犬の問題行動の理解
こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園N1クラブを運営している、なおちゃん先生と申します。
20年以上、1000組を超える飼い主さんとワンコさんに向き合ってきた経験から、
コントロールよりコミュニケーションをお手前に愛犬と心が通い合う関係づくりを手伝いしています。
こちらの番組では、お迎えからお見送りまで、愛犬の一生を7つのフェーズに分けて、
それぞれの時期に寄り添った学びとヒントをお届けしています。
うちの子をもっと理解したい飼い主さんに向けて配信しています。
お散歩中、前から犬が歩いてくるのが見えた瞬間に、ギャギャギャギャギャギャギャンとすさまじく吠えてしまう。
他のワンちゃんの飼い主さんの視線が気になってコースを変えちゃう。
うちの子だけどうして?と落ち込んでしまう。そんなお悩みありませんか?
今回は、前々回の犬に対して吠えてしまうワンちゃんの内容を踏まえて、犬を見た瞬間にギャンボイしちゃう子。
少しずつ、吠えない成功体験を増やしていくための4つのコツをお話ししたいと思います。
最後まで聞いていってくださいね。
前々回は、これをやっていると実は吠えは絶対に治りませんよという、結構ありがちなNG散歩のお話をしました。
前回は、犬を見かけた瞬間から吠え出してしまう、いわゆるギャンボエ対策を具体的にこのようにしてやってみるといいですよということを話してみました。
今回は、そのまとめとして、犬に対して吠えてしまう犬のためのトレーニングの4つのコツを順番にお話ししていきます。
今日お話しする4つのポイントはこちら。
1番、吠える犬、吠えない犬の違いを正しく知る。
2番、吠える状況、吠えない状況の違いを正しく知る。
3番、吠える距離、吠えない距離の違いを正しく知る。
4番、吠えない状況×吠えない距離×吠えない犬イコール最高のご褒美体験を掛け合わせて、吠えない犬の成功体験を増やしていく。
この4つになります。順に解説していきますね。
お散歩中に他の犬に吠えてしまうワンちゃんは、実はいつでもどこでも誰に対しても吠えるわけではないことが多いです。
ほとんどこの子に共通しているのは、吠える時と吠えない時があるということなんですよね。
ところが、吠えに悩んでいる飼い主さんほど、このどんな犬にどういう状況でどのくらいの距離感になると吠えるのか、この違いが曖昧であることが多いんですよね。
ここをはっきりさせてあげるだけで、トレーニングがグッとやりやすくなりますし、避けるべき状況、距離感を掴むということにも役立ちます。
まず1番、吠える犬と吠えない犬の違いを知る。
こちらですけど、まずどんな犬に対して吠えが出やすいのかを整理していきましょう。
例を挙げると、大型犬には吠えるけど、小型犬には吠えない。
動きのゆっくりした犬には吠えないけれど、動きの速い犬には吠える。
こんな風に、うちの子が苦手だなという犬タイプを書き出してみてください。
意外と好き嫌いというか好みみたいなのってあるんですよね。
そして2番目、吠える状況、吠えない状況の違いを知る。
2番目は状況の違いです。
例えば、初めての場所、初めて行った地方の公園とかであれば吠えないけど、いつもの散歩コースで出会う犬には吠える。
目の前を左右に横切っていく犬には吠えないけれど、正面からすれ違う犬には吠える。
そういったパターンですね。
同じ犬がいるという状況でも、場所やシチュエーション次第で吠えやすが変わる子、これも非常に多いです。
3番、吠える距離、吠えない距離の違いを知る。
そしてこれが非常に大切になってくるんですけど、距離。
この距離が近いか遠いかで犬は吠えるか吠えないかが決まると思っても過言ではありません。
例えば2車線道路を挟んで反対側にいる犬は平気だけど1車線だと吠えてしまうとか、
10メートル以上離れていれば見ても吠えないけど3メートル以内に近づくとギャンボエするとか、
こんな風にここまでは大丈夫だけどここから先はアウトというですね、ボーダーラインの距離感というのがちゃんとあるんですね。
ここまでを一度紙に書き出してみてください。
できましたか?こんな早くできるわけないですね。
吠えやすい犬の特徴、吠えやすい状況、吠えやすい距離感。
反対にもしできたら、吠えにくい犬や状況、距離も書き出してみるとより理解が深まりますよ。
