大型犬の問題
こんにちは、横浜で15年以上犬の保育園🐶の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
愛犬にもっと好かれたい、うちのこの子またどうしよう、そんな飼い主さんに向けて、愛犬と過ごす人生をもっと幸せに、のテーマにあなたの飼い主マインドが変わり、愛犬との絆がもっと深まる、そんなお話をドクトレーナー歴20年の経験からお届けしています。
毎週木曜日朝9時10分からは定期ライブを行っています。
明日6月5日木曜日朝9時10分からスタンドFM、インスタグラム同時ライブ、飼い主と愛犬の相性って?を行います。
今日は明日のライブに先立ち、私の20年以上にわたるドクトレーナー歴、約1000頭近く出会ってきた犬たちの中でも、もしかしたら一番ショックを受けたに近いかもしれない、ある大型犬さんとその飼い主さんとの出会いから、
今、愛犬の行動に悩んでいる方、そしてこれから犬を飼いたいなと思っている方に向けて、犬と飼い主の相性について改めてお話ししていこうと思います。
吠えるし、噛むし、暴れるし、手がつけられなくて困っている。
私がそのご依頼をいただいたのは、まだ自分がトレーナーとしては駆け出しの頃でした。
ご依頼のお電話口では、そのワンコさんは1歳半の大型犬で、ご自宅に一緒に暮らしているご家族は、高齢の方とご夫婦の3人暮らしということでした。
小さな頃は可愛かったけど、大きくなってきて、ご高齢の親御さんに飛びつき、親御さんを転んで怪我させてしまってからは、ケージに入れているが吠える。
ケージから出すと、ありとあらゆるものを噛んで壊す。
散歩に行こうとしても、暴れてリードがつけられないし、リードを何本も噛みちぎり。
やっと外に連れ出すと、吠えたり、引っ張って危ないので散歩にも行けない。どうにかならないか、というご依頼でした。
その方のお家に入る前から、大型犬の吠える声が聞こえていました。
そして中に入って、私は愕然としました。
お家の柱や家具、壁は新築にもかかわらずボロボロで、人の目で大型犬が噛んだ跡、そして爪でひどくこすった跡だとわかりました。
リビングには大きな鉄製のケージがあり、その扉は2つの軟禁状で厳重に閉じられていました。
その中には立派な体格ながら、一目見て毛がもつれてしまっている大型犬が、口の端に泡をためるほど吠えていました。
その吠える声の大きさに、私はご家族と会話ができないでいると、ご主人がバットを持ってきてケージを外からガンガンと叩き、
静かにしろと叱っていました。
ケージのある床は傷だらけでボロボロ、このケージも最初は軽いものだったそうですが、成長するにつれケージごと動かすほどの力になってしまったので、
鉄製の重いものにして、絶対に出てこられないようにと、軟禁状で止めてあったそうです。
一目見て、これは最悪のシチュエーションだとわかりました。
この先この子がどうなるのか、皆さん気になるところでしょうけれど、ここで一つ質問させてください。
飼い主さんのご依頼内容は、噛むし、吠えるし、暴れるし、手がつけられなくて困っているということでした。
ではこの大型犬が吠えない、噛まない、暴れないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。
この飼い主さんはご自身なりに手を尽くした結果、家をこれ以上壊さないように、人を傷つけないように、
頑丈なケージに入れて、絶対に出てこられないように、軟禁状で扉を閉じる、という手段を取られました。
これも一つの手段でしょう。
ですが、これでは犬と暮らしている意味はどこにあるのでしょうか。
お子さんたちが家を離れ、ご夫婦と高齢の親御さん3人暮らしになり、
お家もリフォームされて、憧れだった大型犬と毎日の散歩を楽しみながら暮らしたい。
そんな夢を持って愛犬さんを迎えた、このご家族がいけなかったのでしょうか。
小さな頃は、かわいいかわいいと飛びついてもじゃれついても喜ばれたのに、
