1. 犬からの伝言
  2. 保護犬を迎える、その前に考え..
2025-09-26 21:16

保護犬を迎える、その前に考えてほしいこと

ペットショップよりも保護犬センターから犬を迎えるほうがいいのでは?
そんなお便りにお答えする今回。

確かに保護犬を迎えることは、動物福祉の観点からも意義のある選択です。
ですが、保護犬センターと一口に言っても、取り扱う犬の背景やケアの質はさまざま。
「どんな犬を扱っているのか」「家庭に迎える準備が整っているか」を、しっかりと確認する必要があります。

また、犬が家庭で安心して暮らすためには、環境エンリッチメント動物福祉といった視点も欠かせません。
大切なのは「愛護の正解は外にあるのではなく、自分の家庭の中にある」ということ。

犬を迎えるすべての人に考えていただきたい視点を、やさしくお話しします。

📮 番組への感想や質問もお待ちしています。
X(旧Twitter)では【#犬からの伝言】での投稿を。
✉️ お便りはこちら → 【msg.from.dog@gmail.com

サマリー

このポッドキャストでは、保護犬の受け入れやペットショップ、ブリーダー、保護犬センターに関する様々な意見が紹介されており、どの方法で犬を迎えるべきかについて考察が行われています。ブリーダーからの引退犬や野犬の引き取りについても触れられ、各選択肢における考え方が重要であることが強調されています。保護犬を迎える際には、保護犬センターやブリーダーの環境や考え方を理解することが大切です。また、犬の生態や動物福祉を考慮し、適切な飼育環境を選ぶことが求められます。

