キレる。
みんな何でキレたかわかんないんだよね。
うんうんうん。
で、わかんなくてそれがカジマナが料理教室に来た最後の日で、
うん。
で、その後から男の人が死に始めるんだよね。
うんうんうん。
で、理科が、
うん。
それはカジマナが、その七面鳥ってすごく大きいから、
七面鳥を1話丸ごと料理しちゃうと、
10人分のレシピになっちゃうと。
うん。
けど、カジマナは毎回その料理をマスターしてたから、
それを料理教室の課題としてされてしまうと、
自分に10人も呼べる友達がいない。
うんうんうん。
っていうことに、絶望したんじゃないか。
うんうんうん。
なるほどなって僕すごい思ったんだよね。
うんうんうん。
わかるって思ったんだよね。
うん。
うん。
それはすごいメイクセンスするって思って、
うん。
で、物語の最後は、
うん。
自分が買った大きめのマンションで、
うん。
その七面鳥を作るっていう。
儀式的ですよね。
で、リカが一緒にカジマナに殺されかけた人を10人集めて、
その七面鳥を振る舞うっていうシーンで終わるじゃん。
うん。
54:00
すげーなーって思った。
すげーな感じで、ほんと。
ほんとに。
うん。
ほんとに。
神話的ですらある。
うんうんうん。
そうですね。
うん。
いやー、そうそう。
だから、いつも現実の方を引っ張ってきて、
うん。
妄想で欲望っていうのを叶えてきた、
うん。
それがたまに叶わないんですよね。
うん。
そういうときブチギレするんですよね、カジマナが。
ふふふ。
ふふふ。
現実に耐えられないんだよね、カジマナね。
そうそうそうそうそうそう。
成功性が取れなくなることに。
そうそうそうそう。
耐えられないんだよな。
カジマナの起こるシーン、面白いもんな。
うん。
カジマナの描写がさ、すごいよね。
うん。
巨峰のような目。
そうそうそう、巨峰のような目ってすごいですよね。
怖いですよね。
うん。
怖い。めっちゃ怖い。
いやー。
で、なんか、だんだん理科にとって感能的な感じになっていくんですよね、カジマナが。
カジマナがね。
なんかね、それはね、多分ね、独譜に書いてあったんじゃないかな、その描写って。
うーん。
木島カナエが、カナエか、木島カナエが美人でもないし太っているのに、なんかすごく色気があって、動きがエレガントで見ているとうっとりしてくるみたいな。
へー。
それ分かんない、本当に独譜に書いてあったか気づくか分かんないけど、当時母がそのことをよく言ってたから。
へー。
多分、どこかに書いてあったんだと思う。
うーん。
怖い。
うーん。
うん。
全体的に。
うん。
こう、どうしようもないっていう感じだった。
うん。
なんていうかな、僕のポジションからすると、僕のポジションからものを言うと、多分、この、ゆずきあさこさんなり、りかさんやれいこさんに、満足してもらえるような人間じゃないんだよね、僕がね、自分がね、すでに。
うん。
うん。
なので、この、こういうところで怒られないようにするためには、
うん。
よく気をつけて、
うん。
57:00
生きていかなきゃいけないなって思って、
うん。
けど、それを十分にやる自信がないなって、すごく思った、この本を読んで。
あー。
自分が持ってる偏見とか、
うん。
自分が持ってる思い込みみたいなものが、
うん。
なんていうかな、常にそのチェックを外しながら喋るみたいなことができるだろうかみたいな、
あー。
りかさんがタラコパスタを作って、恋人に出したときに、恋人が君にはそういうことをさしたくないんだみたいな、
うん。
料理を作るのは女性みたいなことで、君にするんじゃないんだみたいな、かいちゃんが説明したようなこと。
うんうんうん。
で、なんか出ちゃうじゃん。
うん。
すげーよく考えてないと出るじゃん。
うん、出る。
良かれと思ってるし。
そうそう、本人はね。
うん。
自分では先進的な男性だと思ってるんだよね。
うんうん、そう。
うわーって思った。
そうですね、この描写はすごい残酷だなって思った。
ここを取り上げるって、すごい酷だなって思ったけど。
よくできてるね。
うん、よくできてる。
で、もう一つよくできてるって思ったのは、理科に情報提供している他社のジャーナリストがいるんだよね。
うん、篠井さん。
うん。
で、篠井さんは理科を別に性的に欲望してないんだよね。
うん。
