00:02
こんな世界があるんだな。本を読んでテンションが上がって興奮して、そういう世界に行ってみたいなと思ったのは、この1冊くらいしかないかもしれないですね。
こんにちは、りょかちです。きょうもマイ・ベスト・ブックスでは、ゲストのストーリーとともに1冊の本を紹介します。
今回の1冊は、渋谷で働く社長の告白、サイバーエージェント社長の藤田進さんの企業ストーリーを描いたノンフィクション作品で、ベンチャー企業に誰もが入りたくなるほど胸が熱くなるストーリーです。
ゲストは前回に引き続き、簡単にネット上で募集がかけられる募集などさまざまなサービスを手掛ける株式会社キャスター取締役COO石倉秀明さん。
この本を読んでベンチャー企業に入りたくなった、と語る石倉さんに、この本の魅力はもちろん、実際に人生を変える決断をしたストーリーや、すべての一生懸命の人にこの本を進める理由などを聞きました。
今の人生がなんとなく退屈だ。なんとなく変わりたい。そう感じる人には、筆調の甲斐です。
フリーターからリクルートに入社というキャリアからスタートし、今や株式会社キャスター取締役として、メディアにも多数出演されている石倉さんですが、この本を手に取った時には、意外にも全くキャリアについて考えたことがなかったそうです。
僕は大学中退していって、フリーターをしてたんですよ、1年ぐらい。リクルートのキャリア留職という、3年限定の契約者があって、拾っていただいてリクルートに入ったという経緯がある。
なので、大規模に入りたかったわけでも、リクルートに入りたかったというよりは、社員にならなきゃ、みたいな。で、たまたま入ったのがリクルートという会社だったんですよね。なので、あんまりキャリアとか、どういう会社に行きたいかとかっていうのはそんなに考えたことはなかったんですけれども、
ただ3年ぐらいの時に、渋谷で働く社長の告白という藤田さんの本が出られて、それを見つけて読んだ時に、こんな世界があるんだと。このカオスな感じ、すごい楽しそうと思っちゃったんですよね。この本の登場人物になりたいなと思っちゃったんです。
渋谷で働く社長の告白で触れたベンチャーの世界は、石倉さんを強く魅了しました。
どんどん読み進めて気づいたら、もう一晩で夜中で読み終わって、すごいテンション上がって眠れなくなってるみたいな感じのことを覚えていて、こんな世界があるんだなっていうふうに思ったんですよね。
03:07
こんなに本を読んでテンション上がって興奮して、こういう世界に行ってみたいなとかって思ったのは、この1冊ぐらいしかないかもしれないですね。
すぐサイバーエージェントさんを調べたんですけど、もう上場してるし、大きいし、次のサイバーエージェントさんっぽいところはどこなんだみたいなのをすごい思ったって感じですね。
出会ってしまった、どこかにある刺激的なベンチャー企業の世界。しかし、その世界を体験できそうな企業は簡単には見つからず、2年の月日が経ちます。
そんな毎日に変化をもたらしたのは、意外な出来事でした。
って考えていた時に、リーマンショックが起きて、かなり打撃も大きかったんですけれども、世の中の求人がすごい減っちゃったんですよ。
僕は当時、求人広告を扱う部門にいたので、相当打撃があったんですけれども、このタイミングで積極募集している5人とか10人とか、それこそ初期のサイバーエージェントさんの方に書いてあるようなステージの会社、
今募集しているそういう会社って、もしかしたら次のサイバーエージェントさんみたいになるんじゃないかと思って、辞めるなら今だと思って、それで辞めたんですよ。
いつかはベンチャーにチャレンジしてみたい、そう思う人でも、なかなかキャリアの舵を大きく変えるのは勇気が必要なもの。
しかし、石倉さんはリスクは感じたことがなかったと振り返ります。
そこには潔い決断を生み出すシンプルな考え方がありました。
僕は正直、勇気は全く振り絞った記憶もないし、リスクを感じたこともなくて、この時期に積極募集している会社って、すごい良い会社か、本当に頭が悪いかどっちかだと思って、
さすがに話したらわかるんじゃないかなっていうのと、万が一失敗しても潰れたとしても、独身でしたし、別にもう一回転職活動すればいいか、みたいな感じだったので、
行くなら今だなと思って転職をしたんですよね。
不況の今、ベンチャーに行くのは何となく怖い。
多くの人がそう語る状況下でも、今、自分が得る現実を自分の目で冷静に紐解けば、それはただの何となくという幻想だったということもあるかもしれません。
石倉さんと話していると、周りに何も考えないまま流されるのを止め、置かれた環境を自分で冷静に分析する力、選択肢や要素を細分化して、整理する大切さに気づかされます。
それで、ベンチャーに行った後、本当に楽しめたの?そう思う人もいるでしょう。
僕は何のリスクもなく、何の不満もなく、普通に楽しかった。あの時期に行ってよかったなと思ってますね。
06:06
27歳からベンチャー企業でのキャリアをスタートした石倉さんは、20代でその決断をしたことを、早く行ってよかったと振り返ります。
逆にリクルートにいたからこそ通用した部分っていうのは本当に一部で、やったことないことばかりやらなきゃいけないので、だからこそ早く行ってよかったなと思ってますね。
ベンチャーで働くことは癖になる。多くのベンチャー企業経験者はそう言いますが、それはどうしてなのでしょうか。
一回その10名以下のフェーズとかを経験しているので、創業期であってもカオスでも別にそんなに何とも思わないっていうのはあるのと、
そういうカオスな状態の創業期に入って楽しんじゃった人って、それを忘れられない病みたいなが僕あると思っていて、
もう一回やれよみたいなのとかは思ったりする人も結構いるんだろうなと思ったりしますね。
たぶん物足んないんですよ。あなたはこの仕事ねって言うだけだと物足んなくなっちゃったりとか。
会社としてちゃんとしてないわけですよ。会社と手を出してない状態が楽しいんですよね。
挑戦する人のストーリーは多くの人の心を動かす。企業家のストーリーも同じです。
ベンチャーで働きたい人だけではなく全ての働く人に、渋谷で働く社長の告白は刺激を与える本と言えるでしょう。
仕事でちょっとくすぶってたりとか、なんか物足んないなと思う方がいたらぜひ呼んでみるといいのかなと思っていて、
今すごい会社になっているサイバーエージェントさんもこんな時があったんだというふうに思いますし、
僕は割といろんな方が書いたスタートアップとかベンチャーの創業期とか事例みたいなのがあると思うんですけど、
その中でも未だにちょっと落ち込んだ時に読むと元気が出る本ですね。
ここ数ヶ月、たくさんの本を読みましたが、やはり実在したドラマチックなストーリーの強さには圧倒されます。
一緒に手に汗握り、冷や冷やし、心躍る。企業家のストーリーでは特に仕事の中にある濃密な一瞬が散りぼめられています。
全ての働く人に明日のビタミンになるような一冊、渋谷で働く社長の告白をご紹介しました。
ゲストは株式会社キャスター取締役CEOを石倉英明さん。お相手は旅立ちでした。