1. 二番経営 〜組織を支えるNo.2の悲喜こもごも〜
  2. #37 松下電産入社。バラバラだ..
2024-11-13 22:05

#37 松下電産入社。バラバラだった経理制度を統一したインパクト。高橋荒太郎編③

▼今回のトーク内容: 

朝日乾電池と松下電産の提携/グループの経理システムの構築/その人材として高橋荒太郎(33歳)に白羽の矢/松下電産の経営方針の確立に高橋は感動/「この経営基本方針に沿えば必ず成功する」/今のパナソニックのHPにも表記/高橋は「監査課長」として入社/グループ会社の経営を監査/9つの会社をみる/全体を統括する高能率のシステム構築がミッション/経理組織を統一/マニュアル作成/誰でもできるように/9か月で新経理制度を構築/グループ会社に経営監視役を本社から常駐/グリップする力の構築/転籍後、最初のミッションは成功/前職の経験の力

▼番組概要:

COOや副社長などの「組織のNo.2」。その仕事をテーマに、トップのビジョンの実現の仕方や、仕事の面白さ・大変さなど「No.2の悲喜こもごも」を語っていく番組。製造業に特化したコンサルティング企業、オーツー・パートナーズ取締役の勝見靖英と、幻冬舎「あたらしい経済」編集長の設楽悠介がMCを務める。毎週水曜日配信。

▼番組ハッシュタグ:#二番経営

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▼MC:

勝見 靖英(株式会社オーツー・パートナーズ 取締役)

1971年生。慶應義塾大学文学部卒。ジャパンエナジー(現ENEOS株式会社)、PwC、デロイトトーマツコンサルティング、日本IBMなどを経て、2015年7月よりオーツー・パートナーズに参画、2018年4月より取締役。製造業を対象とした戦略策定、業務改革、ERP/PLM等大規模システム導入等のプロジェクトを多数経験。プロジェクトマネジメント、チェンジマネジメントを得意とし、現在は経営企画/会計/人事総務/組織開発/IT/マーケティング広報等を管掌。HCMIコンソーシアム RX 推進人材・高度ロボットSI エンジニア育成事業技術委員会RX 推進人材育成分科会技術委員。

設楽 悠介(幻冬舎「あたらしい経済」編集長) ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/ysksdr⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

1979年生。明治学院大学法学部卒。マイナビを経て幻冬舎に。同社でコンテンツビジネス局を立ち上げ。電子書籍、コンテンツマーケティングなど新規事業担当。2018年にブロックチェーン/暗号資産専門メディア「あたらしい経済」を創刊。幻冬舎コミックスの取締役を兼務。「Fukuoka Blockchain Alliance」ボードメンバー。ポッドキャスターとして、Amazon Audible original番組「みんなのメンタールーム」や、SpotifyやAppleにてWeb3専門番組「EXODUS」など配信。著書に『畳み人という選択』(プレジデント社)。

▼ディレクター:

関岡 憲彦

▼プロデューサー:

野村 高文 ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/nmrtkfm⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

▼制作:

Podcast Studio Chronicle ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://chronicle-inc.net/⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

▼カバーデザイン:

松嶋 こよみ ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/kymmtsm⁠⁠⁠⁠⁠

サマリー

今回は松下電産において、高橋荒太郎さんの入社とその影響が焦点となります。高橋さんは経理制度の構築と会社の改革を推進する役割を担っており、松下幸之助の経営理念に感銘を受けたと語っています。高橋新太郎さんは松下電機に入社後、分社化された各社の経理制度を統一するというミッションを持ち、短期間で経理マニュアルを作成しました。また、経理社員本社直轄制度の導入を通じて効率的なガバナンスを確立しています。高橋荒太郎さんは、松下電産で経理制度を統一し、以前の経験を活かしながら部下の指導にも力を入れています。

