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217太宰治「魚服記」(朗読)
2026-03-26 19:52

217太宰治「魚服記」(朗読)

【作品】魚服記

【作者】太宰治(1909-1948)

【あらすじ】山奥で暮らす15歳の少女スワが、父に虐げられながらも大人の女へと成長していく苦悩と、その閉塞感から逃れるように滝壺へ身を投じ、大蛇(鮒)へ変身する幻想的な物語です。思春期の性への目覚めや父からの離別、逃避をテーマにした繊細な作品です。

【こんな方に】寝る前に聴きたい / 名作文学 / 睡眠用BGM / 朗読 / 青空文庫 / 聴き流し


父親に襲われてる?

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00:06
寝落ちの本ポッドキャスト。 こんばんは、Naotaroです。
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さて、今日は太宰治さんの魚服記です。 魚の服ってどういう意味なんだろうね。
本日収録日は2026年3月20日、旬分の日。 金曜日の祝日となっていますが、
桜の開花したそうですね。お花見シーズン到来というところですが。 年明けて1月2月3月はやっぱり早いですね。あっという間ですね。
行く1月、逃げる2月、去る3月つってね。 なんかラグオバさんの枕みたいになっちゃったな。
やってみますか。魚服記。
文字数が6000文字弱なので20分かからないかな。 どういう意味なんですね。この魚の服ってのは。
それが解明されるといいんですけど。どうかお付き合いください。 それでは参ります。
魚服記1。 本州の北端の山脈はボンジュ山脈というのである。
せいぜい3、400メートルほどの丘陵が起伏しているのであるから、 普通の地図には載っていない。
昔、この辺一帯は広々した海であったそうで、 魚失音が家来たちを連れて北へ北へと亡命していって、
遥か江戸の土地へ渡ろうとしたここを船で通ったということである。 その時彼らの船がこの山脈へ衝突した。
突き当たった跡が今でも残っている。 山脈の真ん中頃のこんもりした小山の中腹にそれがある。
約1セブンぐらいの赤土の崖がそれなのであった。 小山はマハゲ山と呼ばれている。
ふもとの村から崖を眺めると走っている馬の姿に似ているかというのであるが、 事実は老いぼれた人の横顔に似ていた。
マハゲ山はその山の崖の景色がいいから一層この地方で名高いのである。 ふもとの村は戸数もわずか2、30でほんの寒村であるが、
03:01
その村はずえを流れている川を2里ばかり遡るとマハゲ山の裏へ出て、 そこには十条近くの滝が白く落ちている。
夏の末から秋にかけて山の木々が非常によく紅葉するし、 そんな季節には浜辺の町から遊びに来る人たちで山も少し賑わうのであった。
滝の下にはささやかな茶店さえ立つのである。 今年の夏の終わり頃、この滝で死んだ人がある。
声に飛び込んだのではなくて全くの過失からであった。
植物の採集をしにこの滝へ来た色の白い宮古の学生である。
この辺りには珍しいシダ類が多くて、そんな採集家がしばしば訪れるのだ。
滝壺は三方が高い絶壁で、西側の一面だけが狭く開いて、 そこから谷川が岩をかみつつ流れ出ていた。
絶壁は滝のしぶきでいつも濡れていた。
シダ類はこの絶壁のあちこちにも生えていて、 滝のとどろきにしじゅうぶるぶるとそよいでいるのであった。
学生はこの絶壁によじ登った。
昼過ぎのことであったが、初秋の日差しはまだ絶壁の頂上に明るく残っていた。
学生が絶壁の半ばに到達したとき、 足だまりにしていた頭ほどの石ころがもろくも崩れた。
崖から剥ぎ取られたようにすっと落ちた。
途中で絶壁の老樹の枝にひっかかった。
枝が折れた。
凄まじい音を立てて淵へ叩き込まれた。
滝の付近に居合わせた四五人がそれを目撃した。
しかし、淵のそばの茶店にいる十五になる女の子が一番はっきりとそれを見た。
一度滝壺深く沈められて、それからスラッと上半身が水面から躍り上がった。
