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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、たくさんのワンちゃんや飼い主さんと関わってきた私が、
日本の犬と飼い主さんのQOLをあげるおテーマに、犬のあれこれについて、私個人の見解からお話ししています。
時には子育てメタや、留学時代や旅行の思い出などのお話もお届けいたします。
【子育て犬育て🐶】の叱ると怒るについて、前回の続きです。
前回は叱ると怒るの違い、感情と行動の対処法をお話ししました。
回数回数お話しますが、私は本来ズボラでガサツで感情的な人間なので、
経験が少ない分、子供たちに怒るということはしょっちゅう。
子供たちは日々成長できなかったことはいつの間にかできるようになって、
理解の幅も思考もどんどん広がります。
だからこそ、親の意見や思いだけを子供にぶつける、
押しつけるということは良くないと思っていますが、
ついつい日々の生活の中で、早くしなさい、片付けなさい、これはどういうことなの?
など、イライラしてしまう自分に反省反省です。
でも、それ以上に愛情を伝えて、一緒に何かを経験することで、一緒に成長していこうと思っています。
余談が多くなってしまいましたが、今回は叱るということで、
何を教えられるのかということをお話ししていこうと思います。
前回もお話ししたように、怒りは自分の感情です。
それをそのままぶつけることは、相手にとってフェアではないので、なるべく避けるようにしています。
また、怒りの感情があるということを意識したままだとしても、叱るという行動へ移行することもあります。
叱るという行動は、相手の行動を修正すべく行うアドバイス、
注意をすることと辞書に書かれていますが、
ここは非常に気をつけなければいけないと自分では思っています。
なぜなら、相手が受け入れやすい形でなければ、自分の伝えたいことは相手に伝わらないからです。
どういうこと?と思いましたか?
そう、伝え方にコツがあります。
これは、相手が受け入れやすい伝え方をするという必要があるんです。
頭ごなしに、どうしてこんなことになったの?
あんなに言ったのに、この前も同じことをして怒られたの?忘れたの?となっても、
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相手は萎縮したまま、もしくはこの時間が早く終わらないかな?と思考停止、フリーズ状態になってしまうんですよね。
これ、犬も全く同じです。
昔の犬の訓練は、犬に何かを教えるとき、恐怖や痛みを与えて教えることが一般的で、
私がこの業界に入りたいと思ったときでも、叱りという名前のついた行為は当たり前のように行われていました。
叱りとは何かというと、シェイクなどと言われることもあったのですが、
代表的なものは、犬の襟首をつかまえて空中に持ち上げ、「いけない!」とか、「ダメ!」とか、「ノー!」などと言いながら、強く振るというものです。
持ち上げられない大きな犬は、首元を持ちひっくり返し、馬乗りになって同じように怒ります。
この光景を初めて見たとき、私はアセンとしてびっくりしました。
これはあくまでも20年以上前に、私がある訓練士さんのトレーニングクラスで見た光景ですので、一概にそれが基準とは言いません。
ですが、これに近からず遠からず叱ること、時として犬に大罰を与える叱り、
中には、それができなければ立派な飼い主として犬より上に立つことができないと、訓練士さんやトレーナーさんに叱られましたという飼い主さんもいました。
実際、自分も昔は犬たちを叱っていました。
萎縮させたり、突き放したり、孤立させるという方法で依存を引き出すというやり方を教わって、それが正しいと思って行っていた時期もありました。
けれど、犬たちはそのことで何を学ぶか。
痛めつけたり、寂しがらせたり、萎縮させたりする行為で彼らが人間に対して学ぶことは、信頼や尊敬ではないんです。
恐怖で支配されてきた犬はいつか、その恐怖を人に対して爆発させることがある。
恐怖を支配に使わなければ、そうなることはないというのは、私がイギリス人の師匠から受け取った言葉です。
だからこそ私は、特に体罰については犬たちに使うことをしません。
言葉を尽くしても、相手の信頼関係を回復させることができない。犬と人の関係は行動、態度こそが全てなんです。
では、なおちゃん先生は犬を全く叱らないのか?