00:01
スピーカー 2
二番経営、No.2の悲喜こもごも。この番組では、なかなかおもてんでない会社の二番、No.2をテーマに、トップのビジョンの実現の仕方や、この仕事の面白さ、大変さなど、No.2の悲喜こもごもをリスナーの皆さんにお届けします。
スピーカー 1
こんにちは、株式会社オーツーパートナーズ、取締役の勝宮津出です。
スピーカー 2
原動社新しい経済編集長の、しだれゆうすけです。二番経営第37回、今回のテーマは前回に続きまして、経営の神様、松下幸之助が神様と呼んだ大番党、高橋荒太郎編の第3回目になります。よろしくお願いします、勝宮さん。
高橋荒太郎の転職
スピーカー 1
よろしくお願いします。前回まで、松下幸之助さんと松下電機産業の最初の創業のところのお話をしました。高橋荒太郎さんが、17歳で朝日寒電池という会社に入社して、若くして常務取締役になって、社内の大改革をした矢先に、松下電機との提携の話を急に聞かされて、それが1935年だったんですけども、
翌年には資本提携、つまり所属していた会社が、松下電機産業の産化に入る子会社になるっていう話まで進んだっていうのを、急に聞かされたみたいな状況というのが前回まででしたね。
スピーカー 2
今日はその資本提携の背景というか、そのあたりと松下電さんにジョインしてた高橋荒太郎さんのことについてお話をしていきたいんですけども。
スピーカー 1
この資本提携の際に、高橋荒太郎さんお一人が松下電機産業へ転職をされています。
子会社なので朝日寒電池の社員の皆さんは、松下電産グループの社員になってるんですけども、親会社に高橋荒太郎さんは引き抜かれるような形で、一人だけ所属が変わっています。
それは、この朝日寒電池の社長、松本亀太郎さんという方なんですけども、この社長の社名で君はこっちだって言って、転職をしたということになります。
松本亀太郎社長っていうのは、結構いい人だったんですね。
人当たりが柔らかくて人情深い人っていう記録が残っていて、そういう方なんですけども。
そもそも今回の松下電産との提携話は、松下幸之助さんから松本亀太郎さんに声をかけたって言われて。
地元の大阪の在会の仲間、ライバル企業だったんですけども非常に親しいというところで、競い合うんじゃなくて一緒に仕事しようじゃないかっていうので、提携が始まりました。
当時松下電産っていうのは大きい会社で寒電池業界で日本トップ。この朝日寒電池っていうのも経営が悪かったわけではなかったみたいです。
小さいながらも老舗メーカーとして一生懸命頑張って、しっかり高橋新太郎さんの改革もとして放送して、結果を出していたっていうところなんですね。
スピーカー 2
ナンバー2としてまず改革していったってことですよね。
スピーカー 1
そうですね。
なので非常に現業はうまくいっていたと。これは半分推測というか、当時の朝日寒電池で仕事されていた松本亀太郎さんの親戚筋の方のお話なんですけど、全然問題があるように思えなかったけど、その提携の話っていうのは社内でもすんなり受け入れられたと。
それはもう社長のことみんな信頼していたし、松下前さんっていうのも敵だからどうこうっていうような感覚もなく、もともと仲良かったしそうだよなぐらいの感じで受け入れたそうなんですね。
でも別に必要性はそんなに感じないけど悪くはないんじゃないぐらいの感じだったみたいです。
これも推測になるんですけど、松本亀太郎さんっていう社長はおそらく松下電機産業の工場だったりとか経営の実態っていうのを松下幸之助さんから聞かされて、松下電産っていうのは当然いろんな600種類の製品を作っているような大企業ですので、
将来のことをイメージするときに未来を考えると、やっぱりこのまま一つの関連地っていうところで生きていくのは非常に難しいんじゃないかっていうことも考えられたか、あるいはすり込まれたかっていう感じだったんじゃないかなというふうに思うんですね。
なのでそこに大きいところと一緒になるっていうのはなんとなく松本亀太郎さんの方の気持ちとしては理解ができるんです。
じゃあ一方で松下幸之助さん、松下電産っていう日本のトップメーカーが、なんでそんな老舗の関連地の会社の提携ということを考えたのか。
スピーカー 2
確かにトップですもんね。
スピーカー 1
そうなんですよ。そんなに提携をしなくてもトップなわけですよね。
