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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
犬と人との架け橋でありたい私が、犬に関する様々なお話、大好きな旅の話、子供たちの話などをマイペースにお届けしています。
より具体的なトレーニング、質献、アニマルコミュニケーション、ペトロスについてはメンバーシップでお話をしています。
まずはご報告です。この配信で1000配信以上になりました。
実際はURL限定にしているものも100配信以上あるので、もうちょっと、本当はね、数を言っているんですけれども、
3年半の間、絶え間なく配信ができていたのは、いつも聞いてくださり、反応を寄せてくださる皆様のおかげです。
いつも本当にありがとうございます。そしてこれからもどうぞよろしくお願いいたします。
それとは内容は関係ないんですけれども、本日16時過ぎから17時頃まで、第2回、なおちゃん先生に犬のこと何でも聞いちゃおうライブを行います。
皆さんからのワンちゃんに関するいろんな疑問・質問、それ以外でもお答えをしたいと思います。
アーカイブはメンバーシップ限定とさせていただきます。ご質問が集まらないようでしたら、都市部における人と動物の共生について、私が考えることをお話ししようと思っています。
さてここからが本題です。私は犬の保育園の先生を自営業で15年間、他のところで働いて20年になりますが、
ドックトレーナー的バイブルという書籍はいくつかあります。これはですね、犬のしつけ方やトレーニングの具体的な方法というものではないです。
どちらかというと、もっと根本なプレルモノになります。そういったものの書籍の中の一つを、今また読み返しているんですね。
この今読み返している本は、現代はDon't Shut the Dog。その犬を撃つなという直訳なんですけれども、放題ではうまくやるための強化の原理という題名になっています。全く違いますね。
これはですね、著者は生物学の博士号を持つ科学者であり、イルカのトレーナーでもあるカレンプライヤー氏です。世界的ベストレスセラーになった一冊なんですけれども、放題の副題に飼い猫から配偶者までと書かれているように、人を含めた動物の行動分析学の理論が実に読みやすく書かれています。
すべての動物の行動は、強化によって繰り返され、定着される。それはポジティブでもネガティブでも同じであり、強化された行動は習慣として定着していきます。この強化というのは、強いという字に分けるという字ですね。もちろんポジティブな動機、ネガティブな動機、どちらにとっても強化はあります。
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そして、自らの行動だけではなく、他者の行動も強化ができることから、これは動物のトレーニングに広く使われる理論になっていきました。
実際、この行動分析学の理論が動物のトレーニングに利用される前というのは、主に家畜と呼ばれる動物たち、ペットでさえも厳しく強制的な訓練が主流で、それが当然だったんですね。
それが、動物自らのモチベーションをどのように行動として定着させるかという研究が進むことで、より動物自身にストレスや恐怖を与えることなく、愛着や信頼関係、やる気を促しながらトレーニングに利用できることになったということは、犬のみならず、動物のトレーニング、訓練の業界においては革命的であったと言っても過言ではないでしょう。
さて、そんなことはどうでもいいけれど、このタイトルの説明が気になるというあなた、今からお話ししていきますね。お待たせしました。
私は自分の旦那が理解がある方だなと思っていたんですが、この書籍を改めて結婚してから読み返して、モラハラっぽい旦那と結婚した女性が旦那を理解のある男に変えたという事例を読んで、そういえば知らず知らずのうちに私も旦那に似たようなことをしているのかもしれないと思ったんですね。
もちろん、私の旦那様は全くモラハラではないんですけれども、何が似たようなことなのか、それが強化にあたります。
動物のトレーニングにおいてのセオリーは、これは犬以外でもその通りなのですが、頻繁に取らせたい行動を強化し、してほしくない行動は強化しないというものになります。
ちょっと難しいですね。例を挙げていきましょう。
食事の時間になり、飼い主さんが犬のご飯の準備をする段階になって犬が吠え始めるとします。
あなただったらどうしますか?
