それではお呼びしたいと思います。
コテンラジオのMCであり、いい金パレットを運営しているブックの会長、樋口聖典さんにゲストに来ていただきました。
よろしくお願いします。
ありがとうございます。わざわざこのくそ暑い中、田川くんだりまでお越しいただきまして。
でも思っていたより、全然過疎の地域じゃないなと思って、道中。
本当ですか。
感じました。こんな街中で廃坑だったんだと思って。
もうあれですか、砂漠みたいなものをイメージされてました。
もうちょっと山の方とか、普通に家がいっぱいあるじゃないと思って。
そうかそうか。まあまあまあ、そうですね。
街の中だなって思いました。
クラウドファンディング達成もおめでとうございます。
そうなんです。
ちょうど、昨日今日とかですか。
ぐらいですかね。あれ何日からやったんかな。8月17日からやったんかな。16か17くらいからやって。
何をやったかというと、いい金パレットは駐車場が運動場なんで、運動場が凸凹すぎて使い物にならないと。
雨が降ったら本当にジャングルクルージングしてるみたいな感じになるんですよ。
もうこれジープじゃないと入れないんじゃないかみたいな感じになるんで、
これ僕ら人を集めて地域創生をやってるのに、こんなんじゃちょっとお客さん呼べない施設って何ってなって、
それで運動場を直すためだけのクラウドファンディングをまずやろうって話で始めたんですよ。
施設なのかなと思ったら運動場なんですね。
運動場なんですよ。
でもでかいですもんね運動場が。
今まで多分皆さんの頭の中でいやいやそんな重要って思ってると思うんですけど、だからこそ今までやれてなかったんですよ。
なるほど後回しにしそうですよね。
で僕らからすると運動場がぐちゃぐちゃって当たり前だから、まあそのもっとやることあるやろうとか、
例えば来ていただいた施設の中のこととか、もっと事業に対する資金投資とかの方を重要だと思ってたら、
実はそのせいでめちゃくちゃやれてないことがあったということに後から気づく。
そう多分皆さんの多分世間の反応も運動場かいって多分最初思うと思うんですよ。
でも実はいろいろ調べていくと運動場めちゃくちゃ大事だったっていう感じです。
来るのにハードルが汚いとハードルが上がるみたいな。
例えばじゃあイベントをやるってなった時に、じゃあスーツ着た人何人か集めてちょっといいイベントしましょうってなった時に最初から検討から外れるんですよ。
なるほど。
あそこ運動場汚いもんだよみたいな。
あとなんか雨が多いって書いてましたね。
雨はまあ大体3分の1ぐらい雨降ってる。
だからぐちゃぐちゃになる確率がある程度ある中で清掃では起これないじゃないかということで入り口のところで閉ざしてしまうからということなんですね。
あとは本当に見たことない人だとどれくらいぐちゃぐちゃかが多分想像できてる。
わかんないですわかんないです。
だからじゃあ想像してください。
じゃあどっかのイケてる施設があるって聞いてじゃあ行くとするじゃないですか。
駐車場止めてさあジャングルのぐちゃぐちゃの中歩いてくださいって言われて。
ジャングルのぐちゃぐちゃは晴れてたからねそこまで感じないですけど。
沼地を歩いてくださいって言われたらもうスーツ着て革靴履いていけないじゃないですかっていう判断でやってたっていう。
でも一瞬で達成されてましたね。
あそうなんです一日足らずで達成しまして。
ある程度のあの額で一瞬でってやっぱり潜在的なファンの方。
まあだったんでしょうねありがたいことに。
なってましたって感じだったんじゃないですか。
いやありがたいことにそうだったと思います。
皇帝かよと思いながらも出す出すって応援してくれたってことですよね。
僕はそれくらい何かしたいって言ってる方がそもそもずっといる感覚だったんですよ。
だけど遠くにいるし何かしたいけどずっとできないっていうおっしゃってくれる方がいらっしゃったんで。
ついにやっとなんかできるみたいな声は結構聞きましたね。
いや僕もそうなんですよ僕隣町に住んでいるので実家がですね車で30分ぐらいで。
なんか地方創生やるって考えた時も地元のこととかあんま考えられなかったんですよこれまで。
地元を創するみたいなこと。
何ができるか全然わかんないみたいな。でもいいかねパレットあることでこういう感じで地方創生やれるんだみたいなのが結構リアルにわかって。
よし今お礼できると思って。
ありがとうございます。
そうなんですよでこれ多分受け皿があるかないかでイメージできるかどうか違うって話だと思うんですよね。
例えばじゃあ田川出身で東京で働いてる奴らが田川のために何かしたいってなった時にできる。