そこなんですけれども、実は資本提携をする、一緒に全面提携をしようということで、一緒に販売会社を立ち上げた1935年っていうのはですね、この松下電気産業というのは組織を改組してですね、ちょっと作り直して事業部制をベースにした9つの子会社をですね、作ってグループ経営に移行されて。
で、その中には本体からカーブアウトする形で作った分社もあるんですけれども、M&Aで作ったような会社もありますというので、一気にですね、9つの会社プラス親会社のですね、マネジメントをしなきゃいけないっていう急にあのでかくなっちゃったって感じですね。
経理制度の構築
スピーカー 1
で、そこの中でやっぱりこう連結経営をしていくって感じですね、今の意味でいうと。そこの中で必要になるのは一元的な経理システムっていうのを構築しなくてはいけないと。数字で全社の経営っていうのをしっかり見ることができると。かつ松下電産というのは事業部制、独立採算というのを胸にしていたので、それぞれの独立性を生かしながらグループ全体をしっかりと見るっていう、そういう経営をしなきゃいけないと。
で、そういう人材がおそらく今いないなっていうふうに思ったんじゃないかな。あるいはそれを構築する人っていうのは誰かいないかなっていうのはずっと探されていたんじゃないかなと思います。その時にですね、朝日寒電池取締役支配人の高橋新太郎さんに白羽の矢を立てた。
高橋新太郎さん、二十歳で株式会社に組織改編をした朝日寒電池の経理組織を構築して、二十四歳で取締役になって業績悪化の事業を再生したっていう、それも胆力、努力、知力でもそういうもので乗り切ったっていう実績もある三十二歳。
スピーカー 2
うん、すごいですよね。
スピーカー 1
すごいですよね。松下コノスケさんじゃなくても、ぜひ我が社に行っているような人材の方だと思います。
前回も話しましたけども、高橋新太郎さんは松下コノスケさんと直接話をされたことっていうのはなかったですね。
でもおそらく大阪で会った時に朝日寒電池社長の松本亀太郎さんは、松下コノスケさんにですね、うちの常務がこんなすごいんだと、こんなことやってくれたんだっていうことを話されていたんじゃないかなと思うんですよね。
片屋で、会会社でこんなのやってるって話を聞いて、いやいやうちにはすごくて若くて生きのいいのがいてねっていう話をされてたんじゃないかなと。
それでこの方に入ってもらってっていうことを考えたんじゃないかなっていうことを推察します。
スピーカー 2
評判を聞いててってことですよね、もう。
スピーカー 1
そうですね。
あったことなかったんだもんな。
で、諮問提携をして、その高橋新太郎さんが松下電さんに来るっていうことが、この条件とも言われているんですね。
おー、なるほど。
松下コノスケさんの使命。
スピーカー 2
えー、すごい。
スピーカー 1
という状況でですね、いったら成り物入りで松下電さんに入ってきたスーパールーキーというか、そういう感じなんですね。
スピーカー 2
じゃあまあそれトップ同士の話だった方ですけれども、当のですね、高橋新太郎さんどうだったか。
スピーカー 1
当時33歳になっています。昭和11年3月25日っていうのは転職の日だったそうなんですけども、
その日が生涯忘れることができない日っていうふうに考念を語っていらっしゃいます。
何が忘れさせなかったかっていうと、強く感銘を受けたことっていうのが2つあると。
1つはですね、この松下コノスケさん、創業者の経営理念っていうのが明確に示されて、それに基づく経営の基本方針が確立していることっていうのがあるんですね。
2つ目は人を大切に育てている。
続けてこんなことをおっしゃってます。
もしこうした理念が前の会社にあったならば、あのように思い悩まずに方針を定めることができただろう。
自分は大改革をされてきたんですけれども、3ヶ月で結果を出して立て直すことができたんですけども、
その前の1年半っていうのは、何をやってもうまくいかなかった状況もあります。
なので純粋に改革を成功し続けさせたではなくて、ずっと苦労して、
社長に相談しても君のいいようにやりなさいってきっとおっしゃってくださったんだと思うんですよね、当時の社長は。
それで頑張って、ロールモデルもない、一生懸命考えながらやるしかないっていうところで、