保護犬を迎える理由
ポッドキャスト番組、犬からの伝言です。
この番組は、他の人よりも少しだけ犬と話すことが得意なドッグトレーナー、
ひらたじゅんが犬との向き合い方、犬との接し方を犬目線で考えるポッドキャスト番組です。
今回も前回に引き続きですね、いただいたコメントにお答えしていこうと思います。
前回いただいたお手紙の時もお伝えしたんですけれども、
いろんな意見が出てくる動物に関するコンテンツだからこそ、
お名前というのは、いただいたお手紙に関しては読まない方向で、
基本的にはご紹介していこうかなと思いますので、
今回もいただいた方のお名前はなしで読み上げさせていただきます。
今回はですね、どこから迎えるかどう迎えるかという回を聞いていただいた方からのコメントをいただきました。
ご紹介していきます。
ひらたさん、いつもためになる配信ありがとうございます。
私はペットショップ反対派です。
理由はお金のためにブリーダーが繁殖した子犬たちを狭い空間に閉じ込めて、
高額な金額でやり取りをしていますよね。
動物界にとっては健全ではないと思います。
ひらたさんもおっしゃっていた通り、保護犬センターで引き取れば一つの命が救えます。
この番組を聞いて保護犬センターで引き取る方が一人でも増えることを祈っています。
というお手紙をいただきました。
お手紙いただきました。ありがとうございます。
ブリーダーの影響
まず正直に言わせていただきたいことが1点ありまして、
ペットショップをお勧めしていないというのは、あくまでこのお便りコメントをいただいた方の意見です。
私自身でいうと、保護犬センターで引き取ることだけが全てではないと思っています。
というのは、それぞれの家庭にそれぞれの買い方というのがあるんですよ。
これに関しては知識があろうが、しつけをしっかりしていようが、
例えば人間のご飯をあげていようが、はたまたドッグフードだけしかあげない、おやつもあげないとかね。
いろんな買い方があると思うんですけど、全部が正解なんですよ。
犬にとっては飼い主のそばにいるということが幸せなんですね。
ここの部分というのをしっかりと理解しておいて、
さらにはこの自分が思っている幸せというのを人に押し付けないということが、
やっぱりこれから犬を飼う人というのがどんどん増えていく。
ないしは、今飼っている人たちがよりこの子が幸せになるためにはどうしたらいいのかというのを健全に考えていくための必要な手段だと思います。
僕自身としては、犬はもう生まれ落ちたその時点で完璧だし、その時点で最高だしね。
生きているだけでも最高だとも思っているので、
そこには環境であったりとか人であったりとか売り先、引き取り手とかっていうのはあんまり関係ないと思うんですよね。
とはいえですよ。もちろんペットショップが嫌いっていう方が一定数いるのはもちろんわかってます。
もちろんこれもなぜかというのを考えてみると、狭いお部屋の中に可愛らしい子犬、子猫が押し込められていて、
みんなは、他のワンちゃんたちはドックランとかで走り回っているのに外を駆け回ることもできないと。
他にはこういう意見もあるかなと思うのは、犬にも生まれながらに危険だったりとか病気っていうのを抱えて生まれてくる子っていうのももちろんいます。
有名なところで言うと、甲外裂、甲心悦っていうものであったりとか、
あとは心臓の器系ですね。病院とかに行くと心雑音っていうのが出たりとかってすることがあるんですけれども、
こういったものっていうのをペットショップではなかなか見ないと。
ということはやっぱりそういう病気であったりそういう器系っていうのを持ってない子たちっていうのがペットショップに並ぶことが多いんですね。
なのでそこで一つ選別っていうのをされているから、こういう過度に創作された美っていうものに対して違和感を持っているっていう方もいるんじゃないかなと思います。
ただですね、僕この前ちょっと保護犬センターっていうところに行ってきたんですよ。
ここは野犬であったりとか野良犬であったりとかそういった子たちが都道府県のシェルターに交流をされると、
この保護犬活動っていうのを行っている人たちがそこに引き取りに行って、
自分たちが持っている施設の中でその保護犬たちの命を救うために引き取り手を探すっていうような活動をしているっていうのはこの保護犬センターっていうところなんですけれども、
この前見に行ってきたところで言うと、こちらに関しては野犬とか野良犬ではなくて、
ブリーダーさんの飼育法界であったりとか、悪徳なブリーダーさんのところにしっかりと監査が入って、
それでもあなたはブリーダーとしてのお仕事はできませんよ、その後のワンちゃんたちどうしますかっていうワンちゃんたちを引き取ってきたりとか、
あとはブリーダーとブリーダー犬としての役目を終えた子たち、
だいたい犬で言うと3歳4歳5歳ぐらいでお父さんお母さんというのを引退していくんですけれども、
この役目を終えた子たちっていうのを引き取ってきて、新しい家族を探しているっていうこの保護犬センターだったんですね。
こちらで見てみると、やっぱりブリーダー犬っていうのは子供を産むっていうことが一番の仕事になるので、
人と遊んだりとかっていうのをしない子たちっていうのもいるんですよ。