ゼロからやろうと思うともうあれですもんねどうしたらいいのかどこに出したらいいのか。
だから何を誰に対してやることが効果的かからわかんないじゃないですか。
じゃあ金なら出せる誰に出すのがいいのみたいな。
じゃあ結局同窓会に出すとかになるんですよ多分。
じゃあ自治体に寄付したところでどう使えるかわかんないとかになるから。
でも田川出身の方だけで集まったとも思えないでしょ。
もちろんそうです。
本当にこうそういう活動自体を応援されてる方がいっぱいいらっしゃるんだなと思って。
今回も本当にゲストで来ていただきたいな。
来ていただきたいのは身体はこっちに来て。
逆にお越しいただいてありがとうございます。
どうしてもお会いしたいなと思ったのが古典ラジオとかでも有名な方ですけど
僕の文脈としてはやっぱり地方再生地方創生のトップランナーだなと思っていて。
ありがとうございます。
中でもすごい思うのがそのまま事業化するとかも大変ですけど
地方創生とか特に廃坑を使ってみたいなことって
資本主義の原理でいうと非常にフリーじゃないですか。
普通に融資を受けてちゃんと返しますよ。
そもそも人が少ないから廃坑してる場所ににぎわいを作ってマーケットを作りますよって
できるんだったらやりたいけどほぼ誰もできないから
巨大な資本持ってる人たちでもちょっと難しいですっていうことで牽引されてきたとこだと思うんですよね。
だと思います。
だから基本無理ゲーだと思います。
無理ゲー。
で調べてみたら廃坑で8000坑とか9000坑に迫る勢いらしくて
日本でですか。
日本でですよ。
どんどんもうすごいスピードで増えてるじゃないですか。
もう少子化ですし。
これそもそもが皆さんが諦めて行政も難しいって中で
これを廃坑から地方創生ができるっていうことが可能だったら日本をよみがえるじゃないですか。
なんかこの話だけでめちゃくちゃ今言いたいことが出まくってどれから言おうかって感じ。
ざっくりいいかねパレットのこともしかしたら知らない方もいるかもしれないので。
最初から暴走しました。
具体的にやってることを紹介してもらったんですけど企業さんがオフィスとして使っていたり。
だからこれもなかなかむずくて一応紹介してみますね。
機能的価値で言うと宿泊ができます。
おそらく10人ぐらいが普通にドミトリーという形で泊まれるんですけど
プラス教室に泊まれるとか考えるとめっちゃギュギュに詰めれば100人ぐらい泊まれる宿泊機能があります。
あと今ここ撮ってる音楽スタジオがあります。
かなり本格的な音楽スタジオですよね。
僕もともと広告音楽の会社を10年間ぐらいやってたんでそれレベルの機材と部屋を作ってます。
そしてコテンラジオが生まれた場所ですよね。
そうですコテンラジオここで最初撮りました。
プラスバンドの練習ができるスタジオがこの隣にあってそこでレコーディングできるっていうのを今やってます。
プラスめちゃくちゃでかい部屋があってそこでイベントやったりとかコワーキングスペース的に使ってもらったりもできます。
食堂とコーヒーショップがあるので飲食があります。
あとは住めます人が。
住めます。
今20人ぐらい住んでます。
レジデンスもやってるんですね。
教室に住んでるってことですか。
教室を改造してベッドをバーっと置いた部屋とあとは個室でちょっとお高くなるんですけど
ゼロから作ったほうがまだいいと。
それでも学校だと良い点ってどういうところですか。
これも日々僕は今の代表の青江義と話したりするんですけど、やっぱりストーリーがあるっていうことかもしれないですね。地域の人から愛されてきたっていうところと、廃校としてスタートした時点で卒業生が何千人もいるわけじゃないですか。
で、地域の人が思い出があるっていうのがまず一個ですよね。だからなんかいい金で頑張ってるんやったら地元やし応援してやるかみたいな。で、久々に来たらうわ懐かしいエモいねって気持ちになるっていうのが一個感覚的なメリットとしてあるのと、あとは何かな、例えば初めて来た人が懐かしいって言ってくれるとか。
卒業生じゃなくてもですよね。 なくてもです。小学校の現風景って結構皆さん同じなんで、初めてパーって入った時にうわ懐かしいってなぜか急に動心に返ったりしますよね。これは何億円出しても買えないかもしれない。
確かに。それこそ昨日勝ちに注目しすぎて、そういう文脈とかストーリーおろそかにしちゃうと廃校使う意味なくなっちゃうみたいな。
そう思ったからかなり残してるんですよ。廊下の感じとかも残してるし、だから一応いろいろリノベーションは何千万かかけてしたんですけど、学校に見えるように一応してるっていう。教室も残してるし。