あ、こうすればいいのかっていう、そこに絶対成功の教科書があるみたいな感覚だったのかもしれないなと。
ここから入社した昭和11年3月25日以降ですね、高橋新太郎さんは何かっていうと、
松下の経営方針
スピーカー 1
創業者がつくった経営の基本方針っていう言葉が出てくるんですね。
そのとおりにやっていけばすべてうまくいくっていうようなマインドになってきます。
じゃあその松下電機産業の経営の基本方針っていうのは何かっていうのはちょっと気になっていると思うんですけども、
これはですね、今のパナソニックさんのホームページにも掲載されています。
経営の基本方針って言ったときに、公領、信条、七精神。
七つの精神で七精神なんですけども、
この三つが基本の骨子というか、憲法みたいなものであります。
公領にはこんなことが書いてあります。
産業人たるの本文に徹し、社会生活の改善と向上を図り、
世界文化の進展に寄せんことを期す、というふうに書いてます。
企業というのが営利を求めるだけじゃなくて、社会のためにっていうことを、
もう本当に昭和一桁大から受かっていたっていうところですね。
信条っていうのはこういう感じです。
向上発展は各員の馬心協力を得るにあらざれば得が出し、
各員姿勢を旨とし一致団結社務に復すること。
ちょっと昔の表現なんですけれども、もう社員一丸となって頑張ろうっていうことですね。
だいぶ違約してしまいましたけれども。
それから私精神っていうのは、7つあるんでここではすべて申し上げないですけども、
産業報告の精神とか、公明政大の精神とか、感謝報恩の精神とか、
そういうことが書かれているんですね。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
そういった骨子があって、それ以外に前回松下幸之助さんが講演で語った
水道哲学っていう、産業人の使命は貧乏の克服である。
水道の水のごとく物資を豊かに世の中に出していくことで、
そういったものをなくすんだっていうような考え、産業人としての使命。
そういったものが高橋新太郎さんが言う、松下電機の経営の基本方針なんですね。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
これを見てガーンと受けてですね。
でも常にそこに則っていけばうまくいくんだということが、
そのときにわかったというか、気がついたというか、そんな感じになって。
その衝撃を受けた経営の基本方針を頭に掲げながらですね、
高橋新太郎さんが松下電さんに入社して、どんなポジションで入社したかということなんですけども、
転席後は監査課長として入社をすることになります。
前の会社で取締役No.2だったんですけども、
大会社の松下電機に入ったら課長さんですね、監査部門の課長ということになります。
当然監査っていうのはグループ会社の経理処理ですとか、
そういうのを見ていくっていう監査の仕事なんですけども、
同時にですね、社長からのミッションで、
このグループ経営の中の経理制度っていうのを確立しなさいと。
もう予告して見ていくものをとにかく作りなさいということが、
併せてミッションとして与えられていました。
当時の松下電さんは分社化されて、9つの会社があったんですけども、
それぞれの会社で一生懸命自分たちの経理の処理をしようというふうに、
各給社が全部バラバラなんです。
給社も一生懸命やるんです。
大学の先生を呼んできてどうやって経理処理をしたらいいかということを聞いて、
そういうルールを作ろうというのを、9つそれぞれがやっていたという感じです。
非常に全体を見ると大混乱という感じですね。
その中でそれぞれの各社の経営状況をしっかりと分かって、
全体を統括する新しい経理組織ですとか、
高い能率、高能率の仕組みっていうのを作んなきゃいけないっていうのが、
この高橋新太郎さんが最初にもらったミッションということになります。
そこでやったことっていうのは大きく2つあります。
1つ目っていうのはこの目的に合致したものなんですけど、
とにかく経理組織を統一させるということで、
ここでやったことっていうのは簡単に言うとマニュアルを作ることになります。
新人でも誰でもそれを見ればしっかりマスターができて、