1日中ケージの中にいてご飯の時間ご飯だけ食べさせて、
繁殖の時期になると他の子と同じ部屋の中に入れて、ことが終わるとまた別々の部屋に入れて、
妊娠をして子供が生まれたらまた普通の生活に戻っていくという子たちもいて、
これもブリーダーさんに本当によるんですけれども、やっぱり子供を産むパピーミルっていう言葉を聞いたことがある方も多いとは思うんですけれども、
選択肢の重要性
こういうパピーミルのような状態、子犬製造工場っていうような日本語に訳せると思うんですけど、
こういう状態で育てている、飼育している、ないしは子供を産ませているブリーダーさんというのも多々います。
僕が見に行った保護犬センターに関しては、やっぱり人との接し方を知らない犬っていうのが大半。
例えば僕がお部屋の中に入っていきます。僕はその犬からしたら異物なので、安全かどうなのかっていうのの匂いを嗅ぎに来て叱るべきだと思うんですよ。
僕が入っていった段階で、匂いを嗅ぎに来る子もいなければ、匂いを嗅いでこいつ安全だなって理解して、僕のことを舐めたりとか遊ぼうよって興味持ってプレイバウしてきたりとかっていう子もものすごく少なかったです。
なので、僕が見に行ったところに関して言うと、正常なリアクションのワンちゃんっていうのは限りなく少なくて、ましてや今度は狭い掲示の中でずっと飼われ続けてて、外に出る必要がなかったために自分の欲求の発散の仕方がわからない子っていうのもいっぱいいるんですね。
で、もちろんここにひも付いて社会性というのも乏しかったりとかするので、他のワンちゃんとの遊び方を知らないでグングン言って怒られちゃったりとか、あとはお散歩ができなかったりとか。
大人になっても歯磨きをしてもらえなかったりとかするから歯がもうボロボロになってて、狭い空間の中でずっと育てられてるので足腰が弱っていくんですね。
そうするとトイプードルとかチワワとか飼われてる方はわかると思うんですけど、パテラっていう膝の病気、室外骨打球って言うんですけれども、簡単に言うと膝のお皿が外れやすくなっちゃって、外れたお皿が戻ってこない。
戻ってこない状態で固まってしまうっていう状態がこの室外骨打球と言うんですけれども、この室外骨打球になっても下半身が動かせませんみたいな子も多かったですし、ちょっとでも派手に動くとすぐ外れちゃう子っていうのも多かったです。
これで考えてみると、保護犬センターで命を引き取ってくるからといって、本当にあなたが思っている命を救うという形になってるんですかっていう気もするんですよ。
例えば僕の見に行ったこの保護犬センターで言うと、ブリーダーさんのところからの引退犬が収容されている保護犬センターだったんですね。
なので、ブリーダーさんのところで生まれているということは、少なからずもしかしたらペットショップにおろしているブリーダーさんかもしれない。
保護犬センターでそんなことを知らずに、このブリーダーさんの引退犬をお家に引き取ったとするじゃないですか。
これで一つの命を救ったと思っていても、その一つの命というのがいっぱい子供を産んでいっぱいペットショップに命をおろしていたこの命を救ったかもしれない。
なので、じゃあどうしたらいいのっていうふうに混乱すると思うんですけれども、ペットショップで買うこともブリーダーで買うことも僕はどちらも正解だと思うんですよ。
どちらが高貴な魂でどちらが貧相な魂の判断とかではないと思っていて、ペットショップで買うということは一つの選択肢ではあると思います。
ブリーダーさんからもらってくるのも一つの選択肢ではあると思います。保護犬センターでもらうのも一つの選択肢ではあると思います。
それはこれからワンちゃんを飼う方がそれぞれ何がいいのか、どういう飼い方をしたいのか、どういう子が欲しいのか、どういう犬に対する見方をしているのかっていうのは、それぞれの正解を持っておけば僕はどこから引き取ってもいいんじゃないかなっていうふうに割と思ってます。
こういう言い方をすると保護犬センターっていうのがすごくおぞましい、私たちの思っているイメージと違うことをしている人たちなんじゃないかっていう勘違いを持ってしまう人もいると思うので補足のために言っておきますけどもちろんこういうブリーダー犬を専門にやってる保護犬センターだけではないです。
僕がたまたま言ったのはブリーダー引退犬が収容されている保護犬センターだったよという話だったんですけれども、中には他県の方の山奥で見つかった野犬を一度トレーニングして人と一緒に暮らせるようにしてから引き取り手を探しているっていうような保護犬センターとかもあります。
なのでこれはもう保護犬センターの方針とかによるんですよ。
保護犬センターの理解
ということは、保護犬センターイコールいい場所ではなくて、保護犬センターがどういうところなのか、そこの引き取ろうと検討している保護犬センターがどういう思いでやっているのか、どういう状況の中で保護犬を連れてきているのかっていう話まで聞かないと、あなたが思っている動物愛護にそぐった保護犬をもらってこれるかどうかっていうのはわからないということです。
今ブリーダーっていう話もちょこちょこ出てきたんですけれども、ブリーダーでも飼育環境を見せてくれない人っていうのはいっぱいいるんですよ。
