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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、たくさんのワンちゃんや飼い主さんと関わってきた私が、
日本の犬と飼い主さんのQOLをあげるおテーマに、犬のあれこれについて、私個人の見解からお話ししています。
時には子育てネタや留学時代の思い出、旅行の話などもしています。
さて今回は、前々回の子犬を迎えるタイミングと選び方の続編となる
犬を選ぶときに知っておくべき大切なこと💖についてのお話をしようと思います。
なぜ私がこのお話をしようと思ったかというと、ほんの数日前、
FMラジオで、今ペットを飼う方が増えているけれども、捨てられる数も急増しているというお話を聞いたからです。
コロナ禍で遠出や旅行がしにくくなり、人との距離を取る必要がある今、
新しい家族として、癒しの対象として、また運動のお供としてワンちゃんを求められる方が増えているそうです。
実際ワンちゃんネコちゃんの価格も高騰しているようですよ。
ですが、お家に迎えてから1ヶ月以内に飼えなくなってしまいましたと、
愛護団体や公の愛護センターに持ち込まれてくる犬の数も増えているそうです。
こんなに大変だと思わなかった。匂いが気になる。鳴き声がうるさい。
ペットショップで抱っこした時にはおとなしかったのに、家に連れてきたら暴れて家具を噛んだりいたずらをして落ち着かない。
予想以上に大きくなってしまった。その理由は様々です。
ただ、その大半は飼う前にきちんと知っておけば防げたことじゃないかなと私は思っています。
前々回でもお話しした通り、ワンちゃんを飼うためにまずしていただきたいことは、家族と意思を合わせ、迎えるタイミングを図るということです。
今日はその続き、犬を選ぶ時に知っておくべき大切なことになります。
こちら2番目になりますね。
今ワンちゃんと一緒に暮らしていらっしゃる皆さんは、なぜその子を選ばれたのでしょうか?
もしくは今飼いたいワンちゃんがいらっしゃるという皆様は、なぜそのワンちゃんがいいなと思っていらっしゃるのでしょうか?
見た目や仕草がかわいいから?
お手入れが簡単そうだから?
大きさが適当だから?
賢そうだから?
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昔飼っていた犬種だから?
人気犬種の割に安かったから?
ペットショップで何気なく目が合ってしまったから?
理由はいろいろあると思います。
私自身のお話をさせていただくと、今のワンちゃんは愛護団体の里親さんから引き取ったチワワのミックス犬です。
私がこの子を選んだ理由は、1.小型犬であること、2.レスキュー犬であること、3.パピーであることがきっかけでした。
本来は大型犬が欲しかったのですが、以前の法人店舗を立ち上げたのと同時期に迎えることになったので、きっと大型犬だと施設の中で我慢をさせたりすることが多くなってしまうかなと思ったのですね。
また、車のサイズやマンションで飼育するということを考えると、小型犬が良いだろうという結論に至りました。
私自身は犬種のこだわりというのはさほどなかったのですが、犬の幼稚園を経営するということを考えると、多数の人やワンちゃんが出入りをするということで、あまり所有の気質が強くなく、運動量も普通程度、ある程度フィットしている状態で、
社交的である愛顔犬が良いかなと思っていました。
それなので、私はちわわミックスのみことくんを家族に迎えることにしたのです。
まあ、あまり社交的なタイプではないのですがね。
そう、何を持って犬を選ぶかということは、実はとても大切な要素です。
もちろん、見た目や毛色、毛質や値段なども重要な要素ですよね。
ですが、犬種を決める前に、その犬を迎えてどんな暮らしをしたいのかを考える必要があると思います。
なぜなら、世界に500、600以上あると言われている犬種と言われる犬の種類のほとんどは、
人間が意図的に、この犬にはこの仕事をさせようと決めて、その仕事をするために適した気質や体格、姿形を求めて後輩繁殖を続けられてきたからなんです。
ここ、とても重要なんですよ。
皆さんは、犬には大きく分けてグループがあるということをご存知ですか?
