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2020-11-06 09:30

#3 年収100万円で生きる ゲスト:ハヤカワ五味


貧困問題は、現代の教養である。
東京で年収100万円で生きる人々に取材した内容を記した書籍「年収100万円で生きる」を起業家・ハヤカワ五味さんとご紹介します。
「貧困問題について知らないことに危機感を感じた」と語る彼女と、現代における貧困の知識の重要性をお話しました。

▽番組概要
・MC:りょかち https://twitter.com/ryokachii
・配信スケジュール:週3回(月・水・金)配信(朝更新)
・配信プラットフォーム:himalaya、Apple Podcast、Spotify他
※himalayaで1週間先行配信
https://jp.himalaya.com/mybestbooks

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貧困とか格差が広がると、結局デメリットもでかいんですよね、構造的に。
そういった意味でも、貧困はそろそろを向けないと、結構社会課題にガッチリなってくるだろうなと思います。
こんにちは、りょかちです。
今日もマイ・ベスト・ブックスでは、ゲストのストーリーとともに、一冊の本を紹介します。
今回の一冊は、年収100万円で生きる。
年収100万円で東京で生きる人たちをルポ的に描いたこの作品は、
日本が抱える貧困の問題を取り上げています。
ゲストは、女性の生理にまつわるサービス開発やサプリメントのサブスクリプションサービス
イルミネートを手掛ける、ハヤカワ五味さん。
ハヤカワさんは、この本をはじめ、貧困問題は今、私たちが知るべき教養だと語ります。
マイ・ベスト・ブックス
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最近、この本だけでなく、複数の貧困問題の本を読んでいるという、ハヤカワさん。
それらの本を手に取るきっかけは、自分が育った環境が恵まれた環境だったと気づいたところから始まります。
貧困系の本を読んでいて、なぜかというと、私は東京都生まれ、江東区生まれ、3歳から千代田区育ち。
千代田区で育つ人なんて、世の中にそんなにいないんですよね。
千代田区内だと、私は普通の方だと思っていたんですよ。むしろ、中の下くらい思っていたんですけど、冷静に偏りがすごかったなと思って。
それこそ、奨学金は取っていないし、それでも大学に行っているから、めちゃくちゃレアだし、ある意味恵まれているんですよね。
自ら偏った視点しか持っていないことに気づいた、ハヤカワさん。
一人の起業家として世の中を変えていく人たちが、狭い視点しか持っていないことに危機感を感じます。
結構怖いなと思ったのが、起業家って言ってもいい質の人が多いんですよね。
リスクを取れるんですよ。リスクをあほど取っても、後ろ盾があるので帰れるみたいな。
起業家のボンボン状態の中からしたら、私なんて中の下くらい。下の中くらいなんですよ。
親からの補助もないし、普通に後ろ盾はないわけで。
そういった意味で言うと、結構仕事をしていると恵まれた環境の人が出会いやすくて、
そういった話をしていると、本当に貧困ってないと思っているんですよね。
やばいなって思って、こういう人たちが将来出馬とかして偉い人になっていって、
会社側も結局代表取締役とかになって、助長企業とかになった。
世の中の仕組みを作る側なわけじゃないですか。
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そういった人たちって、家庭環境いい人ばっかで、そっちに偏っていく。
そうなってくると、貧困が構造的に起きているというのを理解していないと、
結局、自己責任論になりやすいんですよね。
お前が努力していないから、そうなったんだっていう。
今、それが日本の問題になってきているというか、問題だと思うんですけど、
自分がそういう人にならないために、読まなきゃいけないなと思って、
それで貧困系の本を、割合多分読んでいる本なんですよね。
年収100万円で生きるは、東京の格差について書かれた本。
年収100万円で暮らす人に、実際にインタビューをした内容が描かれています。
そこには、個人の努力だけではどうにもならない構造的な問題があるといいます。
結構、構造的に繰り返している部分だったりとか、
精神疾患で一回退場すると戻ってこれない状況だったりとか、
一度踏み外すと帰ってきづらいっていうのはすごい際どとしてあるなと思っていて、
復帰がしづらいみたいなところとか、