例えば子犬ちゃんを迎えしましたで、この子にお父さんお母さんに会わせてあげたいのって言ってブリーダーさんのところに訪れたら、ブリーダーさんからお父さんお母さんには会わせられません。
施設の中にも立ち入れません。
なので会えないからもう引き取りくださいって言って返されるっていう話を僕は何回も聞いてます。
これはブリーダーさんがひどいという考え方だけではなくて、一つは生まれたての子犬たちっていうのはワクチンっていうのがまだ終わっていない状態で、ワクチンっていうのは体の中に病気に対する抗体を作っていくっていう大事な時期なので、
このワクチンが終わってないところに病原体を持っている可能性があるものっていうのを入れてしまうっていうこの安全面の理由もあります。
病原体なんて目に見えないものですからね。もしかしたら僕も常につけて歩いてしまってるかもしれないんですよ。
なのでこういう安全面、犬たちの安全を気遣って施設には立ち入れないよっていうふうに離れさせている可能性もあります。
ただ、中には自分が飼育・使用している環境を見られるとまずいっていう人もいるんですよ。
なのでブリーダーさんにも良い人もいれば悪い人もいるぞというところは知っておいていただいて、
これはブリーダーさんだけじゃなくてペットショップについても一緒なんですけど、
中に入って実際に働いてみないとわからないことっていうのは多々あるんですよ。
何が正義で何が悪なのかっていうのもそれぞれ違うと思いますし、
実際に中に入ってみると意外とみんなちゃんと管理してるんだ、動物のことを思って働いてるんだっていうところもあれば、
あ、動物は金を生むためのシステムなんだな、ただの道具なんだなっていう人もいっぱいあると思います。
これはどこのペットショップどこのブリーダーとかの話ではなくね、中に入ってみないとわからないこともいっぱいあるんですよ。
ペットショップもブリーダーもやっぱりさっきも言ったんですけど悪質な人もいれば素晴らしい信念を持っている人もいるので、
どちらがいいのかっていうのはあなた次第にはなります。
動物福祉の考慮
なので一番大事なことというのは、外的要因であったりとか環境に左右されない、ないしは環境に依存しない、
自分にとっての動物愛というのはどういうものなんだっていうのをしっかりと自分の中に持っておくことが大事かなと思います。
それにちょっと付け加えて言うと偏った人間都合の動物愛護っていうものではなくてですね、
犬の生態を知って犬の行動を知って犬の視点に立って動物福祉っていうものと環境エンリッチメントっていうのを考慮した幸せっていうのを考えてあげるといいのかなと思いますね。
なんかね、コメントをいただいたコメントの意思には反しているのかもしれないんですけれども、
この動物っていうものに触れる仕事をしてるからこそ、このペットショップがありなのかなしなのか、ブリーダーがありなのかなしなのか、保護犬センターがありなのかなしなのかみたいな話ではなくて、
先ほども言った通り、どこで迎えるにしてもペットショップで迎える、ブリーダーさんから直接迎える、保護犬センターから直接迎える、どれも手段の一つでしかないと思うんですよ。
この手段っていうのは誰が否定できるものでもないし、あなたが正解だと思えばそれが正解の手段なんだよっていうことです。
それを押し付けないっていうのが一番大事になってくるのかなとは思います。
まあ、とはいえ私自身はできれば保護犬センターから見つけたいなとは思うんですけれどもね。
本当に飼育崩壊とかトラウマを抱えてしまっている子とか、人と一緒に暮らしていくのが難しい子であったりとか、人と一緒に過ごしたかったのに過ごせなくなってしまった子とか、こういう子たちと一緒に過ごしていきたいなというふうに僕自身は思ってるんですけどね。
さあ、また長々と話してしまいましたが、今回も犬目線ではなく私目線でまとめさせていただきたいと思います。
犬は生まれた環境がすべてであり、その時点で幸せ。
命の在り方は一つではないし、認めなければ在り方を否定することになる。
環境エンリッジメントと動物福祉を考慮しよう。
この3点をまとめとさせていただきたいと思います。
今まで出てこなかった言葉としては、この動物福祉っていう言葉だったりとか、環境エンリッジメントっていう言葉だったりとかっていうのはあまり触れてきていない単語ではあるんですけれども、こういった部分っていうのもとても大事なところになっていくので、
いつかちょっとまた座学やろうかなっていうふうに思った時には、この動物福祉とか環境エンリッジメントとか、こういうお話もしていこうかなと思います。
次回のポッドキャスト番組犬からの伝言は、季節ごとの注意点というお話をしていこうと思います。
それではお散歩お疲れ様でした。気をつけてお帰りください。
少しだけ犬と話すことが得意なドックトレーナーひらたじゅんでした。
ポッドキャスト番組犬からの伝言は、リッスン、スポティファイ、ユーチューブなどで配信しています。
Xでは犬に関することをポストしていますので、ぜひフォローをよろしくお願いします。
Xのアカウントは、
または犬からの伝言で検索してください。
皆様のコメントやリクエストもお待ちしております。
皆さんの聞きやすい環境でのご登録もよろしくお願いします。
21:16

コメント

スクロール