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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、たくさんのワンちゃんや飼い主さんと関わってきた私が、
日本の犬と飼い主さんのQOLをあげるおテーマに、犬のあれこれについて、私個人の見解からお話ししています。
時には子育てネタや、留学時代や旅行の思い出などもお話ししています。
さて、今回から少しずつですが覚えている範囲で、イギリスに犬留学をしていたことや、
その当時過ごしたイギリス時代のお話をしていこうと思います。
そのテーマは、イギリス犬留学思い出話と題して、いろんなテーマでお話をしていこうと思います。
少し前に、代々一つの家族が治める村、オーバブリーデの狩猟の思い出というお話をしました。
その時に、狩猟に参加したメンバー全員が、カーキや茶系のアースカラーの伝統的な衣装を身にまとっていたのに対して、
私だけが青系のコートに水色の長靴でかなり浮いていたという話をして、皆さんの印象に残ったようなので、
今回はそちらをサムネにしました。
すっぴんでね、なりふりかまわない感じのサムネになっているので、ちょっと恥ずかしいんですけど、
こんな感じで毎日過ごしておりましたよ。
今回は気になる水色長靴の謎と、その後のご実談をお話ししていきたいと思います。
もし、その話聞いてないよとか、聞いたけど忘れちゃったという方は、
概要欄に前回の水色の長靴のお話をURLを貼っておきますので、そちらも聞いていただけたら嬉しいです。
実に犬の勉強のために留学が決まったとき、
ホームステイ先の師匠から言い渡された持ってくるものというのは決して多くなかったんですが、
長靴だけは必ず持ってきてと言われていました。
横浜の港側に住んでいた女子大生の私。
私にとって長靴というのは、小学生以来履いていないと言っても過言ではなかったんですね。
当然、イギリス留学1年前に行った世界一周の船旅のときにも、長靴なんて一度も必要なく、
雨で靴が濡れたら他の靴を履けばいいじゃない、ぐらいの感じで過ごしていたものです。
なので、名指しで長靴を持ってきてと指定されて、私は困りました。
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しかも、今と違って20年以上前は、おしゃれ長靴やレインシューズなんてものはなかったと思います。
長靴と言えば、魚屋さんとか花屋さんとか小学生とかが履いているぐらいのイメージでした。
いや、もしかしたらあったかもしれませんけどね。
なので、私が長靴を持ってこいと言われたとき、買いに走った先は靴屋さんではなくてホームセンターでした。
そこで980円ぐらいで売られていた水色の長靴を、とりあえずこれでなんとかなるだろうと購入していったんです。
ところが、長靴はイギリスの田舎暮らしにとっては、持っていったビーチサンダルの100倍は利用価値が高いものでした。
私は、長靴がなければスニーカーを履いたらいいじゃない、なんてマリー・アントワネットばりに無知だった自分を呪ったものです。
私の師匠の家は、イギリスの中部、オクスフォードとコッツウォルズの中間にあたるグロスターシャーというグロスター州の真ん中にありました。
州都のグロスターという町は、そこそこ大きかったものの、師匠に言わせると退屈な何の面白みも魅力もない町、
such a boring town ということで、実際、確かにショッピングやなんかは隣町のおしゃれなチェルトナムという町に出かけていったものです。
そして、私たちはそのグロスターから車で40分ほど離れた、住宅街からも外れた、家もまばらな集落の端っこの家でした。
家自体はそんなに広くはなかったものの、お家のサンルーム、コンサーバチュリーというふうに確か呼んでたと思うんですけど、スペルもわからないし、
コンサーバチュリーというのが本当に正しいのかどうか言い方もよくわからないです。
日本に帰ってきて、あの形式はサンルームというのだということを初めて知りました。
そこから見渡す庭の敷地は見渡す限りの緑、そして突き当たりは森、その向こうは丘でした。
師匠は私が来る数年前まで馬を飼っていて、自身も乗馬を趣味としていたんです。
家には当時、犬7頭、鶏5羽、猫1匹と羊3頭がいて、馬の代わりに広々としたパドックと言われる牧草地には、羊がのんびり草を食べていました。
私は大概朝起きて、朝起きてですね、7頭の犬たちを森に散歩に連れて行く役目をしていたんですが、
あまりに雨がひどかったり、遠征した翌日で犬も人も疲れている時などは、このパドックで犬たちを歩かせたり走らせたりする散歩をしていました。
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パドックといってもゆっくり一周すれば、10分から15分以上はかかっていたと思います。
ご存知の方も多いかもしれませんが、イギリス中部は夏は乾燥していて、冬はひたすら雨が多いです。
そして田舎での犬たちとの生活は、アスファルトで綺麗に舗装されている箇所を歩くなんてことがはるかに少ないですから、
雨のシーズンは言わずもがな、毎日毎日泥と土の中を歩くわけです。
たとえ乾燥している時期でも、何を踏むかわかりません。
一見ただの土とかぬかるみに見えても、そこがぐちゃぐちゃのちょっと底なし沼的な感じになっていたりとか、
野生動物の糞や死骸、羊や犬の排泄物、腐葉土、巨大なミミズなどをガンガン踏み、
緑の草のシーズンは樹木の液体がべったり付きます。
おわかりですか?
