国盗り物語と信長の雇用観
こんにちは、遠藤克樹です。向井蘭の『社長は労働法をこう使え』。向井先生、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで、今日も行きたいんですけれども。
はい。
最近ね、向井先生がこう、いろいろと気づきが多くてですね。ちょっと別の話をしたいと。
はい。
持ち込みでございます。
えーとですね、夏休みに、ちょっとたまたまAmazonで割引をしていたんで。
ほう。
あのー、Amazonキャンペーンってよくやってるじゃないですか。ポイントが。
あのー、スクール。
ありますね。
そうです。日常割引してるっていう。
相当安くなりますよね、Amazonキャンペーンはね。
相当安くなります。
はい。
それが、
ほう。
懐かしい柴亮太郎さんの、
はいはいはい。
国盗り物語。
おー、銅山。
はい。
国盗り物語が半額ぐらいだったかな。
へー。
夏休みね。あのー、あれか。読書キャンペーン的な感じなんですかね。
うん。読書キャンペーン的なもんでしょうね。やっぱね、まとまった時間が取れた大人に、
まあ昔読んだ名作を読んでもらうみたいなね。これがですね、面白くて。
あれ、安土桃山ですか?
安土桃山ですね。だから斎藤堂さんが出始めたのは、まあ1500年代前半ですけど。
はいはいはい。
そっから信長が生まれ、明智光秀秀吉が出てきて終わるみたいな感じなんですね。
ちょうどその戦国のような、あれ何巻ありましたっけ。
4巻ですね。
4巻、そんなありましたっけ。そっかそっか。
うん。
それ4巻ですか。
4巻。
おー。
その話が今日。
信長のジョブ型雇用
はい。
テーマ。
そう。それで、やっぱりこう、ああいう名作って考えさせるものがありまして、
人事論の世界にちょっと考えさせられる問題点があって。
どういうことですか。
それはですね、王人の乱い以降、世の中乱れてるじゃないですか。
まあとはいえ、家柄とかすごく気にするわけですね。
昔室町時代末期から戦国時代になっても。
それで、とは言っても、やっぱりだんだん世の中乱れてきて階級が流動化してきたんですけども。
どうしても家柄とかに囚われるわけです。
織田信長は、これ有名ですけども、要するに豊臣秀吉とかを、
武士ですらない、農民かどうかも怪しいような木下東吉郎をですね。
抜擢して飛ぶ。
抜擢して、ナンバー2に近い形に最後はしたわけですよね。
ああ、なるほどね。そういう文脈で見るんですね。はいはいはい。
しば寮太郎さんの分析が面白くて。
織田信長っていうのは、人間も何でも物も機能でしか見ない。
要するに、この物は、この物質は、この人間はどういう役割を持っているのか。
どういうことができるのか。できるんだったらこいつにやらせよう。
家柄とか身分とか関係ない。
要するに向いている人間をどんどん使わせる。
裏返すと。
西洋的な?仕事の管理的な?
ジョブ型。
ジョブ型雇用。
そういうことですね。
織田信長って。
だから、例えば明智光秀って僕も読んで初めて気づいたんですけど、
結構後ろのほうになって、織田信長の文壇に加入したんですよね。
かなり、途中から中途単位の組なんですよね。
中途採用。
40代後半の中途採用だから。
バリバリの幹部高校生で来たんじゃないんですよ。
なるほどね。
ちゃんと輪廻浸透、云々系の新卒作業じゃないと。
じゃない。
それで、織田信長はバンバン仕事やらせて、結果出すわけですよ。明智光秀で。
そうするとですね、どんどん向いてる仕事を見つけてきて、朝廷との摂政役とか、
足利将軍との交渉役とか、いろいろやらせるんですけど、
占領した街を治めるとか。
それもやっぱ上手でしてね、明智光秀は。
バンバン寝る間も与えることなく、バンバン仕事をさせるわけですよ。
豊臣秀吉も同じような感じで、どんどん仕事させるんですけど、
衝撃だったのは、私知らなかったんですけど、
小沢村が最後に、たとえばもうお父さんの代からの代々の家臣っているわけですよ、幹部が。
飼い抜きの。飼い抜きどころかお父さんについてたような家臣がいるのよ。
お父さん的なわけですか、企業でいうと。
それを引済じゃなくて、追放するんですよ。
木の実木のままで、財産を全部募集して、
法屋さんとかに追い払ったのかな。
完全に取り潰しで。
取り潰し。理由が、お前は怠けてると。
お前は俺の期待に背いてる。
全然仕事してるんですよ。
どんどん織田軍団が大きくなってくると、
もう仕事なくなるわけですよ。
平和になってくる。近畿地方。
そうすると、もっと専門の仕事ができる人間を、
織田の村川としては投与したわけですね。
家柄がいいだけで、一応何十年ついてきたけど、
もうそれ以上できないような人は追放したんです。
それが2人いるのかな。
有名な部署で。
企業でいう例えなんで、
処刑後にもともとの仙台についてた方々を、
完全に首切っちゃうっていう。
いや、それでもないですね。
それでもない?
