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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、たくさんのワンちゃんや飼い主さんと関わってきた私が、
日本の犬と飼い主さんのQOLをあげるおテーマに、犬のあれこれについて、私個人の見解からお話ししています。
時には子育てメタや、留学時代や旅行の思い出などのお話もお届けいたします。
今回は、かなり前に子育てパパさんにいただいていたテーマについて、私なりにお話をしてみたいと思います。
子育て×独習術研究家こと子育てパパさん、皆さんもご存知の人気配信者さんより、私はあるテーマをいただいておりました。
動物の好奇心について、なおちゃん先生のお考えを聞いてみたいです、と以前にテーマをいただいていたのですが、すっかり遅くなってしまい、パパさん、申し訳ございませんでした。
まず、好奇心という言葉を調べた時、珍しいことや、惨むことなどに興味を持つ心という記載がありました。
また、好奇心には2種類あり、知的好奇心と知覚的好奇心に分けられます。
知覚的好奇心とは、見たことや聞いたこと、触った時の感触などにより刺激されて起こる好奇心を指すとのことです。
知的好奇心とは、信念や思想などに関する問題や知識上の上での違いなどに興味を持ち引き起こされる好奇心のことです。
そして、好奇心の反対は無関心ということでした。
さて、人間にはこうした様々な種類の好奇心がある一方で、動物たちの世界ではどうでしょう?
私は全ての動物に精通しているわけでは全くありませんが、一般的に好奇心の強さは知能の高さ、問題解決能力の高さに比例しているように捉えられています。
例えば、知能の高い動物というと、皆さんはどんな動物を思い込めますか?
チンパンジー?ゾウ?イルカ?
そして、これらの動物に共通しているのは好奇心の強さとも言えます。
すなわち、人の目から見た好奇心の強い動物イコール知能の高い動物という側面も確実にあると思います。
好奇心の強い動物の反対としては無関心の動物ではなくて、この場合には警戒心の動物がより当てはまると思います。
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また、行動パターンの決まっている動物にも当てはまると思います。
動物の行動パターンを決めるものとしては、本能、習性、好天的学習があります。
いわゆる原始生物には環境要因、環境適応能力は見られることはありますが、
好天的学習の部分はほとんど見られず、本能的行動と特定刺激に対する特定反射、反応によってのみ生存しているというものも多いです。
子育てパパさんご推薦の名著、エクスケルの生物から見た世界の中では、ダニやウニの生態について描かれていますが、
彼らの生態は驚くほど正確な、本能的行動パターンによって成り立っています。
例えばそれは、熱や光を感じるセンサーがあり、自分にとってメリットのある動物、またはデメリットのある動物、動きを察知することができ、
それらに接近したり、忌避したりすることができるという生態メカニズムです。
それでは、ダニやウニに好奇心はあるのか?
これは難問です。なぜなら、誰もそれを検証する術を持たないからです。
本能的行動パターンというものは非常に強く、それはどの動物にも当てはまります。
人間にも少なからず当てはまるものがあり、例えば2対8の法則と言われる大きな災害が起きたとき、
人はみんな同じ方向に逃げることはなく、2割の人は8割の人と違う行動をとると言われますよね。
いろいろな説がありますが、これもおそらく人類を一つの生物、種として見たときの本能的行動パターンの戦争戦略ではないかと私は思います。
みんな一緒というのはみんな全滅への確率が高いですから、本能的にマイノリティはどの局面でも存在するはずです。
そのように人間は生物、生き物としてプログラムをされている。私自身はどんな局面でもそう思っています。
アンチなどもこのように考えたら気が楽になったりしませんか?