大きくなったら怖がられ、若い活発なエネルギーが発散できずに、
吠えや家具への噛みつき、散歩時の興奮になってしまった大型犬。
ただ、ただ、飼い主さんの愛が欲しいだけのこの子が、悪い犬だったんでしょうか。
実はこんな事例は、ここまで劇的な状況は少ないとしても、本当によくあることなんです。
こんなケースを私は何十件、いや何百件も見てきました。
犬と飼い主の相性
その度に願うこと、それはこれから犬を飼ってみたい、いつか犬と暮らしてみたい、
そんな風に考える方にも、今一緒に愛犬さんと暮らしていらっしゃる方にも、考えていただきたい大切なことがあるんです。
それは、犬と飼い主には相性があるということです。
今さら何をそんだと思われるかもしれませんが、飼う前に必要になるのは、飼い主のタイプ、環境のタイプ、生活のタイプの3つです。
ここから大まかな犬種を選ばれることをお勧めします。
例えばもし、私がこのお子家族に、この大型犬を迎える前に、犬を飼いたいんですが、
一軒家で庭があり、離体家間近の夫婦で、高齢の家族がいます。
3人暮らしです。小さな庭があります。どんな犬種がいいでしょうか、と相談されたら、
きっとこの大型犬の犬種ではなく、例えば芝犬やパグなどをお勧めしたことでしょう。
もし飼い主さんと十分にお話しする時間が取れれば、飼い主様のタイプ診断と、
どんな生活を犬と送りたいのかをお伺いして、おすすめや注意点をお伝えしたことでしょう。
実際そういう飼う前のプレ飼い主カウンセリングも多く行ってきましたが、
例えば同じように犬を飼いたいという方でも、その方の大まかなタイプ、
子立てかマンションか、地方か都市部か、一人暮らしか、子育て世代か、
小離れした世代か、シニア世代か、留守番が多いのか少ないのか、
これから子供が生まれるのか、それとも介護が始まるのか、
それによってもそのご家庭と相性の良い犬というのは違ってきます。
そのため、ぜひ犬との生活を考えられている方は、
家庭と犬の相性をご考慮に入れた上で、どんなタイプの犬を迎えたいのか検討されてみてください。
特に犬種という犬については、ある程度の決まった犬種の特性があるので、それはヒントになります。
環境や生活のスタイルだけではなく、
実は飼い主さんの性格のタイプも非常に相性と関わってきます。
これは今現在、愛犬さんと暮らしている中で、なんだかうまく伝わってない気がするとか、
これでいいのかなとか、愛犬の行動に悩んでいるけどどうしたらいいのかわからない方に知っていただきたい相性になります。
実は犬と一緒に暮らし始めて、2年ぐらいまでが一番悩みが多いワンちゃんとの暮らしですが、
その後はだんだんと馴染んでくることが多いです。
つまり、どんな犬であっても、人間と一緒に暮らすという点では、
地球上の全生物より長けている犬たちの環境適応能力が飼い主さんとの生活に慣れてくるわけです。
ただし、その中でもマイナートラブルというか、ちょっとしたズレを感じていたり、
どうしてうちの犬はこうなんだろうと思う飼い主さんは、
飼い主さんの持っている特性、それと愛犬さんの持っている特性、個性が違っているということがあるんですね。
適切な犬種選び
つまりこれが相性の問題になるんです。
例えば、社交的で活動的な飼い主さんと身長で怖がりな愛犬さん、
このコンビだと飼い主さんは愛犬を連れていろんな場所に行ったり、
その犬種のオフ会なんかにも参加したいのに、
愛犬さんは行きたくない、怖い、帰りたいという気持ちが強いから、
出先で他の犬や人にガウガウ吠えてしまう。
吠えると飼い主さんは、もうしょうがないから帰ろうとなる。
そうすると愛犬さんは吠えれば帰れるということを学習して、より外での吠えが強くなる。
こういう問題もまた実は本当に多いんです。
ではこういう場合はどうしたらいいのか。
最後にそれをお話ししましょう。
まずは飼い主さん自身がご自身の個性の特性を知るということ、