目をつぶって口を小さく開けていた。
青色のシャツの所々が破れて最終カバンはまだ肩にかかっていた。
それきりまたぐっと湊へ引きずり込まれたのである。
2.春の土曜から秋の土曜にかけて天気の良い日だと、
マハゲ山から白い煙の幾筋も昇っているのが随分遠くからでも眺められる。
この地分の山の木には精機が多くて炭をこさえるのに適しているから、炭を焼く人たちも忙しいのである。
マハゲ山には炭焼き小屋が十幾つある。
滝のそばにも一つあった。
この小屋は他の小屋とよほど離れて建てられていた。小屋の人が違う土地のものであったからである。
茶店の女の子はその小屋の娘であって、スワという名前である。
父親と二人で年中そこへ寝起きしているのであった。
スワが十三のとき、父親は滝坪の脇に丸太と吉津で小さい茶店をこしらえた。
06:00
ラムネと塩せんべいと水なし飴とその他二、三種の駄菓子をそこへ並べた。
夏近くなって山へ遊びに来る人がぼつぼつ見え始める地分になると、父親は毎朝その品物を手籠へ入れて茶店まで運んだ。
スワは父親の後から裸足でパタパタついていった。
父親はすぐ住小屋へ帰って行くが、スワは一人居残って店番をするのであった。
ユーザーの人影がちらとでも見えると、「休んで行きせえ。」と大声で呼びかけるのだ。
父親がそう言えと申し付けたからである。
しかしスワのそんな美しい声も滝の大きな音に消されて大抵は客を振り返さすことさえできなかった。
一日五十銭と売り上げることができなかったのである。
黄昏時になると父親は住小屋から体中を真っ黒にしてスワを迎えに来た。
「何も売れた?」
「何も。」
「そうだべ、そうだべ。」
父親は何でもなさそうにつぶやきながら滝を見上げるのだ。
それから二人して店の品物をまた手籠へしまい込んで住小屋へ引き上げる。
そんな日課が下の降りる頃まで続くのである。
スワを茶店に一人を置いても心配はなかった。
山に生まれた鬼子であるから岩根を踏み外したり滝壺へ吸い込まれたりする気遣いがないのであった。
天気がいいとスワは羅針になって滝壺のすぐ近くまで泳いで行った。
泳ぎながらも客らしい人を見つけると赤ちゃけた短い髪を元気よくかき上げてから休んでいきせえと叫んだ。
雨の日には茶店の隅でむしろをかぶって昼寝をした。
茶店の上には菓子の大木が茂った枝を差し伸べていい雨除けになった。
つまりそれまでのスワは堂々と落ちる滝を眺めてはこんなにたくさん水が落ちてはいつかきっとなくなってしまうに違いないと期待したり、
滝の形はどうしてこういつも同じなんだろうといぶかしがったりしていたものであった。
それがこの頃になって少し思案深くなったのである。
滝の形は決して同じでないということを見つけた。
しぶきの跳ねる模様でも滝の幅でも目まぐるしく変わっているのがわかった。
果ては滝は水でない雲なのだということも知った。
滝口から落ちると白くもくもく膨れ上がる塩梅からでもそれと察知られた。
大事水がこんなにまで白くなるわけはないと思ったのである。
スワはその日もぼんやり滝壺の傍らにたらずんでいた。
曇った日で秋風がかなり痛くスワの赤い頬を吹きさらしているのだ。
昔のことを思い出していたのである。
いつか父親がスワを抱いてスミガモの晩をしながら語ってくれたが
それはサブローとハチローという木こりの兄弟があって
弟のハチローがある日谷川でヤマベという魚を取って家へ持ってきたが
09:03
兄のサブローがまだ山から帰らないうちにその魚をまず一匹焼いて食べた。
食ってみると美味しかった。
二匹三匹と食べてもやめられないでとうとうみんな食ってしまった。
そうすると喉が渇いて渇いてたまらなくなった。
色の水をすっかり飲んでしまって村はずえの川端へ走って行ってまた水を飲んだ。
飲んでいるうちに体中へブツブツとウロコが吹き出た。
サブローが後から駆けつけたときにはハチローは恐ろしい大蛇になって川を泳いでいた。
ハチローヤーと呼ぶと川の中から大蛇が涙をこぼしてサブローヤーと答えた。
兄は包みの上から弟は川の中からハチローヤーサブローヤーと泣き泣き呼び合ったけれどどうすることもできなかったのである。