先ほどのセオリーを思い出して状況を整理してみましょう。
ここにおいては、犬に取らせたい行動は、ご飯を用意する時に吠えないという行動です。
犬にしてほしくない行動は、ご飯を用意する時に犬が吠えるという行動です。
さて、ここまではOKですが、この方程式が用意できたら現状を考えてみます。
現状で、飼い主さんが犬に対して行っているすべての行為を洗いざらい書き出してみます。
例えば、こんなふうな感じです。
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犬がそわそわしている時、
あら、もうこんな時間、そろそろあなたのご飯の時間ね、と言って、
飼い主さんはキッチンに行き、犬の食器を取り出す。犬はそわそわしている。
犬がジャンプをした時、飼い主さんは、ジャンプするのやめなさい、と言いながら、
ドッグフードを取り出して袋を開ける。
ドッグフードから食器に、フードを移す時、犬は吠え始めるが、飼い主さんは無視している。
吠え続けている犬に、飼い主さんは、
ちび、おすわり、待て、と叫ぶようにしながら、言葉をかける。
犬は吠えながら、おすわりをして待てをする。
飼い主さんは、その姿を見て、よし、いい子ね、と言って、
犬にフードボールを差し出して食べることを許す。
犬は食べ始める。
さてここまで、いろんな仮定がありましたが、重要なことはただ一つです。
それは、吠え続けている犬に、飼い主さんが、食器を差し出して、犬に食べることを許す、ということです。
これが1日に2回、何年も行われていくことで、
ご飯を食べたい時には、吠える、という犬の行動がさらに強化していきます。
強まった習慣となっていくわけです。
つまり、飼い主さんの行動は、犬の吠えを強化していることがわかったと思います。
では、犬のトレーナーは、この犬の吠えを直すとき、
同じ強化の原理を使って、どのように犬の行動を強化していくのでしょうか。
先ほどの方程式を思い出してください。
犬に取らせたい行動は、ご飯の用意をするときに吠えない、ということ。
犬にしてほしくない行動は、ご飯を用意するときに吠える、ということです。
取らせたい行動を強化し、取らせたくない行動を強化しない、
このルールにのっていると、先ほどの飼い主さんの行動は、こうなっていきます。
犬がそわそわしているとき、
あら、もうこんな時間、そろそろご飯の時間ね、と言ってキッチンへ行き、犬の食器を取り出す。
このシーン、まずは犬がそわそわしていないとき、または犬にお座りなどをして、
落ち着くことができたら犬をほめてキッチンへ行きます。
静かにしていられるところで犬の食器を取り出して犬をほめます。
次、犬がジャンプをしているとき、飼い主さんはジャンプするのやめなさいと言いながらドッグフードの袋を開けます。
このシーン、ここにおいては犬がジャンプをしてきたら、飼い主さんは無言で動きを止めます。
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3回以上同じことを繰り返したら、飼い主さんは無言でキッチンを出ます。
犬がジャンプをせず、お座りができる、または自ら落ち着くことができたらドッグフードの袋を開けて犬をほめます。
次の段階。ドッグフードの袋から食器にフードを移すとき、犬は吠え始めるが飼い主さんは無視している。ここですね。
ここはどうなるでしょう。
ドッグフードの袋を持ち上げて開ける。器を用意する、などの段階で犬が吠え始めたら無言でキッチンを出る。
静かにできる、またはお座りの言葉で静かに落ち着くことができたら、ほめて作業を続ける。
次の段階。吠え続けている犬に飼い主さんは、
ちび、待て、お座りと叫ぶ。犬は吠えながらお座りをする。
ここはどうでしょう。犬が吠えている間は視線を逸らし、フードボールから離れる。
静かになったら近づくが、吠え始めたら立ち去る。
吠えずにいられたら、ほめていつも通りお座り、待てをさせる。
最後ですね。飼い主さんはどうぞと言って犬にフードが入っているフードボールを差し出して食べることを許す。
犬が食べ始める。
ここの段階はどうでしょう。犬が吠え始めていないときにどうぞと言って食べさせてあげる。
吠え始めたり動き始めたらフードボールを持ち上げてやり直す。
とまあ本当はもっと細かい段階の踏み方や注意するべきポイントなどがあるんですが、
とりあえずざっとこんな感じでしょうか。
ここで徹底していること、それは吠えたときには期待する結果、ここではご飯が遠ざかる。
そして吠えていないときだけ期待する結果が近づいてくるということです。
この結果、吠えないでいることで期待した結果、要するにご飯がもたらされるということが強化されていくんですね。
この方法をとるとき犬を強く叩いたり大声を上げて叱ったりする必要は一切ありません。
コツはいろいろありますが、このメリハリをはっきり提示することで犬の行動は強化されていきます。
