今大注目の「コケ」
2026-07-02 11:53

今大注目の「コケ」

科学環境分野を中心に、テレビ番組のコメンテーターとしてもおなじみの毎日新聞客員論説委員・元村有希子が毎週気になるニュースを分かりやすく解説します。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

近年、コケが未来の医薬品や食料として注目されています。特にゼニゴケは、ほうれん草の25倍の鉄分を含む栄養価の高さや、工業排水を処理できる環境問題への貢献が期待されています。食用としても研究が進んでおり、味はレタスのように淡白で、EPAなどの有用成分も含まれています。さらに、二酸化炭素吸収能力の高さから地球温暖化防止や、将来的な宇宙農場での利用も視野に入れられています。ただし、庭に生えているコケを食べるのは避けるべきです。

コケの新たな可能性
この時間は、Zoom Up毎週木曜日は、科学です。 近年、未来の医薬品や食料として研究が進んでいるコケ。
コケ?
はい。鉄分がほうれん草の25倍など高い栄養価が注目されているそうです。 えー!
さらに、このコケを使ったフィルターは、これまで科学薬品で処理していた工業排水を処理でき、環境問題までをも変えるかもしれないと言われている。
えー!なんか、盆栽でコケを育てています、なんていう方もいらっしゃると思います。そのコケとはまたちょっと違うのかな。
ちょっとコケの見方が変わるかもしれません。では、今日はコケにZoom Upしていきましょう。
ゼニゴケの研究と栄養価
はい。毎日新聞客員編集委員の元村有希子さんです。
元村さん、おはようございます。
おはようございます。
おはようございます。
コケを食べる時代になるんですか?
ねえ、コケ、鉄分たっぷり?
コケの研究で今リードしているのは神戸大学なんです。
へえ。
コケってね、結構2万種類あるらしいんですけど、世界に。
へえ。
その中から有望株として神戸大学が選んでいるのがゼニゴケです。
へえ。
ゼニゴケ。
聞いたことあります?
ゼニゴケ?
なんかあるような、ないような。
ないような。
ねえ、コケにいつも気を配っている人はいないようなんですけど。
どれも同じに見えたしかないそうですけど。
いやいや、京都に住んでますけど、コケはよく見ると違うんですよね。
そうですか。
ゼニゴケですが、教科書にはコケ類の代表の一つとして記載されていることが多くて、
わりとありふれています。
例えば、人火があるところに結構繁殖していて、家の北側など湿気が多い場所に繁殖する。
私たちがよく見ている。
見てますよ。
ってことですよね。
気をつけてみると、これかってわかると思います。
ただね、よく寺院とかで綺麗ねとか、ここを見る人たちに人気があるコケとはちょっと違っていて。
地面に深く張り付いて広がって見栄えが良くないため雑草として嫌われることが多い。
ちょっと気の毒な感じなんですけど。
でもそこに目をつけているわけですよね。
そうなんです。
注目するのは、繁殖力の強さとか生命力の強さみたいなところなんですね。
繁殖力が強いってことは、これを食料として見た場合、ちょっとした湿度があれば勝手に広がる。繁殖するっていうことですよね。
ありふれているコケですけれども、神戸大学が食用として研究しているのは、ちゃんと管理された環境で食用として育てたものです。
なので、今からお話しすることを聞いて、家の北側に生えているゼニゴケをそのまま調理して食べたりしないでください。
大事な注意ですね。
このゼニゴケの研究をしている石崎教授によると、食用のゼニゴケの味はレタスみたいに淡白な葉物野菜っていう感じなんですって。
癖がないんですね。
癖がないってことですかね。
専門家に分析してもらったところ、まず毒性はない。食用のゼニゴケですよ。
食用のね。毒性はない。
それからビタミンやミネラルなどが豊富。
先ほどおっしゃったように、鉄分はほうれん草の25倍含まれていた。
さらにゼニゴケに含まれている有用成分としてはEPA、青魚に含まれている動脈効果を抑制する成分。
エイコサペンタエン酸っていうんですけど、これも含まれていたということなんです。