巣羽がこの物語を聞いたときには哀れで哀れで父親の炭の粉だらけの指を小さな口に押し込んで泣いた。
巣羽は水浴から冷めて不審げに目をパチパチさせた。
滝がささやくのである。
ハチローヤーサブローヤーハチローヤー
父親がゼッペキの赤いツタの葉をかき分けながら出てきた。
「巣羽、何本売れた?」巣羽は答えなかった。
しぶきにぬえてキラキラ光っている鼻息を強くこすった。
父親は黙って店を片付けた。
住小屋までの三丁ほどの山道を巣羽と父親は熊笹を踏み分けつつ歩いた。
「もう見せしまうべえ。」
父親は手加工を右手から左手へ持ち帰った。
ラムネの瓶がカラカラ鳴った。
「秋土曜すぎで山さあ来るやつもねえべえ。」
日が暮れかけると山は風の音ばかりだった。
ならやモミの枯葉がおりおりみぞれのように二人の体へふりかかった。
「おどう。」巣羽は父親の後ろから声をかけた。
「おめえ何しに行き出るば。」
父親は大きい肩をぎくっとすぼめた。
巣羽の厳しい顔をしげしへ見てからつぶやいた。
「わからねえじゃ。」
巣羽は手にしていたスズキの葉をかみ裂きながら言った。
「くたばったほうはいんだに。」
父親は平手をあげた。
ぶちのめそうと思ったのである。
しかしもじもじと手をおろした。
巣羽の気がたってきたのをとうからみぬいていたが、
それも巣羽がそろそろ一人前の女になったからだなと考えて、
そのときはかんにんしてやったのであった。
「そだべな。そだべな。」
巣羽はそういう父親のかかりくさのない返事がばかくさくてばかくさくて、
スズキの葉をべっぺっと吐き出しつつ、
「あほうあほう。」とどなった。
12:02
3.ぼんがすぎて茶店をたたんでから巣羽の一番いやな季節がはじまるのである。
父親はこのころから四五日おきに墨を背負って村へ売りに出た。
人をたのめばいいのだけれど、
そうすると十五銭も二十銭もとられてたいしたついえであるから、
巣羽一人をのこしてふもとの村へおりていくのであった。
巣羽は空のあおくはれた日だと、そのるすにきのこをさがしにでかけるのである。
父親のこさえる墨は、一票で五六銭ももうけがあればいいほうだったし、
とてもそれだけではくらせないから、
父親は巣羽にきのこをとらせて村へもっていくことにしていた。
なめこというぬらぬらした豆きのこはたいへんねだんがよかった。
それはしだろいの密生しているふぼくへかたまって生えているのだ。
巣羽はそんなこけをながめるごとに、たった一人のともだちのことをついそうした。
きのこのいっぱいつまったかごのうえ、
あおいこけをふりまいて小屋へもってかえるのがすきであった。
父親は、すみでもきのこでもそれがいいねでうれると、
きまってさけくさい息をしてかえった。
たまには巣羽へもかがみのついたかみのさいふや何かをかってきてくれた。
こがらしのために朝から山があれて小屋のかけむしろがにぶくゆすられていた日であった。
父親はそうぎょうから村へおりていったのである。
巣羽は一日じゅう小屋へこもっていた。
めずらしくきょうはかみをゆってみたのである。
ぐるぐるまいたかみのねえ、
巣羽のみやげのなみもようがついたたけながをむすんだ。
それからたけびをうんともやして巣羽のかえるのをまった。
きぎのさわぐおとにまじってけだもののさけびごえがいくどもきこえた。
日がくれかけてきたのでひとりでゆうめしをくった。
くろいめしにやいたみそをかててくった。
よよになるとかぜがやんでしんしんとさむくなった。
こんなみょうにしずかなばんにはやまできっとふしぎがおこるのである。
てんぐのたいぼこをきりたおすおとがめりめりときこえたり、
小屋のくちあたりでだれかのあずきをとぐけはいがさくさくとみみについたり、
とおいところからやまふとのわらいごえがはっきりひびいてきたりするのであった。
ちちおやをまちわびたさわば、わらぶとんをきてろばたへねてしまった。
うどうとねむっていると、ときどきそっといりぐちのむしろをあけてのぞきみするものがあるのだ。
やまふとがのぞいているのだと思ってじっとねむったふりをしていた。