篠井さんはなんか、彼の人生でなんやかんやあって絶望してるんだよね。
うんうん。
この世に意味がなくなっちゃってるから。
うん。
なんか余興として若い記者にネタを渡してるんだよね、いろんなスクープを。
そうそうそうそうそうですね。
で、たわったは理科がそれに選ばれてて、スクープのネタを渡されてたんだけど。
うん。
だから別にお互いにお互いのことを性的に欲望してない関係なのに。
うん。
そのネタが篠井さんから理科に渡されているっていうことが露見した瞬間、世間がそれを許さないんだよね。
あーそうですね。
うん。
そんなはずないみたいな。
絶対に何かあるはずだみたいになるんだよね。
うんうんうんうん。
これとかもすげーなって思う。
うんそうですね。
うん。
そうですね。
うん。
そうそう。
だからなんていうかこう、一見わかりにくい部分のその固定概念みたいなものをあらわにしてる感じが。
1:00:06
うん。
細かくあるから、だから時間かかるんですよね。一個も見落とせない。
あーそうそうそう。
こういうので詰まってるから。
そうなんだよな。
なんかその体型の話も、またなんか僕の話ばっかりで申し訳ないけど。
いえいえ。
なんかね、体重を落とさなきゃなって僕も思ってんだね。
それはなんかメディカルな理由でやっぱ落とした方がいいんだけど。
うんうんうんうん。
なんかね、その話をするとね、すごくどうやったら体重を落とせるかみたいなハイオツーをすげーずっと言われるわけ。
みんなに。
うん。
それが本当になんていうか、モラル的に良いことであるかな。
うんうんうんうん。
うん。
分かる。めっちゃ分かる。
なんていうのかな。僕にはそれ異様だと思うんだけど。
うん。思う。
僕の問題だし、僕がどうするかっていう話だって聞いてないしまず。
どうやったら痩せますかねって聞いてない。
痩せようと思ってるんですっていう話をしただけだから、聞いてないのにずっとその話されるみたいな。
うんうんうん。
で、定期的にチェックされるみたいな。
うん。
まだ運動続いてるんですかとか、まだ食事制限続いてるんですかってすげー聞いてくるみたいな。
うんうんうん。
のとかも、なんていうのかな。やっぱ変だよね。
うん。
でも、この本を読むまで変だっていうか、なんか嫌な気持ちだったけど、なんで嫌な気持ちだったのか分からなかったんだよ。
この本では分かった。
あー。
うん。
それが社会的な要請としてみんなの中に内面化されていることが気持ち悪かった。
うんうんうんうん。
で、それが社会的な要請がみんなの中に内面化されているってことが分かってない人たちが、あたかもそれがすごく親切で、倫理的に良いことかのようにそれをしてくることが嫌だったんだよね。
うんうんうんうん。分かる。めっちゃ分かる、それ。
で、そのことっていうのはジェンダーにもすごく結びついている。
うんうんうんうんうんうんうん。
なるほどねって思った。
うん。そうですね。
うん。
だから、私はこれを読んで結構自分の中でこうもやもやしてたっていうか、掴みどころのないままこう葛藤してた部分みたいなのを代弁してもらったような気分だったんですよね。
1:03:19
一方的に、急談するんじゃなくて、例えばフェミニズム的にこれはダメ、これもダメみたいなことを並べるんじゃなくて、その構造を可視化したみたいな、この本の中で。
なぜこういうことになっているのかっていうのを一人ずつに立場を当てはめて、可視化して、みんな苦しんでるみたいな、戦争しなくていいからみたいな、みんな苦しいからみたいな、戦う相手じゃないからみたいな、みんなやめて、ここに集まってみたいな。
感じにほっとしたような感覚。
うん。
一個一個はすごい攻撃してるっぽいけど、それがいろんな立場と、男性も女性も。
うん。
で、
そうなんだよね。この構図で別に男性が得してないんだよね。
うん。
うん。
男性は男性で苦しんでる。
うん。
偏見、女性が料理っていうふうに偏見を持ってる、この人自体もそのことによって自分も苦しんでるみたいなのが、
うん。
すごく丁寧に、理科のお父さんも結局自分の男らしさへの執着とか、
うん。
お母さんに対する女らしさとか、家族の夫としての役割、妻としての役割に絡めとられて苦しんでたみたいなのが可視化されてるから、
うん。
どこかの時点からじゃなくて、すごい多面的にこう、
うん。