犬種ではないですよ。
日本では、FCI、国際畜犬連盟の基準と同じ、ジャパン犬猫クラブが提唱している10のグループに犬種は分けられています。
犬の特性と犬の機能、用途によって、それぞれのグループに属しています。
以下、JKCのサイトより抜粋をさせていただきます。
1グループ、牧羊犬、牧畜犬、抗議、ジャーマンシェパード、ボーダーコリ、ラフコリ、シェルティなど。
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2グループ、私育犬、番犬、護衛犬、作業犬、グレートピレニーズ、ドーベルマン、ブルドック、バーニーズマウンテンドック、シュナウザーなど。
3グループ、テリアグループ、小型獣用の猟犬、ジャックラッセルテリア、ノーフォークテリア、ウエストハイランドホワイトテリア、ブルテリアなど。
4グループ、ダックスフンド、地面の穴に棲むアナグマやウサギ用の猟犬。
こちらはダックスフンドの形ですね。
5グループ、原始犬、スピッツ犬、日本犬を含む尖った顔、これはスピッツと言うんですけれども、スピッツ系の犬のグループになります。
6グループ、セントハウンド、大きな吠える声と優れた嗅覚で獲物を追う猟獣、ダルメシアン、バセットハウンド、ビーグルなど。
セントハウンド、セントというのは嗅覚ということですね。
7グループ、ポインティングドッグ、獲物を探し出しその位置を静かに示す猟犬、アイリッシュセッター、イングリッシュセッター、ミュンスターレンダー、ワイマラナーなど。
8グループ、イギリスではガンドックスと呼ばれますが、7グループ以外の鳥寮犬、これは鳥を狩る、鳥のための寮の犬ということですね。
レトリーバー、フラッシングドッグ、ウォータードッグのグループです。
ゴールデンレトリーバー、ラブラドールレトリーバー、イングリッシュコッカースパニール、イングリッシュスプリンガースパニール、フラットコーテッドレトリーバー、コイケルホンリューなど。
9グループ、愛顔犬、トイドックス、家庭犬、伴侶や愛顔目的の犬のグループです。
シーズー、マルチーズ、チワワ、プードル、パピオン、キャバリアなど。
10グループ、サイトハウンド、優れた視覚と走力で獲物を追跡捕獲する犬、サイトというのは視覚ですね。
イタリアングレイハウンド、アイリッシュウルフハウンド、ユーベットボルゾイなど。
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さて、皆さんがご存知の犬種はいましたか?
ちなみに私が滞在していたイギリスでは、このグループは7種類で、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどは公認は7種、7グループとなっています。
何がどう違うのか、興味のある方は各国の犬猫クラブのページをご覧くださいね。
このように国によって多少の違いはあるものの、多くの公認犬種はこのどこかのグループに属しています。
このグループ分け、何のためにあるのかというと、その犬種の基本的用途とその機能、どんな大まかな特性を持っているかをざっくり分けるためです。
もちろん、かつては狩猟犬として活躍し、今では愛顔犬になったプードル、侵入者を知らせる番犬で、今では愛顔グループのラサ・アプソのように、後にその用途が変わった犬種もいます。
ですが、このグループ分けを見ると、そこに属する犬たちの基本的な用途や目的、特性が分かります。
例えば、牧羊犬であれば、牛や羊を1日中追いかけ回す強靭な体力と集中力がありますので、お家で飼うのであれば、やはり日々の運動量が最も必要であり、なおかつ精神的な職務も必要になります。
番犬グループは、粘り強く仕事を行うよう、もとは侵入者へなどの警戒心が強くなるように強化されてきた子たちです。
セントハウンドで言えば、大きな声はもはや特徴として強化されてきているので、やはり吠える声は大きくよく響きます。
サイトハウンドで言えば、動くものを追い走るために生まれてきたような犬種ですから、歩くというだけではなく適度に走らせるという運動も必要です。
といったように、どのグループに属した犬種を選ぶかということを知ることで、大まかな特徴を知ることができます。
また、グループの特徴を知ったら、その犬種の作られた目的や背景を少し知っておくと、一緒にボール投げの遊びをしたいなら、秋田県よりレトリーバーの方が適しているなと知ることができます。
犬博士になる必要はありませんが、例えば、見た目がかっこよくて映画にも出てきた素敵な犬だからという理由で都市部の集合住宅、平日は共働きで12時間お留守番の飼い主さんがダルメシアンを飼ってしまったら、
無駄吠え、散歩での引っ張り、来た口の大興奮、留守番中の破壊行動などの問題が出てきても当然です。
私だったら、そういうような飼い主さんにはダルメシアンはちょっと諦めてもらって、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルあたりはいかがですかねとお勧めします。
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これから犬を新しく迎える皆さんはぜひ、犬種の特性と背景を少しでも見てもらい、今の自分の生活、今後の生活スタイルに合っているかを想像されてみてください。
犬のグループ・犬種の特性・背景などはネットや本で検索ができます。
もちろんそこに書かれているお手本通りのワンちゃんはいません。それぞれ個性があります。
ですが、基本的特性を全く持たない準血種はいないとも言えると思います。
そう、犬を選ぶ際に知っておくべき大切なことは、見た目や値段だけで選ぶのではなく、犬種の特性と背景を知り、自分の生活スタイルに合っているのかということを知るということです。
これがマッチしていないと悲惨なことになり、こんなはずじゃなかったと思う原因になってしまうんですね。
本当に悲しいことですが、こんなに吠えるなんて聞いていないと生体除去をされたダックスちゃんや、こんなに大きくなるなんて知らなかったと捨てられたゴールデン・レトリーバーのことを私は知っています。
自分が憧れを持っていたり、欲しいなと思っている犬種があるのであれば、まずはその相手のことをよく知ってほしいなと思います。
今は、新しい犬種やミックス犬、ハーフ犬、また各国の犬猫クラブでは、非公認の犬種もたくさんいます。
これらのワンちゃんを選ぶときには、必ずしもお話しした犬種の特性が強いとも言えないんですよね。
それらのことはまた次回お話をしたいと思います。
今回も最後まで聞いていただきありがとうございました。
あなたとワンちゃんの今日が、ますます輝くものになりますように。
ありがとうございました。