しろいもののちらちらいりぐちのどまへまいこんでくるのが、もえのこりのたけびのあかりでおぼろにみえた。
はつゆきだ、とゆめごこちながらうきうきした。
とうつう、からだがしぶれるほどおもかった。ついであのくさいこきゅうをきいた。
あほう、すわはみじかくさけんだ。
ものもわからずそとへはしってでた。
ふぶき、それがぞっとかおをぶった。
15:02
おもわずめためたすわってしまった。
みるみるかみもきものもまっしろになった。
すわはおきあがってかたであるくいきをしながらむしむしあるきだした。
きものがれっぷうでもみくちゃにされていた。
どこまでもあるいた。
たけのおとがだんだんとおおきくきこえてきた。
ずんずんあるいた。
てのひらでみずばなをなんどもぬぐった。
ほとんどあしのましたでたけのおとがした。
くれゆうなるふゆこたちのほそいすきまから、
おど、とひくくいってとびこんだ。
きがつくとあたりはうすぐらいのだ。
たけのとどろきがかすかにかんじられた。
ずっとあたまのうえでそれをかんじたのである。
からだがそのひびきにつれてゆらゆらうごいて、
みうちがほねまでつめたかった。
ははあ、みずのそこだなとわかるとやたらむしょうにすっきりした。
さっぱりした。
ふとりょうあしをのばしたらすすとまえへおともなくすすんだ。
はながしらがあやうくきしのいわかどへぶっつかろうとした。
だいじゃ。
だいじゃになってしまったのだと思った。
うれしいな。もうこやへかえれないのだ。
とひとりごとをいってくちひげをおおきくうごかした。
ちいさなふなであったのである。
ただくちをぱくぱくとやってはなさきのいぼをうごめかしただけのことであったのに。
ふなはたきつぼのちかくのふちをあちこちとおよぎまわった。
むなびれをぴらぴらさせてすいめいへうかんできたかと思うと
つとおびれをつよくふってそこをふかくもごりこんだ。
みずのなかのこえびをおっかけたりきしべのあしのしげみにかくれてみたり
いわかどのこけをすすったりしてあそんでいた。
それからふなはじっとうごかなくなった。
ときよりむなびれをこまかくそよがせるだけである。
なにかかんがえているらしかった。
しばらくそうしていた。
やがてかわだをくねらせながらまっすぐにたきつぼへむかっていった。
たちまちくるくるとこのはのようにすいこまれた。
1947年はっこう。
しんちょうしゃ。
しんちょうぶんこ。
ばんねん。
よりどくりょうよみおわりです。
ほー、どういうはなし?
さぶろうはちろうのはなしがでてきて
かたほうがだいじゃいになっちゃうというのがでてきたので
わたしもだいじゃいになるかと思ったらふなでした。
さいごたきつぼへむかっていったのはなんだ?
18:00
どういうことなんだ?
ふしぎなはなしだね、これ。
タイトルもよくわかんないしね。
アップロードするときにあらすじをけんさくして
それをがいようらんにかえておくので
そこである程度わかるのかもしれないけど
わけわかなかったですね。
ふしぎなはなしでしたね。
おとうさんにくたばっちまえばいいのにって言ったと
女の子もひどいよね。
時間はだいたいそうていどおりの時間で読み終わったと思います。
少しみじかかったですかね。
いつもむこう4回ぶんぐらいは
じぜんに収録して予約してあるんですけど
今、ストックが減っててですね
今はこれ、わりとぎりぎりですね。
リクエストもらったやつ
大物にとりかかってて、その収録に。
毎週火曜と木曜日に配信するやつの収録が
おろさかになっているというか
いっぺんにできないから。
そんな感じでした。
今、これの収録が終わった後も
また大物の収録の再開をしようかなという感じですね。
10万字超えば大変だね。
でもリクエストもらったからやるけど。
じゃあ終わりにしていきましょうか。
無事に寝落ちできた方も
最後までお付き合いいただけた方も
大変におつかれさまでした。
といったところで、きょうのところはこのへんで。
また次回お会いしましょう。
おやすみなさい。
19:52

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