誰でも正しい経理処理ができるようなマニュアルを作っていきます。
作ったものっていうのは経理純則といって、
環状科目っていうのはこういう科目を使いますよと、
好き勝手じゃなくてグループ横断の共通の環状科目、これです。
こういう意味です。経理法人はこうです。経理制度はこうですっていう、
本当に一番でっかいルールっていうのをドンとして、
そのルールに基づいて経理で記帳っていって、
簿記で記録を止めていくわけですけども、
その記帳をしていくときにこういうケースはこうやって書くんだよっていう、
記帳する記載例ですね。サンプル集です。ルールブックみたいなのですね。
それから簿記とか経理っていうのは最終的にそこから対策対象表とか、
総員計算書っていうものを作っていきます。
そういうのを帳簿という形でまとめていくわけですけども、
そういうアウトプットも含めた、帳簿の様式の見本、こうやって作るんだよっていう、
アウトプットの見本っていうのも用意してですね、
ルールブックと記載のサンプルとアウトプットの見本っていうのを用意してですね、
それを全社に展開して説明しまくるということをやります。
これをですね、衝撃だったんですけど、2週間で高橋太郎さんが全部書き上げて、
スピーカー 2
このマニュアルとか全部を。
スピーカー 1
そうです。入社して一気に最初の半月で全部ガーッと書き上げて、
その後ちょっと細かい修正をするのに3ヶ月かかったってことなんですけども、
入社した年ですね、3月に入社しているんですけども、
その年の12月から、この新しい経理制度で組織が回り始めたと。
本当は11月からやりたかったんだけども、どうしても間に合わなくて12月になっちゃった。
スピーカー 2
くそーみたいな感じで書いてるんですけど、
スピーカー 1
全く知らない会社ですよね。
そこに入社して9ヶ月で新しい経理制度を作ってですね、
ローンチさせるっていうのはちょっと普通では考えられないレベルのことですね。
それはまあことなげにではないんですけど、苦労されたと思うんですけども、
経理制度の統一
スピーカー 1
いきなりやってのけるという感じ。
もちろんトップ松下幸之助さんからですね、
その経理に関する権限っていうのは全て与えられたという状況ではあったんですけども、
それでもどんな会社でもずっといらっしゃってやってきた方っていうのは当然反発もすると思います。
そういう方たちが納得できるようなやり方っていうのは先ほどのマニュアルですね。
他社は別の責め方でやってて、もうめちゃくちゃ反論されてですね、
じゃあこういうふうにやってったら理解してくれるかなっていうので作ったそうですね。
これは高橋新太郎課長とですね、部下は4名いたみたいです。
その4名の中には兄弟卒のエリートみたいな人たちもいたんですけども、
そこをいきなりマネジメントしながらこれをやり切ったということですね。
スピーカー 2
もうこれだけで超すごいっていう感じがあったんですけども。
スピーカー 1
実はですね、もう一つ高橋新太郎さんがやられたことがあってですね、
それがですね、経理社員本社直轄制度っていうものです。
9つの会社があります。
まあカンパニー制みたいな感じですよね。
そこのトップっていうのは、9つの会社全部の社長は実は松下幸之介さんだったんですけども、
実際それぞれの各社を任されているのは、本社で言ったら専務に相当する人ですね。
トップの人が各社いますという。
そのトップの直下にですね、経理社員を置くんですね。
その経理社員の人事ですとか、そういったものは本社のほうでしかコントロールできない。
つまり事業部のトップが経理担当者はうるさいなと。
いいんだこの金の使い方でとか。
待ちけって言ってもガンとしてですね、このルールにのっとってやらないとダメなんです。
トップにも意見ができるような経理社員っていうのを配置して、
彼らの人事的なものっていうのは本社が保障するっていうのですね。
これでグループのガバナンスをしっかり利かせるっていうようなことを実現していったと。
これがですね、松下隆の経営経理っていう考えで、
書籍も出ているんですけれども、
一般的なその経理のやり方ももちろん大事なんですけども、
松下隆さんの基礎が存分に入ったものなんですけれども、
経理社員本社直轄制度の導入
スピーカー 1