それはお金がなかったっていう理由もあるんですけど、やっぱりその小学校だったって文脈切り取っちゃうと本当に使いにくい箱になっちゃうから。というのはありました。
昨日以外も象徴的な場所だなと思って、基本的に過疎化になって廃校になるわけじゃないですか。それって地域が廃れていくというか、ということの一個象徴として廃校っていうのが生まれる。
この地域をまた活性化させたいと思った時に、例えば巨大資本で新たな巨大な施設を作りますとかってことはあるかもしれないですけど、それよりもこの廃校っていうものが復活して使われてるっていう方が、全然意味合いが違うじゃないですか。
ストーリー的にはエモさはありますね。 それをやってらっしゃるんだろうなと思ってるんですか。 そうなっちゃってるって感じです。正直僕別に地域創生やりたくてやってるわけではない。もっと言うと最初に仕事辞めたいっていうのが元々あったんですよ。
自分自身が仕事辞めたいってことですか。 東京で音楽制作の仕事してる時に、ちょっとここ居場所じゃないなってずっと思っていて、音楽を作るのが僕あんまり好きじゃなかった。だから僕能力的にはできたし、お仕事もらってたからやれてたんですけど、やりたくなかったんですよ。
でも能力的にできたら褒められるから、それが自分の才能だと思うじゃないですか。20代の頃って。それでずっとやってたんですけど、心はずっと渇いてたみたいな感じ。 仕事もらえばもらうほど乖離していくってことなんですね。その気持ちが。 それが僕の中のアイデンティティになっていくじゃないですか。音楽を作ることで僕という人間が形成されていけばいくほど、どんどん辞められなくなっていくじゃないですか。
樋口さんの武器ですもんね。それが客観的に見たら。 で武器ばっかり評価されていくみたいな感じになるじゃないですか。それって人間として幸せかどうかみたいなものは多分音楽始めて5年ぐらいで思っていく。でも収入はあるし褒められるし、褒められたら嬉しいからずっとやるじゃないですか。
普通でもそれが仕事ってもんでしょって売り上げも上がってるし収入も上がってるんだから、仕事が順調なんでしょっていう風に割り切る人が多いと思うんですけどそうじゃなかったんですね。 嫌でした。
正直僕もここにマイネスだったりひとしくんもそういうのがダメなタイプ。 巻き込まれた。 わかっちゃう。やっぱり自分の中で心が燃えないと全く手が動かないっていう。 そうですよね。そういう状態の人がいいかねパレットに来たらめちゃくちゃ天命を見つけるみたいな。
じゃあごめんなさいちょっと順番がめちゃくちゃになっちゃったんですけど、って時に地元の友達からお前ちょっと廃坑利活用の案件あるからお前やったらって言われたんで。 急ですよねそれも全然違う畑ですよね。 もう5秒でうんって言ってそれでやったんですよ。
その時はそんな言葉も知らないし田川で事業やるとか1人も考えてなかったんですよ。 東京で働いてたんですもんね。 東京か海外かどっちも要はやっぱり僕の中の20代30代の感覚って出世していくっていう感覚じゃないですか。 わかります一緒です世代一緒ですからそうです。
地域とかもそうじゃないですかこれが自分自身が良くても田川修士の自分がどんだけ成功しても自分が生まれ育ったところがもしかしたらなくなっちゃうとか嫌だなとか。もっと言ったらこの国自体が自分が生まれた時と全く違うなって時に個人の目線とは違うものになりますよね。
まあそうですね。で自治体とか国目線で言うと廃坑を使ってもらった方がいいんですよ。だから一番いいのは辞めるっつっても別にもう倒産してもやるっていうおかしい人たちが偶然その廃坑を使うっていうのが一番良くて。
逆に辞めろって言っていいってことですね。辞めるって言っといた方が良くて。辞めるって言って辞める人は本当にやらない方がいい。
そうですよね。まあそれ普通の企業でもそうですもんね。それはまあそうですけど。
そこから廃坑を使うっていうのが先にあったけどそのストーリーとか文脈は廃坑にしかないって思った。その瞬間とかはどんな時に思ったんですか。
後付けで思ったって感じなんですよ。だから僕はもう最初にやるってなっちゃったからやってるんですよ。で難しさを感じているんで僕の状況を幸せと思うんだったらやった方がいいです皆さん。
でも他の人あんまり思えないんじゃないかなと思って僕の状況を幸せだと。だから経済的にやばいのでずっと会社が。
あえてまた個人の話に戻すと樋口さん東京で働いてた時でお金もあって仕事もいっぱいあった時のでも満たされない天命から離れてるなっていう時から比べると今は幸せですよね。
でこういう価値観の人間でしかやれないって思った。 そういう価値観の人がすごいいっぱい増えたなって実感があります。