それでもないですよ。
それですよね?
役に立ったら絞り取るわけだから。
役に立つ範囲ではずっと使ってたわけですよ。
で、いらなくなったらポイント。
すごいよね。
なるほどね。
ジョブ型雇用の権限が、織田信長かなと思いましたね。
秀吉と転職活動
これあれですか?その続きもあるんですか?
信長はジョブ型だかみたいな。
いや、ジョブ型やりすぎて、
明智光秀が恨んじゃったんですね、最後。
要は、
なんか日本の金魚みたいな話ですね。
そう。滋賀県の坂本城付近を与えたんですね。
何十万石。
ところが、もうお前それ取り上げるわって。
今度は島根に行ってこいと。鳥取に行ってこいと。
それをお前責めろと。
で、責めたらそれあげるから。
もうとりあえず没収なって。取られちゃったんですよ。
本能寺の辺の直前。
要するにジョブでしか見ないから、小田信長って。
もう用済みなんですよね。
滋賀県あたりをちゃんと閉店しちゃったら、
明智光秀にやらせる必要ないから。
この人間にやらせると思ったことは果たしたと。
でももう明智光秀でも60年近いんですよ。
もう勘弁してくれとなって。
もう俺も使い捨てにされるってなって、
で、無法起こしたっていうのが柴良太郎のシナリオなんですね。
なるほど。
だからジョブ型雇用って日本人に合わない。
合わない部分が当然文化的にはありますよね。
ドライすぎてついていけない。
っていうね、面白いなと思いましたね。
なるほどですね。
ちなみにその流れで言うと国取物語って最後、
家康手前は秀吉までやりますよね。
秀吉は僕はそのあと大航期っていうのを今読んでて、
これも長いんですけど、
大航期の最初でびっくりしたのがあって、
秀吉って実はジョブホッパーだった。
ちょっと待って、転職しまくるって意味ですか?
実は例えば子供向けの雑誌とかには、
小田信長の造り取りから始まったとか書いてるじゃないですか。
そうね、僕らが確かに秀吉館って、
造りを温めての雪がちらほら降ってきて、
全然違うんですよ。
秀吉って実のお父さんが早く死んじゃって、
義理のお父さんからいじめられて家出ちゃって、
悲惨な生い立ちなんですけど、
要は頭いいからいろんなとこに潜り込むわけですね。
だけど、秀吉レベルの上司なんかいないじゃないですか。
だから、これは俺にふさわしくない、
俺を上にあげてくれないって言って、
今川義元の部下の部署に仕えたり、
徳川まで行ったのかな、松平まで行ったのかな、
あそこら辺ぐるぐる回っちゃう。
あのエリアを点々と転職活動してたんですね。
物売りやったり。
それは結局どこに仕えるかを選んでたってことですか。
要するに自分を安売りしたくない。
で、仕える相手によって自分の出世は変わる。
実はこれ斉藤堂さんも明智光井でも同じなんですよ。
自分の仕える相手で人生が決まるって言って、
点々としてるんだよ、明智光井でも。
あ、仕える相手ね。
だから社長ですよね。
中東西洋の社長を見てるわけ。
で、小田信長の評判つけて、
これはちょっとうつけって言っておばかさん。
言われてるけど、自分に合うんじゃないかって言ったら
ぴったり当てはまって、
織田信長の経営スタイル
日下藤吉郎はトヨタミデオシって、
子供の頃からずっといじめられてたんですよ。
頭はいいけど、うちは達者で肉たらしいみたいなところがあって、
要するに同僚とかからはいじめられんのよ。
ちょっと上の先輩とかから。
ちょっと頭いい。
ちょっと危機の強いやついじめられますもんね。
上からはすごく気に入られるけど、
いるじゃないですか。
で、なんだけど小田信長にぴったりはまって、
で、もうどんどん出てくるんですよね。
じゃあここだと、さやに収まったとも言える。
年取ってから読むと見方が違いますよね。
いや、そりゃそうですよね。
だって歴史観って価値観出ちゃうんでね。
どこ見るか切り取り。
でもこの話ってあれですね。
完全に向かい覧目線ですね。
ペンサー向かいですね。