それは違います。私でも犬たちを叱ることはあります。けれど、それには基準があります。
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すでに理解、認識していることをわざと違えたときになります。
また、叱るというよりは、その行動は私が今望んでいるものではないということを伝える言葉、
その行動は今すぐやめてほしいということを伝える言葉、これを教えるようにしています。
それらは、ノー、ダメ、ストップ、またはやめてという言葉にしています。
それらの言葉は短く、まさに注意喚起を促す、意識を切り替えるという言葉です。
この言葉を使うときに大事なことは、このような言葉はきちんと先に意味を教えておくということです。
すなわち、ノー、ダメと言われたら、今やっていることを止めて人に注目するというようなイメージです。
これは私の中ではあまり好きではないトレーニングなんですが、よく飼い主さんには聞かれるトレーニングです。
ノー、ダメを教えるというトレーニングは、シチュエーションを作って繰り返し行います。
ノー、ダメという言葉を教えるのと同時に、これが正解ですという行動、そして褒め言葉も必ずセットで教えます。
それをすることで、ノーとイエスが生きてくるんです。
ノー、ダメという叱る言葉だけでは、行動を修正することはできません。
必ずその後に、これはダメだけれど、こっちならOKという成功体験を与える。
その選択肢を与えるということをしています。
例えば、スリッパと犬用のおもちゃを床に置き、スリッパをくわえようとしたらノー、
おもちゃをくわえようとしたら褒めてイエスと言って一緒に遊んであげる。
これを何度も繰り返すと、ノー、ダメという言葉で犬はスリッパの方に行かなくなります。
スリッパをヘアブラシに変えて、ノー、ダメという練習をします。
対象物を変えても、何であっても、ノー、ダメで静止が効くようになれば、
ノー、ダメの意味を理解したということになります。
ノーの汎用性を高めるために、いろんなシーン、シチュエーションを作って、
ノー、ダメイコールこれを言われたら、今やっていることをストップして人に注目するということを練習します。
これはいけないことなんだよということを教えるのではありません。
なぜなら、犬にとっては倫理観が人と異なり、一つの物事の善悪を判断してから行動するということは難しいからです。
子供については、叱る言葉だけで行動修正する。やはり子供はできません。
こら、やめなさい、何してんの、といった言葉、これらもいわゆる注意喚起の言葉ですよね。
ですが、この言葉を発して、もうこんなに汚して、大体あなたはいつも、と続くとしたら、子供はそのやりとりから何を学ぶでしょう。
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牛乳やお茶をこぼす、といったこと、我が家は日常三半時です。
ついついこういうことを言いたくなり、特に牛乳の場合は悲惨ですよね。さっと片付けたくなります。
ですが、「ああ、もうここはお母ちゃんがやっとくから、あっち行ってて!」ということでは、子供はこぼした物を片付ける能力がわかりません。
そのため、私はなるべく子供に片付けさせるようにしています。もちろん一歳くらいのときは仕方がありません。
言葉でのコミュニケーションが取れるようになってきてからの話です。
こぼしてしまった。ではどうしたらいいのか。次にこぼさないためにはどうしたらいいのか。ここまでを本人と一緒に確認をしていきます。
まあ、もちろんこれで全く牛乳をこぼさなくなるということはないんですけどね。
それでもこのやりとり、正解と予防策を本人が受け入れられるように伝えるということは大切だと思います。
肝心なところ噛んでしまってすみません。
受け入れられるように伝える。これはとても大切で、頭ごなしに怒鳴ったり叩いてしまえば、相手は萎縮し思考能力は低下していきます。
そのため、同じことを繰り返してほしくなければ、怒鳴ったり叩いたりすることは逆効果。
叱ることと正解を教えることは常にセットの方がいいなと思っています。
ここまでいかがでしたでしょうか。
皆さんのご実践されている効果的な叱り方、ぜひ教えてくださいね。
最後まで聞いていただきありがとうございました。