僕もそう思います。ただきついっすよ。きついっすよ。きついっす。
多分そういう人たちがなんか輝いてる風に見えるから自分はそっちに行っていいんだろうなと思うと思うんですけど。
やっぱいろんな条件揃わないとこの生き方むずいというか。僕はたまたま10年間ザ資本主義のいわゆる広告音楽の世界にいたんですよ。
そこで一応一人でも食える能力がなんとなく身についたから、これでぶっ潰れた時に最悪一人でパソコン一台とギター一個あればいけるなっていうのがあって。
そうか最後戻ってもまた自分で身一つで資本主義の方で稼げるという最後の保険ですね。
保険があります。っていうのと恥も外見もないんですよ僕。だから最悪家族に逃げられて生活を食えていけるなっていうそっちの自信もあって。
おそらく多少プライドある人はそれは厳しいと思うんですよ。でその覚悟と泥舐めれる感覚とでパソコン一個あれば生きていけるっていうこの最低限のスキルっていうのが。
生きる力。サバイブの。 サバイブ能力があるから多分面白いと思いながらこれぶっ込めてるんですけど。
止めて回ってるんですね。僕違うんですよ。でも8年前ですよねそれが。で8年前の樋口さん個人はそれでエイヤーだったと思うんですけどそこで苦しい思いをして来られてる間に社会がだいぶ追いついてきたんじゃないかなと思っていて。
これエコシステムもそうなんじゃないかなと思っていて今までってお金っていうもので測れないと不安だったっていうエコシステムから僕一番なんか今新しいのはこの共感とかお金じゃない何か人の繋がりみたいなことをどんだけ資産としてリソースとして持てたかがすごく豊かなんだろうなって理屈ではそうなんですけど。
それをやれてるのがいい金パレットだなと僕は見ていて。これめちゃくちゃすごいことです。だってある種共感がずっとあればお金って使ったらなくなるしビジネス計画として頭打ちになってしまえば融資ってもらえないVCからもらえないけど共感さえあって何か人の心を動かすことがあれば無限じゃないですか。
そっちの方がお金持ちなんじゃないのみたいな。
どうですか。 そっちの振り子がちょっときてる感じがしますね。おそらく多分その振り子もまた戻っていくんじゃないかなと。
戻るってのはどういうことですか。 またちゃんとやっぱり能力高く価値出さないとやばいよねってなっていくっていう。
今までそこがなかったからそっちの価値がバーって今上がってきてると思うんですけど、共感だけ集めてもじゃあ実業何かちゃんとできてるってなったら厳しいってなったら、それは社会の余裕とかによって変わっていく気がします。まだ豊かだと多分自分たちのこと思ってると思うんですよ。これが貧困になっていくとまた戻っていくような気がします。
そういうふうにこう梯子をかけて登っていくみたいな感じがあるんですよ。 僕はなんで社会という動きながら発展していくと思ってるので、今いいと思ってるんですよ。今まで生きれなかったというかいろいろやれなかった人がクラファンというシステムのおかげでやれるようになってるんで、めっちゃいいなと思ってるんで。
というのと、おそらくこれが限界来るとき、僕の想像ですよ。どっかで崩壊すると思ってるのはどうやったら共感を得れるかハックが始まると終わるという話。共感を得にいくとってこと? もう若干始まってるような感じもありますよね。
どうやったらクラファンで金集めれるか考えてる人たちがもういると思うんですよ。これって人の純粋な元々共感を形にするっていう元々のクラファンから、じゃあ普通に事業やるよりクラファンやった方がもう儲けれるんじゃないみたいな感じで、楽だしみたいな。クラファンというか共感型の支援型のやり方。
僕ね、コテンラジオっていうのをやってますけど、コテンみたいな資金調達が多分今から増えてくると思うんですよ。ってなったときに今からイケてるベンチャーはこういう資金調達をやるみたいな流れにできちゃうと、じゃあこういう資金調達をできる事業って何なんだろうってなってきて、じゃあ社会課題見つけられてないけど一番金集めやすい共感やすい社会課題を見つけないといけないなってなっていくっていう。
その振り子は絶対来るとは思いますね。ソーシャルビジネスでも結局SDGsっていうと予算つくからみたいな力学でやってる人たちもいることはいると思うんで。
だから課題がないと困るんだよねって人たちが。
それこそ直近の回でESG投資とかインパクト投資ではないコテン投資ですって資金調達の話あったと思うんですけど、最前線でそんなことあるんだと思って。
われわれも地域づくりとか社会づくりってまさしくそれだなと思っていて、今までの経済合理性ってできないから取り残されてる。