そういったものをですね、しっかりと織り込んだ経営経理っていう仕組みですね。
その中には高橋新太郎さんが前職時代にですね、
しっかりと自分で経験してきた現場でデータを見ないといけないということで、
工場に入ってですね、ものづくりって原材料ってすごく大事で、
原材料の価格がどうか、部品の価格がどうかっていうのがとても大事なんですけども、
そういったデータをしっかり見て、本当にこのコストで合うのかっていうことを、
経理の担当者がしっかりと見極められなくてはいけない。
この金額高いのでこういうものがありますよとか、
こうしなくてはいけないですっていうことをしっかりと言える、
調達にも意見が言えて当たり前と。
事業にしっかり介入できる経理の機能っていうのをこれを実現していった。
それの最初の礎っていうのを築いたのがこの高橋新太郎。
なので高橋新太郎さんの転職後、最初のミッションっていうのはですね、
無事成功に終わってですね、この後、
この松下電機産業、今でも続くもののベースになると思うんですけども、
経理制度の構築と経験
スピーカー 1
この経営経理制度の根幹を作り上げることができましたと。
なるほど。
スピーカー 2
30過ぎで転職して、さっき言ったように各グループの偉い人もいる中で、すごいですね。
この2つのことを早々に1年以内にやってるってことですもんね。
スピーカー 1
はい。おっしゃる通りですね。
スピーカー 2
何かこれはあれなんですかね。何か参考にしたこととかあるんですかね。
スピーカー 1
これはもう完全に全職の経験みたいですよね。
自分はその経理制度っていうのはゼロから構築したことがある。
個人商店だったわけです。朝日寒電池。
そこから株式会社になるっていうところで、20歳の時にそれを経験してるんですよね。
スピーカー 2
はいはいはい。規模は大きくなれどっていうところもあったかもしれないですね。
スピーカー 1
それでその工場の再生、改革をしていくときに、
その経理っていうのはどうなくてはいけないか、
どういうふうに数字を見ないと再生ができないのかっていうことも身にもってですね、
経験していってるんですよね。
それを松下電気産業でもしっかりと発揮したっていう。
部下との関係
スピーカー 2
まさにでもこれちょっと本当に二番経営っぽい。
スピーカー 1
いやそうですね。
スピーカー 2
ですよね、高橋さんは。
そのナンバーワンの事業推進に、この裏側というか、
支えるところをまず整備していくっていうのは本当にそれは思いますね。
スピーカー 1
先ほど部下が4名いて、兄弟卒もいてみたいな話をしたんですけども、
新太郎さんはですね、いったら商業高校卒なわけですよ。
17歳で朝日感電池に入社してるわけですね。
夜学通って勉強はし続けていたんですけども、
かたや大卒エリートなわけです。
スピーカー 2
松下電産で大企業。
スピーカー 1
だからもう会計の理論とかっていうのをしっかり身につけた人たちがいるわけですよね。
その中で全部実績というかですね、経験でこれ以上ないものっていうのを見せつけながらですね、
その部下たちと一緒にやっていたというところですね。
すごくですね、部下の面倒見も良かったそうです。
高橋新太郎さんっていうのは。
この経理のチームだけではないと思うんですけども、
当年ですね、その元部下の方たちが語ってたのは、
新太郎さんの給料の半分はたぶん僕らをご馳走してたお金になってて、
それぐらい面倒見てですね、一緒にご飯食べて、
もう指針がないような方で、
それでなんか自分で何か儲けようとかっていう、
これ取っとこうとかっていうのも一切なくですね、やっていた方ですね。
そんなエピソードが、次回以降も色々お話できるかもしれません。
エピソードの続き
スピーカー 2
楽しみです。
はい、ありがとうございます。
2番K、No.2の引き込む後もここまでお聞きいただきましてありがとうございました。
気に入っていただけましたら、ぜひ番組のフォローをお願いいたします。
Xやお便りサイトでの感想もお待ちしております。
ここまでのお相手は、しだれゆうすけと、
スピーカー 1
勝宮勢ででした。ありがとうございました。
22:05

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