話は逸れましたが、好奇心とは警戒心の裏返しであるということから、時に危険を払うものでもあります。
同じ動物の中でも好奇心が強い個体、警戒心が強い個体があり、それはその種が全滅しないようにプログラムをされていた生存戦略、そして本能にのっとっているものそうだと私は考えています。
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そこに良い悪いは本来存在せず、保守的で警戒心が強い個体、前衛的で好奇心が強い個体、
どんな生物、種、種族にもその両方が存在する、さらに言えば一つの同じ個体の中にも存在するものだと思います。
動物の幼体、幼い個体はそうじて生体よりも好奇心が強いです。
これは警戒心の強い野生動物にも同じで、遊びを通して世界を広げていきます。
人間の子供も犬も子猫も同じで、遊びは幼い動物にとってはそのまま学びであり、野生の状況においては狩りの仕方や生き方、それらを学ぶ貴重な機会になります。
動物には社会科技という自分が帰属している世界、社会のあり方を知り、なれ、関わり方を学んでいく時期があります。
犬で言えば生後約3週目から生後13週目までが第一社会科技、その後の1年弱ぐらいまでを第二社会科技と言います。
一般的に猫の社会科技は犬よりももっと短いとされています。
この社会科技の間に好奇心が必要不可欠であり、第一、第二と社会科技が分かれているのは、第一では警戒心よりも社会科技のほとんどです。
第二では好奇心より警戒心が勝ってくる中での社会になれ、自分の社会を構築していく時期だからです。
この時期の動物たちにとって、好奇心というものは基本的に生きていくために必要不可欠である。
特に年齢を減るほど好奇心は薄れていきます。
経験からくる学習体験を積み重ねていくことで、この時はこう、あの時はあれ、
という自分の世界地図、自分の中の工事院がしっかりとできてくると、
新しいものが入ってくる余白がなくなってくるし、自分の経験則以外の物事への受け入れができなくなってくるんです。
これは人間でも同じですよね。子供よりも大人の方が好奇心が少ないな、というのは子供たちを見ていて感じることです。
とはいえ、動物にとって好奇心は諸刃の剣でもあります。
美味しそうな骨付き肉が浮かんでいるのを発見した猫が、それを取ろうとして川に落ちる、なんてことはリスクを伴うものですよね。
好奇心が身を滅ぼす、という言葉すらありますが、おそらく人間は、人類は好奇心が他の哺乳類よりも強かったために独自の進化を遂げてきたんだと思います。
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そのために命を落としてきた人々もたくさんいたでしょう。
栗やフグなどを含めて初めて食べた人ってすごいな、こうなるまでにはきっと何人も死人が出たんだろうな、って思ったことありませんか?
私はあります。最初の一歩を踏み出す人には、とてつもない好奇心、フロンティア精神、冒険心の塊だと思うんです。
好奇心は、自分の世界を広げる、可能性を自ら切り開く、フロンティア精神とも言えますね。
そこにはモチベーションが必要で、多くの動物の場合は、それらは上からの開放、遺伝子を後世に残すための生存戦略、これは異性へのアピールと言ってもいいでしょう。
安全への渇望になります。おそらく、原始の人類も同じだったと思います。
今では、異性へのアピールが最も好奇心を引く分野かもしれませんね。
好奇心を引き出すモチベーションとして、食べ物を使うトレーニング方法が犬のみならず、他の動物にも有効であるというのは、この理由からだと私は思います。
人間だけが少し違い、地位や名誉、お金など、その生きるための三大原則とも言える生殖、食欲、安全欲、以外の欲のために好奇心を動かすということがあり得る。
それもまた、動物と人間が少し違う好奇心の持ち方をするものだなと思います。
さて、ちょっと今回は取り留めのないお話になってしまいましたが、皆さんは動物の好奇心、人間との違い、何か感じられることがありますでしょうか。
もし、私はこう思う、こういったことはどうなんだろう、ということがありましたら、コメントなどに寄せていただけるとありがたいです。
次回は少し的を絞って、犬の好奇心をテーマにお話をしたいと思います。
今回も最後まで聞いていただきありがとうございました。
ご育てパップさん、素敵なそして深いテーマをいただいてありがとうございました。