これをしていくと、うちの子が吠えやすいパターンと吠えにくいパターンの違いっていうのが明確に見えてきます。
これを飼い主さんがつかむということが非常に吠えを直すトレーニングの上では大切になってくるんですね。
そして4番目、吠えない条件を積極的に作って最高のご褒美体験をワンちゃんに与えてあげる。
具体的な練習方法
これが4番目のコツになります。
ここからがトレーニングの話です。
今は吠えるという傾いているシーソーを少しずつ吠えない犬の方に傾けていくイメージで
吠えない状況、吠えない距離、吠えない犬、この3つを掛け合わせて吠えないでいられる場面、これを意図的に飼い主さんが作っていきます。
この意図的というのがポイントなんですよね。
そしていきなり完全勝利を目指さないこと、これも非常に大切な点になります。
勝てそうな相手、勝てそうな状況、勝てそうな距離からあえて他の犬に会いに行く、勝負を挑みに行くということなんですね。
これガチンコで対決するとかじゃなくて、ただ犬を見に行く、これだけなんですけどね。
そしてですね、もし犬を見ても吠えなかった、犬を見て1回ワンと吠えたけどすぐに止めて落ち着くことができた、
このどちらかができたらちょっと大げさなぐらい褒めて最高クラスのご褒美をワンちゃんにあげてください。
いつものおやつではなくて滅多に食べられない特別なおやつを用意しておいてあげてください。
これをすることでワンちゃんの中で、この距離、この状況で吠えないでいることで飼い主さんがめっちゃ喜んでめっちゃいいお肉もらえるという学習体験が
ドラマティックに積み上がって次につながっていくんですよね。
ではうまくいかなかった時はどうしたらいいんでしょうか。
もちろん時々吠えてしまうこと、やっぱりギャンボーしちゃったよという日はあります。
その時は落ち込むのではなく、この距離感、この状況、この相手だとやっぱりまだダメなんだなという事実だけを受け取って、
相手の犬のタイプを変えてみる、距離をもう少し伸ばしてみる、状況、場所や時間帯を変えてみるといった条件で調整をして、
じゃあこの状況、この距離感であの動きのワンちゃんはどうかなという感じでチャレンジをしてみてください。
実践しやすい練習例を一つご紹介していきますね。
1番、犬が集まりやすい時間帯の公園に行く。これだけでもう心はバクバクだと思うんですけど、ぜひやってみてください。
2番目が、愛犬さんたちが集まっている場所から少し離れたベンチに座って、愛犬と一緒に遠くの広場で遊んでいる犬を観察する。
3番、もしも苦手そうな犬が近づいてきたら、ご自身の愛犬さんが最も苦手な黒い犬とか走ってくる犬とか伸縮リードの犬とか、
そういう犬が近づいてきたなと思ったら立ち上がって吠えない距離をキープしていきましょう。
無理に勝てなそうな相手に呼ばなくて結構です。
4番目、吠えずに見ていられそうな犬が見えたら一緒に座って観察する。
5番目、吠えずにいられたらその場でたっぷり褒めてご褒美をあげます。
6番目、吠えてしまったらなるべく早く犬の視界の前に立って一旦リセットします。
7番目、視界の数先メートルには犬がいても落ち着けたらその日は合格として家に帰りましょう。
こんな流れで、いつもの散歩コースや公園の最後にちょこっとベンチに座って犬を観察する。
犬を観察していても、視界の中に犬が入っても吠えない時間を作る。
こういった練習を足していくというのがおすすめです。
犬が視界に入っても吠えないと最高のご褒美をもらえるという体験を愛犬さんにたくさんたくさんプレゼントしてあげてくださいね。
ここまで聞いて、距離感や環境の設定が合っているのが不安ですとか、
うちの子の場合、どんな場所、環境を選べばいいですかとか、どのくらいの時間や頻度でやったらいいの?
など、誰かと一緒に進めたいよ、相談したいよという方は、ぜひ私の方にお問い合わせください。
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それでは今回はここまで。
週末・連休は雑談配信となりますので、次回の犬配信はまた火曜日からお届けします。
連休明けのテーマは挨拶はできるけど、その後に吠えちゃうワンちゃん。
このパターンも多いですよね。
こちらについてお話をしていきたいと思います。
ぜひまた週明けの配信楽しみにされてください。
最後まで聞いていただきありがとうございました。