あと生活保護が日本にあるんですけど、私は生活保護が結構高いじゃないですか。
でもそれを何かもらいたくないっていうカルチャーとか感覚がある。
何だろう、もう人間として終わりみたいな。
でも本来はセーフティーネットなわけじゃないですか。
そういったのを受けずに、自分が自分の中に入って、
例えばトランクルームで過ごしている人とか生活している人とかの話が書いてあったり、
あとマックとか、マック難民みたいに言うけど、書いてあって、
それが東京内でもあるんだっていうことを知っておいたほうがいいなっていうので、
ルポ系のやつです、この本は。
結局貧困が貧困を呼ぶようになっちゃってるんですよね。
そこを打開する体力もあるし、
精神的な余裕もないみたいなところとかの構造について書いてある本。
なのでこのあたりは貧困について知るには分かりやすいかなと思ってますね。
早川さんが東京生まれ、東京育ちであるのに対し、
私は地方から東京に出てきた上京組の一人。
今回この本を取り上げて思いましたが、私はどこか、
東京育ちで家が裕福な人は恵まれていて羨ましい、
私は環境的に遅れを取っていて、努力が必要だったのに、
と思っていたことに気づきました。
きっと地方出身で、私と同じように思っている人もいるでしょう。
しかしそんな私たちの存在もまた、
貧困問題の抱える問題の一つであることが分かります。
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しかも怖いのが、出自自体が恵まれていなかったとしても、
運が良くて上がってこれた人とかが自分の力で上がってこれたという
自信を持ってしまうパターンも結構怖いなと思っていて、
それかもしくは自分は恵まれていないとしても、
努力してきたと思っている恵まれている人も結構怖いなと思っているんですよ。
何かというと、自分の人生を肯定するために
自分の力で上がってきたと思いたいんですよね。
だから環境が良かったからではなく、
自分が努力してきたから上がってきた。
だから上がってこれない人は努力が足りないんだって、
その構造には問題がない。
なぜなら自分は努力で上がってきたからっていうところに
行きやすくて、心地いいんですよね。
上がれてこれた人にとっては、
自己責任論って超心地いいんですよ。
でも実際貧困は構造的に起きていると思っていて、
そこの矛盾ですよね。
現実というか、貧困を改善しようと動こうとすると、
自分は実は運が良かったから上がってこれたんじゃないかっていう。
ここの痛みを知らないと、弱者に寄り添えないというか、
マイノリティの理解がない人になっちゃいやすいんですよ。
マイノリティを迫害するような。
自分の場合は特にマイノリティに寄り添ったような事業だったりとか、
そういったところでありたいって思ってるんで、
結構この痛みを甘んじて受けなきゃいけないというか、
言うて私は運が良かったから上がってきた部分も多いし、
言うて恵まれてきたなっていうところを認めて一歩だなって思ってます。
ジョーカーやパラサイト、万引家族など近年ヒットする作品には
貧困問題が関連していることが多くなっています。
特にジョーカーでは、包蔵的に乗り越えられない貧困問題と、
孤独によって生み出された無敵の人が題材とも言われました。
それはきっと世界全体として貧困や格差といった問題が
暮らしに無視できない暗い影を落としているからなのでしょう。
結局貧困とか格差が広がるとデメリットもデカいんですよね、構造的に。
何でかっていうと、分かりやすく言えば無敵の人が増えちゃうわけですよ。
無敵の人って何かっていうと、ジョーカーみたいな人なんですけど、
失うものがないんで、ザクザク人殺しても別にトントンか、
むしろ刑務所で飯食えてラッキーみたいな感じだし、
恵まれている人とかに対して牙が剥く場合も全然あるわけですよ。
それに理由は必要ないんですよね、そこに。
なぜなら無敵なんで、その失うものがないから。
そういった意味でも貧困はそろそろを向けないと、
結構社会課題にガッチリなってくるだろうなと思いますね。
世の中を新しく変えていく企業家はもちろん、
日々暮らしを営む私たちにとっても、貧困問題は、
貧困に対する責任を持つ貧困の問題です。
この本はきっと目を背けたくなっても、
無視してはいけない視点を私たちにくれるはずです。
今回はフィーストやイルミネートなど、
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様々なヒット商品を作り続ける企業家、
早川五味さんをお迎えして、
年収100万円で生きる、をご紹介しました。
お相手は旅立ちでした。
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