結構やっぱり人類に共通する価値観っていうか、
自分の使える相手によって運命が変わるっていうのは、
おそらくここの東西変わらないっていう。
ああ、確かに。
死を誰とするかっていうテーマでもありますもんね。
やっぱり斎藤道さんも、
木下東吉郎も明智瑞でも、
相手によって人生変わってますからね。
ああ。
どんなに優秀でも足軽大将の家に帰ってたら、
もうそれで終わりですか。
うん。
だから。
確かにね。
道山なんて逆に、
使える相手を選ぶどころか、
どっちが偉いんだかわからないような話もするもんね。
もう乗っ取れる対象を。
そうそうそうそう。
それもまあ、
それは悪名高いんだけど、
小説読んでるとそんな感じしないけどね。
しないですけど。
一方でちょっとね、
かっこええなーっていうね、道山はちょっとありますけど。
なるほどね。
だから信長は、
ジョブホッパーじゃない。
ジョブ型雇用。
ジョブ型雇用をやっていた、
日本初の近代主義的な経営スタイルをとって、
そこにちゃんとはまるように、
ジョブホッパーとして出会った秀吉が。
出会った秀吉。
あと三井秀もね。
三井秀は中途採用。
ジョブホッパーより中途採用。
うん。
フリーランサー狩りの中途採用。
いやでもあの乱世のね、あの時代に、
そのなんか近代的に、
まさに今の時代とかぶりますね。
いやかぶるんですよ。
どっぷりと重なるような話だね。
いや面白いけど、
織田信長だけど、
もう日本人離れしてて、
誰もついていけない、あれは。
イーロン・マスクとの類似点
誰もついていけない。
だからまあ滅びる運命にあったでしょうね。
同型種的な感じもしますもんね。
いやもうめちゃくちゃですよね。
もう読めば読む。
で似てる、最後いいですか?
はいはいもちろん。
もう一人思い出した人がいて、
織田信長ってイーロンマスクにそっくりなの。
ちょっと待ってください。
織田信長がイーロンマスクに似てる。
イーロンマスクの辞典あるじゃないですか、
あの5月にあれも読みましたけど、
ここ織田信長が似てるよね。
ちょっと要素として。
いやいやだって人間を機能でしか見ないから。
イーロンマスク。
格式とか制裁とか検定とか、
もう全く気にしないから。
そういうことね。
イーロンマスクも子供の頃はバカだって言われて、
いじめられっこだった。
そうですよね。
織田はいじめられっこじゃないけど、
子供の頃の評判はめちゃくちゃ悪いよ、
イーロンマスク。
ああ。
だからすごいんですよ。
もうその織田信長のめちゃくちゃで。
イーロンマスクのめちゃくちゃさと
すごく近いとこあって。
だからトヨタみたいな、
まさに愛知県大和の大名みたいなもん。
トヨタグループ。
トヨタと一時期アリアンス組んでたじゃないですか。
テスラ、株も持ったりして。
でも喧嘩したとは言わないけど、
喧嘩して別れちゃったじゃないですか。
合わないですよね。
大和の大名と織田信長が。
価値観がね。
そうだね、確かに。
という感じで。
ちょっと長くなっちゃって申し訳ない。
興奮して。
というところで、
柴良太郎の国取物語の歴史観から見る、
無価位編参バージョンということでね。
お届けしてまいりましたが。
でも確かに、
いろんな切り口あって面白いですね。
そう思うと見えるものがまた変わってくるので、
無価位先生また別の機会にそういったものありましたら。
メタファーは非常に大事ですんでね。
そのうち公演で喋ってそうですね。
公演で喋りますね。
これ公演ネタとか結構受ける気がしますね。
そうですね。
皆さん公演で聞いたら、
あの話だなということで。
ぜひ名刺交換で突っ込んであげてください。
ということで無価位先生、終わりましょうか。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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