【本日ご紹介した放送】
薬剤師ヒロザルのお薬ラジオ
【238】医療ニュース速耳:OTC類似薬保険適用外への流れ
https://voicy.jp/channel/3122/6800435
お詫びと訂正)
放送の中で「ヒロザルさんを救いたい」をVoicyでやったとお話ししましたが、正しくは、
【緊急】ながたか先生を救いたい👮
でした。
お詫びして訂正致します。
https://voicy.jp/channel/2167/540570
(ヒロザルさんは「聞け!」しかやっていませんでした←現在有料放送)
この放送では皆さまからのご質問・リクエストを大募集しています!こちらのフォームから是非!
(匿名でも可能です)
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■AI要約(誤字はご勘弁ください)
* **放送の趣旨と背景**
* 今回の放送は、以前にも行った「広澤さんを救いたい」の第二弾。
* Voicyのトップパーソナリティである薬剤師の広澤さんが、ある職能団体を「ボロクソ(強く)」批判する放送(タイトル:「医療ニュース速耳:OTC類似薬保険適用外エヌだあれ?」)を行ったことに対し、生命の危機を感じたため、自身の見解を述べる。
* 広澤さんの放送は、医療費削減策として進められているOTC(一般用医薬品)類似薬の保険適用外化について。
* **OTC類似薬保険適用外化の政策背景**
* この政策は、政府の「骨太の方針」(経済財政運営と改革の基本方針)に盛り込まれている。
* 主な目的は、増大する医療費の抑制。
* もともと日本維新の会が提唱し、後に自民党も同調した流れがある(当初、自民党は日本医師会などの反対から慎重だった)。
* 元東京都知事の猪瀬直樹氏もYouTube等で解説しており、数百億円規模の医療費削減効果が見込まれるとされる。
* **自己判断(セルフメディケーション)の推進と課題**
* スピーカー(たけお医師)は、医療費抑制や軽症への自己判断を促す「セルフメディケーション」の大きな流れ自体は「致し方ない」「仕方ない」と基本的に賛成。
* しかし、セルフメディケーションを推進するには、患者側(利用者側)が「賢くなる」必要があると強調。
* 薬剤師や登録販売者など、OTC医薬品を扱う側のサポートが非常に重要になると指摘。
* **対象となる薬剤の種類と懸念点**
* **導入しやすい薬剤(広澤さんも言及)**
* 貼り薬(湿布薬)、抗アレルギー薬:
* 重篤な副作用が比較的少なく、誤診されても命に関わる可能性が低い。
* しかし、OTCで対応できる薬とそうでない薬があり、結局、保険診療の安い薬を求めて受診が増える可能性もあると懸念。
* **難易度の高い薬剤(今後OTC化が進む可能性のあるもの)**
* NSAIDs(ロキソニンなど)、アセトアミノフェン、PPI(プロトンポンプ阻害薬):
* これらはすでにOTC化されているものや、今後OTC化される予定のものがある。
* 副作用(例:NSAIDsによる腎機能障害)や禁忌(例:腎機能障害患者へのNSAIDs)がある。
* 最も大きな懸念は、自己判断でこれらの薬を使用することで、**背後にある重大な病気(例:胃がんなど)の発見が遅れ、重症化するリスク**があること。
* **患者への影響と医療連携の複雑化**
* **アトピー性皮膚炎の患者の例:**
* アトピー治療には保湿剤が不可欠で、現在は保険適用で処方されている。
* もし保湿剤がOTC化されると、病院で他の薬をもらいつつ、保湿剤だけ自費で薬局で購入する形になり、患者の経済的負担と手間が増加し、非常に複雑になると指摘。
* **がん性疼痛の患者の例:**
* がん性疼痛の治療では、医療用麻薬(保険適用)とNSAIDs(OTC化の可能性)を併用することがある。
* 麻薬は医療機関で、NSAIDsは薬局で自費購入という形になると、患者の負担が大きく、医療提供側も管理が困難になる。
* **情報管理の課題と提案**
* OTC薬の使用履歴は医療機関で把握しにくい(お薬手帳の未利用なども含む)。
* このため、薬の飲み合わせや副作用、アレルギーなどの情報が医療側に伝わらず、適切な医療を提供できないリスクがある。
* **スピーカーの提案:** マイナンバーカード(マイナ保険証)に、OTC薬の購入履歴を含む全ての健康情報を統合・一元管理すること。
* これにより、医療機関も患者の総合的な健康状態を把握しやすくなり、患者自身も自身の健康管理を適切に行えるようになる。
* この提案は、プライバシーや運用面で反対意見も出ると予想されるが、患者が自身の健康を守るためには不可欠と主張。
* **結論**
* OTC類似薬の保険適用外化は、医療費抑制という点で「致し方ない」大きな流れである。
* しかし、この政策には、患者の自己責任が非常に重くなる点や、副作用管理、重大な疾患の見逃し、医療提供の複雑化など、多くの難しい・危険な側面が存在する。
* 患者自身が自身の病気や薬について理解を深め、賢く医療と向き合うことが、今後ますます重要になると締めくくった。
サマリー
ヒロザルさんの過激な放送が引き金となり、OTC類似薬の保険適用外しに関する議論が活発化している。これに対して、医療費削減と患者のセルフメディケーションの観点から新たな政策が求められている。このエピソードでは、OTC類似薬の保険適用外しがもたらす影響と、その複雑な課題について議論されている。特にアトピーやガンの痛みの治療における薬の選択肢や保険の適用についての考慮が強調されている。