なのでゼニゴケを食料としてちょっと考えてもいいんじゃないかということで、実際この石崎教授はゼニゴケを使っていろんなお料理をやってみて試食会なども実施されているそうです。
コケと海藻類の関係、そして環境への貢献
どんな料理をしたんですか。
神戸大学のホームページにはゼニゴケを使ったかき揚げ。
かき揚げ。
これおいしそうですよねちょっとね。
なんだろうイメージ。青さの天ぷらとかそんなイメージですかね。
見た目はそうですね。
色が綺麗かもしれない。
綺麗綺麗。青みがあってね。
あとサラダ。サラダは普通の野菜サラダにちょっと添えている感じで、青さとかわかめみたいな感じ。
あとはゼニゴケのクッキーですね。
クッキー。
粉末状にして練り込むと。
そうです。
さっき青さとかわかめって言及したけど、あれは別の種類なんですよね。
コケって最初に海から陸上に進出した生き物の代表格として考えられていて。
海藻類の親戚みたいな。
海藻類から進化した。
進化した。
進化したんになったってことですかね。
なので似たようなものではあるんですけど、確かに海苔って私たち漢字で書くとき、海のコケって書くんですよ。
海のコケだ。
そうだ。
海のコケって書きますね。
本当ですね。
でも専門家が言っているコケって分類しているコケと、いわゆる巷でコケ、なんとかゴケとか言われているコケは厳密に言うと全然違うものだったりするそうなんですね。
そうなんですね。
ここは今日は詳しく言いませんけれども、
このコケ類の可能性、繁殖力が強い、それから生命力があって容易に駆除できないっていうところですね。
さらにですね、このコケが育つときに結構二酸化炭素を吸収することが分かっていて、つまり空中の二酸化炭素をバンバン吸い取ってくれる。
だから地球温暖化の防止に結構役立つんじゃないかっていうところでも有望なんです。
だからこれから人類が80億人いますけども、100億人まで増えるっていう中で、例えば食料が足りなくなるんじゃないか。
それから栽培面積が足りなくなるんじゃないか。
農業が結構地球に負荷をかけるんじゃないかって言われてる中では、ほっといても育って二酸化炭素を吸収するっていうことであると、これは持続可能な農業におけるゲームチェンジャーになるんじゃないかという見方もできるんですって。
品種改良と宇宙農場への応用
石崎教授は今ゼニゴケにいろんな遺伝子を組み替えるなどの操作を加えて栽培することで、おいしいとかじゃなくて体にいい成分を大量に作れるゼニゴケへの品種改良をやってるんですって。
例えばポリフェノール成分をたくさん作るゼニゴケみたいなものを成功すれば、ポリフェノールって体にいいって言われてますよね。
だからゼニゴケを食べることで知らず知らずのうちに栄養分をたくさん補給できる機能性食品的な考え方でしょうかね。
これはもう少しちょっと遠目で言うと、火星とか月面に人間が住み続ける時代が来た時に、宇宙農場。
宇宙って水が少ないから結構大変なんですよ。いろんな野菜を育てるのに。
運ぶと1キロ1億円でしたっけ。相当お金がかかるんでしょう。そうすると宇宙農場でコケっていうのは有望な栄養源だということなんです。
コケ食への期待と注意点
夢は多いですけれども、お二人はコケ食べてみたいですか。
ちょっとでもかき揚げとかの話を聞いた時に、食べてみてもいいかなって思いました。
私も昆虫よりは全然いいと思います。昆虫食とかに比べると機能性が高いそうな気がします。
サプリとかあったら、より取りやすくなっていいかもですよね。
そういう意味では、心理的抵抗も少し少なめなので、この研究を見守りながら。
見守っていたいですが、何度も言いますけど、庭に生えているコケは食べるのはやめてください。
庭に生えているコケを見て、家庭菜園だと思わない方がいいわけですね。
まだね、研究途上なんで。
そうですね。でもまさに名前の通りゼニになるかもしれないわけですよね。
本当ですよ。
このまま進んでいくとうまいこといくとね。期待したいと思います。
本村さんありがとうございました。
この時間は毎日新聞客員編集委員の本村幸子さんでした。
11:53

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