みんなちょっと待って、みんな苦しんでるみたいな感じになってるのが、
うん。
こう、ちょっとこう落ち着くみたいな。
確かにね、本当にそうだよね。
うん。
なんか、始めの、例えば導入部とかを見てると、
うん。
その、このゲームに、
うん。
構造的な勝者と構造的な弱者がいるよねみたいな、なんかオセロみたいな、
うんうんうん。
先手が常に勝ちますよねとか後手が常に勝ちますよねみたいなのが決まってる時に、
うん。
1:06:00
ジェンダーによって先手と後手も決まっちゃうみたいな感じで、
うんうん。
始まるんだけど、
うん。
どんどん話が進んでいくと、
うん。
違うと、このゲームに勝者がいないってことになってくる。
そうそうそうそうそうそうそうそうそうそう。
じゃあ別にこのゲームやらなくてよくないみたいな話になってくる。
そうそうそうそうそうそうそうそうそうですね。
うん。
なんかみんなで別のゲームやったらいいんちゃうかなみたいな感じで家を買うっていうね。
そうそうですね。
確かにそうなんだよねだから自暴自棄になって、こういうのってね、セルフネグレクトっていう言葉が多いですね。
うん。
自暴自棄になってセルフネグレクトになっちゃう男性っていうのは、
お母さんがやってくれなきゃいけないとか、妻がやってくれなきゃいけないと思ってるからそうなるんだよね。
だって自分でやればいいんだから。
そんな難しいことじゃない そんな難しいことじゃない全然
全然難しいことじゃないからやる だけなのにそれをやるっていう
発想にならないからセルフネグリフト になって死んじゃう
とかそれをやらなくちゃいけない 状況に屈辱とかを感じてしまう
みたいな ね必要ないのにね別に
も何にも持ってもずっと誰もなりません でもほらそのさっきのダイエットの
話と一緒でさ たまにすげー思ってる人がいる
じゃん あーそうですねたまに言う
そうそうたまにすげー思ってる人 とかに会うとやっぱり世間の人はみんな
思ってるんだみたいになるから大変 ですねお一人でみたいな
ブーブーやっぱりそうなんかわいそうな 私なんだみたいな
なっちゃうちょっとね星の子の千尋ちゃん 見習ってほしいよ
はっはっは 別にかはいそうじゃないけどなぁ
そうですよね本当にそうあれでいい あれであれあれでいいからこの人が
芥川氏を撮ったんでしょうねこの人の 前かなあ前1個前か2個前にあのアクター
が足を取った村田さやかさんでコンビニ 人間で村田さやかさんそれ読みたいと
思ったやつだ忘れてた 同じ方向性なんですそうなんだよ
やっぱり4も4はなくお茶忘れないです 赤も
だから 方向性は一緒だよね
僕たちが わけのわからないものに
取り巻かれておりそのわけのわからない システムが生み出した化け物みたいな人が
社会にいると
うん このそれから逃げるためには
1:09:00
社会そのものに 静かに挑まなければいけないみたいな
そうですね静かにそう本当にそうなんて いうかシステムを変えてやるぞとか体制を
変えてやるんがみんなを変えてやるぞ じゃなくて自分たちが変わるんだって
いう感じだよねそうですね本当にそう 気にしなければいい
確かにそうなんだよねうん そうだなって思った確かになんかそうだなって
思ったかえちゃんと話しててなんかだん だん好きになってきたぞこの話
どんどん食欲がなくなってくる話だったん ですね
うーん
その すごいなんか嫌だった
読んでる時 いやだとやだろうなって思ってたけど
いろいろ嫌だった
なんかやっぱ全員やだったね 好きな人が出てこなかったこの話
なんかちゃんちゃんとっていうか それぞれの人物に
短所もきっちりあるんですよね そう
嫌な部分を出して出してる 出さされるんだけど出さされる
この 見たくない見たくないも見せられる感じ
がある カジマナの実家の隣の牧場をやってる
男の子とか うん
がいい いい感じのやつってかまあまあそうですね
いい感じのやつ 退屈そうな
やつだけど 彼のことは好きになれるかもしれない
なんかそれ以外の人のことは全然好きになれ そうな感じじゃないんだよな
こんな感じですか こんな感じですかね
終わりましょう あーよかった楽しかった 楽しかったよかった
めっちゃ すごいこう
解消されたいろいろ いろいろ
よかったです よかったです
ありがとうございました ありがとうございました それじゃあまたお会いしましょうご機嫌よう