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2020-12-22 14:25

ながらcast135 詩集「暮らしの音たち」を読んでみる

今回は詩集「暮らしの音たち」(詩:ゆずりはすみれ、写真:Non.)から、5作品を朗読してみました。

この詩集は、静岡新聞で日曜日に連載された「暮らしの音たち」を一冊にまとめたものです(2020年5月10日から7月26日の4ヶ月間)。

ページをめくると、見開きの片方のページに写真が、もう片方に詩が並んでいて、同時に目に飛び込んできます。

あとがきによると、ゆずりはさんの詩を読んでから、Non.さんが写真を選んだそうです。写真が詩の説明ではなく、詩は詩、写真は写真、と独立しているのですが、深いところで呼応しているような気がします。その絶妙な距離感が、この詩集の浮遊感を生み出しています。


この詩集を購入したい方は、ゆずりはさんのネットショップで。https://yuzuruhasha.stores.jp/


【「ながらcast」とは】

地方在住の50代後半のオヤジが、日常の些細な出来事を中心に、仕事である小さな個店のドタバタIT奮戦記、個人的なデジタル生活へのチャレンジ、夫婦のプチプラデート、オヤジのファッションなどについて、台本なしで語るポッドキャストです。通勤の時に歩き「ながら」録音しています。


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はい、ながらcastです。
今日は、新企画、ここにある一冊の詩集、「暮らしの音たち」という詩集から、数点、作品を朗読してみたいと思います。
勘違いしてほしくないんですけども、私は朗読が上手だから詩集を読んでみようとか、そういう気持ちは全くないです。
声も別に良くもなく、朗読も上手くもないわけですけども、ちょっと読んでみたいと思ったんですね。
この「暮らしの音たち」っていう詩集は、私の知り合いが出している詩集っていうこともあって、先日ですね、
ひばりブックスっていうね、本屋さんで展覧会というか、個展をしている時に、そこで買ってきた詩集です。
詩を書いているのは、ゆずりはすみれさん。写真は、のんさん。大文字のNに小文字でON、のんでピリオドですね。
のん、ピリオドさんが写真を撮って、詩と写真でセットになった詩集です。
これは元々ですね、静岡新聞っていうね、地元の新聞に連載された作品をまとめたものなんですね。
ちょっとこの詩集にですね、その静岡新聞の方の担当の方ですね、文章があるんですけども、
このコロナの時期に、ニュースがコロナ一色になってしまったっていうことに対して、ある種の違ったものを届けたいっていう思いで、この連載を始めたそうです。
連載はですね、日曜日の新聞に載ったらしいんですけどね、5月から始まって、この詩集にはですね、何年の何月に載ったかっていうのも書いてあるんですけど、
03:10
5月の10日に1つ目のズックという作品が掲載されて、その後ずっと6月、7月、7月の26日、これが12って書いてあるんで、12回の連載だったんでしょうかね。
そんな感じで連載された作品を1冊にまとめた詩集です。ちなみにこの本はどうだろう。CDサイズの本で、見開きの構成になっていて、片方に詩が載っていて、片方に写真が載っていてということで、
開くと毎回ね、そうやって詩と写真が一度に目に飛び込んできます。今回ね、詩を読んでみようって思ったのはですね、ちょっとやっぱり読むことで味わえるかなっていうのが一番大きな理由です。
目で追ってるっていうのももちろんね、味わっていることになるんですけども、そこをあえて声に出してみるっていうこともね、なんか深く触れることになるんじゃないかな、そういうことに繋がるのかなっていう気もして、自分の、これはある種のチャレンジなんですけどね。
これを聴いている方がどう思うかっていうのはまた別の問題なんですけども、こうやって詩を今度聴く方は耳から入ってきてイメージするっていうことになると思うんですけどね。そういったのはどんな体験なんだろう。
これは自分で録音して、また自分でね、聴くことにもなるんですけどね。ちょっと試してみたいなと思っています。
これに先立ってですね、ご本人の譲り派、スリミレさんにこんなことやってもいいかって聞いて、いいですよという了解もいただいた上で、今回は録音して、ポッドキャストで配信したいと思います。
ただ、この音声だけだと、譲り派さんの詩に関してはね、ある程度お伝えできるんですけども、写真のね、のんさんの写真の方は伝えられないのがちょっと残念なんですけども、もしよかったらね、こういった詩集をどこかで手に入れてくださったら、
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両方ね、一度に楽しめるというか、本来2つで1作品なのかなっていう気もするんで、写真と詩のね、相乗効果っていうのがある詩集なのでね、手に取っていただけたらと思います。
それではね、ここから先は実際に作品を読んでみたいと思います。最初にね、タイトルを読んで、その後、詩に入っていきたいと思います。
ついてくるのは生きている証拠なんだ。ずっくずっくと鳴らす。ずれているのは正解なんだ。ついてくる。影も僕からずれている。公園を駆け抜ける。声、声。追いかけて踏み鳴らす。君はそんな風になくんだね。僕はこんな風になるよ。
頭から、足の先から、心臓から、根っこから、白日。カーテンの向こうを駆けていく。車、人間、動物たち、名前のない者たちの影帽子が光が波のように打っている。脈打っている。魂みたいだ。
薄い織物のざらめになって揺れている。魂。影が抜けていく。どこに行くのだろう。どこに向かうのだろう。影になって、光になって、手のひらでさらえば、シャッと波音ひらめいて。
09:13
白日の向こう、何もいない。つかんだり、話したり、なぜたり、払ったり、せわしなく手が街中を行きかい。でも、今、気をつけて。
そう声がして、ふと手をよけるとき、手のひらの先で何枚もの葉がそよいだ気がした。さわさわと震えるこの葉は何?寂しさ、切なさ、怖さ。
薄皮のめくれた、みるい本能のような、見上げた街路樹の先でも揺れていた。うろめいて。
ためらいのそよ風の中、たくさんの手が。熱。少しだけ引き伸ばす。何日か前の私。しわくちゃだった。広げてあてる。首筋、腕、手首、脇、胸元、背中。
刻まれた線は一つずつ消えて、しなやかなフォルム。つくろった形。
明日、私は、まっさらで正しい。押し当てたそこで、じゅっといった。ひりつきながら、体は広がる。痛みは湯気にならされ、熱だけが残る。傷埋もれる。
12:00
満点。今日も約束を破った音が飛び跳ねる。元気に異性欲。反省は淘汰された。フライパンは熱せられて、もう元には戻らない。
はじけるキンコンカン。空腹は満たされて、満点の鐘の音。今日も約束を破って、私は元気です。後ろめたさがしょっぱく残る。破れた約束が舌の根にしゅんで。
はい、そんなわけで今日は、「詩集 暮らしの音たち」から、数編を私笹雪が朗読してみました。いかがでしたでしょうか。
この詩集、詩を書いたのがゆずりはすみれさん。写真はのんさん。2人の共同作業で作られた詩集です。
この詩集をお買い求めになりたい方は、ネットから注文できるようです。概要欄の方にURLを貼っておきますので、よかったらそちらからご注文ください。
はい、そんなわけで今回は全くチャレンジングな回になりました。いかがでしたでしょうか。また感想など、お便り欄から投稿してくださると嬉しいです。では最後までお聞きいただきましてありがとうございました。ではまた。チュース。
14:25

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