それから愛犬さんの特性を知る、個性を知るということ。
まだ一緒に暮らす前の方なら、どんな特性の犬が自分の特性と相性が良さそうか、
それを知ってそういうワンちゃんを選ぶことをお勧めします。
そして今現在一緒に暮らしているワンちゃんとの相性があまり良くないな、問題があるな、
と感じる飼い主さんはどうしたらいいのか、安心してください。
その相性の溝を埋めるために私たちのようなプロがいて、コミュニケーショントレーニングがあります。
犬のトレーニングというものは、私はですが犬に言うことを聞かせるためのものではなくて、
犬とコミュニケーションを通して、人と犬、お互いがどんな生き物で、どういう意思があるのか、
それを確認し合う行為、それがトレーニングだと長年の経験で感じています。
事実、私が16年間行っている犬の保育園には、私と相性があまり良くないな、と感じるワンちゃんもたくさん来ます。
ですが、私自身が自分の個性の特性を知っていること、
そしてその犬の特性を知ること、
それからトレーニングを通してお互いの共通認識を増やすことで、相性の違いを少しずつカバーができて、
それは飼い主さんにも伝えていくことができているんです。
犬というのは非常に柔軟性の高い生き物です。
こちらが相手を理解しようという態度で臨めば、必ず相手も同じ態度で向き合ってくれます。
反対に、相手の特性を閉じ込める、嫌なものに蓋をする、相手を拒絶する態度をとると、
最初の例のようにどうにもならない状況になってしまうことがあるんです。
あなたがもし、うちの犬、もう少しどうにかならないかな、と感じるところがあれば、
ぜひ、あなた自身の特性、愛犬さんの特性、そこをもう一度立ち戻って理解し、
そこに溝があるようであれば、コミュニケーションを深めるトレーニングをぜひ行ってみてください。
きっと、あなたが理想としていたような愛犬さんとの時間を、もっともっと増やすことができるとお約束しますよ。
飼い主向けトレーニング講座
そして、飼い主の特性ってどんなものがあるの?とか、
愛犬の特性って何だろう?それについてもっと詳しく知りたいという方へ。
今月末からスタートする私の講座、飼い主の魅力爆上げ、愛犬が夢中になる魔法の講座、
こちらの全6回のうち第1回目を、私は一番大切な愛犬さんと飼い主さんのタイプを知るというところに費やしています。
このフェーズでは、まずは飼い主さんのタイプ診断を行って、4つの大まかな飼い主さんのタイプに分け、
そのタイプごとに効果的なワンちゃんの褒め方や、トレーニングをどのようにしていったらいいのか、
それから愛犬さんへの問題行動の考え方や、避けていったほうがいい接し方、
代わりにこうしたらいいよという接し方についても、タイプ別にご紹介していきます。
参加者の皆さんにはご自身のタイプ、そして愛犬さんのタイプの診断をしていただき、
その結果に従ってご自身と愛犬さんとの接し方に生かしていただく。
その後に2回目から6回目の講座の中で実践ワークを通して、
第1回目で出たタイプ別の接し方、それを実践として使っていただく、そんな実践講座になっています。
こちら締め切りが6月15日、日曜日までとなっております。
興味のある方、ぜひ一緒にあなたは飼い主としてどんなタイプでどんな特徴があるのか、
愛犬さんはどんなことに気をつけたらいいのか、どんな特徴があるのか、
それを知って愛犬さんとの今後のますます幸せな生活に生かしてみませんか。
人が変われば犬は必ず変わります。いつからでも。
そして、まだ犬を飼っていないけれど、
今日の話を聞いて、自分のタイプに合った犬ってどういうワンちゃんなんだろう、
飼う前に知りたくなりました。
という方はぜひ、明日の朝9時10分よりスタートする
インスタースタイフ同時ライブ、愛犬との相性っての中でもお話をしていきたいと思います。
それでは最後まで聞いていただきありがとうございました。
あなたと愛犬さんの毎日がもっともっと輝きますように。