ここでは犬にしてほしい行動を褒めることと最終目的に近づくことを強化していきます。
逆に犬にしてほしくない行動を無視したり遠ざけるということで、してほしくない行動、ここでは吠えたりジャンプしたりすること、これをしないという強化をしています。
この徹底を1ヶ月も行えば犬の行動はさらにますます強化され定着し習慣化されていくことでしょう。
それでは、理解のある旦那を育てるための強化はどうやればいいのでしょうか。
この書籍の事例では、モルハラ夫の命令や乱暴な態度には最低限の受け答えで対応し、
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彼女を楽しませたり嬉しがらせるような言動や行動には愛情をもって受け入れるようにしたことで、
1年以内にこの夫と義理の父を礼儀正しく思いやるある人間に変えてしまったと書かれています。
これだけでは方法が曖昧もことをしていますが、この歌詞を読んだ時、私は強化しているとは思わずに同じようなことをしているなと感じることがあったんです。
その旦那様の強化の一例を挙げてみましょうね。
私は家の外で仕事をしていますが、私の旦那様はほとんど在宅なので、私より家にいることが多いです。
まあコロナ前はその逆だったんですけどね。
私が帰宅するのが夕方18時を過ぎることが多いので、朝炊飯器にお米を仕掛けていくのですが、ある時忘れてしまいました。
そこで旦那様に、「悪いけどご飯炊いておいてくれる?」とメッセージをしたところ、「炊いたことがないからわからない。」とのことでした。
そう、旦那さんは炊飯器を使ったことがなかったんですね。
なので私は丁寧に説明文を付け、YouTubeの動画のリンクまで貼って送りました。
そして、難しそうだったら無理しなくていいよ。
帰宅すると、少し水加減が多いなと思ったものの、ご飯は炊けていました。
旦那さんが固めのご飯が好きなので、私は水加減は少ーしいつも規定量より減らすんですが、
メモリ通りに水を入れたので、少し水分量の多いご飯になりました。
旦那様は、旦那様のご飯が好きだったので、旦那様のご飯が好きだったので、旦那様のご飯が好きだったので、
私は旦那様のご飯が好きだったので、旦那様のご飯が好きだったので、
私は旦那さんに、「美味しい!やっぱり炊き炊けてのご飯はいいよね。ありがとう。しっかり炊けてるよ。とっても助かりました。」とまん面の笑みで言いました。
その後、ごめん、今日も炊飯お願いできますか?と伝えることは何度もあり、その度に私は必ずお礼を言います。
水加減がどうであろうと、実はその日は、夜、パスタやうどん、炊き込みご飯にしようと思っていたとしても、そんなことは気にもせず、必ずありがとう、助かったよ、さすが気が利くよね、と褒めて感謝を伝えます。
今や私が何も言わなくても、彼は私が帰宅する前に、炊飯器に残っているご飯の量を見て、足りないなと思えば、残りご飯を移動し、お釜を洗ってご飯を炊いておいてくれます。
いかがでしょうか。これはまさしく強化の原理を使った一例だと私は思っています。
もし私が思い通りのご飯が炊けていなかったからとか、今日は炊かなくてよかったのに、うどんにしようと思っていたのに、とがっかりした顔を見せたら、この強化の法則は崩れ去ります。
我が家は子供の話題以外の夫婦の会話、これも多い方だと思います。
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それは株や投資や金融の話を、私自身はあんまり興味がないものの、彼が楽しそうに話をしている時には、楽しそうに話を聞いて聞き返すということを強化しているから。
うちの嫁は自分の興味のある話を興味深く聞いてくれるから、もっと話そうというように彼の行動は強化されていくわけですね。
もしかしたらこの強化の結果、嫁は自分の興味関心のある話を全然聞いてくれない。
それなら、毛袋のお姉ちゃんに話そうという気持ちが全然起きないのかもしれませんね。
それはともかく、このように強化の原理は人間にも動物にもある程度汎用ができます。
そしてこの原理は、とても強力に行動を形作ることがあるんです。
知らず知らずのうちに、私たちは周囲の人間や物事、環境、そして自分自身に対しても、自分の行動や思考を強化していることは意外に多くあります。
あなたもきっと強化をしていること、強化されていることがあるはず。
良ければこの視点で、ご自身や人間関係、ペットさんとの関係を振り返ってみてくださいね。
もちろん、強化の原理だけでは物事がうまくいかないということは多々あります。
ですが、この強化の原理をうまく使うことで、行動を形作るということもまたできるんですね。
いかがでしたか?
興味のある方はぜひ、カレンプライア庁、うまくやるための強化の原理、飼い猫から配偶者まで、こちらの書籍、手に取ってみてはいかがでしょうか。
200ページに満たない短い本ですので、すぐに読めてしまうと思いますよ。
それでは、最後まで聞いていただきありがとうございました。