粋な綺麗なスニーカーは、ここでは高級ハイヒールと同じくらい役に立たないわけですね。
私はすぐに長靴様のありがたさを実感することになりました。
何だって長靴は汚れでもすぐに洗えるし、水を通さず、
茨とかトゲの生えた草とか、折れた木というのが突き刺さってくるということもなく、
足首を守ってくれる強い味方でした。
けれど、野生の茂みを掻き分けて山に入るとき、
あーもうちょっと長い長靴にすればよかったなーと心底後悔していました。
私の長靴、持ってきた水色の長靴は、園芸用でスネの半分くらいまでの長さだったので、
寒木の茂みなどに入ると木が突き刺さってくるんですよね。
そして一番後悔したのは、やっぱりシューティングの場、狩猟の場に出かけたとき、
みんながみんなアースカラーなのに、私だけ鮮やかな水色。
目立つ目立つ。そりゃブルーウェリントンの少女と名前が付けられるのも無理はないですよね。
時に沼地に落ちた水鳥の回収などもあるので、基本的に長靴参加の方も多いんです。
この時の長靴は、みなさんね、狩猟の場ではハンターというような、丈夫で長く歩くことにも適したブーツのようなものでした。
私はイギリスでみんなの履いている狩猟用のアウトドア用長靴を買おうかどうか悩みましたが、とにかく高いんですよ。
当時のレートはなんと1ポンド260円ぐらいでしたから、余計に高く感じたんだと思います。
まあこの水色長靴も使えないわけじゃないし、と我慢していました。
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そんな時、クリスマスも近くなったある時でした。
私の師匠は1週間ほどスコットランド地方にあるお友達の家に滞在をしました。
それはお友達の犬が出産をするので、それを助けに行くというためでした。
このお友達というのは師匠の生徒さんでもあって、ガンドック用のゴールデンレトリーバーの繁殖もしていて、師匠も信頼している人でした。
私も当然同行して、小犬の出産やその後のお世話に立ち会うことになったんです。
はっきり言って、この時の私は本当にコマネズミのように24時間体制でよく働きました。
そして当然のことながら、無給でした。
なぜならワーキングビザを持っていなかったので、すべてが無給労働なんですよね。
今じゃ考えられないですけどね。
なので、このお友達が、なおこはものすごく働いたから、お給料を出すわと言った時にも真面目な私は断ったんです。
すると彼女は、じゃあ何かせめてプレゼントさせて、クリスマスも近いし、と言って、私に何がいい?遠慮しなくていいのよ、と言ったので、
私は勇気を振り絞って、みんながシューティングの時に履いているようなアウトドア用の長靴が欲しいんだよね、と言いました。
これには師匠も大賛成して、早速みんなでハンティング用品の売っているショップ、
ここも靴屋じゃないところがキーポイントなんですけど、そこに買いに行きました。
とっても高いんじゃないかなと思ってヒヤヒヤしたんですけれども、幸い私のサイズは小柄なので、キッズ用が当てはまったんですね。
そして短足の私には、大人用よりもキッズ用の長靴が丈もぴったりだったんです。
すごく似合わよう、ブルーフリントンもキュートだったけれど、と2人は褒めてくれました。
そして翌日の犬の散歩から、私は新しいカーキのハンターブーツを履いて、森に犬たちと散歩に出かけることになりました。
これでスネやふくらはぎの上の方に、トゲが突き刺さったり、木が突き刺さったりすることもなくなったんですね。
以上が水色長靴の謎とご実談のお話です。
いかがでしたか?この他にも私は、自分の今まで生きてきた環境からは思いもつかないような出来事に多く出会いました。
そんな思い出話もこれからポツポツしていきたいと思います。
次回のイギリス犬留学物語は、イギリスのグルメについて少しお話をしていきたいと思います。
そして最後になりましたが、お気づきの方いらっしゃいましたでしょうか?
こちらのBGM、大変素敵なピアノのBGM。
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こちらはですね、ハッピーピアノヒーリングの秋代さんになんと作曲をしていただいたものなんですね。
私がこれからいろんな各国のお話を、旅行記をお話をしていきたいんですけれども、
ということで、そのBGMとして作曲をしていただけないでしょうかと秋代さんにお願いをしてみたんですね。
そしたら秋代さんが心よくその国のイメージの曲を作ってくださったんです。
本当に秋代さんの才能にはもう本当にお揃えるばっかりです。
そしてね、いくつかその国のイメージの音楽作っていただいたんですけれども、
その中のイギリスを今回は使わせていただきました。
こちらのイギリス犬留学物語のシリーズでは、このイギリスのBGMを使わせていただきたいと思います。
そちらの音楽も合わせてお楽しみいただければとてもうれしいです。
秋代さん、本当にありがとうございました。